この記事は JMDC Advent Calendar 2024 10日目の記事です🌲
9日目は大出さんによる JMDCに入社してPMをやっている話 でした。
JMDC で Mobile App EngineerとScrum Masterをやっている @mrtry です🍺
ヘルスケアプラットフォーム Pep Up の開発チームでは、開発手法としてスクラムを採用しています。その流れで、株式会社アトラクタさんが行っている認定スクラムマスター研修に参加し、晴れて認定スクラムマスターになりました🥳 本記事では、株式会社アトラクタさんの認定スクラムマスター研修で最高だったことについて紹介したいと思います💪
スクラムガイドについての暗黙知の言語化と解説が最高
研修では、スクラムガイドをベースに基本的な概念やプロセスについて学びました。 スクラムガイドは日頃から読んでいましたが、ガイドに記載されている内容の意味を具体的に解説してくれる場面が多く、自己学習では得られない深みのある理解と知見が得られました。 たとえば、「文章としてはこう書かれているけれど、解釈としてはこのように考えると実務に活かしやすい」という説明があり、スクラムの真意が腑に落ちる瞬間がたくさんありました。 また、解説には論文やWebサイト、書籍などの出典も挙げられ、理解を補完する材料が豊富に提供されていたのも魅力的でした🥹
また、研修期間中に利用できるSlackがあり、参加者同士がSlack上で感想や疑問を互いに共有できるようになっていました。 その疑問に対して講師が補足説明を加えてくれるため、多角的な視点からスクラムを考える機会が得られたのも非常に有意義でした🙏
研修中におすすめされたリンク集
スクラムの元となっている論文
アジャイルソフトウェア開発宣言の説明は、IPAから出ているPDFが丁寧でおすすめ
https://www.ipa.go.jp/jinzai/skill-standard/plus-it-ui/itssplus/ps6vr70000001i7c-att/000065601.pdfwww.ipa.go.jp
スクラムマスターは、空気のようになれると良い
sites.google.com
「A Scrum Book」という有名な本があるが、これはWebで読める
スプリントレビューで、歴戦のスクラムマスター陣から直接フィードバックをもらえるのが最高
ペーパープロトタイピングを用いたプロダクト開発を2スプリント体験しました。 スプリントゴールを設定し、その達成を目指して開発を行い、最終的に「私たちが作り上げたものが価値を生み出せそうか?」を検証するためのスプリントレビューを実施する
というプロセスを短期間で繰り返すことで、スクラムの流れを集中的に学ぶことができました。 業務でスクラムを学ぼうとすると、1スプリントに2週間かかったり、開発者としての業務も重なりやすく、スクラムの学習に特化するのは難しいと思っていました。 ですが、研修では1スプリントが数時間という短いサイクルで回るのと、開発者として手を動かす作業がコンパクトであったので、スクラムの学習に全集中することができました💪
特に、スプリントレビューでは歴戦のスクラムマスター陣から直接フィードバックをもらう機会があるのが最高でした。 プロダクトに関するフィードバックはもちろん、スクラムの進め方やチームの振る舞いについても鋭い指摘があり、大いに刺激を受けました🙏
研修中に個人的に刺さったフィードバック集
- 「スクラムのプロセスは性質的に実験に近いです。価値がわかるもの/わからないものを明確にし、価値がわからないことには特に集中し、仮説検証としてスプリントレビューでフィードバックを集めれるようにしましょう。」
- 「PBIは、PdOの妄想とアイデアなので外れることがあります。外れていないかの検査のためにも、時間かけて練りに練って発表するより、小出しに見せてフィードバックをもらいましょう。」
- 「繰り返しデモするのは、プロダクトを段階的に見せるのが目的ではなく、ユーザー体験をインクリメンタルに実現するためにやっている。進捗報告ではないのです。」
- 「機能をたくさんつくるよりも、エンドユーザーに対して何を価値提供するのかを意識して、必要なものをつくり、ムダな機能は減らすように心がけましょう。価値の度合いを吟味せずに言われたものをなんでもかんでも実装してしまうと、委員会による設計に陥ってしまいます。」
個別でFAQをSlack上でしてもらえるので、現場で抱えていたIssueも解消されて最高
研修期間中は、参加者の疑問に即座に対応してくれるFAQチャンネルが用意されていました。 研修中の説明で気になる点があった際にSlackでつぶやくと、講師陣が丁寧に回答してくれたのが最高でした🙏
特に、研修中に生まれた疑問だけでなく、現場で抱えていた課題についても相談できたことが大きな収穫でした🥹 研修終了後も一定期間FAQチャンネルが開放されているため、業務に戻った際に思い出したことや新たな疑問について質問できたのもありがたかったです🙏
実際に質問したことの一例
質問
デイリースクラムで「このままいくと、スプリントゴールは無事達成できそうか」を検査するために良い問いってありますか? 現在2チーム参加していて、一方のチームではスタンドアップのときに、
- 今のデイリースクラムまで何をやったか
- 今日は何をやる予定なのか
- ブロッカーはないか
みたいな問いを立て、それぞれの開発者で順番に喋っています
各人にしゃべってもらうことで、
- 自分の状況を自覚する
- 他者にチームの状態を知らせる
という効果はあると思っています
ですが、15分以内に収まらないこともあり、別のいい感じの問いの型がないのかな?と思っていました 別チームだと逆に振り切って「なんか共有事項ある人いますか?」で済ませているのですが、問いのスコープが広すぎていいレスが来ていない感覚があります。
よく使う問いの型があれば知りたいです!
回答
個人ではなく、スプリントゴール、スプリントに含まれたPBIについて状況を共有すると良いですね。
個人単位で尋ねると、やったことの作業報告になっちゃいます。
スプリントゴールは、インクリメントが完成することではなく、インクリメントがステークホルダーに対してインパクトを達成することにだんだんと移行していきますので、チームが熟達してくるとタスク自体の進捗はデイリースクラムの議論の対象ではなくなっていきます
アドバイスを参考に以下のようなフローになってきています💪
それぞれのスプリントゴールについて以下を行う
- スプリントゴールを確認する
- スプリントゴールに関連するPBIのstatusを確認
- スプリントゴール達成できそうか?という認識合わせをする
スクラムマスター研修に参加される方は、現場でスクラムを既に経験している方も多いと思います。 研修に参加される際は、困っていることを社外の人に説明できる程度に言語化しておくと、現場の困りごとについてのサポートも強く得られるので準備しておくことをおすすめします💪
おわりに
研修参加前は、スクラムイベントを形式的に「正しく回すこと」に関心が向いていたように思います。しかし、研修を通じてスクラムの本質に触れる中で、その視点が大きく変わりました。今では、「価値を創出するためには、スクラムイベントを通じて参加するメンバーの認知や行動をどのように整えるべきか」という視点を持つようになったと感じています。
特に、研修の中でアジャイルソフトウェア開発宣言を改めて読み直す機会があり、エンドユーザーに価値あるソフトウェアを届けるためには、チームメンバーが一枚岩となり、一貫した方向性で取り組む必要があることを再認識しました。
今回の研修で得た学びを実務に活かし、価値の創出とチーム全体の成長に貢献できるように立ち振る舞っていきたいと思います💪
明日11日目は、照屋さんによる「AWS Lambdaでテスト用のWebツールをホスティングしてみた」です。お楽しみに!
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