9回
2016/06 訪問
日本料理を変えた時代の寵児
2016.6(再訪)
雨上がりの夜に、初夏の松川再訪問。
今回はカウンター席で、松川さんの美しい包丁捌きを眺めながら、
味わい深き料理を満喫する。
(お料理)
・先付 ⚪︎
赤雲丹と黒鮑となつ菜、鼈の煮こごり
:冷たい鼈の煮こごりは、すっきりした味わいながら力強い旨味を感じる。
なつ菜のシャキシャキした食感と共に楽しむ。
・鱚の飯蒸し、ガザフスタン産 ベルーガキャビアのせ ⚪︎
・お造り ⚪︎
淡路産 真子鰈
唐津産 赤雲丹
・宍道湖産 天然鰻と冬瓜のお椀 ⚪︎
キリッとした味わいの出汁が魅力。
・駿河湾産 毛蟹とキクラゲ、お酢のジュレ ⚪︎
・鱧の焼き霜、半生ばちこ、トウモロコシの揚げ物 ⚪︎
・鮎の塩焼き ◎
京都 美山産
滋賀産 安曇川産
:食べ比べると、鮎の風味が全く違う事を実感。
・新牛蒡の揚げ物、鼈のタレ焼き ◎
:前回と同じ鼈のタレ焼き。
今回の方が肉質、脂の乗り、ゼラチンの具合共に良く、芳ばしいタレと相性抜群。
・高知産 徳谷トマト の酢ジュレ ⚪︎
:こちらも4月と同じお料理。
トマトの甘みと酸味、酢の酸味が調和した逸品。
・賀茂茄子の姿焼き ◎
:今回一番のお気に入り。
まるで黒い岩の様に、黒焦げになった賀茂茄子。
しかし中は瑞々しく、加茂茄子のエキスが溢れ出る。
文句無しの my best 茄子料理。
・鱧しゃぶ ⚪︎
鱧の骨と昆布で取った旨い出汁に、鱧を10秒ほど潜らせ食す。
・自家製手打ち蕎麦、オクラの叩き ⚪︎
・お食事 ⚪︎
鳥取産 キヌヒカリのご飯
ちりめん山椒、いくら、海苔、カラスミ
広島産じゅんさいの赤だし
・自家製水羊羹 ⚪︎
・小夏ゼリー ⚪︎
・サクランボ
・お薄
(日本酒)
・九頭龍(福井 黒龍酒造)
・蒼空(京都 藤岡酒造)
やはり夏の松川も、非凡な魅力に溢れていた。
次回は9月。
秋の松川は、どのような顔を見せてくれるのであろうか。
楽しみは尽きない。
2016.4
招福楼出身の店主松川さんが2011年3月に開いた、言わずと知れた日本料理の名店。
震災の僅か数日前の開店で、その影響から客足も乱れ当時は心配をされたそう。
しかし今では紹介制でありながら、なかなか予約の取れない人気店。
米国大使館に隣接しているため、店の周囲は常に警察官が監視する警戒地域。
この日同行者のひとりは、警察官に止められ説明をしてもお店に近寄れないトラブル発生。
なんとか監視の目を掻い潜り、無事に予約時間内に到着し一安心。
(御料理)
・桜の花塩漬けのお茶
・先付 △:煮鮑と雲丹、鮑の煮凝り、鮑の肝ソース:立派な鮑だが、やはりこの時期は魅力に欠けるか。
・青森産トゲクリガニの飯蒸し ベルーガキャビアのせ ⚪︎:青森では「花見ガニ」「桜ガニ」とも呼ばれる、今が旬のトゲクリガニ。
・お造り 1 ⚪︎:真子鰈、コシアブラ:身はしっとり、旨味充分。
・お椀 ⚪︎:帆立真薯、キクラゲ、クチコ:上品ながら力強い出汁。帆立の風味とクチコの塩味が程よいアクセントになっている。
・焼き物 1 ⚪︎:京都塚原産 朝取り筍。ややジューシー感が欠けるが、香り高き良品。
・お造り 2:京都舞鶴産 鳥貝 △:香り・食感に少し魅力を欠く。山葵は良品ながら、やや粗めのおろし方。
・焼き物 2:琵琶湖産 本モロコ:香ばしく焼き上げられ、小骨もさほど舌に触らない。
・焼き物 3:鼈の焼きもの ⚪︎:先日のすえとみ同様、身はプリプリで焼いた醤油ダレが香ばしく美味。
・高知産 徳谷トマト 酢ジュレ ⚪︎:上品な酸味と甘みで、口直しに丁度よい。
・手打ち蕎麦、秋田産じゅんさい ⚪︎:蕎麦の風味は乏しいが、喉越しや歯触りはよし。酸味でキリッと引き締めただし汁が美味。
・鮑と鳴門産ワカメのじゃぶしゃぶ ⚪︎:出汁とワカメが美味。
・和牛と筍のしゃぶしゃぶ 花山椒のせ ⚪︎
・お食事
・ちりめん山椒 ⚪︎
・からすみ ⚪︎:半生に仕上げ、塩梅も程好し。
・いくら △
・海苔 ⚪︎
・お抹茶
・自家製水羊羹 ⚪︎:控えめな甘さで、小豆の風味を生かした品。食感は好みが分かれそう。
・小夏のゼリー ◎:程よい酸味とスッキリした甘み、滑らかな食感が魅力の逸品。
(日本酒)
・九頭龍(福井 黒龍酒造)
・蒼空(京都 藤岡酒造)
・鄙願(新潟 大洋酒造)
・洗心(新潟 朝日酒造)
品数も多くカード使用は出来ないので、時間とお財布には余裕が必要。
まだお店の真価は計りかねる為、総合点は保留。
次回は6月。
今からその日が待ち遠しい。
2016/08/15 更新
今年も春の松川さんで、絶品焼き本もろこに舌鼓。
蛤を挟んだ筍にシーズン最後の間人蟹。
大好きな食材に富んだ素敵な季節✨