私は外出時にiPadを持ち出し、アプリ経由で会社のコンピューターにリモートアクセスしています。これまでは『LogMeIn』を使っていましたが、アプリの操作などで少なからず不満を持っていました。

そんな折、MacでWindowsが使える『Parallels Desktop』で知られるParallelsから、革新的な使い勝手のリモートアクセスアプリ『Parallels Access』が登場しました。

Parallels Accessは、これまでのリモートアクセスアプリのように、手元のiPadから接続先のコンピューターを操作するのではなく、接続先のコンピューターにインストールされているアプリを操作することに特化した仕組み。また、iPadを操作する感覚で、接続先のコンピューターを使えるように工夫がされています。

これまでのリモートアクセスアプリとはひと味違う使い勝手になっているので、ご紹介します。

接続先のPCをiPadみたいに操作できる

まずは、iPad用のクライアントアプリをApp Storeからダウンロード。接続先のコンピューターにもアプリをインストールしておきます。クライアントアプリは14日のトライアル期間があり、以降も使い続ける場合は6900円で年間ライセンスを購入します。

準備が整うと、起動画面に接続可能なコンピューターが表示されます。接続に成功すると、「App Launcher」が最初に表示されます。

この画面では、接続先のコンピューターにインストールされているアプリのアイコンが表示されます。まるでiPadのホーム画面のようです。アイコンをタップするとアプリが起動でき、長押しすると、この画面から削除もできます。よく使うアプリは登録しておくといいでしょう。

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アプリを起動すると、iPadの画面に最適化され、全画面表示になります。接続先のコンピューター画面が縮小表示されるわけではないので、見やすく使いやすいのと、操作中のウィンドウが不用意に動いてしまうことがなくイライラしません。

Parallels Accessは、iPadを操作するかのように接続先のコンピューターを操作できます。たとえば、マウスのホイールを使ってスクロールするような操作は、iPadと同じでフリックするだけです。

アプリの切り替えには「App Switcher」を使う

App Switcherでは起動しているアプリが小さくアイコン表示され、これをタップして切り替えます。また、左上にある赤い「X」をタップするとアプリを終了できます。アプリが複数のウィンドウを表示している場合も、App Switcherの一覧から選択して切り替えられます。これは、iPadとの操作とは違いますが、違和感のない使い勝手です。

残念なことに日本語入力に難があります

入力/表示ができないワケではないのですが、変換確定前の文字列を削除するとうまく削除できなかったり、余計に削除されることがあります。Bluetoothキーボードを使った時も問題があり、文字を変換しようとすると、変換候補が表示されず、実質、日本語入力ができません。今後のバージョンアップに期待です。

日本語入力は「難あり」ですが、これまでのリモートアクセスアプリを使うのが愚の骨頂に思えるほどに、Parallels Accessは一段上の使い勝手を提供してくれます。トライアル期間が終了したら乗り変えようと考えています。これでまたiPadを手放すことができなくなりました。

Parallels Access

(傍島康雄)