我々は刺激の多い時代に生きています。そのため、食事や睡眠といった基本的なルーチンタスクでさえもないがしろにされがちです。ここでは、カレンダーをうまく使って日常のルーチンを立て直す方法をご紹介します。

 ライフハッカーでは、これまでにもどのように気を散らさずに重要な仕事に取り組むか? という課題にフォーカスしてきました。しかし、私たちは日常のルーチンでさえ満足にこなすことができないのが実情です。

例えば、筆者は毎朝起きるとすぐ執筆を始めるそうです。しかし、気がつくとずっとメールを見ていたり、うっかり他の事に没頭している自分を発見するとか。また、朝食を食べることやシャワーを浴びること、エクササイズをすることなどもすぐに忘れてしまうとのこと。今回ご紹介するカレンダー法を始めるまでの筆者は、昼の1時になってもシャワーを浴びておらず、パジャマを着たままインターネットにどっぷりはまっていたそうです。

以上はあくまでも例ですが、きっと誰もが日常のルーチンをうまくこなせなくて困っているのではないでしょうか? 例えば、毎日オフィスで仕事をしながらランチを食べたり、毎晩かわいい猫ちゃんの写真を探しながら、夜中の2時すぎまで夜更かしをしてはいませんか?

筆者はカレンダーをうまく使うことで、食事やシャワー、エクササイズ、洗濯などの日常ルーチンを、とくに意識しなくても予定通りこなせるようになったそうです。以下にその方法をご紹介します。

■カレンダーの使い方

111025-popup.jpg

筆者はGoogleカレンダーに全てを記入しています。他のカレンダーアプリでもかまいませんが、携帯デバイスと同期できるものが良いでしょう。普段使うカレンダーと「日常ルーチン用のカレンダー」は分けてください。日常のルーチンを管理するときは、日常ルーチン用のカレンダーだけを表示させるようにします。Googleカレンダーなら、カレンダーの右横にある三角ボタンを押し「このカレンダーのみ表示」を選択すればOKです。

カレンダーアプリを起動して新しいカレンダーを作成し、適当な名前をつけます(「デイリー・ルーチン」など)。そして、新しいイベントを作成しましょう。例えば、「ランチを食べる」などです。もちろん、ランチを食べ忘れたりは絶対しない...という場合は、カレンダーに記入する必要はありません。つい忘れがちなことで、あなたが毎日、少なくとも1日おきにすることを記入するようにしてください

毎日繰り返すイベントを設定したら、リマインダーをセットします。ポップアップを設定すれば、作業に没頭していてもすぐ気がつきます。もしポップアップが出たら、どんな作業をしていても一時中断して、ルーティンを行うようにするといいです。カレンダーに設定したどんなイベントも軽く扱わず、尊重するようにしましょう。

次に、イベントをスケジュールする時間を決めてください。例えば、午前11:30ごろに差し迫った仕事が入ることがめったになければ、だいたいその時間にランチをとるようにしましょう。まれに差し迫った仕事が入ってしまった場合は、ランチの時間を少しずらして、仕事が一段落してから食べるようにします。しかし、なるべくそういうことがないように気をつけてください。

重要なポイントは、カレンダーを順守するということです。カレンダーは、あなたが望む生活をするために自分自身と結んだ約束だと考えましょう。あなたの望みは何ですか? カレンダーはそれを思い出させてくれるツールなのです。

カレンダーに含めるとよいイベント

111025-medium_routinecalendar.jpg

以下では、筆者が作成して効果的だったルーチンの例を示します。毎日のルーチンは人それぞれなので、このリスト通りにする必要はありませんが、自分が怠りがちなルーチンは必ずカレンダーに含めるようにしましょう

仕事を切り上げる時刻

あなたが仕事と私生活のバランスを崩しがちなら、オフィスを出る時間をきっちり決めておきましょう。仕事を切り上げる時刻にアラームをセットしておき、アラームがなったら作業を切り上げ、レビューを行います。レビューが終わったら、ただちに帰宅しましょう。


エクササイズ

エクササイズも忘れずにカレンダーに入れておきましょう。「適当に空いた時間にエクササイズをしよう」は先送りの典型例です。本気でエクササイズに取り組むつもりなら、朝一番でも夜寝る前でもいいので、きちんと時間を決めてスケジュールしておきましょう。エクササイズの時間が来たら、言い訳せずにジムやランニングに直行するのです。ブロガーのNick Crockerさんは、あらゆるルーチンの中でエクササイズが一番優先度が高いとまで言っています。健康を守りたいなら、なによりもまずエクササイズを欠かさないようにしましょう。


掃除をする

掃除をしなければ、あなたの家は大変なことになってしまいます。このような一見些細に見える家事もきっちりスケジュールしておきましょう。週末に大掃除をするよりも毎日15分間掃除するほうが効果的なのを知っていますか? 毎日少しの時間でいいので、キッチンやリビングを軽く掃除しましょう。きっと思ったより楽にできることに気づきます。筆者は毎日、夕食後に軽く掃除をするのが好きだそうです。


メールのチェック

もし3週間もメールをチェックしなかったとしたら、誰もメールを送ってこなくなるでしょう。私は、少なくとも2、3日おきにはメールチェックするようにアラームをセットしています。


ゴミを出す

ゴミ出しも、忘れたままにしておくと収拾がつかなくなるものの一つです。筆者は、毎週火曜日にゴミ出しのアラームをセットしています。キッチンから生ゴミの悪臭がしてから慌てたくはないですよね。


その他の家事

その他にもやらねばならない家事がありますね。料理のプラン、洗濯、請求書の支払い、家計簿などいろいろあります。毎日であれ月に一度であれ、繰り返されるイベントはカレンダーに入れておきましょう。

スケジュールは移動してもかまわないのです。例えば、次の木曜日の夕方は「請求書の支払いをする」時間だったとしても、緊急で別の用事が入ってしまう場合もあるでしょう。大切なのは、気晴らしで時間を浪費してしまわないように、家事をする時間をきちんとスケジュールして確保しておくことです


食べる

仕事に没頭しているときには、食事ですら煩わしく感じられるかもしれません。しかし、食事というものはエネルギーの源です。ランチを食べるか食べないかで、午後の仕事ぶりはまるで変わります。仕事が忙しくてうっかり昼食抜き...なんてことにならないようにしてください。


シャワーを浴びる

さすがにシャワーを忘れることはないでしょうが、ついつい後回しになりがちです。カレンダーに入れておくことで、ゆとりを持ってシャワーを浴びる時間がとれるでしょう。また、筆者は毎日はヒゲを剃らないので、ヒゲを剃る日もカレンダーに入れておくようにしているそうです。


ベッドに入る

朝起きる時間は目覚ましにセットしますね。でも、夜ベッドに入る時間はスケジュールしてないのではないですか? 睡眠は食事よりも重要と言ってもよいのです。毎日同じ時間にベッドに入れば睡眠サイクルを安定させることができます何時に寝るのが自分にとってベストなのかを、把握しましょう。ベストな時間がわかったらアラームをセットして、ベッドに入る時間を毎日守るようにしてください。


■ToDoリストもカレンダーに入れる

111025-blanktime.jpg

請求書の支払いや家の掃除などのイベントは、これまでToDoリストで管理していたかもしれません。ToDoリストでうまくいっているならそれでよいでしょう。しかし、ToDoリストが毎日繰り返すようなイベントでいっぱいになってしまうと、どうもうまくいかないことがあります。

毎日繰り返すイベントは、アラートつきのカレンダーで管理するほうがずっとうまくいきます。しかし、繰り返しのイベントとしてではなく、1回限りのイベントとしてカレンダーに記入するのがコツです。例えば、「家関係の請求書の支払いをする」とか「ネットワークストレージが10分おきにクラッシュする原因を調べる」など、具体的にしましょう。ただのルーチンとしてではなく、1回限りのイベントとして扱うことが鍵となります。

また、溜まっている細かなToDoリストをこなすために、毎日一定時間のブロックを割り当てるのもオススメです。アラートが「いまからToDoリストをこなしなさい」と言ってくれるので、とりかかりやすくなります。

日常ルーチンをカレンダーに入れることは、始めはやりすぎに感じるかもしれません。しかし、一度セットアップしてしまえば、意外とスムーズに行くことがわかるでしょう。あくまでも目的は、しなければならないルーチンをカレンダーに設定して、時間がきたらアラートを出すことで、気晴らしに走りがちな生活を正しい道に戻すことなのです

他にも、日常のルーチンをうまくこなすための良い方法をお持ちの方は、ぜひコメント欄で教えてください。

WHITSON GORDON(原文/訳:伊藤貴之)