パソコンユーザーが億劫になるのは、どんな時だと思いますか? それはパソコンを再起動する時ではないでしょうか?
時間にしてみて、ほんの1~2分のことなのですが、その待機時間が永遠に感じられるのは私だけではないはず。これからご紹介する小ワザ群は、皆様のコンピュータが起動するまでの時間を短縮してくれるはずですよ。
Photo by Alex Schwenke.このトピックは話題が尽きないというより、つねに物議を醸すテーマです。その理由は、コンピュータによる違いや、ユーザーの思い込みによる迷信的要素も多く存在するから。そこで米Lifehackerは、皆様に満足してもらうため、簡単に使えて起動時間の速さを実感できる小ワザをネット上で調べてました。
他にも存在するかもしれませんが、それらのいくつかはコンピュータを不安定にしたり、マシンによっては負担をかけてしまったりするので、安全で確実なものだけをご紹介します。この10の小ワザ群を試していただければ、皆様のコンピュータの起動速度は向上すると思います。
コンピュータを初めてセットアップすると、BIOSがその後の使用がラクになるように機能設定してくれます。ですが、セットアップが終了したら、それらの機能は停止しても問題ないので、設定を変えてみましょう。
コンピュータを起動する時に「DEL」キーを押しながら起動し、BIOS設定画面に進んでください(機種によっては違うキーを押す必要があるかもしれません)。BIOS設定画面で「Quick Boot」の設定をオン(Enabled)にし、ドライブの起動順にてハード ディスクドライブを最初に読み込む様に指定しましょう。
Quick Bootの機能をオンにすると、起動時に行われるメモリテストや他のテストを最小限に抑えてくれます。起動順序を変えることによって、OS起動前にCDやUSBドライブ、その他のメディアを検索しなくなるので、起動時間を短縮できます。
もし、マシントラブルが起きてCDから起動しなくてはいけないときには、BIOS設定に戻って順序を変える必要がありますので、ご注意を。
この起動時間短縮については賛否両論な方法が多いのですが、一番試された事が多く、効果を実感できると認められている方法の一つが、コンピュータ起動時に自動起動するアプリを管理する事。それでは早速設定を変えてみましょう。
まず、スタートメニューの検索ボックスに「msconfig」と入力。エンターキーを押して起動させ、「スタートアップ」タブをクリックします。このアプリケーションリストはどのアプリケーションがどういった機能を持っているのか説明してくれますので、何が不必要か確認しながら無効にできます。以前紹介したアプリ「Soluto」を使えば、不必要なプログロムを特定するのも簡単にでき、最近のバージョンはそれ以上に便利な機能がついているので、ダウンロードする価値は十分にあります。
沢山の方々が「msconfig」にあるサービスを停止することで起動時間が早くなったと主張するのですが、米Lifehacker編集部は停止することでさらなる問題がひき起こされると感じたので(英文のみ)オススメはできません。
しかし、特定のサービスの起動のタイミングをずらせば(英文のみ)起動時間は短縮でき、最終的には全てのサービスが起動するので、問題はないです。サービスが重要だとしても、コンピュータの起動直後にすべてのサービスが起動する必要はありません。
お持ちのマシンがデュアルブート(マルチブート)環境になっている場合、ブートメニューには「タイムアウト値」が設定されているはずです。この場合のタイムアウト値とは、ブートメニューにてデフォルトのOSが自動的に選択される前に、他のOSを選択できる時間猶予のこと。
ほとんどのWindowsマシンの場合、タイムアウト値は30秒に設定されており、起動時に選択をしないままだとタイムアウトまで時間がかかるので、短くしましょう。変更するには「msconfig」に入り、「ブート」タブをクリックし、「タイムアウト」の時間を少なくします。Linuxでデュアルブートされている場合「GRUBブートメニュー」を使用していると思いますが、それもタイムアウトまでの時間は調整可能(英文のみ)です。
コンピュータは起動する際、数々のデバイスのドライバ(使用していないのも含む)を読み込むので、必要なドライバだけを読み込む設定にしましょう。スタートメニューの検索ボックスに「デバイスマネージャー」と書き込み、その検索結果のデバイスマネージャーをクリックした後に使用していないハードウェアを探します。モデム、仮想アダプタ、Bluetoothコントローラーなどが使用しないデバイスに該当すると思います。使用しないデバイスの項目を右クリックして「無効」ボタンを押し、無効化しましょう。
不必要なデバイスだけ無効化することが重要です。使わないと思っていても、たまに使用するアダプタなどもありますので、ご注意を。例えば、「Wireless Hosted Network」機能を使われるのであれば、仮想Wi-Fiアダプタを使用するので無効化してはいけません。他にも、使用しているドライバは最新版に更新することで起動時間は短縮できますし、以前紹介した「Device Doctor」を使用すれば楽に管理できるはずです。
アンチウイルスプログラムの重要性について今さら書く必要はないと思いますが、もしインストールしていない場合、何かしらのソフトウェアを入れて常に最新のバージョンにしておき、定期的にスキャンしてください。
これは、起動時間を短縮するというより安全策と言ったほうが良いかもしれませんが、パソコンがマルウェアに感染した場合、結果として起動時間が長くなってしまいます。
最近は「Microsoft Security Essentials」のような高評価を得ているアンチウィルスソフトもありますし、他にもいろいろなソフトがありますので、いずれかをダウンrノードしてみてはいかがでしょうか?
Windowsは昔から起動時にフォントを読み込んでいたので、起動時間が遅くなっていました。最近のWindowsは以前に比べて速くはなったのですが、それでも遅くなる原因なのはかわらないので、設定を変えてみましょう。
Windows 7は、200以上のフォントを起動時に読み込んでおり、『Microsoft Office』がインストールされている場合は、それ以上のフォントが読み込まれています。果たしてどれだけの人が200以上のフォントを使用しているのでしょうか?
使用しないフォントを非表示にして起動を速くできます。「Windows 7」の場合、スタートメニューの検索ボックスに「フォント」と書いて、表示されたフォントフォルダを開いたら使用しないフォントを確認し、選択していきましょう。
フォントの整理が終わったら、ツールバーにある「非表示」ボタンをクリックします(もし必要な時には同じようにフォントフォルダへ行き、「表示」にすると使用可能になります)。フォントの管理が終わると Windowsは起動時に不必要なフォントを読み込まなくなりますが、少々のフォントを非表示にしたからといって起動速度が劇的に速くなることはありません。
速さを体感するには、最低でも数百個のフォントを非表示にしなくてならないのですが、使用していないフォントがそれ以上あるかもしれないので、一度チェックしてみましょう。
以前からコンピュータの速度を速めたいと思っていた方は、RAMを増設した方が良いといわれますが、今でもその通説は変わっていません。RAMメモリの値段は以前に比べ大分安くなっているので、もしコンピュータのメモリが圧迫されているようでしたら、増設してみるのも良いかもしれません。
メモリ交換は初心者の方でも簡単にできますし、不安でしたら以前紹介した記事をご覧になればデスクトップとラップトップ(どちらも英文のみ)問題ないはずです。
コンピュータ起動時、コンピュータはネットワークからIPアドレスを取得するのに時間がかけるので、起動時間が遅くなります。この不必要なプロセスを止めて起動時間を短縮させるため、IPアドレスが変わらないスタティックIPアドレスを設定してみましょう。
この設定をすることによってネットワーク管理も楽になり(コンピュータが常に同じIPアドレスを保有しているので)、起動時間も早くなります。Windowsのバージョンによって設定方法が違うのですが、こちら(英文のみ)を参照してください。
最近、マシンの「速さ」で一番のネックになっているのはハードディスクドライブ(HDD)ではないかと言われています。その問題を解決するために、最高のアップグレードであるSSDをHDDの代わりに使用したらいかがでしょうか?
SSDはハードディスクと比べ、リードタイム(読み込み速度)が高速なので起動時間や速度の短縮を実感できるはずです。ただし、簡単にアップグレードするにはまだ高価な商品であり、気を付けないといけない部分もありますが、コンピュータの起動時間や能力を最大限に引き出したいのであれば、SSDをインストールするという方法は間違っていませんし、その違いに必ず驚くはずです。
最初にも述べましたが、紹介したこれらの方法だけが起動時間を短縮する唯一の方法ではありません。他にもたくさんあるのですが、今回は米Lifehackerが調べた有名な設定方法や信頼性のあるものだけを紹介しました。
他に起動時間を短縮できる方法などがありましたら、コメント欄にお願いします。なお、ネットにあふれている都市伝説には気を付けましょう。起動時間を短縮するどころか遅くなったり、マシンを傷つけてしまうケースもあります。
Whitson Gordon(原文/訳:JD)