脳というのは、すぐに切り替えられるようにはできていませんが、自分のしたくない事を避けるためには、そうした方がいいこともあります。マルチタスクの研究者は、実際の仕事に没頭するためには、メールのチェックのようなタスクにも、最低15分は時間を割いた方がいい、と提案しています。

The Man Who Lied to His Laptop: What Machines Teach Us About Human Relationships』という本の著者、Clifford Nass氏は「GigaOM」のインタビューで、「私たちがしょっちゅうメールをチェックするのは、すごく重要・有益・大切なメールが来ると期待しているというよりも、ほんの数分間現実逃避したいから。そして、そのことに実は自分でも気がついている」と言っています。ですが、そのメールチェックが、実際の仕事に対する集中力を削いでしまうこともあります。

 では、受信箱を見ないようにするにはどうすればいいのでしょう? Nassは、メールをチェックする時は、必ず15分間かけるようにするといいと言っています(冒頭動画の3分15秒~)。

普段、1回のメールチェックに15分もかかることは、あまりないですよね。要するに、1回に15分かけなければならないとなると、時間が無駄にならないように、15分かかりそうなくらいメールが溜まるまで、メールをチェックしなくなる、ということです。

このことは、1日のうちでやらなければならないことを認識するというよりも、中途半端なマルチタスクから良いシングルタスクに変える、ということを意味しています。

Nass氏は、このビデオの中で、他にも次の優先事項に切り替えるための、似たようなロジックの提案をしています。

しょっちゅうメールをチェックするのは、本来の目的を外れた、ただの現実逃避にしかなっていないようなので、メールチェック中毒のようになっている人は、ぜひこの方法を試してみてください。

Video: Multi-Tasking is Bad For Your Brain. Here's How To Fix It [GigaOM]

Kevin Purdy(原文/訳:的野裕子)