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Windows RTではできないこと

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  • author 福田ミホ
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Windows RTではできないこと

Officeは使える、が...。

Windows 8には、ふたつのバージョンがあります。基本のx86版(フルのWindows 8)と、Windows RTです。名前も見た目も似ていますが、実は大きな違いがあります。もしWindowsのタブレットを買おうとしてるなら、その前に知っておくべき違いです。

Surface、そしてそれに続くWindowsのタブレットには、Windows RT版とフル(x86)のWindows 8版のふたつがあります。選択肢が増えるのは基本的に良いことです。ただちょっと問題なのは、Windows RTとフルのWindows 8は、一見ほとんど同じなのに、できることにはiOSとOS Xくらい大きな差があるってことです。

Windows RTにも、メリットはたくさんあります。たとえばバッテリーライフの向上、デバイスの軽量化、低価格の実現、などなど。でもその分、制限事項もあります。その主なものを、以下に列挙していきます。

使えなくなるソフトが(けっこう)ある

Windows RTの制限事項でもっとも基本的で大きいことは、ふだんWindowsのコンピューターで使っているプログラムの多くが使えないってことです。既存のアプリも、Windows RTで動かせるようにアップデートが必要になります。

とはいえ、Windows RTにはOffice 2013が搭載されているので、基本的なタスクをこなす分にはほとんど問題ありません。Word、Excel、PowerPoint、OneNoteが入っていて、SkyDriveで文書をシンクすることもできます。

でも、もう10年、20年とWindowsのエコシステムにお金をかけてきた人にとって、手持ちのソフトウェアが使えないことは問題でしょう。3ヵ月後に発売予定のWindows 8搭載SurfaceなどWindows 8搭載のタブレットなら、ここ数年以内に買ったソフトウェアならほぼすべて動くはずです。

つまり、仕事で何らかのソフトウェア(たとえばPhotoshopのようなベーシックなものでも)を使う必要がある人は、Windows RTマシンを買っても仕事には使えないということです。

アプリが少ない

これは時間とともに改善していくと思いますが、Windows RT向けのアプリは多くありません。x86用ソフトが動かないうえに、Windows Store経由でしかアプリをインストールできないのです。フルのWindows 8では従来と同様どこからでもプログラムを落としてこられるんですが、Windows RTではそれができないんです。なので、Windows RTで使えるアプリ数はかなり少なくなると予想されます。

現在、世界中のWindows Storeには合計5562本のアプリがあり、その94%はWindows RT互換です。これはまあまあの数字ですし、NetflixやEvernote、Amazonといった大御所もサポートしています。もちろんマイクロソフトのアプリもたくさんあります。そうは言っても、少ない少ないと言われているAndroidタブレット向けアプリと同じくらいの数です。Windows Storeには、たとえばTwitter、Facebook、Spotifyといった必須アプリがありません。フルのWindows 8版ならデスクトップで今使えているソフトが全部使えるので、こんな問題はありません。

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オープンじゃない

Windows Storeによって、Windowsは従来のオープンなあり方を変えようとしているように見えます。iOSで使うアプリはApp Store経由のみになるのと同じように、Windows RTではマイクロソフトのWindows Storeを経由しないとアプリを入手できないんです。これ自体が悪というわけではないのですが、従来のWindowsとは違ってきます。

Windows Media Player/Center

Windows Media Centerを家のDVRにしている人は、Windows RTにはそれがないので、既存のx86マシンが引き続き必要になります。Windows RTにはWindows Media Playerも搭載されていませんが、メディア再生機能はあるので、こちらはあまり問題にならなそうです。

ビジネスユーザー

マイクロソフトユーザーに多いビジネスユーザーは、Windows RTには要注意です。特に、Windows Active DirectoryがWindows RTでは使えないので、仕事上これが必要な人はフルWindows 8版Surface(または他のWindowsタブレット)を待つ必要があります。

また、Windows RTのOffice 2013にはOutlookが付属していないので、MailとCalendarをそれぞれExchangeとシンクさせなくてはいけません。それ自体は大した問題ではないのですが、会社によってはすべてを標準でそろえなくてはならないため、ここがネックになるかもしれません。またOffice 2013に入っているアプリに関しても、ビジネス用に設定してアクティベートする必要があります。

Windows RT版Surface、買うべき?

iPadと同じようにカジュアルな使い方をしたいユーザーにとっては、特にWindows Storeのアプリが充実してくれば、Windows RT版Surfaceでもまったく問題ないでしょう。ただ、Windows RT版とフルのWindows 8版の違いが、マイクロソフト社内でも理解しきれていない(詳細は、英語記事ですがこちら)のは問題です。ある人にとっては小さな問題でも、他の人にとってはすごく大きな障害という場合もありえます。

日本での発売時期は不明なままですが、特に仕事で使いたい方は、いずれにしてもちょっと様子見でいいのかもしれませんね...。

Kyle Wagner(原文/miho)

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