狭義の自己免疫性溶血性貧血(じこめんえきせいひんけつ、autoimmune hemolytic anemia; AIHA)とは、温式抗体に属する自己抗体により赤血球が感作され、溶血をきたす疾患である。広義には寒冷凝集素が関与するやドナース・ランドスタイナー抗体(Donath-Landsteiner antibody)に伴うなどの比較的稀な病態も含めることもある。さらに各種薬剤に起因するを合わせて免疫介在性溶血性貧血と称することもある。 本項では特にことわりのない限り、ヒトにおける狭義の自己免疫性溶血性貧血について解説する。