武道(ぶどう)は、広義には古武道を含むが、狭義には「日本において独自に展開した武術文化(古武道)を基にして、近代になって、西欧的なスポーツに学びながらそれに対抗して、近代的に再編して成立した運動文化」である。古武道と明確に区別する場合、現代武道と呼ぶ。 「人を殺傷・制圧する技術に、その技を磨く稽古を通じて人格の完成をめざす「道」の理念が加わったもの」とされる。ただしこの「道」の理念は、既に江戸時代以前から、「武道」と称されていなかったまでも完成されていたため、近代以降に体育的見地からそれを解釈したものとなっている。古武道から推移した中で引き継がれた、残心(残身、残芯)などの共通する心構え所作などから、伝統芸能、芸道ともかかわりを持つ。 また封建制度下において、支配階級(特権階級)である武士を中心として発展したハイカルチャー的な古武道から、近代化後に民主化し、その門戸を広げマスカルチャー化したのが現代武道とも言える。