歌川派(うたがわは)とは歌川一門ともいい、江戸時代後期から明治にかけて大きな勢力を持った浮世絵師の一流派である。芝居小屋や役者にとって、歌川一門は似顔絵を錦絵にしてもらうという宣伝効果があり持つつ持たれつの関係にあった。歌川派の浮世絵はゴッホなど印象派の画家にも影響を与えた。 浮世絵版画に西洋の遠近法を取り入れた歌川豊春から始まり、歌川豊国、歌川豊広が弟子となった。幕末には、美人画を得意とした歌川国貞(三代目豊国、豊国の門人)や、武者絵の歌川国芳、風景画の歌川広重がいる。明治期にも国貞と国芳の各一門は一大勢力であったが、浮世絵の需要は新しい写真技術などにとってかわられていくことになった。