奴振り(やっこふり・やっこぶり)は、武家の供揃えに由来する民俗芸能の一種で、(はさみばこ)、立傘(たてがさ)、台笠(だいがさ)、(けやり)などを所持する奴(やっこ)がおこなう独特の所作をさす。近世では大名行列の出立や国入りなどの要所で演じられており、その芸は歌舞伎舞踊の(やっこおどり)や、各地の祭礼行列に影響を与えた。現在でも、沖縄を除いた全国各地ので見ることができ、その数は300ヶ所とも言われている。