主系列星 (しゅけいれつせい、英: main sequence star) とは、恒星の有効温度と明るさを示した図であるヘルツシュプルング・ラッセル図 (HR図) 上で、左上(明るく高温)から図の右下(暗く低温)に延びる線である主系列 (英: main sequence) に位置する恒星をいう。矮星ともいう。 星間物質が集まって形成された恒星では、高密度の核で水素からヘリウムを合成する核融合が始まり、熱エネルギーが生成される。恒星の一生におけるこの段階では、恒星はHR図上の主系列に位置することになる。主系列内での位置は主に恒星の質量で決まるが、化学組成と年齢にも依存する。主系列星の核は静水圧平衡の状態にあり、高温の核による外向きの熱的な圧力 (正確には圧力勾配力) と、外層の内向きの重力が釣り合っている。核融合によるエネルギー生成率は温度と圧力に強く依存しており、これがこの釣り合いを維持するのを助けている。核で生成されたエネルギーは表面へと伝達し、光球から放射される。主系列星内部でのエネルギーは放射もしくは対流によって伝達され、後者は温度勾配が急な領域かが高い領域、もしくはその両方が満たされている領域で発生する。