ボン(Bonn)は、ドイツ連邦共和国のノルトライン=ヴェストファーレン州に属する都市。同国で19番目に大きな都市で、ジーベンゲビルゲ山脈の北部にあるライン川沿いのケルンの南約20 km に位置する。人口は330,579人(2020年12月31日現在)。 分断時代の1949年から1990年まで西ドイツの首都であり、ドイツ再統一後も首都機能を分担する。 1288年ケルン大司教はヴォリンゲンの戦いでの敗北(Niederlage bei Worringen)の後、本拠地をボン(詳しくはBonn-Poppelsdorf)とブリュール(Brühl)に移した。1525年以降ボンはケルン大司教区の首都(Hauptstadt des Erzstifts)となり、その地位は19世紀初頭まで続いた。この地に生まれた作曲家ベートーヴェンの祖父・父・本人はいずれもボンにおいてケルン大司教(選帝侯)に仕えていた。祖父は宮廷楽長、父は宮廷音楽家、本人は宮廷付オルガン奏者として。1786年にボン大学が設置され、ベートーヴェンはこの大学で学んでいる。ボンはまたシューマンの終焉の地としても知られている。なお、 ゲオルク・フォルスター(1754-1794)は1790年3月末にケルン大司教のボン博物標本室を訪れ、その「美しい鉱物収集」を称賛している。