代数的整数論において,数体 K のヒルベルト類体(英: Hilbert class field)E とは,K の最大アーベル不分岐拡大である.その K 上の次数は K の類数に等しく,E の K 上のガロワ群は K の素イデアルに対するフロベニウス元を用いて K のイデアル類群に自然に同型である. この文脈では,K のヒルベルト類体は(古典的なイデアル論的解釈で)有限素点おいて不分岐であるだけでなく,K の無限素点においても不分岐である.つまり,K のすべての実埋め込みは E の実埋め込み(複素埋め込みではなく)に拡張する.