ヒクソス(Hyksos)はエジプト第2中間期と呼ばれる時代に古代エジプトに登場した人々。彼らは一般にシリア・パレスチナ地方に起源を持つ雑多な人々の集団であったと考えられている。ヒクソスと言う呼称は「異国の支配者達」を意味する古代エジプト語、「ヘカウ・カスウト」のギリシア語形に由来する。ヘカウ・カスウトはしばしば「羊飼いの王達」などとも訳されるが、これは誤りである。 トリノ王名表によれば6人のヒクソス王が108年間在位したと伝えられている。マネトの記録において第15王朝の王も6人とされており、一般に「ヒクソス」「ヒクソス政権」などと表現した場合、第15王朝を指す。また、第15王朝を大ヒクソス、第16王朝を小ヒクソスと呼ぶ場合もある。ただし、第16王朝については近年テーベのエジプト第13王朝の後継政権であるとする説も唱えられている。この件についての詳細はエジプト第16王朝を参照されたい。