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息子とホームステイ先の水牛との一枚

みなさん、こんにちは。NPO法人e-Educationの吉川です。

前回は私が途上国支援にこだわる理由として、ネパールで体験した出会いや別れについてご紹介しました。

たくさんの想いと思い出が詰まったネパール。そんな国へ、先日ついに1歳9ヶ月の息子を連れていく機会がやってきました。

今回は、途上国に息子を連れて行ってみて分かったことについてお話させてください。

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息子と一緒に、ネパールの農村部へ

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飛行機から見たネパールの街並み

私と妻、そして息子の3人でネパールに行ったのは今年の3月です。

トランジット含めて約15時間の空の旅、無事に現地に到着できるか心配もしていました。当の息子は、どんなところに連れて行かれるかなんてつゆ知らず、トーマスのおもちゃで遊び呆けていましたが(笑)

私は、年間を通して半分以上途上国で仕事をしているため、家族と離れる時間が多く、どうやったら家族と過ごす時間を増やすことができるか、しばらく悩んでいました。

「息子と一緒に途上国で仕事をしてみたい」
「私がどういった仕事をしているかを妻にもっと伝えたい」

そんな気持ちを思い切って職員会議で伝えてみたところ、「いいですね!ぜひ家族3人でネパール行ってください!」とアッサリOKをもらいました。本当に仲間に恵まれています。

職員みんなからOKをもらった一方で、多くの方々から、食事、埃、言葉、治安に関しての心配や、「もし病気になったときどうするの?」といった安全を気遣うメッセージをもらいました。また、なぜわざわざ途上国に幼児を連れて行くのか、とかなり心配もされました。

もちろん、持っていくべき物の準備をしっかりして、緊急時どうするか等もしっかりと話し合いました。現地で頼れる友人もたくさんいるということも大きな安心材料であり、そして決め手となったのは私たちの子育て方針でした。

吉川家として「安全で転ばないように大事に育てる」というよりも、「転んでも立ち上がれるように見守り続ける」ということを大切にしています。途上国で様々な経験をして、さらに大きく成長してほしいという想いもあり、多少のトラブルはむしろ歓迎するくらいのスタンスなんです。

こうして、2歳にも満たない1歳9ヶ月の息子を連れて、ネパールの農村部へ行くことが決まりました。

先日、2歳になりました

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左手で「2」を一生懸命表現しようとする息子(写真中央)

ちなみにですが、そんな息子が先日、2歳の誕生日を迎えました。すくすく元気に成長しています。

この写真は誕生日前日の写真です。というのも、1年で最も大切とも言える息子の誕生日は、海外出張のため一緒に過ごすことができませんでした。大事な日にいないということで、正直なところ家庭でのポジションは日に日に低くなってはいます(苦笑)。

そんな吉川家を気遣ってか、e-Educationの仲間たちがこんなドネーションキャンペーンをやってくれました。あまり家にいない父親に対して家族はどう思っているのかも書かれているので、ぜひご覧ください。

バースデードネーションはこちら »

実際に行ってみたからこそ感じた3つのこと

さて、話を戻します。

息子と共にもネパールに滞在しましたが、当初の心配や不安とは裏腹に、発見や気づきがものすごく多かったです。実際に連れて行ってみたからこそ感じたことをお伝えします。

(1) 心配しているのは親だけで、子どもは楽しんでいる

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ネパールの子どもたちとすぐに打ち解けて仲良く遊ぶ

ネパールの農村部での生活は、普段日本で暮らしているものと大きく異なります。体調を崩さないか、知らない場所で怖がらないか、あれが欲しいこれがほしいと泣きわめかないか、たくさんの心配や不安がありました。

しかし現実はというと、村に到着してすぐにネパールの子どもたちと仲良く一緒に遊びはじめました。言葉や文化の違いなんて彼らには関係がなく、不思議とコミュニケーションもとりながら時間の許す限り遊んでいました。

食事についても、スプーンを使わずに右手で豪快に食べていて、まさにネパールスタイルそのままでした。家で飼育している水牛やヤギ、ニワトリに対しても物怖じすることなく、まるで動物園にいるかのように興味深く観察していました。

ネパールの人々は子どもも大人も、みんなが自分の子どものように可愛がってくれました。地域の人からこんなに愛情を注がれる経験は、なかなか日本ではありません。

息子が転べば手を差し伸べてくれ、泣いたらアメを出してくれ、時間があれば笑顔で遊んでくれました。息子は日本にいるときよりも楽しそうに遊んでいるようにすら見えました。

日本にいるときのほうが、交通事故などを気にしないといけないし、食事で言えば添加物等も気になるし、何かと考えることが多かったです。途上国の農村での暮らし、自然でのどかで優しくて、子どもが育つにはむしろ良い環境なのかもしれないと感じました。

(2) 日本で学べない大切なことを、途上国で学べる

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ホームステイさせて頂いた愛情あふれる素敵なファミリー

途上国、特に農村部の暮らしにおいては、あらゆるものが有限であり、その大切さを学ぶことができました。

早朝に重たい水を運んだからこそ実感する水の大切さ。夜になるとわずかな電球1つの灯りに家族で集って団欒する時間。野菜は捨てる所なくすべてを大事に頂く。娯楽はあまりなく、家族や地域の人々と語らう楽しさ。地域みんなで子どもを育てていこうとする温かさ。

日本にいるとついつい欲深くなり、「あれがない、これが欲しい」と、ないものを探しがちでした。農村での生活では、「有るもののありがたさ」を実感することができました。

節電や節水をすること。食べ物のありがたさを感じること。人とのコミュニケーションや地域の大切さを学ぶこと。これらのことは、日本ではなく途上国で生活してみるほうが実感することができるのかもしれません。

(3) 実際にやってみるからこそ、分かることがある

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とうもろこしを乾燥させているお爺ちゃんを手伝いに

何事もやってみないと分からないことがあるということを、今回改めて感じました。

行動に起こす前は、いろんなことを考えてしまったり、不安になったり、できない理由を考えてしまいがちです。息子をネパールの農村に連れて行くのも、もう少し大きくなってからのほうが良いんじゃないか、と最初は感じていました。

ただ、今になって思うのは、連れていって本当に良かったということです。行動に起こす前にできない理由を探すよりも、行動を起こしてそこから学ぶことの大切さを改めて感じました。

息子を連れていったことで、ネパールの農村や人々の新たな魅力にも気づくことができました。これからも、息子にはいろいろな経験をさせてあげられるように頑張っていこうと思います。

最後に、冒頭でご紹介をさせて頂いたバースデードネーションでは、私たちe-Educationの活動を応援できるだけでなく、他団体よりも多くドネーションが集まるとカンボジアスタディーツアーがプレゼントされる仕組みになっています。

e-Educationの職員として、また一人の父として、ぜひ成功させたいキャンペーンであり、良かったらぜひキャンペーンWEBサイトをご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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途上国の教育課題を若者の力で解決する

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