2001年から10年経ったのでいちオタクの視点から当時を回顧するよ
去年のと、一昨年の。
アニメは放映開始時、ゲームは発売時であるのはいいとして、漫画は雑誌での連載開始時点、ラノベは(雑誌連載初出のものでも)単行本発売時点を基準としていることをご留意ください。
アニメ
EMOTION the Best スクライド DVD-BOX
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2009/11/25
- メディア: DVD
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テレビアニメは
- 「地球少女アルジュナ」。ハンバーガーを食べられなくなる人が続出。河森監督(原案)のエコアニメとしては去年の「キルミン」などがあり、この作品を覚えていたオタクはガクブルしながら視聴していたとか。
- 「シスター・プリンセス」。この時期のいわゆる「作画崩壊」してしまった作品の一つとして挙げられることも。桑谷夏子、望月久代、小林由美子、水樹奈々など新人声優を多く起用し、Pritsというユニットも組んだ。黎明期のアニメ実況がおおいに盛り上がった。ラッピングバスなんかも。
- 「NOIR」。真下耕一、梶浦由記、ALI PROJECTの(アニオタの間での)現在までのイメージを構築した。テレビ東京放映時はニトロプラスの「Phantom」DVD-PG版のCMが挿入されていたが、それから数年後に同じ真下監督の手でアニメ化されることになるとはお釈迦様とて気づくまい。サム・ライミによる実写ドラマ化の話も出てきているらしい。
- 「Cosmic Baton Girl コメットさん☆」。神戸守監督、前田亜季主演作。
- 「ギャラクシーエンジェル」。第一期。アニマックスで放映されたためリアルタイムでは視聴できませんでした。
- 「スクライド」。谷口悟朗×黒田洋介×平井久司×サンライズによる、「リヴァイアス」とは正反対の作風の能力バトルもの。週刊少年チャンピオンに連載された漫画版も話題になった。
- 「ちっちゃな雪使いシュガー」。木村真一郎監督作品。TVアニメの多くが深夜枠に追いやられたことにより、「なんでこれが深夜やねん」とアニオタが声をあげる作品が増えたけど、これもそのひとつ。当初シュガー役は山本麻里安が予定されていたけど、急遽川上とも子に変更。EDのみ山本のまま。しかしますみん……
- 「ジャングルはいつもハレのちグゥ」。水島努TVA初監督作品。ハイテンションなギャグは後の「ドクロちゃん」「ケメコ」などでも見られる。
- 「フルーツバスケット」。大地丙太郎監督作品。助監督には宮崎なぎさ。岡崎律子によるOP/EDも有名。
- 「Hellsing」。黒歴史。
- 「まほろまてぃっく」。キャラデザ・総作監は「スト魔女」の高村和宏。BS-i(BS-TBS)が開設されて間もない時期の作品。「えっちなのはいけないと思います!」はわりと流行語になった。ネットで。
- 「星のカービィ」。自虐的なアニメ制作回などがやたら話題になった。
- 「フルメタル・パニック!」第一期が秋に放映されるはずだったが、9.11テロのため翌年1月からに延期。
それ以外では
ライトノベル(小説)
- 作者: 秋山瑞人,駒都えーじ
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2001/10/05
- メディア: 文庫
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- 新人の面子としてはスニーカー(というか角川)大豊作の年。スニーカー大賞からは「楽園」長谷敏司が、学園小説大賞からは「ネガティブ・ハッピーチェーンソーエッジ」滝本竜彦、「ばいおれんす☆まじかる!」林トモアキ、米澤穂信「氷菓」が、と後の越境系が強め?他にはブレイク前の乙一も二冊出している。スニーカーは前年とこの年だけ出版点数が100を越えてて、ミステリ倶楽部っていうサブレーベル作ったり、改革的なことが進行してたのかな。ただ滝本竜彦以外は売れるようになるまでちょっと時間がかかった記憶が。吉田直「トリニティ・ブラッド」もシリーズ開始。
- 時を同じくして、というわけでもないだろうけど講談社ノベルスからは舞城王太郎が「煙か土か食い物」で、佐藤友哉が「フリッカー式」でデビュー。
- 秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏」、築地俊彦「まぶらほ」が刊行開始。どちらも作者の前作から方向転換して女の子を前面に押し出し、大ヒットした。両作のイラストレーター:駒都えーじによる大ぱんつはいてない時代の到来である。
- 佐藤ケイ「天国に涙はいらない」は萌えキャラをネタにしたパロディなどで人気を博した。今年3月、6年ぶりの新刊で完結予定。また「おファンタジア」を小馬鹿にした佐藤大輔=豪屋大介?「A君(17)の戦争」なんてのも*1。
- 他、電撃からは、甲田学人「Missing」、渡瀬草一郎「陰陽ノ京」「パラサイトムーン」、三枝零一「ウィザーズ・ブレイン」、高畑京一郎「Hyper Hybrid Organization」、橋本紡「リバーズ・エンド」、海羽超史郎「天剣王器」など。ファンタジアからは鏡貴也「武官弁護士エル・ウィン」、清水良英「カンフーファイター」、富士ミスからは水城正太郎「東京タブロイド」など。ファミ通からは伊東京一「BIOME」、山下卓「BLOODLINK」、野尻抱介「ふわふわの泉」(星雲賞受賞)などが刊行された。
- 小学館スーパークエスト文庫及び集英社スーパーファンタジー文庫がこの年を最後に沈黙(前者は「ポケモン」一作きりなので実質2000年でほぼ刊行終了)。この後、集英社はコバルト文庫と当時既に創刊されていたスーパーダッシュ文庫にラインナップの一部を移籍させ、小学館は2007年にガガガ文庫として再参入を果たしている。
- 角川ビーンズ文庫創刊。前身はティーンズルビー文庫。
- 中村うさぎは「宇宙海賊ギル&ルーナ」4巻を最後にライトノベルレーベルからの刊行が途切れる(ザ・スニでのエッセイはこの段階で続いてたんだっけ?)。そういえば最近twitterでやっぱ、あたしは、小中高校生に夢中になって読んでもらえるような本を書きたい。、あたしも、今までの自分をリセットして、原点に戻ろうかな。またラノべ書くとか。マジに。と復帰を示唆していた。どこまで本気かは分からないけど。
- 小野不由美「十二国記」が、「華胥の幽夢」を最後に刊行途絶。
- 片山恭一「世界の中心で、愛をさけぶ」。ブームになるのはもうちょっと先。
- 山田悠介「リアル鬼ごっこ」。自費出版本。
- 山田風太郎、死去。
ゲーム
- 出版社/メーカー: サイバーフロント
- 発売日: 2010/08/12
- メディア: Video Game
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- ハードとしてはゲームボーイアドバンスド、ゲームキューブ発売。一方ドリームキャストは製造終了。但しソフトはしばらくリリースが続いた。
- コンシューマーゲーでは、SCEの「ICO」、スクウェアの「FFX」、任天堂の「どうぶつの森「ピクミン」、カプコンの「デビルメイクライ」「逆転裁判」など。「ピクミン」は主題歌CDがゲームより売れた。
- エロゲーではぽんこつ:籐野らんと諸葛瑾の藤宮アプリ先生を世に知らしめ、ぬいぐるみを連れての諸国行脚などファンとの距離も近かったのがねこねこソフトの代表作「みずいろ」。
- Marronの「秋桜の空に」は「ONE」の影響が色濃い作品だったけど、基本はどっちかというとぶっ飛んだギャグが売り。人気声優を起用したドラマCDシリーズも長く愛された。
- 体験版ラストでメインヒロインが交通事故に遭うというあざとい引きで注目を集めたのがage「君が望む永遠」。孝之はヘタレヘタレ言われるけど、自分はそんなヘタレだとは思わなかったんだけどなあ……。初回生産版はモザイクが薄かったため回収。またageはニトロプラス、Overflowと組んでちよれん祭りを開催。
- F&C FC02「Piaキャロットへようこそ!!3」はメインヒロインのまともなHシーンがないことが、ZERO「はじめてのおるすばん」は「作品中に出てくる人物は、みぃんな18歳以上だよ。」という但し書きが話題になった。他にはGROOVER「グリーングリーン」、田中ロミオシナリオのD.O.「家族計画」、サーカス・七尾奈留の出世作「水夏」、Leaf「誰彼」、アリスソフト「大悪司」など。
- カクテルソフト一時活動休止。
- MMOでは「ラグナロクオンライン」(ベータ版)サービス開始。
- アーケードゲームしてはカプコン・バンプレスト「機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン」が稼動開始した。バージョンアップ版であり、長く遊ばれた「DX」も同年。これは今でも置いてるところあるのかな?
- SNK倒産。後継はSNKプレイモア。
漫画
- 作者: 荒川弘
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2010/11/22
- メディア: コミック
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- 週刊少年漫画では、ジャンプは澤井啓夫「ボボボーボ・ボーボボ」、鈴木信也「Mr.FULLSWING」、久保帯人「BLEACH」が連載開始、和月伸宏「GUN BLAZE WEST」が連載開始及び終了、サンデーでは雷句誠「金色のガッシュ!!」、橋口タカシ「焼きたて!! ジャぱん」が連載開始。マガジンでは山本航暉「ゴッドハンド輝」が連載開始、イタバシマサヒロ・玉越博幸「BOYS BE…」、赤松健「ラブひな」が最終回。
- チャンピオンでは松山せいじ「エイケン」、黒田洋介・戸田泰成「スクライド」、「でじこのチャンピオンカップ」(巻末読者コーナー)などメディアミックス・美少女色が微妙に強くなる一方、瀬口たかひろ「オヤマ! 菊之助」が連載終了。
- 青年誌では、ヤングジャンプでふなつ一輝「華麗なる食卓」、高橋陽一「キャプテン翼 ROAD TO 2002」、ヤングマガジンで氏家ト全「妹は思春期」が連載開始。ビッグコミックスピリッツで江川達也「東京大学物語」、ビッグコミックオリジナルで浦沢直樹「MONSTER」が連載終了。
- 電撃大王でばらスィー「苺ましまろ」連載開始。
- エニックスお家騒動。新しく設立されたマグガーデンにガンガン系列の作家の一部が移籍。これと関係あるかどうかは分からないけど、ガンガンでは荒川弘「鋼の錬金術師」が連載開始、渡辺道明「ハーメルンのバイオリン弾き」、浅野りん「PON!とキマイラ」が連載終了。
- ガンダムエース創刊。目玉は安彦良和「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」。
- イヴニング創刊。「恋風」連載開始。
- 週刊コミックバンチ創刊。北条司「エンジェル・ハート」、原哲夫「蒼天の拳」、こせきこうじ「株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん」など80年代にジャンプを支えた人気作家が集結。その裏で「男たちの好日」がちゆでネタにされたり「ガウガウわー太」が局所的に人気を博したりした。新人賞の賞金総額は1億円。自分が好きなのは坂本タクマ「屈辱er大河原上」でした。去年休刊した。後継誌は「月刊コミック@バンチ」「月刊コミックゼノン」の予定。
インターネット・その他
動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)
- 作者: 東浩紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/11/20
- メディア: 新書
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- 9.11テロ。フィクションにも多大な影響を与えた……と言われてるけど消費者の身からしてみるとあんまり実感ない。身近なところでは「フルメタ」アニメ第一期が延期になったくらいだろうか。
- 小泉内閣組閣。
- Suicaサービス開始。
- 吉野屋の牛丼(並)が400円から280円に。
- Windows XP発売。延長サポート終了は2014年。またIE6公開。
- NTT東西、FTTHサービスBフレッツの本格提供開始。一方低価格路線のADSLサービスYahoo! BBも提供開始。
- レンタルサーバーサービスinfoseek isweb(freewebを買収)、xrea.comサービス開始。
- ipod(classic)発売。iTunesリリース。当初はwindows非対応。
- Googleにイメージ検索機能追加。Googleツールバー日本語版リリース。
- Wikipedia設立。ただ開設当初しばらくは無名だった。
- 2ch閉鎖騒動。それに伴いとある「生まれたばかりの掲示板」が設立。応援して下さいね☆他にこの当時の2chネタとしては吉野屋コピペ、田代祭り、UD Agentなど。またトリップシステムが導入された。実況ch板新設。
- 1ch.tv開設。
- 探偵ファイル(探偵ゲーム)開設。
- 個人サイトとしては侍魂、バーチャルネットアイドルちゆ12歳、カトゆー家断絶、かーずSP、CG定点観測、愚者の館などが開設。
- 偽春菜公開停止。えんいー。
- WinMXによる著作権侵害で初の逮捕者が出る。
- コンピュータウィルスNimdaが猛威をふるう。
- 100の質問流行。
- 映画「ハリー・ポッターと賢者の石」公開。ハーマイオニー:エマ・ワトソンの人気爆発。但し原作では美少女でもなんでもない。ほぼ同時に「ロードオブザリング」(日本では翌年)も公開され、FT映画ブームに。でもラノベFTは一部を除いて基本的に無関係。
- 東浩紀「動物化するポストモダン」。でじこってこういう場で言及されることは多いけど、コスプレや同人誌のネタとしてはうさだのほうが多いんですよね。氷上恭子がヒロインを演じるベターマンですら、劇中でパロディにされたのはでじこだった。
- ブロッコリー、JASDAQに上場。また湘南ベルマーレのスポンサーに。選手の練習用シャツにでじこのロゴが。
- ジュンク堂池袋本店が2000坪に増床。当時日本最大。
- 現在のアニメイト秋葉原店がオープン。
- カフェ・ド・コスパがキュアメイドカフェとしてリニューアル。現在のメイドカフェの元祖と言われている。
- 埼玉県がO-157ポスターイラスト「手を洗おー!」にあずまきよひこ「あずまんが大王」を起用。。後にKIMちーやぽよよんろっくのキャラも。
- USJグランドオープン。
参考リンク
http://ranobe-mori.net/db/
http://homepage1.nifty.com/chaki-el/anime/tv/2001.htm
http://geimin.net/da/db/2001_ne_fa/index.php
http://websitemap.michikusa.jp/webhistory.html
http://i.impressrd.jp/e/2007/08/24/118
http://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/2001/dvd/ref=zg_bsa_nav
http://dnarna-mirror.sakura.ne.jp/
http://www.forest.impress.co.jp/prize/2001/result.html
及びwikipediaの各ページ。
これ書くために俺ニュースのミラー読んでたんだけど、面白すぎて途中から記事とかどうでもよくなってしまった。外部記憶装置として自分のサイトよりtwitterよりはてブより優秀ってどゆこと。むしろ自分のネットを見る目がどんだけ俺ニュースに最適化されたまんまなんだって話か。なんか久々に俺ニューススタイルでサイトとかやりたくなってきた。
- 二宮ひかるオンリーなんてあったんだ。
- YouTube - 「恋愛CHU!」OP http://www.youtube.com/watch?v=gGwanxbl8C8
- バスト占いのうた ‐ ニコニコ動画(原宿) http://www.nicovideo.jp/watch/sm257900
- いたるがPCangelに投稿したイラスト(※ちょいエロ) http://miriam.sakura.ne.jp/image/img-box/img20090101231553.jpg
- 「カミスン」のマンガは陸乃家鴨氏がやってたんだなあそういえば
- 藤倉和音氏が急逝したのも2001年 http://www.ryokuyou.co.jp/manga/shachou/essei01/shachou_essei01.html http://www.selfishgene.net/kazune/index.html
- 真田アサミが真田マサミになってる誤植を見つけたんだけどもう指摘できない悔しさよ。 http://dnarna-mirror.sakura.ne.jp/techle/2001/10/#150637
- 当時から活動してたんだから当たり前だけど灰村キヨタカやかんざきひろといった名前が普通に出てくるのにいちいち驚く。
- 森の十字路のニュース収集傾向はどこまでもまっすぐだったなー。
- ニューオプトの公式サイトっていつ頃からあれやってるんだろう。俺ニュだと2001年時点で既に載ってた。 http://www.newopto.co.jp/oldcg.htm