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さらに解像度を上げて圧力容器内部の様子を探る

東芝、福島第一原子力発電所内部のミュオンイメージング装置の新型を開発

2015年03月30日 14時56分更新

文● 行正和義/ASCII.jp

設置イメージ

 東芝と技術研究組合国際廃炉研究開発機構(IRID)は3月27日、福島第一原子力発電所向けにミュオン測定装置を開発、2015年度中に測定を開始する。

 ミュオン(ミュー粒子)は宇宙から降り注ぐ自然な高エネルギー粒子で、岩石やコンクリートを透過し、重金属などの物質では一部散乱する性質を持ち、これまで火山(桜島)内部のマグマ溜まりの位置・サイズを観測するなどの成果を挙げている。

測定装置

 福島第1原子力発電所1号機による調査では、荒い画像ながら燃料格納容器に燃料棒が残っておらず、熔解して原子炉格納容器の底に落下していると推測されると3月19日に発表された。

東京電力が発表した1号圧力容器内部の様子(左:設計図から計算される密度分布、右:実際に得られたミュオンイメージング映像

 1号機の測定においても東芝が検出機器を開発しているが、2号機用に新たに開発した計測装置や放射線ノイズ除去技術などの性能を高め、約30cm単位での状態把握が可能になるとしている。2号機では燃料デブリの取り出し手順や工法を検討するため燃料デブリの分布状況の早期の把握が求められており、本技術によって燃料デブリの状態を特定、工法の検討が可能となる。

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