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田中将大は「投球過多」だったのか?
“25歳までに1400回”というデータ。
posted2014/07/12 10:30
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
Getty Images
「悲報」としか、呼びようがない。
ヤンキースの田中将大が「右肘内側側副靭帯」の部分断裂で、少なくとも6週間は戦列を離れることになった(学会で一堂に会していた3球団のドクターが同意見。すぐに手術の必要はなしとの判断も同じ)。
今季のヤンキースは田中、黒田博樹がいなかったら、どうなっていたか? それを考えるのも恐ろしい……とずっと思ってはいたが、田中の離脱によって、いよいよ苦しい状況に追い込まれた。
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田中の治療方針に関しては、新しい治療法が施される見込みだ。
ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMによれば、靭帯の再建手術である「トミー・ジョン手術」を避け、比較的新しい治療法とされる、「PRPインジェクション」(多血小板血漿注射)が施される見込みだという。
PRPとは、Platelet-Rich Plasmaの略で、血小板が豊富な血液を局所に注入するというものだ。
治療の流れとしては、田中自身の血液を採取し、血小板を集めて豊富な状態にしてから、局所に注入するというステップを踏む。
血小板には組織の増殖、再生を促す因子が含まれている。その効果を利用して、傷んだ組織の再生を図るというわけだ。
GMはトミー・ジョン手術の可能性も否定せず。
ザック・グレインキー(ドジャース)、マット・ケンプ(ドジャース)、ラッセル・マーティン(パイレーツ)、また昨季の本塁打王、クリス・デービス(オリオールズ)も治療を受け、効果があったとされている。
「PRPインジェクション」が功を奏し、うまくリハビリが進めば、田中は8月末に復帰できる可能性がある。
ただし、キャッシュマンGMは「今季中のトミー・ジョン手術の可能性を否定するものではない」とコメントしているから、状態によっては来季終盤の復帰を目指すことになるかもしれない。