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田中将と自主トレの楽天・藤平尚真。
新フォームで2年目の覚醒、見えた!
posted2018/02/06 11:30
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph by
Genki Taguchi
セットポジションから軸足にしっかりと体重を乗せる。そして、左足をほんの少し上下に揺らして反動をつけ、その力を過不足なく上半身に伝え、しなやかに右腕を振る。
キャッチャーミットの弾ける音が、順調な仕上がりを知らせてくれているようだ。
キャンプ初日からブルペンに入り67球。そこから連日のように投げ込みを行う。楽天の藤平尚真は、充実した表情を浮かべながら現状を語る。
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「この時期にフォームを固めないと1年間もたないんで。安定しないと肩やひじに張りが出てしまうから、オープン戦までにはなんとか固めようと思っています」
自分にとって理想の形を手にするべく、藤平はブルペン以外でもシャドウピッチングやネットスローで再現性を高める努力を続ける。
「右足の軸を固めたほうがいい状態で投げられるんで」
と言う、その表情は明るい。
コーチの助言で見えてきた「軸足で地面をつかむ投球」。
まだフォームは固まってはいない。
だが、徐々に体に染みついてきているのは確かだ。
投手陣のパフォーマンス向上をサポートする星洋介トレーニングコーチが解説する。
「去年までの藤平は右ひざを回旋させて投げるだけだったので、ボールを投げる際に軸足が地面で滑っていたんです。そうなると、しっかり力がボールに伝わらないのでスピードも出ないし、コントロールも安定しませんから、『軸足で地面をつかむイメージでねばって投げよう』と言っています。フォームの再現性という意味では、現時点で完璧ではありませんけど、よくなってきています」
まさに「地に足をつけた投球」である。
その藤平にとって、追い風となっている要素がもうひとつある。
二段モーションの解禁だ。