必要換気量
ひつようかんきりょう
必要換気量とは、室内の空気を良好に保つために必要な換気量のことです。
必要換気量とは、室内の空気を清浄に保つために、最低限必要な換気量のことです。
建築基準法では、室内の二酸化炭素濃度および一酸化炭素濃度などに基準を設けています。この基準をクリアするために必要な最低限の換気量が、必要換気量です。この必要換気量よるも高い換気能力を持つ機械換気設備の設置が義務付けられています。
必要換気量の計算は、1人当たりの
専有面積(建物の用途によって異なる)から求める方法、部屋の必要
換気回数から求める方法、室内の汚染進度から求める方法があります。例えば、床面積60m
2、天井高2.5mで部屋の容積150m
3の部屋で、1時間当たりの
換気回数が「0.5回/h」の場合には、150X0.5=750m
3/hが必要換気量となります。
建築基準法
建築基準法とは、建物を建てるときの基本的な法律です。建築物の敷地・構造・設備・用途の最低基準を示し、用途地域や日影規制などエリアによって守るべき事項などが定められています。建物の利用者や近隣住民の生命・健康・財産を守ることを目的に、1950年に施行されました。基準の具体的な技術水準などは、建築基準施行令や施行規則などで詳細が規定されています。また、基準が実効性をもつように、着工前の建築確認や工事中の中間検査、完了検査、違法建築物の是正措置なども定められています。
建築基準法はこれまでに何度も改定を重ねています。1981年には現在の耐震基準が導入、2003年にはシックハウス対策の規定導入、2007年には耐震偽装事件を受けて建築確認審査の厳格化が図られました。中古マンションを選ぶ際には、いつ建てられたかによって基準が異なるため、築年は大まかな安全性を見るときの一つの目安にもなります。
専有面積
専有面積とは、マンションの各住戸の面積をいいます。区分所有者が自分の所有物として自由に扱える部分の面積で、バルコニーや玄関ポーチなどは含みません。
専有面積の計算方法には、「内法(うちのり)面積」と「壁心(へきしん)面積」の2種類があります。「内法面積」は壁の内側の面積で、実際に使用可能な面積となります。これに対して「壁心面積」は、住戸を囲む壁の中心線を結んで測定します。そのため、「内法面積」は「壁心面積」より狭くなります。一般に不動産広告に記載されている専有面積は「壁心面積」です。また、広告に記載される専有面積に車庫や地下室などが含まれる場合には、その旨と面積が表示されます。新築分譲マンションのパンフレットが「壁心面積」で表示されている場合にも、その旨が表示されます。
登記簿に記載されるのは「内法面積」で、税金の軽減措置も「内法面積」が要件となるので、注意が必要です。
換気回数
換気とは、室内の汚れた空気を新鮮な外気と入れ替えることで、換気回数とは、一定時間内に入れ替わる回数のことです。換気係数ともいいます。1時間に室内に流入あるいは排出する空気量を居室面積で割ったもので、1時間に何回部屋の空気が入れ替わったかを表します。
シックハウス対策のため、建築基準法では建築材料による対策と換気設備による対策が義務付けられています。換気回数については、居室などでは0.5回/h以上の換気量を持つ換気設備の設置が義務化されています。また、換気設備による換気回数が0.5回/h以上0.7回/h未満の場合と、0.7回/h以上の場合で、使用できるホルムアルデヒド発散建築材料の使用面積制限が異なります。