鴨居
かもい
鴨居とは、引き戸の上部に設けられた横木です。
鴨居とは、
引き戸などの
開口部の上部に設けられた横木です。敷居と対になっています。
引き戸や襖、障子などの建具をはめ込むために、上部には溝を、下部にはレールが設けられます。その上部を鴨居、下部を敷居と呼びます。鴨居には通常2本の溝が彫られています。鴨居の種類には、片
引き戸などで溝が1本の「一筋鴨居」や、建具を入れないため溝が入らない「無目(むめ)鴨居」、壁に本来の鴨居と同じ高さに取り付ける「付け鴨居」などがあります。
引き戸
引き戸とは、レール上を往復して開閉する戸のことです。
溝やレールに沿って左右に動かすことで、戸を開閉させます。引き戸には、片方だけに引く「片引き戸」、両方に引き分ける「両引き戸」、壁に引き込む「引き込み戸」、2本以上のレール上を左右に移動させて開閉できる「引き違い戸」などがあります。
引き戸の代表的な物は障子や襖で、和風建築では玄関や窓、雨戸、室内扉、収納扉などに採用されてきました。ドアに比べて、扉の前後にスペースが必要ないのが利点ですが、気密性や遮音性、独立性などの点から室内扉はドアが主流となっていました。しかし最近では、遮音性・気密性の優れた引き戸も登場し、省スペース性や開閉しやすいバリアフリー性などから、マンションなどでも引き戸を積極的に採用する例も増えています。
開口部
開口部とは、建物の壁などに設けられた窓や出入口など屋外や室外に向かって開かれた部分です。リビングや居室の窓、天窓、玄関や室内ドアなどをいいます。
開口部は、採光、換気、通風、眺望、通行などの役割があります。床面積に対して一定以上の開口部がなければ、居室と呼べません。
開口部の位置や広さは、建築物の躯体強度に影響するほか、通風や採光などの居住空間の快適性や断熱性なども左右します。また、リビングに大きな窓を設けて眺望を楽しんだり、隣家との距離や視線を考慮して開口部の位置や高さを工夫するなど、室内からの視界、外部からの視線なども考慮することが大切です。
また、出入口として使用する開口部は、開閉に必要なスペースや開閉時の安全性なども考慮されます。