FF暖房
えふえふだんぼう
FF暖房とは、燃焼用の空気を室外から取り入れ、排気は室外に出す方法です。
FF暖房とは、ファンを使って、燃焼用の空気を室外から強制的に取り入れ、発生した熱は温風として室内に送り、燃焼による排気は給排気管を通して室外に排出する方式です。FFとは、Forced Flue(強制通気)の略で、燃焼に伴うcO2や窒素化合物などを室外に排出するため、室内の空気を汚さず、室内換気をさほど気にせずにすみ、
換気回数が減ることで省エネ効果もあります。また、
結露の原因となる燃焼時の水蒸気も室外に排出されます。
さらに、FF暖房機による燃焼排熱を利用して温水を温め、
床暖房などに利用すると、より省エネ効果が上がります。
FF暖房は、高
気密住宅に適した暖房の方法といえます。
結露
結露とは、建物の室内と室外の温度差によって、窓ガラスや窓枠、壁などに水滴がつくことです。気密性の高い住宅で冬場に発生することが多く、放置しておくとカビやダニ、汚れの原因となり、長期にわたると建材の腐食の原因ともなります。結露は窓やドアなど目に見えるところだけでなく、収納扉の裏側や床下、天井裏などに発生することもあります。
結露対策の基本は、室内外の温度差を防ぐことと、湿度を抑えることです。断熱材や複層ガラスなどを採用した高断熱の家屋は結露に有効です。また、換気や除湿も効果があります。ただし、室温が下がったり、乾燥した空気はのどや肌に好ましくないなどの問題もあります。結露対策として結露防止スプレーやシートなどの商品も販売されています。それでも発生してしまった結露は、早めに拭き取るなどの対処が必要です。
床暖房
床暖房とは、床を暖めて部屋を暖房するものです。床を暖めることで、暖まった床面から放射される輻射熱が部屋を暖めます。
床暖房は足元から暖めるため、上部に熱がこもりにくく、自然な暖かさが室内に広がります。また、火を使わないため空気を汚さず、音や風、においなども発生しません。輻射熱で部屋を暖めるので、空気の乾燥も少なくなります。
床暖房には、電気式と温水式があります。電気式は部分暖房や短時間の暖房に、温水式は広い部屋や長時間の暖房に適しています。初期費用は温水式の方が高くなりますが、ランニングコストは低めで、耐久年数も30年以上など長期になります。電気式も深夜電力を利用する蓄熱式を採用すると、初期コストは上がりますが、ランニングコストは抑制できます。
換気回数
換気とは、室内の汚れた空気を新鮮な外気と入れ替えることで、換気回数とは、一定時間内に入れ替わる回数のことです。換気係数ともいいます。1時間に室内に流入あるいは排出する空気量を居室面積で割ったもので、1時間に何回部屋の空気が入れ替わったかを表します。
シックハウス対策のため、建築基準法では建築材料による対策と換気設備による対策が義務付けられています。換気回数については、居室などでは0.5回/h以上の換気量を持つ換気設備の設置が義務化されています。また、換気設備による換気回数が0.5回/h以上0.7回/h未満の場合と、0.7回/h以上の場合で、使用できるホルムアルデヒド発散建築材料の使用面積制限が異なります。
気密住宅
気密住宅とは、一般的には、相当隙間面積(C値)が5cm2以下の、隙間が少なく気密性の高い住宅をいいます。相当隙間面積とは、建物全体の隙間面積を延べ床面積で割った数値で、気密性を表すものです。気密住宅とは、床面積1m2当たりの隙間が5cm2以下の気密性を有する住宅のことです。気密住宅とすることで、熱損失を少なくし、24時間換気などの計画換気が可能となります。
気密住宅よりもさらに気密性の高い、相当隙間面積が2cm2以下の住宅を「高気密住宅」と呼びます。