折り戸
おりど
折り戸とは、開いたときに折りたたむ形の戸です。
折り戸とは、複数の戸と蝶番(ちょうつがい)で連結し、開いたときに折りたためるようになっている戸です。取っ手を引くと、扉の中心部が2枚に折れて開きます。折り
畳戸ともいいます。
折り戸は、扉の開閉に多くのスペースを取らない、限られた幅で
間口を大きくでき、出入りしやすいといったメリットがあります。
浴室や
クローゼットの扉などに広く使用されるほか、テラスサッシなどにも用いられます。また、1つの部屋を必要に応じて仕切る際に、天井や床面にレールを設けて、折り戸を設置することがあります。
間仕切りとして活用すると、空間をフレキシブルに利用できます。
畳
畳は日本の伝統的な床材です。和室に敷き詰めて断熱効果と適度な弾力性をもたらします。
ライフスタイルの変化によって洋室中心の生活になり、和室のない家も増えていましたが、最近では再び和室の良さや畳の魅力が見直されています。
畳は、畳床(たたみどこ)に畳表(たたみおもて)をかぶせ、長方形の長い方の辺に畳縁(たたみべり)を縫い付けて仕上げます。畳床は、従来は稲わらを圧縮して作っていましたが、最近では新建材を用いたり、稲わらと新建材を組み合わせることで、耐熱性・断熱性・防虫防カビ効果などが高いものが登場しています。
畳表にはイグサが使用されます。イグサは調湿効果があり、高温多湿の日本の風土に適した建材だといわれています。また、イグサには「畳のにおい」といわれる香りがあり、リラックス効果もあるようです。
畳の大きさは地方により異なり、京間、中京間、江戸間などがあります。また、和モダンな雰囲気を狙って、縁のない琉球畳などを用いる例も増えています。
浴室
浴室とは風呂場のことです。日本では、浴槽と洗い場があるのが一般的です。
浴室には在来工法とユニットバスがあります。在来工法では広さや素材などを自由に選べる利点がありますが、費用は高めです。最近は工場生産されたユニットバスが主流で、広さやデザイン、品質も豊富です。間取図には数値が表示されていることがありますが、「1618」であれば浴室の内側のサイズが1,600mm×1,800mmとりなります。
浴室を考えるときには、浴槽の広さと体を洗うスペースのバランスが大切です。子どもと一緒に入ったり、介護が必要であれば、洗い場を広めにとるのがいいでしょう。
また、浴室は湿気のこもりやすい場所なので、換気や掃除のしやすさも重要です。一戸建ての場合に、従来は浴室を1階に設けるのが一般的でしたが、最近では2階に設けるケースも増えています。
間口
間口とは、敷地や建物を正面から見た幅のことをいいます。これに対して、敷地や建物の長さを「奥行き」といいます。間口は、一戸建ての場合には、道路に面した側をいい、マンションなどの場合には、リビングやバルコニーのある側を指します。
間口が広いと、通風や採光を確保しやすいため、同じ面積では間口が狭くて奥行きが長いものより割高となるのが一般的です。ただし、間口が広ければいいというものではなく、奥行きとのバランスが重要です。間口が広いと、外からの視線を遮ることも考慮する必要があります。
黄金比といわれる1:1.618(およそ5:8)や1:1.5などはバランスがよく、使い勝手がよい配置がつくりやすいといわれています。
間仕切り
間仕切りとは、建物の内部を区切るものです。壁などのほか、カーテンや襖(ふすま)、家具などを活用するものもあります。間仕切りには固定式のものと可動式のもの、開閉式のパーテーションなどがあります。
最近では、家族構成や年齢による変化に合わせて、間取りをフレキシブルに変更できる間仕切りが注目されています。子ども部屋なども、例えば2人の子どもに各1部屋を作るのではなく、成長に応じて間仕切りを設けたり、子どもが独立した後はオープンな空間にするなどの方法もあります。可動式家具で仕切る場合もあれば、レールのない引き戸などで間取り変更することも可能です。
クローゼット
クローゼットとは、洋室に設置された衣類などを収納するスペースをいいます。和室にある収納は、通常、押入れと呼ばれます。
クローゼットは、衣類を収納することを想定したものが多く、その場合にはハンガーパイプが取り付けられており、奥行き(壁心々)が70cm程度となります。ただし、実際に物を収納できる内法(うちのり)では50~60cmとなります。子ども部屋などでは、奥行き(内法)50cmに満たないものもあるようですが、子どもの成長を考えると内法で55cm以上はほしいところです。
快適な住まいづくりでは、収納の確保は重要な要素となります。何を、どのくらい収納するのかによって、必要な収納スペースが異なります。また、何を収納するかで、必要な奥行きなども異なります。また、収納は、使う場所の近くにないと不便です。特に日常使いのものは、生活動線も考えた収納の配置が望まれます。