BlackBerry Japanは「グローバル脅威インテリジェンスレポート」を発表した。2024年第2四半期では日本がAPAC地域で最もユニークマルウェアが検出された国となり、世界では米国に次ぐ2位となった。
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BlackBerry Japanは2024年12月10日、「グローバル脅威インテリジェンスレポート2024年9月版」を発表した。
2024年第2四半期(4〜6月)を期間とする同レポートではサイバー攻撃でのユニークマルウェアのサンプル数が1日平均で1万1500件を記録し、前四半期比で53%増加したことが報告されている。日本におけるユニークマルウェアの検出数はアジア太平洋地域(APAC)で最多となり、世界全体では米国に次ぐ2位となったと伝えている。
主なハイライトは以下の通りだ。
BlackBerry Japanにおいて執行役員社長およびArea Vice Presidentを務める吉本 努氏は「新たに台頭する脅威グループと取り締まりを逃れた脅威グループが、いずれも新たなマルウェアの開発に注力しています。これが示しているのは、彼らが攻撃の量よりも攻撃による影響の大きさを重視してリソースを割いている事実です。最近のBlackSuitよる日本の大手総合エンターテインメント企業へのランサムウェア攻撃は、こうしたアクターが正規のコンポーネントを悪用する高度な手法を利用するという好例です。さらに、マルウェアのプログラムに小さな変更を加えるという一見高度には見えない手法によって、攻撃の成功率が大幅に高まり、より甚大な被害がもたらされる恐れがあります」と述べた。
BlackBerryの分析によると、脅威アクターは高度な手法で慎重に標的を選び、新たなマルウェアや情報窃取型マルウェアを利用して個人情報の収集を続けると予測されている。特にヘルスケアや金融サービスが主要な標的となると考えられている。またサイバーセキュリティ分野における官民協力を強化し、法執行機関と連携を深めるとしている。
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