【猫びより】花屋のツンデレ看板猫ロブちゃん【名古屋】（辰巳出版）

（猫びより 2021年09月号 Vol.121より）

猫びより編集部
更新日：2021.11.19

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寺が多い守山区で墓参花や仏花を多くこなし、オリジナルのギフト用フラワーも多数揃えている大きな花屋さん「フラワーショップテラオ」には、花とともに癒しの存在となっている看板猫ロブちゃん（10歳♀）がいる。

蝶よ花よと育てられたロブちゃん

義父母の犬を亡くした2012年、寺尾香薫(かおる)さんは猫を迎えたいと思い、近所の譲渡会へ行こうとしていた。すると、店の前の道路からニャーニャー鳴く声が。夏の日差しの中、駐車場で動けずにいた1匹の子猫を保護し、水を口に含ませすぐに動物病院へ連れていった。熱中症によるひどい脱水症状で安楽死を勧められたが、必死で手当てをお願いし、虫下しなど治療を施してなんとか元気になってくれた。

大好きな香薫さんと

2階の自宅から1階のお店へ、香薫さんの後を追って出勤するロブちゃん。子猫の頃から1年間ハーネスを付け慣れさせたおかげで、お客さんが来てもお店の外へ出ようとしない。一度だけハーネスの紐を高級な胡蝶蘭に引っ掛けて落としたことはあるが、花を傷つけるようなイタズラはしないそうだ。

花に囲まれたお気に入りの場所

香薫さんも独身の頃は7匹飼っていたほどの猫好き。ロブちゃんも香薫さんが大好きで、お花の配達に車で出かけると、帰宅するまで店のドアの前で待っていて、時々「あぉ～ん、あぉ～ん」と探すように鳴きつづける、とスタッフさん。それでも膝の上には絶対来ないそうで、三毛猫らしい究極のツンデレだ。

「猫の手、貸すニャ」

店内にはスタッフさん手作りのロブちゃんの切り絵が飾られていた。そのスタッフさんが別のお仕事をしていた頃、お父さんが亡くなり、香薫さんが作ってくれた枕花の美しさに感動してフラワーショップテラオに転職したという。今では、花束の制作からお店のPOP描きまでこなしているそうだ。また別の店員さんは、お店にいるロブちゃんを見ているうちにやはり猫好きになり、猫を飼いはじめたとか。