WO2020217378A1

WO2020217378A1 - 通信装置、制御方法、及び制御プログラム

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Publication number: WO2020217378A1
Application number: PCT/JP2019/017614
Authority: WO
Inventors: 譲二吉川
Original assignee: 京セラ株式会社
Priority date: 2019-04-25
Filing date: 2019-04-25
Publication date: 2020-10-29

Abstract

工具と着脱可能な通信装置は、前記通信装置が取り付けられた前記工具の工具識別子を記憶する識別子記憶部と、無線通信を行う通信部と、前記識別子記憶部に工具識別子が記憶された後、前記通信装置が取り付けられた対象工具から前記対象工具の工具識別子を取得する制御部とを備える。前記制御部は、前記対象工具の工具識別子が前記識別子記憶部に記憶されていない場合、前記通信装置と前記対象工具との対応関係を登録する登録メッセージを、前記通信部を介してサーバ装置に送信する。

Description

通信装置、制御方法、及び制御プログラム

　本開示は、通信装置、制御方法、及び制御プログラムに関する。

　特許文献１には、工具と着脱可能な通信装置が記載されている。通信機能を有していない工具に通信装置を取り付けることで、工具に通信機能を付加できる。

特開２０１９－９５３号公報

　第１の態様に係る通信装置は、工具と着脱可能な通信装置である。前記通信装置は、前記通信装置が取り付けられた前記工具の工具識別子を記憶する識別子記憶部と、無線通信を行う通信部と、前記識別子記憶部に工具識別子が記憶された後、前記通信装置が取り付けられた対象工具から前記対象工具の工具識別子を取得する制御部とを備える。前記制御部は、前記対象工具の工具識別子が前記識別子記憶部に記憶されていない場合、前記通信装置と前記対象工具との対応関係を登録する登録メッセージを、前記通信部を介してサーバ装置に送信する。

　第２の態様に係る制御方法は、工具と着脱可能な通信装置の制御方法である。前記制御方法は、前記通信装置が取り付けられた前記工具の工具識別子を記憶することと、前記工具識別子が記憶された後、前記通信装置が取り付けられた対象工具から前記対象工具の工具識別子を取得することと、前記対象工具の工具識別子が記憶されていない場合、前記通信装置と前記対象工具との対応関係を登録する登録メッセージをサーバ装置に送信することとを備える。

　第３の態様に係る制御プログラムは、工具と着脱可能な通信装置に、前記通信装置が取り付けられた前記工具の工具識別子を記憶することと、前記工具識別子が記憶された後、前記通信装置が取り付けられた対象工具から前記対象工具の工具識別子を取得することと、前記対象工具の工具識別子が記憶されていない場合、前記通信装置と前記対象工具との対応関係を登録する登録メッセージをサーバ装置に送信することとを実行させる。

一実施形態に係る工具管理システムの構成を示すシステム構成図である。一実施形態に係る工具及び通信装置の構成を示すブロック図である。一実施形態に係る記憶部及び制御部の構成を示すブロック図である。一実施形態に係る通信装置の動作を示すフロー図である。

　図面を参照して、一実施形態に係る工具管理システムについて説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。

　（実施形態の概要）
　通信装置が取り付けられた工具をサーバ装置が管理する前提下では、サーバ装置は、自身との通信を行う通信装置にどの工具が取り付けられているかを把握している必要がある。

　しかしながら、通信装置が工具に着脱可能に構成される場合、通信装置は、一の工具から取り外されて、他の工具に取り付けられる場合がある。工具と通信装置との対応関係をマニュアルで登録・更新する場合、ユーザの手間が増えるだけではなく、入力ミスにより対応関係が正しく登録されない可能性がある。

　以下の実施形態において、工具と通信装置との対応関係をサーバ装置が効率的に管理し易くする通信装置について説明する。

　一実施形態に係る通信装置は、工具と着脱可能な通信装置である。前記通信装置は、前記通信装置が取り付けられた前記工具の工具識別子を記憶する識別子記憶部と、無線通信を行う通信部と、前記識別子記憶部に工具識別子が記憶された後、前記通信装置が取り付けられた対象工具から前記対象工具の工具識別子を取得する制御部とを備える。前記制御部は、前記対象工具の工具識別子が前記識別子記憶部に記憶されていない場合、前記通信装置と前記対象工具との対応関係を登録する登録メッセージを、前記通信部を介してサーバ装置に送信する。

　これにより、工具と通信装置との対応関係をサーバ装置が効率的に管理できる。

　（システム構成例）
　まず、一実施形態に係る工具管理システムの構成について説明する。図１は、一実施形態に係る工具管理システム１の構成を示すシステム構成図である。

　図１に示すように、工具管理システム１は、工具１００と、管理サーバ３００とを有する。管理サーバ３００は、サーバ装置の一例である。

　工具１００は、電動工具の一種である結束機（例えば、鉄筋結束機）であってもよい。工具１００は、結束機以外の電動工具、例えば、電動ドリル、電動ドライバー、電動のこぎり、研削機、又は研磨機等であってもよい。工具１００は、手動工具等、空圧を動力として用いる工具（例えば、空圧工具）、又は油圧を動力として用いる工具（例えば、油圧工具）であってもよい。

　一実施形態において、工具１００は、コードレス型の電動工具であり、駆動用バッテリ１１０から供給される電力によって駆動される。駆動用バッテリ１１０は、工具１００に着脱可能に構成されるバッテリパックである。駆動用バッテリ１１０は、二次電池であればどのような種別のバッテリであってもよいが、例えばリチウムイオンバッテリである。駆動用バッテリ１１０は、工具１００から取り外された状態において、図示を省略する充電器により充電される。

　工具１００は、結束部１１と、本体部１２と、グリップ部１３とを有する。結束部１１は、鉄筋を挟むアームを有し、アームに挟まれた鉄筋に対して本体部１２から供給されるワイヤを巻き付けることにより、鉄筋の結束を行う。

　本体部１２は、ワイヤが巻き付けられたリールを収容する。ワイヤは、工具１００の使用の度に消費される消耗品の一例である。但し、消耗品は、ワイヤ以外の消耗品、例えば釘又はステープラ等であってもよい。

　本体部１２は、モータ１４０（図２参照）を内蔵する。モータ１４０は、ワイヤを結束部１１に供給するとともにワイヤを鉄筋に巻き付けるための駆動力を発生させる。本体部１２には、工具１００の電源オン／オフを行うための電源スイッチ１５が設けられる。

　グリップ部１３は、本体部１２から下方に向けて延び、工具使用者によって把持される部材である。グリップ部１３の上端部分には、トリガ１４が設けられる。トリガ１４が押し下げられることにより、結束部１１及び本体部１２が結束動作を行う。トリガ１４をロック（固定）するトリガロック１６が設けられてもよい。トリガロック１６がロック状態に設定される場合、トリガ１４が押し下げられないようにロックされる。グリップ部１３の下端部分には、駆動用バッテリ１１０を着脱するためのラッチ機構が設けられる。

　工具１００には、工具１００と着脱可能な通信装置５００（図２参照）が取り付けられる。本体部１２又はグリップ部１３には、通信装置５００を着脱するためのラッチ機構又は凹部が設けられてもよい。或いは、通信装置５００は、駆動用バッテリ１１０と一体化されていてもよい。通信機能を有していない工具１００に通信装置５００を取り付けることで、工具１００に通信機能を付加できる。

　通信装置５００は、通信ネットワーク２００に含まれる基地局２１０との無線通信を行う。例えば、通信装置５００は、ＬＰＷＡ（Ｌｏｗ　Ｐｏｗｅｒ　Ｗｉｄｅ　Ａｒｅａ）技術を用いた無線通信機能を有する。

　通信装置５００は、通信ネットワーク２００を介して管理サーバ３００との通信を行う。例えば、通信装置５００は、工具１００から取得したパラメータ値からなる検出データと位置データとを含むメッセージを管理サーバ３００に送信する。

　ここで、検出データは、工具１００を使用する作業に関連する状態を示すパラメータ値からなる。パラメータ値の種別には、例えば、作動回数データ、動作状態データ、及び駆動用バッテリ残量データが含まれる。

　作動回数データは、工具１００が作動した回数（すなわち、結束動作を行った回数）を示すデータである。

　動作状態データは、工具１００の動作状態、例えばエラー状態及び電源オン／オフ状態を示すデータである。エラー状態は、結束部１１のアームによって挟まれる鉄筋が閾値よりも大きい状態であってもよいし、工具１００の温度が閾値よりも高い状態であってもよい。

　駆動用バッテリ残量データは、駆動用バッテリ１１０の残量を示すデータである。バッテリ残量は、容量に対する現在の残量の割合（パーセンテージ）で表されてもよい。

　位置データは、工具１００の位置を示すデータであって、例えばＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ　Ｓｙｓｔｅｍ）等のＧＮＳＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｎａｖｉｇａｔｉｏｎ　Ｓａｔｅｌｌｉｔｅ　Ｓｙｓｔｅｍ）を用いて得られる緯度経度データを含む。位置データは、高度データをさらに含んでいてもよい。

　通信ネットワーク２００は、無線通信を行う基地局２１０を有する。また、通信ネットワーク２００は、狭域通信網（ＬＡＮ：Ｌｏｃａｌ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）、高域通信網（ＷＡＮ：Ｗｉｄｅ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）、及びインターネットのうち少なくとも１つを含む。

　管理サーバ３００は、通信ネットワーク２００に接続されている。管理サーバ３００は、工具１００を管理する。図１において、管理サーバ３００が１つの工具１００を管理する一例を示しているが、管理サーバ３００は複数の工具１００を管理していてもよい。また、管理サーバ３００は、通信装置５００にどの工具１００が取り付けられているかを示す対応関係を管理する。

　管理サーバ３００は、通信ネットワーク２００を介して通信装置５００からメッセージを受信し、受信したメッセージに含まれるデータを取得して管理する。例えば、管理サーバ３００は、検出データ及び位置データに基づいて作業の進捗管理を行う。管理サーバ３００は、位置データに基づいて、工具１００の紛失時又は盗難時等における工具１００の位置把握を行ってもよい。

　（工具の構成例）
　次に、一実施形態に係る工具１００の構成について説明する。図２は、一実施形態に係る工具１００及び通信装置５００の構成を示すブロック図である。

　図２に示すように、工具１００は、上述したトリガ１４及び電源スイッチ１５に加えて、バッテリ接続部１２０と、モータ駆動部１３０と、モータ１４０と、検出部１５０と、工具制御部１６０と、接続部１８ａとを有する。

　バッテリ接続部１２０は、駆動用バッテリ１１０と電気的に接続されるコネクタである。

　モータ駆動部１３０は、工具制御部１６０の制御下で、駆動用バッテリ１１０から供給される電力を変換してモータ１４０に駆動電力を供給することにより、モータ１４０を駆動する。

　検出部１５０は、少なくとも１つのセンサを含む。検出部１５０は、例えば、結束動作を行った回数を示す作動回数と、工具１００の動作状態と、駆動用バッテリ１１０のバッテリ残量とを検出し、検出結果を示す各パラメータ値を工具制御部１６０に出力する。

　工具制御部１６０は、工具１００の動作を制御する。工具制御部１６０は、少なくとも１つのプロセッサ（ＣＰＵ：Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）を含んで構成される。工具制御部１６０は、工具１００の電源オン状態（すなわち、電源スイッチ１５がオンに設定されている状態）において、トリガ１４が押し下げられた際に、モータ１４０を駆動させるようにモータ駆動部１３０を制御する。その結果、モータ１４０がモータ駆動部１３０により駆動され、結束部１１が結束動作を行う。

　接続部１８ａは、通信装置５００の接続部１８ｂと電気的に接続されるインターフェイスである。接続部１８ａは、ＵＳＢ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ　Ｓｅｒｉａｌ　Ｂｕｓ）又はＵＡＲＴ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ　Ａｓｙｎｃｈｒｏｎｏｕｓ　Ｒｅｃｅｉｖｅｒ／Ｔｒａｎｓｍｉｔｔｅｒ）等の規格に準拠したインターフェイスであってもよいし、独自規格に準拠したインターフェイスであってもよい。工具制御部１６０は、接続部１８ａを介して通信装置５００との通信を行う。

　（通信装置の構成例）
　次に、一実施形態に係る通信装置５００の構成について説明する。図２に示すように、通信装置５００は、通信部５１０と、測位部５２０と、通信用バッテリ５３０と、記憶部５４０と、制御部５５０と、接続部１８ｂとを有する。

　通信部５１０は、制御部５５０の制御下で、ＬＰＷＡ技術を用いた無線通信を行う。通信部５１０は、制御部５５０から入力される送信データを無線信号に変換し、無線信号を基地局２１０に送信する。また、通信部５１０は、基地局２１０から無線信号を受信し、受信した無線信号を受信データに変換し、受信データを制御部５５０に出力する。

　測位部５２０は、制御部５５０の制御下で、現在位置を示す位置データを取得し、取得した位置データを制御部５５０に出力する。測位部５２０は、ＧＮＳＳ受信機を含んで構成される。測位部５２０は、例えば、ＧＮＳＳ受信機として、ＧＰＳ、ＧＬＯＮＡＳＳ（Ｇｌｏｂａｌ　Ｎａｖｉｇａｔｉｏｎ　Ｓａｔｅｌｌｉｔｅ　Ｓｙｓｔｅｍ）、ＩＲＮＳＳ（Ｉｎｄｉａｎ　Ｒｅｇｉｏｎａｌ　Ｎａｖｉｇａｔｉｏｎａｌ　Ｓａｔｅｌｌｉｔｅ　Ｓｙｓｔｅｍ）、ＣＯＭＰＡＳＳ、Ｇａｌｉｌｅｏ、及び準天頂衛星システム（ＱＺＳＳ：Ｑｕａｓｉ－Ｚｅｎｉｔｈ　Ｓａｔｅｌｌｉｔｅｓ　Ｓｙｓｔｅｍ）のうち少なくとも１つを含んで構成される。

　通信用バッテリ５３０は、通信部５１０、測位部５２０、記憶部５４０、及び制御部５５０を駆動するための電力を蓄える。通信用バッテリ５３０としては二次電池を用いればよく、例えばリチウムイオンバッテリを用いることができる。

　記憶部５４０は、制御部５５０により実行される制御プログラムと、制御部５５０による制御に用いられる各種情報とを記憶する。記憶部５４０は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んで構成される。

　制御部５５０は、記憶部５４０に記憶された制御プログラムを実行することにより、通信部５１０を制御する。制御部５５０は、少なくとも１つのプロセッサ（ＣＰＵ：Ｃｅｎｔｒａｌ　Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ　Ｕｎｉｔ）を含んで構成される。制御部５５０は、通信部５１０を介してデータを管理サーバ３００と送受信する。

　例えば、工具１００の使用中において、制御部５５０は、接続部１８ｂを介して、各種パラメータ値からなる検出データを取得し、取得した検出データを管理サーバ３００に送信する。また、制御部５５０は、測位部５２０により測位された位置データを管理サーバ３００に送信する。位置データの送信は、工具１００の使用中に限らず、工具１００が使用されていない状態（例えば、電源オフ状態）においても行われる。

　接続部１８ｂは、工具１００の接続部１８ａと電気的に接続されるインターフェイスである。接続部１８ｂは、ＵＳＢ又はＵＡＲＴ等の規格に準拠したインターフェイスであってもよいし、独自規格に準拠したインターフェイスであってもよい。制御部５５０は、接続部１８ｂを介して工具１００との通信を行う。なお、接続部１８ｂは、ケーブルを介して、工具１００の接続部１８ａと電気的に接続されてもよい。

　次に、一実施形態に係る記憶部５４０及び制御部５５０の構成について説明する。図３は、記憶部５４０及び制御部５５０の構成を示すブロック図である。

　図３に示すように、記憶部５４０は、識別子記憶部５４１と、種別記憶部５４２と、通信設定記憶部５４３とを有する。識別子記憶部５４１、種別記憶部５４２、及び通信設定記憶部５４３は、記憶部５４０の不揮発記憶領域に設けられてもよい。

　識別子記憶部５４１は、通信装置５００が取り付けられた工具１００の工具識別子を記憶する。工具識別子とは、工具１００を一意に識別する識別子をいい、例えば工具１００の製造番号である。通信装置５００がある工具１００から取り外されて別の工具１００に取り付けられた場合、識別子記憶部５４１に記憶される工具識別子は、当該別の工具１００から取得された工具識別子で上書きされる。なお、通信装置５００の出荷時点では、識別子記憶部５４１は工具識別子の初期値を記憶していてもよい。

　種別記憶部５４２は、通信装置５００が対応可能な工具種別を示す種別情報を記憶する。工具種別とは、工具の種別を表す一般的な名称をいい、例えば、結束機、電動ドリル、電動ドライバー、電動のこぎり、研削機、又は研磨機等をいう。種別情報は、工具の名称を示す情報に加えて、工具の製造業者の名称を示す情報を含んでもよい。種別情報は、型番であってもよい。種別記憶部５４２は、通信装置５００の出荷時点で種別情報を記憶していてもよいし、通信装置５００の出荷後に通信により更新されてもよい。

　通信設定記憶部５４３は、種別記憶部５４２に記憶された工具種別と対応付けて通信設定を記憶する。通信設定とは、通信部５１０が行う通信に関する設定をいう。工具種別ごとに適切な通信設定を用意することで、通信部５１０が行う通信を工具種別ごとに適切に制御し易くなる。

　例えば、通信設定は、通信部５１０から送信するパラメータ種別（送信パラメータ種別）の設定を含む。送信パラメータ種別の設定とは、通信部５１０から管理サーバ３００に対してどの種別のパラメータ値を送信すべきかの設定をいう。工具１００の用途及び機能等に応じて工具１００から取得可能なパラメータ種別が異なるため、工具種別ごとに送信パラメータ種別の設定が異なっていてもよい。送信パラメータ種別の設定は、パラメータ値を格納する各フィールドを含む送信フォーマットを含んでもよい。

　通信設定は、工具１００から取得するパラメータ値（検出データ）を通信部５１０から管理サーバ３００に送信する送信周期の設定を含む。例えば、パラメータ値を送信する頻度が高いことが要求される工具種別については第１送信周期が設定され、パラメータ値を送信する頻度が高いことが要求されない工具種別については第１送信周期よりも長い第２送信周期が設定される。送信周期は、送信パラメータ種別ごとに設定されてもよい。

　通信設定は、位置データを通信部５１０から管理サーバ３００に送信する送信周期の設定を含んでもよい。例えば、位置データを送信する頻度が高いことが要求される工具種別については第１送信周期が設定され、位置データを送信する頻度が高いことが要求されない工具種別については第１送信周期よりも長い第２送信周期が設定される。

　通信部５１０が複数の通信規格に対応している場合、通信設定は、通信規格の設定を含んでもよい。工具１００の用途及び機能等に応じて送信パラメータ種別の数（すなわち、送信データ量）が異なるため、工具種別ごとに通信規格の設定が異なっていてもよい。例えば、多くのパラメータ種別を送信することが要求される工具種別についてはセルラＬＰＷＡ規格が設定され、多くのパラメータ種別を送信することが要求されない工具種別についてはＳｉｇｆｏｘ規格が設定される。

　制御部５５０は、着脱検知部５５１と、識別子管理部５５２と、メッセージ送信部５５３と、種別特定部５５４と、通信設定管理部５５５と、通信制御部５５６とを有する。

　着脱検知部５５１は、工具１００に対する通信装置５００の着脱を検知する。具体的には、着脱検知部５５１は、接続部１８ｂの状態を監視し、工具１００へ通信装置５００が取り付けられたこと、及び工具１００から通信装置５００が取り外されたことを検知する。

　識別子管理部５５２は、工具１００へ通信装置５００が取り付けられたことが着脱検知部５５１により検知されると、通信装置５００が取り付けられた工具１００（以下、「対象工具」という）から接続部１８ｂを介して工具識別子を取得する。

　識別子管理部５５２は、対象工具に設けられたＣＰＵ（工具制御部１６０）がオフ状態からオン状態に遷移した際に、対象工具から対象工具の工具識別子を取得してもよい。

　例えば、工具制御部１６０が工具電源と連動して電源オフ状態になる場合、識別子管理部５５２は、通信装置５００を対象工具に取り付けた後、工具１００に電源が入ったときに対象工具の工具識別子を取得する。

　工具制御部１６０が工具電源と連動せずに、電源オフ状態でもスリープ状態を維持できる場合、識別子管理部５５２は、通信装置５００を対象工具に取り付けた際に、工具制御部１６０を起動させる要求を行うことにより、対象工具の工具識別子を取得する。

　識別子管理部５５２は、対象工具の工具識別子が識別子記憶部５４１に記憶されていない場合、対象工具が新規工具であると判断する。この場合、識別子管理部５５２は、識別子記憶部５４１に記憶されている工具識別子を対象工具の工具識別子で上書きする。一方、識別子管理部５５２は、対象工具の工具識別子が識別子記憶部５４１に記憶されている場合、対象工具が新規工具ではないと判断する。

　メッセージ送信部５５３は、対象工具の工具識別子が識別子記憶部５４１に記憶されていない場合、通信装置５００と対象工具との対応関係を登録する登録メッセージを、通信部５１０を介して管理サーバ３００に送信する。登録メッセージは、通信装置５００の識別子と、対象工具の工具識別子とを含む。これにより、通信装置５００と対象工具との対応関係を管理サーバ３００に自動登録できる。

　種別特定部５５４は、対象工具の工具種別を特定する。例えば、種別特定部５５４は、１）工具識別子に含まれる種別情報を取得する、２）工具識別子と工具種別との対応テーブルを予め保持し、このテーブルから種別情報を取得する、３）工具識別子とは別に種別情報を対象工具から取得する、のいずれかの方法により、対象工具の工具種別を特定する。

　通信設定管理部５５５は、種別特定部５５４により特定された対象工具の工具種別（種別情報）が種別記憶部５４２に記憶されている場合、対象工具の工具種別と対応付けられた通信設定を通信設定記憶部５４３から取得する。一方、種別特定部５５４により特定された対象工具の工具種別（種別情報）が種別記憶部５４２に記憶されていない場合、メッセージ送信部５５３は、登録メッセージに代えてエラーメッセージを管理サーバ３００に送信する。例えば、エラーメッセージは、非対応の対象工具に通信装置５００が取り付けられたことを示す情報を含んでもよい。

　通信制御部５５６は、通信設定管理部５５５により取得された通信設定を用いて通信部５１０を制御する。

　例えば、通信制御部５５６は、通信部５１０から送信するパラメータ種別（送信パラメータ種別）の設定に基づいて、通信部５１０から管理サーバ３００に送信するパラメータ種別（及び送信フォーマット）を制御する。

　通信制御部５５６は、工具１００から取得するパラメータ値（検出データ）を通信部５１０から送信する送信周期の設定に基づいて、通信部５１０から管理サーバ３００へのパラメータ値（検出データ）の送信周期を制御する。通信制御部５５６は、送信パラメータ種別ごとに送信周期を制御してもよい。また、通信制御部５５６は、位置データの送信周期の設定に基づいて、通信部５１０から管理サーバ３００への位置データの送信周期を制御してもよい。

　通信制御部５５６は、通信規格の設定に基づいて、通信部５１０が用いる通信規格を制御してもよい。

　（通信装置の動作例）
　次に、一実施形態に係る通信装置５００の動作について説明する。図４は、一実施形態に係る通信装置５００の動作を示すフロー図である。

　図４に示すように、ステップＳ１において、着脱検知部５５１は、工具１００に通信装置５００が取り付けられたことを検知する。

　ステップＳ２において、識別子管理部５５２は、通信装置５００が取り付けられた対象工具から接続部１８ｂを介して工具識別子を取得する。また、種別特定部５５４は、対象工具の工具種別を特定する。

　ステップＳ３において、識別子管理部５５２は、対象工具が新規工具であるか否かを判定する。具体的には、識別子管理部５５２は、対象工具から取得した工具識別子が識別子記憶部５４１に記憶されているか否かを確認し、対象工具から取得した工具識別子が識別子記憶部５４１に記憶されていれば対象工具が新規工具ではないと判定して本フローが終了する。一方、識別子管理部５５２は、対象工具から取得した工具識別子が識別子記憶部５４１に記憶されていなければ対象工具が新規工具であると判定する。

　対象工具が新規工具であると判定された場合（ステップＳ３：ＹＥＳ）、ステップＳ４において、種別特定部５５４は、対象工具の工具種別が、通信装置５００が対応可能な工具種別であるか否かを判定する。具体的には、種別特定部５５４は、対象工具の工具種別（種別情報）が種別記憶部５４２に記憶されているか否かを確認し、対象工具の工具種別が種別記憶部５４２に記憶されていれば対象工具が対応可能な工具種別であると判定する。

　一方、対象工具の工具種別が種別記憶部５４２に記憶されていなければ対象工具が対応不能な工具種別であると判定する。この場合（ステップＳ４：ＮＯ）、ステップＳ５において、メッセージ送信部５５３は、通信部５１０を介してエラーメッセージを管理サーバ３００に送信する。

　対象工具が対応可能な工具種別であると判定された場合（ステップＳ４：ＹＥＳ）、ステップＳ６において、メッセージ送信部５５３は、通信部５１０を介して登録メッセージを管理サーバ３００に送信する。

　そして、ステップＳ７において、通信設定管理部５５５は、対象工具の工具種別と対応付けられた通信設定を通信設定記憶部５４３から取得する。なお、ステップＳ７は、ステップＳ６の前に行われてもよいし、ステップＳ６と同時に行われてもよい。

　ステップＳ８において、通信制御部５５６は、通信設定管理部５５５により取得された通信設定を用いて通信部５１０を制御する。

　（その他の実施形態）
　通信装置５００が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、ＣＤ－ＲＯＭやＤＶＤ－ＲＯＭ等の記録媒体であってもよい。

　以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。

Claims

　工具と着脱可能な通信装置であって、
　前記通信装置が取り付けられた前記工具の工具識別子を記憶する識別子記憶部と、
　無線通信を行う通信部と、
　前記識別子記憶部に工具識別子が記憶された後、前記通信装置が取り付けられた対象工具から前記対象工具の工具識別子を取得する制御部と、を備え、
　前記制御部は、前記対象工具の工具識別子が前記識別子記憶部に記憶されていない場合、前記通信装置と前記対象工具との対応関係を登録する登録メッセージを、前記通信部を介してサーバ装置に送信する
　通信装置。
　前記登録メッセージは、前記通信装置の識別子と、前記対象工具の工具識別子とを含む
　請求項１に記載の通信装置。
　前記制御部は、前記対象工具に設けられたＣＰＵがオフ状態からオン状態に遷移した際に、前記対象工具から前記対象工具の工具識別子を取得する
　請求項１又は２に記載の通信装置。
　前記通信装置が対応可能な工具種別を記憶する種別記憶部をさらに備え、
　前記制御部は、前記対象工具の工具種別を特定し、
　前記制御部は、前記対象工具の工具識別子が前記識別子記憶部に記憶されていない場合で、且つ、前記対象工具の工具種別が前記種別記憶部に記憶されていない場合、前記登録メッセージに代えてエラーメッセージを前記サーバ装置に送信する
　請求項１乃至３のいずれか１項に記載の通信装置。
　前記種別記憶部に記憶された前記工具種別と対応付けて通信設定を記憶する通信設定記憶部をさらに備え、
　前記制御部は、前記対象工具の工具種別が前記種別記憶部に記憶されている場合、前記対象工具の工具種別と対応付けられた前記通信設定を前記通信設定記憶部から取得し、取得した通信設定を用いて前記通信部を制御する
　請求項４に記載の通信装置。
　前記通信設定は、前記工具から取得するパラメータ値を前記通信部から送信する送信周期の設定を含む
　請求項５に記載の通信装置。
　位置データを取得する測位部をさらに備え、
　前記通信設定は、前記位置データを前記通信部から送信する送信周期の設定を含む
　請求項５又は６に記載の通信装置。
　前記通信設定は、前記通信部から送信するパラメータ種別の設定を含む
　請求項５乃至７のいずれか１項に記載の通信装置。
　工具と着脱可能な通信装置の制御方法であって、
　前記通信装置が取り付けられた前記工具の工具識別子を記憶することと、
　前記工具識別子が記憶された後、前記通信装置が取り付けられた対象工具から前記対象工具の工具識別子を取得することと、
　前記対象工具の工具識別子が記憶されていない場合、前記通信装置と前記対象工具との対応関係を登録する登録メッセージをサーバ装置に送信することと、を備える
　制御方法。
　工具と着脱可能な通信装置に、
　前記通信装置が取り付けられた前記工具の工具識別子を記憶することと、
　前記工具識別子が記憶された後、前記通信装置が取り付けられた対象工具から前記対象工具の工具識別子を取得することと、
　前記対象工具の工具識別子が記憶されていない場合、前記通信装置と前記対象工具との対応関係を登録する登録メッセージをサーバ装置に送信することと、を実行させる
　制御プログラム。