技術分野
[0001] 本発明はシガレットボックス及びそのブランクセットに関し、シガレットボックスはイン ナパックを収容するめために使用され、インナパックはフィルタシガレットやシガレット の束と、この束を包み込む包材とを有する。
背景技術
[0002] この種のシガレットボックスには所謂、ヒンジリツド型パッケージが多用されており、こ のパッケージは例えば特開平 5-213340号公報に開示されているように、箱ボディと、 この箱ボディを開閉するリツドとを有し、インナパックは箱ボディ内に収容されている。
[0003] 喫煙者を含む一般の人々は、上述したパッケージの形態に長期に亘り慣れ親しん でいるので、ノ ッケージの開閉動作が新鮮さは無ぐこのようなパッケージはユーザ の購買意欲を喚起させる視覚的な魅力に乏し 、。
[0004] 本発明の目的は、ユーザの購買意欲を増進させるような斬新な開閉形態を有する シガレットボックス及びそのブランクセットを提供することにある。
発明の開示
[0005] 上記の目的を達成するため、本発明のシガレットボックスは、シガレットの束の周囲 を囲み、開口した上面及び下面を有するインナケースと、このインナケースを昇降自 在に収容するァウタケースであって、その一方の側壁に形成され、インナケースを部 分的に露出させる窓であって、インナケースを昇降させるためのアクセスを許容する、 窓と、その上壁の一部に形成されたヒンジリツドとを含む、ァウタケースと、ヒンジリツド とインナケースとを互いに結合し、インナケースの昇降に連動してヒンジリツドを開閉さ せるリンクとを備える。
[0006] 上述のシガレットボックスによれば、ユーザはァウタケースの窓を通じてインナケー スにその親指を押し付け、ァウタケースに対してインナケースを押し上げることができ る。このインナケースの押上げは、リンクを介してヒンジリツドを上方に突き上げ、これ により、ヒンジリツドは上向きに回動されて開く。この後、逆に、インナケースがユーザ
により押下げられたとき、この押下げに連動してヒンジリツドは下向きに回動されて閉 じる。
[0007] このようなシガレットボックスは、一般的なヒンジリツド型パッケージとは大きく異なる 開閉形態及び斬新な外観を提供し、ユーザの購買意欲を大きく増進させる。
[0008] 具体的には、ヒンジリツドが開かれたとき、ヒンジリツドはァウタケースの上壁力も飛び 出し且つァウタケースの側方に向けて開口する取出し口を提供する。この場合、ヒン ジリツドは、ァウタケースの側壁側に位置付けられる力 又は、側壁とは反対側のァゥ タケースの他方の側壁側に位置付けられて 、る。
[0009] 上述した取出し口は、ァウタケースの前面側ではなく側方を向けて開口するので、 シガレットボックスの開姿勢は独特なものとなる。
[0010] 好ましくは、ヒンジリツドは、ァウタケースの上壁の一部を形成するリツド壁と、このリツ ド壁の両側縁から延びる一対のガイド壁とを含み、ヒンジリツドが閉じられているとき、 ガイド壁はァウタケース内に没入し、ヒンジリツドが開かれたとき、ァウタケースの上壁 力も突出する。ヒンジリツドのガイド壁はヒンジリツドの回動を案内し、その開閉動作を 安定させる。
[0011] 具体的には、リツド壁は互いに重ね合わされたインナ部分及びァウタ部分を有し、 そして、リンクは、インナケース力 延び、インナ部分とァウタ部分との間に差し込まれ たアーム部と、このアーム部力 突出され、アーム部と協働して前記インナ部分を挟 み込む爪とを有することができる。
[0012] 更に、インナケースは、ヒンジリツドの下方に位置した領域のみに底壁を有しており 、この場合、インナケースがァウタケースに対して押上げられ、取出し口がァゥタケ一 スの上壁力 飛び出したとき、底壁はこの底壁に載っているシガレットをインナケース とともに押上げ、シガレットの上端を取出し口内に現出させる。それ故、シガレットケー スからのシガレットの取出しが容易になる。
[0013] 更に、本発明は、シガレットボックスのためのブランクセットを提供し、このブランクセ ットについては、添付図面及び後述の説明から明らかになる。
図面の簡単な説明
[0014] [図 1]一実施例のシガレットボックスを閉じた状態で示す斜視図である。
[図 2]図 1のシガレットボックスを開いた状態で示す斜視図である。
[図 3]インナパックを示す斜視図である。
[図 4]図 1 , 2のインナケースを成形するためのブランクを示す図である。
[図 5]図 4のブランクの折込みが開始された状態を示す図である。
[図 6]図 5の状態力もブランクが更に折り込まれた状態を示す図である。
[図 7]図 6の状態力もブランクが更に折り込まれた状態を示す図である。
[図 8]図 7の状態力もブランクが更に折り込まれた状態を示す図である。
[図 9]図 1 , 2のァウタケースを成形するためのブランクを示す図である。
[図 10]図 9のブランクの折込みが開始されて状態を示す図である。
[図 11]図 10の状態力もブランクが更に折り込まれた状態を示す図である。
[図 12]図 11中、 XIIの部分にて、リツド壁を内側から見た拡大図である。
[図 13]図 11の状態力もブランクが更に折り込まれた状態を示す図である。
[図 14]図 13中、矢印 XIV方向からみたブランクの折込み状態を示す図である。
[図 15]図 13の状態力もブランクが更に折り込まれた状態を示す図である。
[図 16]変形例のシガレットボックスを示した斜視図である。
発明を実施するための最良の形態
[0015] 図 1, 2は一実施例のシガレットボックスを示す。
シガレットボックスは直方体形状をなすインナケース 2を備え、このインナケース 2は その内部にインナパック 4を収容している。図 3に示されるように、インナパック 4は例 えばフィルタシガレット又はシガレットの束 Bと、この束 Bを包み込む包材 Wと含む。包 材 Wは、シガレットの束の上面及び下部をそれぞれ露出させて 、る。
[0016] インナケース 2は開口された上面と、その底面の一部のみを閉塞する底壁 6とを有し 、この底壁 6はインナケース 2の一方の側壁 2aに隣接して位置付けられている。それ 故、インナケース 2における底壁の残部は開口している。
[0017] インナケース 2は直方体形状をなすァウタケース 8内に収容されており、このァウタ ケース 8はインナケース 2の昇降を許容する。即ち、ァウタケース 8はインナケース 2の 側壁 2aに対向する側壁 8aを有し、この側壁 8aには窓 10が形成されている。この窓 1 0は側壁 8aの長手方向でみて、その中央に位置付けられ、インナケース 2の側壁 2a
を部分的に露出させる。
[0018] 更に、ァウタケース 8の上壁の一部はヒンジリツド 12として形成されている。このヒン ジリツド 12はァウタケース 8の側壁 8aに隣接して位置付けられ、ァウタケース 8の上壁 の残部にセルフヒンジ 14を介して接続されている。ヒンジリツド 12はセルフヒンジ 14の 回りに上下方向に回動可能である。図 2から明らかなように、ヒンジリツド 12が上方に 向けて回動されたとき、ヒンジリツド 12はァウタケース 8の上壁力も飛び出す取出し口 16を提供し、この取出し口 16はシガレットボックスの側方(シガレットボックスの幅方 向)に向けて開口する。
[0019] 上述した取出し口 16を形成するため、ヒンジリツド 12は、ァウタケース 8の上壁の一 部を形成するリツド壁 17と、このリツド壁 17の側縁から延びる一対のガイド壁 18とを含 む。一方のガイド壁 18はインナケース 2及びァウタケース 8の前壁間に挟み込まれ、 他方のガイド壁 18はインナケース 2及びァウタケース 8の背壁間に挟み込まれている 。ヒンジリツド 12が上方向に回動されたとき、ガイド壁 18はァウタケース 8の上面から 突出し、これに対し、ヒンジリツド 12が下方に回動されたとき、ガイド壁 18はァゥタケ一 ス 8内に没入する。
[0020] 更に、インナケース 2及びヒンジリツド 12は一対の連動リンク 20により相互に結合さ れている。図 2中、連動リンク 20はその一部のみ表れているに過ぎないが、インナケ ース 2の昇降に連動してヒンジリツド 12を上下方向に回動させる機能を有する。具体 的な連動リンク 20の構造は、シガレットボックスを成形するブランクセットに関し、後述 の説明から明らかになる。
[0021] 上述したシガレットボックスによれば、ユーザはァウタケース 8の窓 10を通じてインナ ケース 2の側壁 2aに親指を当て、ァウタケース 8及びインナパック 4に対してインナケ ース 2を上方に押上げることができる。図 2に示されるようにインナケース 2の押上げは 、連動リンク 20を介してヒンジリツド 12を上方に向けて回動させ、この結果、ァゥタケ ース 8から取出し口 16が飛び出し、シガレットボックスが開かれる。
[0022] また、インナケース 2はヒンジリツド 12側のみに底壁 6を有するので、インナケース 2 が押し上げられたとき、インナパック 4内のシガレットのうちで、底壁 6上のシガレットの みが底壁 6とともに上昇し、これらシガレットの上部が取出し口 16内に現出する。それ
故、ユーザは、シガレットボックスからのシガレットの取出しを容易に行うことができる。
[0023] この後、ユーザがインナケース 2を押し下げたとき、インナケース 2の押下げは、連 動リンク 20を介してヒンジリツド 12を下方に向けて回動させ、取出し口 16をァゥタケ ース 8内に没入させ、この没入に伴い、取出し口 16内に現出していたシガレットもま たインナケース 2とともに降下し、これにより、図 1に示されるようにシガレットボックスは 閉じられる。
[0024] 上述の説明から明らかなように、シガレットボックスが開かれたとき、ヒンジリツド 12は ァウタケース 8の上方に飛び出す取出し口 16を提供し、そして、この取出し口 16内に シガレットの上部が現出するから、一実施例のシガレットボックスは、通常のヒンジリツ ド型パッケージに比べて独特な開閉形態及び外観を提供し、ユーザの購買意欲を大 きく高める。
[0025] 次に、シガレットボックスを成形するブランクセットについて説明する力 このブランク セットを説明するにあたり、図 1, 2はシガレットボックスを前面側力 みた斜視図であ るとする。
[0026] ブランクセットは 2枚のブランクを含み、図 4は、インナケース 2を成形するためのブ ランク 22の裏面を示す。
[0027] ブランク 22は複数ずつのパネル及びフラップを有し、隣接するパネル同士やフラッ プ同士、また、隣接するパネル及びフラップは破線の折込み線により互いに区画され ている。
[0028] ブランク 22は図 4でみて横方向に隣接して並ぶサイドパネル 24、フロントパネル 26 及びリアパネル 28を有し、サイドパネル 24はフロントパネル 26とリアパネル 28との間 に位置付けられ、その下縁にボトムフラップ 30が接続されている。このボトムフラップ 30の両側縁にはインナフラップ 32がそれぞれ接続されている。更に、フロントパネル 26及びリアパネル 28の側縁にはインナサイドフラップ 34及びァウタサイドフラップ 36 がそれぞれ接続されている。
[0029] フロントパネル 26及びリアパネル 28は前述した連動リンク 20を成形するための延 出セクションをそれぞれ備え、これら延出セクションに関して以下に詳述する。
[0030] フロントパネル 26はその上縁に肩部 26aを有し、この肩部 26aはフロントパネル 26
力も上方に向けて延びている。一方、リアパネル 28もまたその上縁に肩部 28aを有し 、この肩部 28aはリアパネル 28から上方に向けて延びている。肩部 26a, 28aはサイ ドパネル 24の上部に隣接して位置付けられている。肩部 26a, 28aからアームフラッ プ 38がそれぞれ接続されており、これらアームフラップ 38は互いに離れるように斜め 上方に向けて延びている。各アームフラップ 38は 2つの折込み線 40, 42をそれぞれ 有し、これら折込み線 40, 42はアームフラップ 38を 3つの部分に区画する。これら部 分は肩部側カもァウタアーム部 44、インナアーム部 46及び先端部 48と称される。
[0031] 上述したブランク 22は折込みに先立ち、その裏面の所定箇所の糊が塗布され、そ して、図 5〜図 8に示される手順にて折り込まれたとき、前述したインナケース 2が成 形される。
[0032] 図 5に示されるように、先ず、各アームフラップ 38は折込み線 40に沿って折り込ま れて、ァウタアーム部 46がインナアーム部 44上に重ね合わされ、これらアーム部 44 , 46はリンクアーム 50を形成する。一方、リンクアーム 50の形成と同時に、各アーム フラップ 38の先端部 48は折込み線 42に沿 、谷折りにて折り込まれる。ここでの谷折 りは、インナアーム部 46即ちリンクアーム 50に対して先端部 48を起立させ、先端部 4 8は係止爪 52として形成される。
[0033] 一方、上述した各アームフラップ 38の折込みと同時に、サイドパネル 24上にインナ パック 4が供給され、このインナパック 4はサイドパネル 24に置かれる。ここで、インナ パック 4はその一方の側面がサイドパネル 4に重ね合わされ、前述したリンクアーム 50 はインナパック 4の上面力も突出した状態にあり、そして、サイドパネル 24はインナケ ース 2の一方の側壁 aを形成する。
[0034] また、図 5力ら明ら力なように肩部 26a, 28bを除くフロントパネル 26及びリアパネル 28の高さ H力 Sインナパック 4の高さよりも低いことに留意すべきであり、インナパック 4 とノネル 26, 28との間の高さの差が前述したァウタケース 8及びインナパック 4に対 するインナケース 2の昇降を許容する。
[0035] この後、ボトムフラップ 30は左右のインナフラップ 32を伴い、インナパック 4の下面 に向けて折り込まれる。ボトムフラップ 30はインナパック 4の下面の一部に重ね合わさ れ、前述したインナケース 2の底壁 6を形成する。
[0036] 次に、図 6に示されるように、左右のインナフラップ 32はインナパック 4の前面及び 背面に向けてそれぞれ折り込まれ、これら前面及び背面、即ち、インナパック 4の下 部、即ち、シガレット束に重ね合われる。
[0037] 次に、フロントパネル 26及びリアパネル 28はインナサイドフラップ 34及びァウタサイ ドフラップ 36を伴い、インナパック 4の前面及び背面に向けてそれぞれ折り込まれ、 図 7に示されるようにインナパック 4の前面及び背面にそれぞれ重ね合わされる。フロ ント及びリアパネル 26, 28はインナケース 2の前壁及び背壁をそれぞれ形成し、この とき、前述したリンクアーム 50及び係止爪 52は互いに向き合った状態にある。
[0038] この後、インナサイドフラップ 34及びァウタサイドフラップ 36はインナパック 4の他方 の側面に向けて順次折り込まれ、図 8に示されるようにインナパック 4の他方の側面上 にて互い重ね合わされる。これらサイドフラップ 34, 36は互いに接着され、インナケ ース 2の他方の側壁を形成する。この時点で、インナパック 2の成形が完了する。ここ で、インナケース 2はインナパック 4の包材に何ら接着されて ヽな 、ことに留意すべき である。
[0039] 図 9は、ァウタケース 8を成形するためのブランク 54の裏面を示す。
ブランク 54もまた複数ずつのパネルやフラップを含み、隣接するパネル同士ゃフラ ップ同士、また、隣接するパネル及びフラップは破線の折込み線により互いに区画さ れている。
[0040] ブランク 54は、横方向に一列に並ぶサイドパネル 56、フロントパネル 58及びリアパ ネル 60を有する。サイドパネル 56は、フロントパネル 58とリアパネル 60との間に位置 付けられている。サイドパネル 56には窓 10が形成され、それ故、サイドパネル 56は ァウタケース 8の一方の側壁 8aを形成する。
[0041] 図 9でみて、ノネル 56, 58, 60の下縁にはインナボトムフラップ 62、ァウタボトムパ ネル 64及びインナボトムパネル 66がそれぞれ接続されている。また、フロントパネル 58及びリアパネル 60の側縁にはァウタサイドフラップ 70及びインナサイドフラップ 72 がそれぞれ接続されている。更に、インナサイドフラップ 72の下縁にはインナボトムフ ラップ 68が接続されている。
[0042] 一方、インナサイドフラップ 72の上縁にはトップパネルセクション 74が接続されてお
り、このトップパネルセクション 74はインナサイドフラップ 72の長手方向に延びている
[0043] トップパネルセクション 74は 4つの部分に区画されており、これら部分はインナサィ ドフラップ 72側からァウタトップフラップ 76、ァウタリツドフラップ 78、インナリツドフラッ プ 80及びインナトップフラップ 82と称される。ァウタトップフラップ 76とァウタリツドフラ ップ 78との間にはセルフヒンジ 14aが形成され、また、インナリツドフラップ 80とインナ トップフラップ 82との間にもセルフヒンジ 14bが形成されている。これらセルフヒンジ 1 4a, 14bは図 9中、二重の破線で示されている。
[0044] 更に、ァウタリツドフラップ 78側に位置したインナリツドフラップ 80の端部は、ァゥタリ ッドフラップ 78側力もインナトップフラップ 82に向けて徐々に減少する幅を有し、前記 端部の両側縁は傾斜縁 84をそれぞれ形成する。
[0045] また、ァウタトップフラップ 76の両側縁にはインナフラップ 86がそれぞれ接続され、 そして、ァウタリツドフラップ 78の両側縁にはガイドフラップ 88がそれぞれ接続されて いる。図 9から明らかなように、各ガイドフラップ 88は円弧形状の側縁と、インナフラッ プ 86の外郭に沿って延び、インナラップ 86の一部を外側から囲むような下縁とを有 する。
[0046] 上述したブランク 54の折込みに先立ち、ブランク 54の裏面には所定箇所に糊が塗 布され、この後、ブランク 54は図 10〜図 15に示される手順にて折り込まれ、前述した ァウタケース 8が成形される。
[0047] 図 10に示されるように、先ず、トップパネルセクション 74がァウタリツドフラップ 78と インナリツドフラップ 80との間の折込み線に沿って折り込まれる。ここでの折込みは、 インナリツドフラップ 80をァウタリツドフラップ 78に重ね合わせ、そして、インナトップフ ラップ 82をァウタトップフラップ 76に重ね合わせる。
[0048] インナリツドフラップ 80及びァウタリツドフラップ 78が互いに重ね合わされたとき、図 10から明らかなようにセルフヒンジ 14a, 14bは合致し、それ故、これらフラップ 78, 8 0はァウタケース 8の上壁の一部、即ち、ヒンジリツド 12のリツド壁 17を形成する。ここ で、これらフラップ 78, 80が接着されていないことに留意すべきである。一方、互い
れ、ァウタケース 8における上壁の残部を形成する。
[0049] 上述したトップパネルセクション 74の折込みと同時に、前述したインナケース 2がィ ンナサイドフラップ 72上に供給される。このとき、図 10に示されるように、インナケース 2は一方の側壁 2a (サイドパネル 24)が上方を向き、その他方の側壁がインナサイド フラップ 72に重ね合わされ、そして、インナケース 2の左右のリンクアーム 50はインナ サイドフラップ 72の上縁 (インナパック 4の上面)から突出した状態にある。
[0050] 次に、図 11に示されるように、トップパネルセクション 74はこのセクション 74とインナ サイドフラップ 72との間の折込み線にて、インナケース 2内のインナパック 4の上面に 向けて折り込まれる。ここでの折込みは、前述したァウタケースのリツド壁 17及び上壁 の残部をインナパック 4の上面に重ね合わせる。
[0051] このとき、リツド壁 17を形成するインナリツドフラップ 80は前述した傾斜縁 84を有し ているので、インナケース 2における左右のリンクアーム 50の先端はインナリツドフラッ プ 80を避けて、リツド壁 17を形成するァウタリツドフラップ 78に当接し、このァウタリツ ドフラップ 78によって押し付けられる。
[0052] ここで、各リンクアーム 50 (アームフラップ 38)の基端は折込み線を介して対応する 肩部 26a又は 28aに接続されており、そして、リンクアーム 50の傾斜方向と傾斜縁 84 の傾斜方向とは互いに交差し、し力も、リツド壁 17を形成するフラップ 78, 80は互い に非接着の状態にあるので、上述したリンクアーム 50がリツド壁 17により押し込まれ たとき、リンクアーム 50の先端はインナリツドフラップ 80の傾斜縁 84に案内され、リン クアーム 50は橈みながらフラップ 78, 80間に潜り込みる。それ故、図 12に示されるよ うにインナリツドフラップ 80は、潜り込んだリンクアーム 50と係止爪 52との間挟み込ま れる。
[0053] この結果、リンクアーム 50及び係止爪 52は互いに協働してヒンジリツド 12のリツド壁 17とインナケース 2とを互い〖こ結合し、これらリンクアーム 50及び係止爪 52が前述し た連動リンク 20の構成要素となる。即ち、前述したようにインナケース 2が押上げられ たとき、連動リンク 20はヒンジリツド 12のリツド壁 17を突き上げ、これにより、ヒンジリツ ド 12がセルフヒンジ 14の回りに上方に向けて回動されることになる。
[0054] 次に、図 13に示されるように、トップパネルセクション 74の一対のインナフラップ 86
及び一対のガイドフラップ 88はインナケース 2に向けて折り込まれ、インナパック 4の 前面及び背面にそれぞれ重ね合わされる。より詳しくは、図 14に示されるように、イン ナフラップ 86はインナケース 2を避けて位置付けられ、インナパック 4の上部にてイン ナパックの包材に接着される。これに対し、ガイドフラップ 88はインナケース 2の対応 する肩部 26a又は 28aに重ね合わされるものの、インナケース 2及びインナパック 4の 包材の何れとも接着されることはなぐヒンジリツド 12のガイド壁 18を形成する。
[0055] 次に、リアノ ネル 60、サイドパネル 56及びフロントパネル 58はインナケース 2の回り に順次折り込まれる。これらパネル 60, 56, 58はインナケース 2の背壁、側壁 2a及び 前壁にそれぞれ重ね合わされ、図 15から明らかなようにァウタケース 8の背壁、側壁 8a及び背壁をそれぞれ形成する。
[0056] この後、インナボトムフラップ 62, 68は、インナケース 2の底面に向けて折り込まれ、 インナケース 2の底面に重ね合わされる。更に、インナボトムパネル 66及びァウタボト ムパネル 64もまたインナケース 2の底面に向けて順次折り込まれ、これらボトムパネ ル 64, 66はインナケース 2の底面及びフラップ 62, 68上にて、互いに重ね合わされ る。これらボトムパネル 64, 66は互いに接着され、インナボトムフラップ 62, 68ととも にァウタケース 8の底壁を形成する。
[0057] 最後に、フロントパネル 58のァウタサイドフラップ 70はインナサイドフラップ 72に向 けて折り込まれ、このインナサイドフラップ 72に重ね合わされる。これらサイドフラップ 70, 72は互いに接着されてァウタケース 8の他方の側壁を形成し、この時点で、図 1 に示すシガレットボックスが完成する。
[0058] 本発明は、上述した一実施例のシガレットボックスに制約されるものではない。
例えば、図 16に示されるように、ヒンジリツド 12はァウタケース 8の他方の側壁に隣 接して配置することも可能である。この場合、ブランク 22において、フロントパネル 26 の肩部 26a及びアームフラップ 38、リアパネル 28の肩部 28a及びアームフラップ 38、 並びに、一対のインナフラップ 32を有するボトムフラップ 30は図 4中、 2点鎖線で示さ れる位置に配置され、ブランク 54において、トップパネルセクション 74は図 6中、 2点 鎖線で示されるようにサイドパネル 56の上縁に位置付けられる。
[0059] また、インナケース 2とァウタケース 8とを結合する連動リンク 20は、前述したリンクァ
ーム 50及び係止爪 52に代えて、種々の構成要素から実現することができる。