WO2002055947A1

WO2002055947A1 - Echangeur thermique

Info

Publication number: WO2002055947A1
Application number: PCT/JP2002/000196
Authority: WO
Inventors: Soichi Kato; Shoji Akiyama; Jun Akaike
Original assignee: Zexel Valeo Climate Control Corporation
Priority date: 2001-01-16
Filing date: 2002-01-15
Publication date: 2002-07-18
Also published as: EP1359384A4; DE60235611D1; EP1359384A1; EP1359384B1; US20040050540A1

Description

明糸田書

熱交換器技術分野

本発明は、車両等に搭載される熱交換サイクルに用いられる熱交換器に関する。胃景技術

一般に、車両等に搭載される熱交換サイクルを構成する熱交換器は、例えば、ラジェ一夕、コンデンサ、エバポレー夕等が知られている。例えば、コンデンサは、複数の扁平状のチューブと複数のフィンを交互に積層し、前記チューブの端部をタンクのチューブ揷入孔に組み付け、タンクやチューブ等にクラッドされたろう材により、加熱炉で一体的に接合される。コンデンサは、夕ンク及びチューブを流通する媒体の熱を外気と熱交換している。タンク内部には、媒体の流通方向を変化させるための仕切りプレートを設けている。また、タンクは、コネクタ等のァクセサリを接続するため、タンクの外面にろう材を設ける場合がある。

また、車両用の熱交換サイクルに用いられる熱交換器は軽量化が望まれている。このため、熱交換器を構成する各部材も安全性を考慮した上で、できるだけ厚さの薄い材料を用いて構成することが考えられる。通常、ろう材は、シリコン（S i ) を含有し、加熱炉中でろう材が溶融すると、チューブやタンクを構成する素材であるアルミニウム（A 1 ) 又はアルミニウム合金と A 1— S i共晶液相を形成し、各部材をろう付け接合する。

この A 1 - S i共晶液相の液相線温度は、チューブ等を構成するアルミニゥム又はアルミ二ゥム合金の液相線温度よりも低くなる。従って、加熱炉中において、過剰量のろう材がタンクよりも厚さの薄いチューブに流出した場合、チュ一ブ表面の A 1が過剰量のろう材と反応して多量の A l— S i共晶液相を形成し、チューブに孔を生じたり、エロ一ジョンが発生しゃすくなる等の問題を生じる場合がある。エロ一ジョンとは、溶融したろう材が母材を侵食する現象をいう。

そこで、本発明は、過剰量のろう材のチューブ側への流出を防止し、適量のろう材で各部材をろう付け接合した安全性の高い熱交換器を提供することを目的とする。 .

ところで、自動車の空気調和装置のコンデンサ等に用いられる熱交換器は、複数のチューブとフィンとが交互に積層されてコアが構成され、これら積層されたチューブの両端に一対のタンクが連通接続されている。そして、両タンクの上下端には閉塞部材が取付けられるとともに、一方のタンクの適所には媒体を導入する入口継手が、そして他方のタンクの適所には媒体を排出する出口継手が取付けられている。

この入口継手と出口継手との間で、媒体が蛇行して流れるように、夕ンクの所要箇所にはタンク内を区切る仕切りプレートが配設されている。

上記タンクは一般に略円筒形であって、一体型のもののほかに、断面略半円形の部材どうしを組み付けて形成される 2分割タイプのものがある。 2分割タイプのタンクを形成する部材のうち、チューブの端部を接続する孔部を設けた方をェンドプレート、他方をタンクプレートと称する。この 2分割タイプのタンクは、チューブの端部を接続する孔部の加工や、仕切りプレートの取付けが容易であるという長所を有している。

タンクの内面と仕切りプレートとの間に隙間があると、この隙間から媒体の一部がバイパスして性能が落ちるため、隙間が生じないように、仕切りプレートの寸法をタンクの内面に厳密に合わせる必要があった。

しかし、 2分割タイプのタンクは、エンドプレートとタンクプレ一トの接合部において、断面形状が複雑である場合が多く、仕切りプレートの寸法合わせが困難であった。

そこで、本発明は、こうした現状に鑑み、 2分割タイプのタンクを備えた熱交換器において、仕切りプレートの寸法管理を厳密に行わなくても、タンクの内面と仕切りプレートとの間に媒体の漏れが生じない、気密性の高い熱交換器を提供することを目的としている。

前述したように、冷凍サィクルにおける放熱器やエバポレー夕等の熱交換器は、複数のチューブと複数のフィンとを交互に積層してコアをなすとともに、チュ一ブの端部をタンクに接続して構成されている。そして、媒体は、タンクに設けられた入口継手から内部に取り入れられて、コアに伝わる熱によって熱交換をしつつチューブを通過した後、タンクに設けられた出口継手から外部に排出される。また、熱交換器の外部には、コアに空気を送るファンを設けたりすることもある。

更に、この種の熱交換器は、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の各部材を組み付けて、この組み付け体を炉中で加熱処理して一体にろう付けし、製造されている。

このような熱交換器について、熱交換性能を考慮すると、フィンと夕ンクとの隙間は、可及的に小さい方がよい。これは、フィンとタンクとの隙間が大きいと、その隙間から空気洩れが生じることにより、熱交換性能が低下するためである。

しかしながら、フィンとエンドプレートとを近接させると、ろう付け時には、タンク側から溶融したろう材がフィンの端部に回り込み、フィンの端部がエロージョンによって溶けてしまうという問題がある。つまり、フィンは板厚が薄いものであり、その端部は、ろう材の影響で不要なエロ一ジョンを引き起こし易いという不都合がある。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ろう材によるフィンの端部のエロージョンを効率よく回避した熱交換器を提供することを目的としている。発明の開示

本願第 1請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブと、前記チューブを接続するチューブ揷入孔を備えたェンドブレート及び前記ェンドプレートと接続されたタンクプレートからなるタンクを備え、前記各部材を組み付けて、加熱炉中で前記各部材をろう付け接合してなる熱交換器において、前記タンクプレートほ、ろう材を設けたプレートを用いて形成し、前記夕ンクプレ一ト又はェンドプレートの少なくとも一方は、ろう材を設けないろう材流出防止用の隔離部を設けた構成である。

このように、前記熱交換器は、タンクプレート及びエンドプレートの二部材から成り、前記エンドプレート又は前記夕ンクプレ一トの少なくとも一方には、ろう材流出防止用の隔離部を設けているため、加熱炉中において、前記隔離部で溶融ろう材の流動が阻止される。

通常、加熱炉中において、溶融したろう材は、部材に設けられたろう材に沿って流動し、各部材を組み付けてなる隙間に引き込まれる。過剰量の溶融したろう材は、特に、チューブとチューブ揷入孔の隙間に溜まり、多量の A 1— S i共晶液相を形成するため、前記チューブ揷入孔と接するチューブにエロージョンが発生しやすい。

本発明においては、タンクプレート又はエンドプレートの少なくとも一方には、ろう材を設けないろう材流出防止用の隔離部を設けたため、前記隔離部でろう材の流動を阻止し、過剰量のろう材がチューブ側に流出しない。従って、熱交換器を構成するチューブのエロージョンの発生を防止でき、安全性の高い熱交換器を提供することが可能となる。

例えば、加熱炉中において、溶融ろう材が前記隔離部を超えて流動してしまつた場合であっても、前記隔離部を設けたことにより、溶融ろう材のチューブ側への流動量を低減することが可能であり、過剰量のろう材のチューブ側への流出を防止することが可能である。

本願第 2請求項に記載した発明は、前記請求項 1記載の発明において、前記エンドプレートは、前記タンクプレートと接する一つの面に前記隔離部を設けた構成である。

例えば、タンクプレートが断面略 U字状に形成され、この U字状開口の内部にェンドプレートの外面を接合させて管状のタンクを構成する場合は、エンドプレートの端縁が、タンクプレートと接触する。この夕ンクプレートと接する前記ェンドプレートの端縁の一面にろう材を設けない前記隔離部を設けている。加熱炉中において、前記隔離部は、夕ートに設けたろう材の流動を阻止する。従って、過剰量のろう材がチューブ側まで流出せず、前記チューブを適量のろう材で前記ェンドブレ一トの前記チュ一ブ揷入孔にろう付け接合できる。

本願第 3請求項に記載した発明は、前記請求項 2記載の発明において、前記タンクプレートは、少なくともタンクの内側となる面にろう材を設け、前記エンドプレートは、前記タンクの内側となる面にろう材を設けた構成である。

このように、タンクプレートのタンクの内側となる面と、エンドプレートのタンクの内側となる面の双方にろう材が設けられている場合であっても、加熱炉中において、前記隔離部がタンクプレートに設けたろぅ材の流動を阻止し、過剰量のろう材をチューブ側に流出しない。

本願第 4請求項に記載した発明は、前記請求項 1乃至 3いずれか記載の発明において、前記タンクプレートは、前記エンドプレートと接する一つ面に隔離部を設けた構成である。

例えば、タンクプレートのタンクの外側となる面にろう材を設けた場合であっても、前記隔離部が、前記タンクププレートに設けたろう材の流動を阻止し、過剰量のろう材をチューブ側に流出しない

本願第 5請求項に記載した発明は、前記請求項 1乃至 4いずれか記載の発明において、前記タンクは、前記タンク内部に仕切りプレートを設け、前記タンクは、前記仕切りプレートにより位置決めがなされて、前記タンクプレート及びェンドブレートを組み付けて成る構成である。

このように、前記夕ンクプレ一ト及びェンドプレートの二部材から成る前記タンクは、タンク内部に設けられる前記仕切りプレートによって、前記タンクプレート及びェンドプレートの位置決めがなされるため、前記タンクプレ一ト及びェンドプレートのずれを防止できる。

前記請求項 6記載の発明は、前記請求項 1乃至 5いずれか記載の発明において、前記熱交換器は、プレートを成形してなるチューブを用いた _c プレートを成形してチューブとなすと、薄いプレートであっても、要求される耐圧性等を確保できるチューブを形成することができる。このように、薄いプレートから形成したチューブを用いた場合、熱交換器の軽量化が可能となる。

また、薄いチューブを用いた場合であっても、前記隔離部がろう材の流動を阻止するので、過剰量のろう材がチューブ側に流出しない。従つて、過剰量のろう材がチューブ側に流出することを起因とするエロ一ジヨンの発生を防止でき、安全性の高い熱交換器を提供することが可能となる。

本願第 Ί請求項に記載した発明は、前記請求項 1乃至 6いずれか記載の発明において、前記チューブは、前記エンドプレートのチューブ揷入孔と接するチューブの外面に凹溝を有した構成である。

このように、前記チューブが前記凹溝を有していると、加熱炉中において、溶融したろう材は、前記凹溝に引き込まれる。すなわち、前記ろぅ材は、チューブ揷入孔とチューブの隙間を流通して前記凹溝に引き込まれるため、前記チュ一ブと前記ェンドブレ一トは適量のろう材で接合され、ろう付け不良を回避できる。

本願第 8請求項に記載した発明は、媒体を流通するチューブと、該チュ一ブの端部が接続されたタンクとを備えた熱交換器において、前記夕ンクは、前記チューブの端部を接続する孔部を設けたェンドプレートと、該ェンドブレートと接続された夕ンクプレ一トと、内部を区画する仕切りプレートとをろう付けしてなり、前記タンクプレート及び前記ェンドプレートの少なくとも一方の内面にはろう材をクラッドするとともに、前記仕切りプレートは、ろう材がクラヅドされていないべァ材からなる構成の熱交換器である。

従来、ろう材をクラッドした仕切りプレートを使用すると、ろう付け時に、溶融したタンク内面のろう材が、溶融した仕切りプレートのろう材と一体化し、重力や毛管現象により引かれて、仕切りプレートを伝つて他所へ流出していた。このため、仕切りプレートをろう付けするろう材が不足し、仕切りプレートのろう付け不良が発生しゃすかった。

本発明によれば、仕切りプレートはろう材がクラッドされていないべァ材であるため、ろう付け時に溶融したタンク内面のろう材が、ぬれていない仕切りプレートを伝って流出することはほとんどない。その結果、仕切りプレートをろう付けするろう材が不足することがなく、タンク内面と仕切りプレートとの間に多少の隙間があつても、仕切りプレートを良好にろう付けすることができる。

従って、仕切りプレートの寸法管理を従来のように厳密に行わなくても、タンク内面と仕切りプレートとの間に媒体の漏れが生じない、気密性の高い熱交換器を提供することができる。

本願第 9請求項に記載した発明は、前記第 8請求項に記載の発明において、前記チューブは、表面に溝状の凹溝を有する構成の熱交換器である。

本発明は、表面に溝状の凹溝を有するチューブを用いた熱交換器において、特に効果を有するものである。

チューブの表面に溝状の凹溝があると、ろう付け時にタンク内面の溶融したろう材が、毛管現象によりこの凹溝に吸い込まれてチューブ側に流出してしまうため、仕切りプレートをろう付けするろう材が不足し、仕切りプレ一トのろう付け不良が発生しゃすかった。

本発明によれば、タンク内面のろう材がチューブ側に流出することがあっても、従来のように仕切りプレートを伝って流出することはなくなるので、流出量は大幅に減少し、仕切りプレートをろう付けするろう材が不足することがなく、仕切りプレートを良好にろう付けすることがでぎる。

本願第 1 0請求項に記載した発明は、前記第 9請求項に記載の発明において、前記チューブは、板材を成形してなる構成の熱交換器である。本発明は、板材を成形してなるチューブを用いた熱交換器において、特に効果を有するものである。

板材を成形してなる、いわゆる口一ルフォ一ミングチューブは、板材をひだ状に折り曲げて内部の仕切りを形成しているため、表面に溝状の凹溝が形成される。このため、ろう付け時にタンク内面の溶融したろう材が、毛管現象によりこの凹溝に吸い込まれてチューブ側に流出してしまうため、仕切りプレートをろう付けするろう材が不足し、仕切りプレ —トのろう付け不良が発生していた。

本発明によれば、夕ンク内面のろう材がチューブ側に流出することがあっても、従来のように仕切りプレートを伝って流出することはなくなるので、流出量は大幅に減少し、仕切りプレートをろう付けするろう材が不足することがなく、仕切りプレートを良好にろう付けすることがでさる。

本願第 1 1請求項に記載した発明は、チューブとフィンとを積層してなるコアと、前記チューブの端部を接続したタンクとを備え、前記チュ

―ブを流通する媒体が、前記コアに伝わる熱によって熱交換を行う熱交換器において、前記タンクは、前記チューブを接続する孔部を設けたェンドプレートと、前記ェンドブレ一トを装着する夕ンクプレ一トとを備え、当該熱交換器は、前記チューブ、前記フィン、前記エンドプレート、前記タンクプレートを組み付けて、これを炉中ろう付けしてなり、前記エンドプレートは、片面にのみろう材をクラヅドし、前記ろう付け時には、前記フィンの端部と、前記エンドプレートのろう材がクラッドされていない面とを対向した構成の熱交換器である。

このような構成によると、ろう材によるフィンの端部のエロ一ジョンが効率よく回避される。

つまり、フィンの端部は、ろう材の影響で不要なエロージョンを引き起こし易いという不都合があるが、本発明によれば、タンク側から溶融したろう材がフィンの端部にもたらされるのを防止することができ、そのような不都合が回避される。

更に、コアにおける熱交換性能を考慮すると、フィンとタンクとは、可及的に近接させるのが好ましい。特に、コアに空気を送る場合、フィンとタンクとの隙間が大きいと、その隙間からは、空気洩れが生じてしまう。この点、本発明については、フィンとタンクとを近接しても、フィンの端部がエロ一ジョンを引き起こす心配はなく、熱交換器は極めて合理的に構成される。

本願第 1 2請求項に記載した発明は、前記請求項 1 1において、前記フィンの端部と、前記ェンドプレートのろう材がクラヅドされていない面との最短距離は、 2 . 0 mm以下である構成の熱交換器である。

このような構成によると、コアにおける熱交換性能が満足に確保される。

つまり、フィンとタンクとの隙間が大きいと、これが熱交換性能を低下する原因となるが、本発明においては、かかる熱交換性能の低下を回避するべく、それらの隙間の上限を 2 . 0 mmに設定している。

本願第 1 3請求項に記載した発明は、前記請求項 1 1において、前記フィンの端部は、前記ェンドプレートのろう材がクラヅドされていない面に当接している構成の熱交換器である。

このような構成によると、コアにおける熱交換性能が満足に確保され

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つまり、フィンとタンクとの隙間が大きいと、これが熱交換性能を低下する原因となるが、本発明においては、かかる熱交換性能の低下を回避するべく、それらを当接している。図面の簡単な説明

【図 1】

本発明の具体例に係り、熱交換器の概略構成を示す平面図である。

【図 2】

本発明の具体例に係り、タンクの構成を示す分解斜視図である。

【図 3】

本発明の具体例に係り、チューブを組み付けたタンクの断面図である ₍ 【図 4】

本発明の具体例に係り、チューブの端面図である。

【図 5】

図 4に示すチューブ端面の一部拡大図である。【図 6】

本発明の具体例に係り、チューブを組み付けたタンクを示す断面図でめる。

【図 7】

本発明の具体例に係り、チューブを組み付けたタンクを示す断面図である。

【図 8】

本発明の具体例に係り、熱交換器の概略構成を示す正面図である。

【図 9】

本発明の具体例に係り、タンクの構成を示す分解斜視図である。 ' 【図 1 0】

本発明の具体例に係り、タンクを示す横断面図である。

【図 1 1】

本発明の具体例に係り、タンクを示す縦断面図である。

【図 1 2】

本発明の具体例に係り、タンクを示す横断面図である。

【図 1 3】

本発明の具体例に係り、チューブを示す斜視図である。

【図 1 4】

本発明の具体例に係り、熱交換器を示す正面図である。

【図 1 5】

本発明の具体例に係り、熱交換器の要部を示す分解斜視図である。

【図 1 6】

本発明の具体例に係り、タンク及びフィンを示す説明図である。発明を実施するための最良の形態

以下に、本発明の具体例を図面に基づいて詳細に説明する。

図 1は、熱交換器 1の概略構成を示す平面図である。

図 1に示す熱交換器 1は、コンデンサの例を示している。熱交換器 1 は、チューブ 2 1とフィン 4を交互に積層し、これらのチューブ 2 1の各両端をそれぞれ一対の夕ンク 3のチューブ揷入孔 5に挿入し、接続している。タンク 3の内部には、タンク 3及びチューブ 2 1により構成された媒体流路を仕切る仕切りプレート 7を設けている。また、タンク 3 の開口は、前記仕切りプレート 7によって閉塞している。タンク 3は、媒体を熱交換器 1内に送給又は排出する流出入口 3 1 bを備えている。積層した前記チューブ 2 1及びフィン 4の両側には、サイドプレート 8 を設け、熱交換器 1の下側端となるサイドプレート 8には、熱交換器 1 を車体に取り付ける取り付け部材 1 0を設けている。

熱交換器 1は、前記各部材を組み付け、前記各部材に設けられたろう材により加熱炉中において一体的にろう付け接合される。

図 2は、タンク 3を示す斜視図である。図 2は、タンク 3を構成する夕ンクプレ一ト 3 1、ェンドブレ一ト 3 2及び仕切りプレート 7の分解斜視図である。

タンク 3は、断面 U字状に形成されたタンクプレート 3 1の U字状閧口内面にエンドプレート 3 2の外面を当接し、管状のタンク 3を構成している。尚、エンドプレート 3 2には、チューブ 2 1を揷入するチューブ揷入孔 5が形成されている。

タンクプレート 3 1及びエンドプレート 3 2は、タンク 3の内部に設ける仕切りプレート 7により位置決めがなされて、管状のタンク 3を構成している。本例のタンクプレート 3 1は、仕切りプレート 7を装着する装着孔 3 1 a及び媒体の流出入口 3 1 bを備えている。また、仕切りプレート 7は、前記装着孔 3 1 aに挿入する凸部 7 a及びエンドプレート 3 2を嵌合する切欠き部 7 bを備えている。すなわち、タンクプレ一ト 3 1の装着孔 3 1 aに仕切りプレート 7の凸部 7 aを挿入して仕切りプレート 7をタンクプレ一ト 3 1に組み付ける。次に、エンドプレート 3 2をタンクプレート 3 1の U字状の開口の内面に接合するように組み付けると、仕切りプレート 7の切欠き部 7 bにェンドプレート 3 2 の端縁が嵌合し、タンクプレート 3 1及びエンドプレート 3 2の位置決めが成されてタンク 3を組み付けることができる。

図 3は、チューブ 2 1を組み付けたタンク 3の断面図である。

図 3に示すように、タンクプレート 3 1は、タンク 3の外側となる面にろう材 R 1を設け、タンク 3の内側となる面にろう材 R 2を設けている。タンクプレート 3 1の外面に設けたろう材 R 1は、タンク 3にコネクタ 4等のアクセサリを接合するためのろう材であり、ろう材 R 1は、タンク 3の内部に設ける仕切りプレート 7を接合するためのろう材でめる。

また、エンドプレート 3 2は、タンク 3の内側となる面にろう材 R 3 を設けている。ろう材 R 3は、チューブ 2 1を接合するとともに、仕切りプレート 7を接合するろう材である。

エンドプレート 3 2は、タンクプレ一ト 3 1と接する一の面をろう材を設けないろう材流出防止用の隔 f 部 2 1としている。この隔 '巨就さ I

2 1は、熱炉中において、タンクプレート 3 1 1の内側に設けたろう材 R 2の流動を阻止する。

通常、加熱炉中において、溶融したろう材は、プレートにクラッドされたろう材に沿って流動する。本例のエンドプレート 3 2は、ろう材を設けないろう材流出防止用の隔離部 3 2 1を設けたため、加熱炉中において、タンクプレート 3 1の内面に設けたろう材 R 2の流動が前記隔離部 3 2 1で阻止され、エンドプレート 3 2側まで流出しない。仮に溶融したろう材 R 2が隔離部 3 2 1を超えて流動した場合であっても、その流動量は、隔離部 3 2 1を設けない場合よりも少なくなる。

また、タンクプレート 3 1は、エンドプレート 3 2と接する一の面をろう材を設けない隔離部 3 1 1としている。タンクプレート 3 1の外面に設けたろう材 R 1は、加熱炉中において、隔離部 3 1 1で流動が阻止され、エンドプレート 3 2側まで流出しない。

従って、チューブ 2 1は、適量のろう材でェンドプレート 3 2のチュ —ブ揷入孔 5にろう付け接合され、過剰量のろう材がチューブ 2 1側に流出することを起因とするエロ一ジョンの発生を防止できる。図 4は、チューブ 2 1の端面図である。図 4に示すように、本例の熱交換器 1に用いるチューブ 2 1は、プレートを順次折り曲げてチューブ 2 1を成形するロール成形によって形成されている。尚、図中、 2 1 a は媒体流路、 2 1 bはビ一ド、 2 1 cは接合部である。

ロール成形によりチューブと成すと、薄いプレートを用いてチューブ 2 1を成形できる。本例の熱交換器 1においては、チューブ 2 1の厚さが薄い場合であっても、加熱炉中において、過剰量のろう材がチューブ側に流出しないので、チューブ 2 1に孔が空いたり、エロージョンが発生するのを防止できる。従って、熱交換器 1の軽量化を実現でき、また、熱交換器 1の安全性を向上することができる。

図 5は、チューブ 2 1の端面の一部拡大図である。図 5に示すように、チュ一ブ 2 1は、プレートを折り曲げてチューブ 2 1内部の媒体流路 2 1 aを仕切るビ一ド 2 1 bを設けている。プレートを折り曲げてビ一ド 2 1 bを形成した場合、チューブ 2 1の外面には凹溝 2 1 dが形成される。加熱炉中において、エンドプレート 3 2に設けたろう材 R 3は溶融し、この凹溝 2 1 dに引き込まれる。従って、チューブ 2 1とエンドプレート 3 2のチューブ揷入孔 5を通流した溶融ろう材は、チューブ 2 1 とチューブ揷入孔 5の隙間に溜まらず、凹溝 2 I dまで流出し、適量のろう材でチューブ 2 1とェンドプレート 3 2が接合される。

図 6は、他の具体例を示すタンク 3の断面図である。

本例においては、図 6に示すように、タンクプレート 3 1は、タンク 3の外側となる面にろう材 R 1を設けている。また、エンドプレート 3 2は、タンク 3の外側となる面にろう材 R 4を設け、内側となる面にろぅ材 R 3を設けている。

本例においても、タンクプレート 3 1は、エンドプレート 3 2と接する一の面にろう材を設けないろう材流出防止用の隔離部 3 1 1を設けている。隔離部 3 1 1は、タンクプレート 3 1の外面に設けたろう材 R 1の流動を阻止する。従って、過剰量のろう材がェンドブレ一ト 3 1のチューブ揷入孔 7まで流出しない。本例に限らず、仕切りプレート自体にろう材を設け、エンドプレート又はタンクプレートの内面にろぅ材を設けずに、夕ンクを構成することも可能である。

図 7は、他の具体例を示すタンク 3 0の断面図である。

本例においては、図 7に示すように、断面 U字状のタンクプレート 3 1の U字状開口の外側からエンドプレート 3 3を接合している。タンクプレート 3 1は、タンク 3 0の外側となる面にろう材 R 1を設け、夕ンク 3 0の内側となる面にろう材 R 2を設けている。また、エンドプレ一ト 3 3は、タンク 3 0の外側となる面にろう材 R 5を設けている。

タンクプレート 3 1は、エンドプレート 3 3と接する一の面にろう材を設けない隔離部 3 1 1を設け、エンドプレート 3 3は、タンクプレート 3 1と接する 2つの面、すなわち、タンク 3 0の内側となる面及びェンドプレート 3 3の端縁の面の双方を隔離部 3 3 1 , 3 3 2としている。従って、隔離部 3 1 1 , 3 3 1， 3 3 2は、タンクプレ一ト 3 1に設けたろう材 R l， R 2の流動を阻止する。従って、前記隔離部 3 1 1， 3 3 1， 3 3 2により、過剰量のろう材の流出が防止され、チューブ 2 1 とエンドプレート 3 1は適量のろう材でろう付け接合される。

次に、本発明の他の実施態様を説明する。

図 8は、熱交換器 1の概略構成を示す正面図である。この熱交換器 1 は、自動車の空気調和装置のコンデンサである。この熱交換器 1は、複数のチューブ 2 1 , 2 1とフィン 4， 4を交互に積層してなるコア 2と、上記複数のチューブ 2 1 , 2 1の両端部がそれぞれ挿入される 1対の夕ンク 3， 3から構成されている。タンク 3， 3の内部には、タンク 3， 3の内部を仕切る仕切りプレート 7， 7が設けられている。また、タンク 3， 3の上下開口は閉塞部材 6， 6によって閉塞され、上記コア 2の上下には、補強のために 1対のサイドプレート 8， 8が設けられている c さらに、タンク 3 , 3には、媒体を導入 '排出する入口継手 4 1及び出口継手 4 2が設けられている。

尚、閉塞部材 6 , 6を用いずに仕切りプレート 7， 7によりタンク 3， 3の上下開口を閉塞してもよい。

これら熱交換器 1の構成部材は、それそれアルミニゥム合金により造られ、組み付けられた状態で炉中ろう付けにより一体に結合される。図 9は、タンク 3の分角军斜視図である。タンク 3はタンクプレート 3 1及びェンドプレート 3 2から構成される 2分割タイプのタンクであ

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タンク 3は、断面 U字状に形成されたタンクプレート 3 1の U字状開口内面にエンドプレート 3 2の外周が当接し、管状のタンク 3を構成している。エンドプレート 3 2には、チューブを挿入するチューブ揷入孔 5， 5が形成されている。

タンクプレート 3 1及びェンドプレート 3 2は、タンク 3の内部に設ける仕切りプレート 7により位置決めがなされて、タンクプレ一ト 3 1 及びエンドプレート 3 2が所定位置に装着される。

本例のタンクプレート 3 1は、仕切りプレート 7を装着する装着孔 3 1 aと、入口継手 4 1又は出口継手 4 2を接続する流出入口 3 1 bを備えている。また、仕切りプレート 7は、前記装着孔 3 l aに挿入する凸部 7 a及びエンドプレート 3 2と嵌合する切欠き部 7 b , 7 bを備えている。

タンク 3を組み付ける際は、最初に、タンクプレート 3 1の装着孔 3 1 aに仕切りプレート 7の凸部 7 aを揷入して仕切りプレート 7を夕ンクプレート 3 1に組み付ける。次に、ェンドブレ一ト 3 2をタンクプレート 3 1の U字状の開口の内面に接合するように組み付けると、仕切りプレート 7の切欠き部 7 bにエンドプレート 3 2の端縁が嵌合し、夕ンクプレ一ト 3 1及びェンドブレ一ト 3 2の位置決めがなされてタンク 3を組み付けることができる。

図 1 0は、チューブ 2 1を組み付けたタンク 3の横断面図である。図 1 0に示すように、タンクプレート 3 1は、タンク 3の外側となる面にろう材 R 1を設け、タンク 3の内側となる面にろう材 R 2を設けている。タンクプレート 3 1の外側となる面に設けたろう材 R 1は、タンク 3に入口継手 4 1、出口継手 4 2等のアクセサリを接合するためのろぅ材であり、ろう材 R 2は、タンク 3の内部に設ける仕切りプレート 7 を接合するとともに、タンクプレート 3 1とエンドプレート 3 2を接合するためのろう材である。

また、エンドプレート 3 2は、タンク 3の内側となる面にろう材 R 3 を設けている。ろう材 R 3は、チューブ挿入孔 5にチューブ 2 1を接合するとともに、仕切りプレート 7を接合するためのろう材である。図 1 1は、タンクの一部縦断面図である。

図 1 1に示すようにタンクプレート 3 1の外面及び内面にはそれぞれろう材 R 1 , R 2をクラヅドするとともに、仕切りプレート 7は、ろぅ材がクラヅドされていないべァ材からなる。

このように本具体例によれば、仕切りプレート 7にはろう材がクラヅドされていないので、ろう付け時に溶融したろう材 R 2， R 3は、ぬれていない仕切りプレート 7を伝って流出することはほとんどない。その結果、仕切りプレートをろう付けするろう材が不足することがなく、夕ンクプレート 3 1及びエンドプレート 3 2の内面と仕切りプレート 7 との間に多少の隙間があっても、仕切りプレート 7を良好にろう付けすることができる。

従って、仕切りプレート 7の寸法管理を従来のように厳密に行わなくても、タンク 3の内面と仕切りプレート 7との間に媒体の漏れが生じなレ、、気密性の高い熱交換器を提供することができる。

図 1 2は、他の具体例を示すタンク 3の横断面図である。

本具体例においては、図 1 2に示すように、タンクプレート 3 1は、タンク 3の外側となる面にろう材 R 1を設けている。ろう材 R 1は、夕ンク 3に入口継手 4 1、出口継手 4 2等のアクセサリを接合するためのろう材である。

また、エンドプレート 3 2は、タンク 3の内側となる面にろう材 R 3 を設け、外側となる面にろう材 R 4を設けている。エンドプレート 3 2 の内側となる面に設けたろう材 R 3は、チューブ挿入孔 5にチューブ 2 1を接合するとともに、タンク 3の内部に設ける仕切りプレート 7を接合するためのろう材であり、ろう材 R 4は、チューブ揷入孔 5にチューブ 2 1を接合するとともに、タンクプレート 3 1とェンドブレート 3 2 を接合するためのろう材である。

このように、タンク 3の内面において、エンドプレート 3 2側にのみ、ろう材 R 3をクラッドし、タンクプレート 3 1側にはろう材をクラヅドしない場合でも、ろう付け時には溶融したろう材 R 3が毛管現象によりタンクプレート 3 1の内面と仕切りプレート 7の側面との隙間にも入り込むので、仕切りプレート 7を隙間なくろう付けすることができる。図 1 3は、他の具体例を示すチューブ 2 1の斜視図である。

本具体例のチューブ 2 1は、板材を口一ル成形してなる、いわゆる口ールフォーミングチューブであり、その内部には、媒体を流通する複数の流路 2 1 a， 2 l aが設けられている。

上記チューブ 2 1は、板材をひだ状に折り曲げて複数のビ一ド 2 1 b， 2 l bを形成した後、ビード 2 1 b， 2 1 bが内側になるように二つ折りにして接合し、ビ一ド 2 1 b， 2 1 bを突き合わせることにより仕切りを形成したものである。チューブ 2 1の表面には、ビード 2 l b , 2 1 b及び接合部 2 1 cにより溝状の凹溝 2 1 dが形成されている。

このため、チューブ 2 1を用いた熱交換器 1においては、ろう付け時にタンク 3内面の溶融したろう材が、毛管現象によりこの凹溝 2 1 d , 2 1 dに吸い込まれてチューブ 2 1側に流出してしまうため、仕切りプレート 7をろう付けするろう材が不足し、仕切りプレート 7のろう付け不良が発生しやすかつた。

しかし、仕切りプレート 7をべァ材にすることにより、たとえタンク 3内面のろう材がチューブ 2 1側に流出するとしても、従来のように仕切りプレート 7を伝って流出することはなくなるので、流出量は大幅に減少し、仕切りプレート 7をろう付けするろう材が不足することがなく、仕切りプレート 7を良好にろう付けすることができる。

上記の具体例において、コンデンサを例にとって説明したが、これに限られずに、エバポレー夕ゃヒ一夕コア等においても、本発明の目的を達成することができる。

次に、本発明の他の実施態様を説明する。

本例の熱交換器 1は、自動車に搭載される車内空調用冷凍サイクルの放熱器であり、図 1 4乃至図 1 5に示すように、媒体（つまり冷媒）を流通する複数のチューブ 2 1及び複数のフィン 4を交互に積層してなるコア 2と、チューブ 2 1の両端部がそれぞれ接続された一対のタンク 3とを備え、コア 2に伝わる熱によって、媒体とコア 2に流れる空気との間で熱交換を行うように構成している。

コア 2の上下側部には、補強部材たるサイドプレート 8をそれそれ設けている。各サイドプレート 8の端部は、タンク 3に支持している。更に、タンク 3には、媒体を流入する入口 ,継手 4 1、及び媒体を流出する出口継手 4 2をそれぞれ設けており、媒体は、入口継手 4 1から夕ンク 3の内部に流入されて、熱交換をしつつチューブ 2 1を流通した後、出口継手 4 2からタンク 3の外部に排出される。

各タンク 3は、両端を閉塞部材 6にて閉塞されるとともに、内部を仕切りプレート 7にてそれぞれ所定の間隔に区画された略円筒状のものであり、媒体は、各タンク 3の間を複数回往復する構成となっている。チューブ 2 1は、押し出し成形又はプレートをロール成形して作成された偏平状のものである。その内部は、所要の耐圧性能を得るべく複数に区画されている。

本例のフィン 4は、チューブとのろう付けに必要な適量のろう材を表裏にクラヅドしたクラヅド材からなり、これをコルゲート状に口一ルフォ一ミングしてなるものである。その波ピヅチは、 1 . 6 mn！〜 3 . 0 mm程度である。また、フィン 4の要所には、図示を省略した多数のル —バが設けられている。

更に、本例の各タンク 3は、タンクプレ一ト 3 1にェンドブレ一ト 3 2を装着して構成している。タンクプレ一ト 3 1及びェンドプレート 3 2は、それぞれ、所要の板厚を有するプレートを切断及びプレス成形して作成している。

タンクプレート 3 1は、半円筒形状の部材であり、エンドプレート 3 2は、チューブ 2 1の端部を挿入して接続するチューブ揷入孔 5を複数設けた部材である。チューブ揷入孔 5は、タンク 3の長手方向に亘り、一定の間隔で列設されている。

エンドプレート 3 2は、夕ンクプレート 3 1の両縁部の間に挿入され、タンクプレ一ト 3 1に装着される。エンドプレート 3 2の挿入量は、仕切りプレート 7よって規制される。

タンクプレ一ト 3 1の両縁部には、ェンドプレート 3 2を保持する折り曲げ片 3 1 cと、コア 2側に突出する壁部 3 I dとをそれぞれ複数設けている。これらの折り曲げ片 3 1 c及び壁部 3 1 dは、タンク 3の長手方向に亘り、一定の間隔で交互に配設されている。

ェンドブレ一ト 3 2は、タンクプレート 3 1に位置決めした後、折り曲げ片 3 1 cを折り曲げることによって固定される。折り曲げ片 3 1 c の折り曲げは、力シメ冶具を用いる等して行われる。

そして、熱交換器 1を構成するこれらのチューブ 2 1、フィン 4、夕ンクプレ一ト 3 1、ェンドプレート 3 2、入口継手 4 1、出口継手 4 2、サイドプレート 8、閉塞部材 6、及び仕切りプレート 7は、それぞれァルミニゥム又はアルミニウム合金を成形してなる部材であり、治具を用いて組み付けられ、この組み付け体を炉中で加熱処理して一体にろう付けしている。ろう付けに必要なろう材及びフラックスは、加熱処理に先だって、各部材の要所に設けられている。

図 1 6に示すように、本例の場合、タンクプレート 3 1には、両面にろう材 Fをクラヅドしている。また、エンドプレート 3 2には、片面にのみろう材 Fをクラヅドしており、ろう付け時には、フィン 4の端部と、エンドプレート 3 2のろう材がクラッドされていない面とが対向する構成となっている。

タンクプレ一ト 3 1及びェンドブレ一ト 3 2にクラッドされたろう材 Fは、タンクプレ一ト 3 1及びェンドブレ一ト 3 2を互いにろう付けするとともに、チューブ 2 1、入口継手 4 1、出口継手 4 2、閉塞部材 6、及び仕切りプレート 7をろう付けするものである。

そして、フィン 4の端部と、ェンドブレ一ト 3 2のろう材がクラヅドされていない面とを対向することによれば、タンクプレ一ト 3 1及びェンドプレート 3 2にクラヅドされたろう材 Fが溶融しても、そのろう材 Fがフィン 4の端部に回り込むことはなく、フィン 4の端部における不要なエロ一ジョンは回避することができる

従って、このような構成によると、フィン 4とタンク 3との隙間を可及的に小さくすることができ、コア 2における熱交換性能を向上することができる。

特に、本例においては、フィン 4の長さを、各夕ンク 3の間隔よりも僅かに小さいものとし、フィン 4の端部と、エンドプレート 3 2のろう材がクラッドされていない面との最短距離 Gは、熱交換器 1全体における全てのフィン 3 2の端部について、 2 . O mm以下となるように設定している。

但し、この場合、フィン 4の端部のうち数個所は、エンドプレート 3 2のろう材がクラッドされていない面に当接する場合もある。また、多少の寸法誤差によれば、フィン 4の端部のうち数個所は、最短距離 Gが 2 . O mm以上となる場合も考えられる。

尚、最短距離 Gとは、それらの隙間が最も狭い個所の距離である。つまり、本例のエンドプレート 3 2の断面形状は、コア 2側に向かって膨出しており、最短距離 Gは、フィン 4の端部の中央とタンクプレート 3 2の膨出した頂部との距離となる。

このような構成によると、フィン 4とタンク 3との隙間による空気洩れを解消することができ、コアにおける熱交換性能を満足に確保することができる。

また、フィン 4の端部とェンドプレート 3 2のろう材がクラヅドされていない面との最短距離 Gは、本例では 2 . O mm以下に設定したが、空気洩れを解消する点で、より好ましくは、 1 . O mm以下である。或いは、本例に対し、フィン 4の長さを、各タンク 3の間隔よりも僅かに大きいものとし、そのフィン 4をやや圧縮して組み付けることにより、熱交換器 1全体における全てのフィン 3 2の端部を、エンドプレート 3 2のろう材がクラッドされていない面に当接するように構成してもよい。

このような構成によると、フィン 4とタンク 3との隙間による空気洩れは、より確実に解消することができる。

以上説明したように、本例の熱交換器は、ろう材によるフィンの端部のエロ一ジョンを効率よく回避したものであり、冷凍サイクルの放熱器として好適に用いることができる。また、本例の構成は、エバポレー夕や自動車のラジェ一夕等、その他の熱交換器にも応用することができる _c 産業上の利用可能性

本発明は、自動車や家庭用空調機等の冷凍サイクル一般に用いられる熱交換器であり、とりわけ、ラジェ一夕、コンデンサ、エバポレ一夕等に好適なものである。

Claims

請求の範囲

1 . 媒体を流通するチューブと、前記チューブを接続するチューブ挿入孔を備えたエンドプレート及び前記ェンドプレートと接続されたタンクプレートからなるタンクを備え、前記各部材を組み付けて、加熱炉中で前記各部材をろう付け接合してなる熱交換器において、

前記夕ンクプレ一トは、ろう材を設けたプレートを用いて形成し、前記タンクプレート又はェンドプレートの少なくとも一方は、ろう材を設けないろう材流出防止用の隔離部を設けたことを特徴とする熱交換器。

2 . 前記エンドプレートは、前記タンクプレートと接する一つの面に前記隔離部を設けたことを特徴とする前記請求項 1記載の熱交換器。

3 . 前記タンクプレ一トは、少なくともタンクの内側となる面にろう材を設け、

前記エンドプレートは、前記タンクの内側となる面にろう材を設けたことを特徴とする前記請求項 2記載の熱交換器。

4 . 前記タンクプレートは、前記エンドプレートと接する一つ面に前記隔離部を設けたことを特徴とする前記請求項 1乃至 3いずれか記載の

5 . 前記タンクは、前記タンク内部に仕切りプレートを設け、

前記タンクは、前記仕切りプレートにより位置決めがなされて、前記タンクプレート及びェンドプレートを組み付けて成ることを特徴とする前記請求項 1乃至 4いずれか記載の熱交換器。

6 . 前記熱交換器は、プレートを成形してなるチューブを用いたことを特徴とする前記請求項 1乃至 5いずれか記載の熱交換器。

7 . 前記チューブは、前記エンドプレートのチューブ揷入孔と接するチュ一ブの外面に凹溝を有したことを特徴とする前記請求項 1乃至 6いずれか記載の熱交換器。

8 . 媒体を流通するチューブと、該チューブの端部が接続されたタンクとを備えた熱交換器において、

前記タンクは、前記チューブの端部を接続する孔部を設けたエンドプレートと、該エンドプレートに接続されたタンクプレートと、内部を区画する仕切りプレートとをろう付けしてなり、

前記タンクプレート及び前記ェンドプレートの少なくとも一方の内面にはろう材をクラッドするとともに、前記仕切りプレートは、ろう材がクラヅドされていないべァ材からなることを特徴とする熱交換器。

9 . 前記チューブは、表面に溝状の凹溝を有することを特徴とする請求項 8記載の熱交換器。

1 0 .前記チューブは、板材を成形してなることを特徴とする請求項 9 記載の熱交換器。

1 1 . チューブとフィンとを積層してなるコアと、前記チューブの端部を接続したタンクとを備え、前記チューブを流通する媒体が、前記コアに伝わる熱によって熱交換を行う熱交換器において、

前記タンクは、前記チューブを接続する孔部を設けたエンドプレートと、前記エンドプレートを装着するタンクプレートとを備え、

当該熱交換器は、前記チューブ、前記フィン、前記エンドプレート、前記夕ンクプレ一トを組み付けて、これを炉中ろう付けしてなり、前記エンドプレートは、片面にのみろう材をクラッドし、

前記ろう付け時には、前記フィンの端部と、前記エンドプレートのろぅ材がクラッドされていない面とを対向したことを特徴とする熱交換

1 2 .前記フィンの端部と、前記エンドプレートのろう材がクラヅドされていない面との最短距離は、 2 . 0 mm以下であることを特徴とする請求項 1 1記載の熱交換器。

1 3 . 前記フィンの端部は、前記エンドプレートのろう材がクラッドされていない面に当接していることを特徴とする請求項 1 1記載の熱交