WO1999058605A1

WO1999058605A1 - Composition de copolymere sequence, procede de production de ladite composition et composition adhesive sensible a la pression ainsi obtenue

Info

Publication number: WO1999058605A1
Application number: PCT/JP1999/002465
Authority: WO
Inventors: Shigeru Komatsuzaki; Tetsuaki Matsubara; Jun Ishihara
Original assignee: Nippon Zeon Co., Ltd.
Priority date: 1998-05-13
Filing date: 1999-05-13
Publication date: 1999-11-18
Also published as: JP2003342441A; DE69939475D1; EP1103577A4; EP1103577A1; EP1103577B1; US6534593B1; JP4427773B2

Description

明細書

ブロック共重合体組成物、その製造方法及び粘着剤組成物

技術分野

本発明は、粘着剤用途に適したポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物、その製造方法、および該ブロック共重合体組成物を含有する粘着剤組成物に関する。

背景技術

従来から、粘着剤組成物のベースポリマーとしてポリスチレン一ポリイソプレンプロック共重合体をはじめとする各種のプロック共重合体が用いられ、さらに、

式（S - I ) _n X

(式中、 Sはポリスチレンブロック、 Iはポリイソプレンブロック、 η は 3以上の自然数、 Xはカップリング剤残基を表す）

で表される放射状のポリスチレン一ポリイソプレンブロック共重合体が用いられることも知られている。

放射状のプロック共重合体の製造には、種々の力ップリング剤が使用されているが、反応性、結合の安定性、供給安定性、コスト等から 4官能性の珪素化合物は最も好まれるカツプリング剤のうちの一つである。そのため、 4官能性の珪素化合物をカップリング剤として使用し、粘着剤用のスチレン一イソプレンプロック共重合体を合成する試みも行われている（例えば、特開平 1一 2 6 6 1 5 6号公報、特開平 7— 1 3 8 5 4 7号公報、特表平 9一 5 1 1 2 6 0号公報など）。しかし、これらの試みにおいては、 4官能性の力ップリング剤を使用しているにもかかわらず、得られた共重合体は、四分岐体をほとんど含有しておらず、主成分は三分岐体である。

特開平 8— 3 3 7 6 2 5号公報では、ポリィソプレンを四塩化珪素力ップリング剤と反応させた後、これに別に作ったポリスチレン一ポリイソプレンブロック共重合体のシク口へキサン溶液と力ップリング反応促進剤として 1， 2—ジメトキシェタンとを添加し、放射状のポリスチレン一ポリイソプレンプロック共重合体を得ることが開示されている。しかし、この放射状のポリスチレン一ポリイソプレンブロック共重合体は、 2つのポリイソプレンのアームと 2つのポリスチレン一ポリイソプレンブロック共重合体のアームからなる非対称性のブロック共重合体であつた。

特表平 9一 5 1 1 2 6 0号公報には四分岐構造が主成分であるプロック共重合体組成物を得るために、ジブ口ック体の重合末端に少量のポリブタジエン鎖を導入し、 4官能性力ップリング剤と反応させて四分岐体とすることが開示されている。し力、し、ポリブタジエン鎖の影響により粘着物性が大きく低下し、粘着剤組成物としては十分な性能を有していな力、つた。

W 0 9 8 / 1 8 8 4 0号公報では、四分岐体を 5〜5 0重量％とジブロック体 5 0〜 9 5重量％とを含有するポリ芳香族ビニルーポリイソプレンプロック共重合体およびこのプロック共重合体を含有する粘着剤組成物が開示されている。し力、し、このようなポリ芳香族ビニルーポリイソプレンプロック共重合体は、低温でのタックおよび保持力とのバランスに改善の余地があった。

本発明の目的は、低温でのタックおよび保持力とが良好にバランスされ、且つ高い値を示す放射状のポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物、その製造方法、およびこれを用いる粘着剤組成物を提供することである。

発明の開示

本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、ポリ芳香族ビニル化合物プロック Aとポリイソプレンプロック Bとを結合したジプロック体であるポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体を製造し、これを 4官能性以上のカツプリング剤と反応させることにより、

( a ) ジブロック体 1〜3 4重量％、（b ) 四分岐体 3 4〜9 9重量％および（ c ) 二分岐体および三分岐体の中から選ばれる少くとも一種の分岐体 0〜5 0重量％からなるポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物が容易に得られること、更には、該ポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体組成物と粘着付与樹脂とを含有して成る粘着剤組成物が接着剤として優れていること、を見いだした。

かくして、本発明によれば、（a ) 成分として下記一般式 1で表されるジブロック体 1〜3 4重量％、 ( b ) 成分として下記一般式 2で表される四分岐体 3 4〜9 9重量％ぉよび（ c ) 成分として下記一般式 3で表される二分岐体および下記一般式 4で表される三分岐体の中から選ばれる少くとも一種の分岐体 0〜5 0重量％を含有するポリ芳香族ビニル化合物一ポリイソプレンブロック共重合体組成物であって、（ a ) 成分、

( b ) 成分および（c ) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体の重量平均分子量（M w) が 2 6 0， 0 0 0 〜5 0 0， 0 0 0で、該ポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体のポリ芳香族ビニル化合物プロック含有量が 5〜24重量％であるポリ芳香族ビニル化合物一ポリイソプレンプロック共重合体組成物が提供される。

一般式 1 ：

A¹— B¹

(式中、 A ¹は重量平均分子量（Mw) が 9， 000〜 20, 000のポリ芳香族ビニル化合物プロックであり、 B ¹はポリイソプレンプロックである）

一般式 2 ：

(A²-B²)₄X²

(式中、 A²は重量平均分子量（Mw) が 9， 000〜20， 000のポリ芳香族ビニル化合物プロックであり、 B ²はポリイソプレンブロックであり、 X²は 4官能性以上の力ップリング剤の残基である）一般式 3 ：

(A³- B³)₂X³

(式中、 A³はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B³はポリイソプレンプロックであり、 X ³は 2官能性以上の力ップリング剤の残基である）

一般式 4 ：

(A⁴— B⁴)₃X⁴

(式中、 A⁴はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B⁴はポリイソプレンブロックであり、 X⁴は 3官能性以上のカツプリング剤の残基である）

また、本発明によれば、有機リチウム開始剤と芳香族ビニル化合物単量体とを接触させて、重合活性末端を有するポリ芳香族ビニル化合物ブロック Aを生成する工程（ 1 ) 、次いでイソプレンを添加して、重合活性末端を有するポリイソプレンプロック Bがポリ芳香族ビニル化合物ブロック Aに直接結合した A— Bブロック共重合体を生成する工程（2 ) 、さらに A— Bプロック共重合体と 4官能性以上の力ップリング剤とを力ップリング反応促進剤の存在下で反応させて A— Bプロック共重合体の 3

4〜9 9重量％を一般式 2で表される四分岐体に変える工程（3 ) からなることを特徴とするポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体組成物の製造方法が提供される。

さらに、本発明によれば、該ポリ芳香族ビニル化合物一ポリイソプレンブロック共重合体組成物と粘着付与樹脂とを含有して成る粘着剤組成物が提供される。

発明の実施の形態

[ ( a ) ジブ口ック体]

本発明において（a ) 成分として用いられるジブロック体は、下記一般式 1で表されるジブロック体であり、ポリイソプレンブロック B ¹の末端に力ップリング剤残基が付加していてもよい。

一般式 1 ：

(式中、 A ¹はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B ¹はポリイソプレンブロックである）

ジブ口ック体の合成に用いられる芳香族ビニル化合物単量体は、特に限定されず、例えば、スチレン、 α—メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレンなどが挙げられ、スチレンが好ましい。これらの芳番族ビニル単量体は、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。

ジブ口ック体中におけるポリ芳香族ビニル化合物プロック A¹の割合は特に限定されない。後述の（a) 、 (b) および（c) 成分からなるプロック共重合体のポリ芳香族ビニル化合物プロック含有量が、通常、 5〜24重量％、好ましくは 10〜18重量％、より好ましくは 1 1~ 14重量％であるので、その条件を満たすように決めることが好ましい。通常は、ジブ口ック体中におけるポリ芳香族ビニル化合物プロック A¹ の割合も、好ましくは 5〜 24重量％、より好ましくは 10〜 1 8重量 %、特に好ましくは 1 1〜14重量％である。

ジブロック体の分子量は格別限定されないが、後述のように本発明の (a) 、（b) および（c) 成分からなるブロック共重合体の重量平均分子量（Mw) が制限されるので、その条件を満たすようにジブロック体の分子量を決める必要がある。後述する本発明の製造方法により本発明のプロック共重合体組成物を製造する場合、ジブ口ック体のゲル ·パ —ミエーシヨン . クロマトグラフィー（G P C) によるポリスチレン換算値での重量平均分子量（Mw) は、通常 60, 000〜250， 00 0、好ましくは 70, 000〜230, 000、より好ましくは 80， 000〜220， 000である。

ジブ口ック体のポリ芳香族ビニル化合物ブロック A ¹のゲル ·パーミエーシヨン ' クロマトグラフィー（G P C) によるポリスチレン換算値での重量平均分子量（Mw) は 9, 000〜 20, 000、好ましくは 9, 500〜 17， 000、より好ましくは 10， 000〜 15， 00 0である。ポリ芳香族ビニル化合物プロック A ¹の重量平均分子量が低すぎると粘着剤組成物に調製した際の保持力が低下し、逆に高すぎるとタックが低下する。

ジブロック体の製造方法は特に限定されない。通常は、有機リチウム開始剤と芳香族ビニル化合物単量体とを接触させて、重合活性末端を有するポリ芳香族ビニル化合物プロック A¹を生成し、この反応系にィソプレンを添加して、重合活性末端を有するポリイソプレンブロック B ¹ をポリ芳香族ビニル化合物ブロック A ¹に直接結合させることにより、ジブ口ック体 A¹— B ¹を製造する。この際に用いられる有機リチウム開始剤などについては、後述する本発明のプロック共重合体の製造方法において用いられる有機リチウム開始剤などと同じである。

[ (b) 四分岐体]

本発明のブロック共重合体組成物の（b) 成分である四分岐体は、一般式 2で表される構造を有するものである。

一般式 2 ：

(A² - B ²)₄X²

(式中、 A ²はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B ²はポリイソプレンプロックであり、 X²は 4官能性以上の力ップリング剤残基を表す）

四分岐体に用いられる芳香族ビニル化合物単量体としては、ジブ口ック体の製造に用いられる芳香族ビニル化合物単量体と同様のものを用いることができる。

四分岐体におけるポリ芳香族ビニル化合物プロック A ²の重量平均分子量（Mw) は、ジブロック体のポリ芳香族ビニル化合物ブロック A¹ の重量平均分子量（Mw) と同様である。

四分岐体中のポリ芳香族ビニル化合物プロック A ²の割合は、ジブ口ック体のポリ芳香族ビニル化合物プロック A ¹の割合と同様である。

四分岐体は、ジブ口ック体である A²— B ²プロック共重合体と 4官能性以上の力ップリング剤、好ましくは 4官能性力ップリング剤とを反応させることによって製造される。

[ (c) 二分岐体および三分岐体]

本発明のプロック共重合体組成物は、下記一般式 3で表される二分岐体および下記一般式 4で表される三分岐体の中から選ばれる少くとも一種の分岐体を含有していてもよい。

一般式 3 ：

(A³— B³)₂X³

(式中、 A ³はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B ³はポリイソプレンプロックであり、 X³は 2官能性以上の力ップリング剤の残基である）

一般式 4 ：

(A -B )₃X⁴

(式中、 A ⁴はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B ⁴はポリイソプレンプロックであり、 X⁴は 3官能性以上の力ップリング剤の残基である）

二分岐体および三分岐体に使用される芳香族ビニル化合物単量体は、ジブ口ック体に使用される芳香族ビニル化合物単量体と同様のものである

二分岐体および三分岐体におけるポリ芳香族ビニル化合物プロック A³および A⁴の重量平均分子量（Mw) は、いずれも、ジブロック体のポリ芳香族ビニル化合物プロック A¹の重量平均分子量と同様である。二分岐体中のポリ芳香族ビニル化合物プロック A³の割合および三分岐体中のポリ芳香族ビニル化合物ブロック A⁴の割合は、いずれも、ジプロック体中のポリ芳香族ビニル化合物プロック A¹の割合と同様である。

[ブロック共重合体組成物]

本発明のポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物は、（a) 成分であるジブ口ック体を 1〜34重量％、好ましくは 1〜30重量％、より好ましくは 1〜20重量％、（b) 成分である四分岐体を 34〜99重量％、好ましくは 45〜 99重量％、より好ましくは 55~99重量％、（ c) 成分である二分岐体および三分岐体の中から選ばれる少くとも一種の分岐体を（b) 成分の量より少なく、 0 〜50重量％、好ましくは 0〜40重量％、より好ましくは 0〜30重量％含有する。また、二分岐体の量は好ましくは 10重量％以下、より好ましくは 2重量％以下、特に好ましくは 1. 5重量％以下である。さらに、ブロック共重合体組成物中の（a) 成分であるジブロック体以外の成分の総量に基づく（b) 成分の量は、好ましくは 50重量％以上、より好ましくは 55重量％以上、特に好ましくは 60重量％以上である c ブロック共重合体組成物中の（a) 成分の量が多すぎると保持力が低下する。ブロック共重合体組成物中の（b) 成分の量が少なすぎると保持力が低下する。ブロック共重合体組成物中の（c) 成分の量が多すぎると本発明の効果が小さくなる。特に二分岐体の量が多すぎると本発明の効果が小さくなる。

(a) 、（b) および（ c ) 成分からなるプロック共重合体のゲル · パーミエーシヨン . クロマトグラフィー（G P C) により測定されるポリスチレン換算重量平均分子量（Mw) は、 260, 000〜 500， 000、好ましくは 260, 000〜470， 000、より好ましくは 280, 000〜450， 000、さらに好ましくは 300, 000〜 450, 000である。この重量平均分子量が小さすぎると保持力が低下し、大きすぎると粘度が増大して加工性が低下する。

本発明の（a) 、 (b) および（c) 成分からなるブロック共重合体の分子量分布は特に制限されることはないが、ゲル ·パーミエーシヨンクロマトグラフィー（GP C) により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量（Mw) と数平均分子量（Mn) との比（MwZMn) が、好ましくは 4以下、より好ましくは 3以下、特に好ましくは 2以下であり、このような場合に粘着剤組成物に調製した際に、保持力とタックが高度にバランスされ好適である。

(a) 、 (b) および（c) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物一ポリイソプレンブロック共重合体のポリ芳香族ビニル化合物ブロック含有量は 5〜24重量％、好ましくは 10〜18重量％、より好ましくは 1 1〜14重量％である。（a) 、（b) および（c) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物一ポリイソプレンブロック共重合体のポリ芳香族ビニル化合物プロック含有量が少なすぎると、粘着剤組成物に調製した際に保持力が不足する。多すぎると、粘着剤組成物に調製した際にタツクが不足する。

[プロック共重合体組成物の製造方法]

本発明のポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体組成物を製造する方法は特に限定されない。例えば、（a) ジブロック体、（b) 四分岐体、および必要に応じて（c) 二分岐体および三分岐体の中から選ばれる少くとも一種の分岐体をそれぞれ別個に合し、精製しておき、これらを所定の割合で混合することによって調製することができるが、本発明の製造方法に従って、有機リチウム開始剤と芳香族ビニル化合物単量体とを接触させて、重合活性末端を有するポリ芳香族ビニル化合物ブロック Aを生成する工程（1) 、次いでイソプレンを添加して、重合活性末端を有するポリィソプレンプロック Bがポリ芳香族ビニル化合物プロック Aに直接結合した A— Bプロック共重合体を生成する工程（2) 、さらに A— Bブロック共重合体と 4官能性以上のカツプリング剤とをカツプリング反応促進剤の存在下で反応させることにより、 A— Bブロック共重合体の 34〜99重量％を一般式 2で表される四分岐体に変える工程（3) からなる方法によっても、製造することができる。

本発明の製造方法で得られるポリ芳香族ビニル化合物一ポリイソプレンブロック共重合体組成物は、（X) 成分として下記一般式 5で表されるジブロック体 1〜34重量％、 (Y) 成分として下記一般式 6で表される四分岐体 34〜99重量％ぉよび（Z) 成分として下記一般式 7で表される二分岐体および下記一般式 8で表される三分岐体 0〜50重量 %のなかから選ばれる少なくとも一種の分岐体を含有するポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体組成物である。

一般式 5 ： A⁵— B⁵

(式中、 A ⁵はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B ⁵はポリイソプレンブロックである）

一般式 6 ： (A⁶— Β^β)₄Χ⁶

(式中、 Α^βはポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 Β ⁶はポリイソプレンプロックであり、 X⁶は 4官能性以上の力ップリング剤の残基である）

一般式 7 ： (A⁷-B⁷)₂X⁷

(式中、 A ⁷はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B ⁷はポリイソプレンブロックであり、 X⁷は 2官能性以上のカップリング剤の残基である）

一般式 8 ： (A⁸-B⁸)₃X⁸

(式中、 A⁸はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B⁸はポリイソプレンプロックであり、 X⁸は 3官能性以上の力ップリング剤の残基である）

本発明の製造方法によれば、一般式 6で表される四分岐体を高い割合で含有するポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体組成物を製造することができる。

本発明の製造方法における工程（1) は、ポリ芳香族ビニル化合物ブロック Aを生成する工程である。有機リチウム開始剤と芳香族ビニル化合物単量体とを重合溶媒中でを接触させて、芳香族ビニル化合物単量体を重合させることにより行われ、得られるポリ芳香族ビニル化合物プロック Aは、重合活性末端を有する。

有機リチウム開始剤としては、芳香族ビニル化合物単量体およびィソプレンの重合を開始し得る公知のものが使用でき、その具体例としては、メチルリチウム、 n—プロピルリチウム、 n—ブチルリチウム、 s e c —プチルリチウムなどのような有機モノリチウム開始剤が挙げられる。これらの中でも n—ブチルリチウムが好ましい。有機リチウム開始剤の使用量は当業者に周知の方法で、所望する重合体の分子量に応じて計算により求められる。

使用される芳香族ビニル化合物単量体は、ジブ口ック体の製造に用いられる芳香族ビニル化合物単量体と同様のものである。

重合溶媒は、有機リチウム開始剤に不活性なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、開鎖炭化水素溶剤、環式炭化水素溶剤またはこれらの混合溶剤が使用される。開鎖炭化水素溶剤としては、 n—ブタン、イソブタン、 n—へキサンまたはこれらの混合物； 1—ブテン、イソブチレン、トランス一 2—ブテン、シス一 2—ブテンまたはこれらの混合物； 1一ペンテン、トランス一 2—ペンテン、シス一 2—ペンテンまたはこれらの混合物； n—ペンタン、トランス一 2—ペンタン、 n e o一ペンタンまたはこれらの混合物；などの炭素数 4〜 6の開鎖アル力ンおよびアルゲンのような開鎖炭化水素を例示することができる。また、環式炭化水素溶剤の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素；およびシクロへキサンなどの脂環式炭化水素を挙げることができる。重合温度の制御および芳香族ビニル化合物単量体の重合体ブロックおよび（X ) 、 ( Y ) および（Z ) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体の分子量分布の制御の点からは、炭素数 4〜 6の開鎖炭化水素溶剤と環式炭化水素溶剤とを、好ましくは重量比 5 ： 9 5〜5 0 ： 5 0の範囲、より好ましくは重量比 1 0 ： 9 0〜4 0 ： 6 0の範囲の混合溶剤として用いる。本発明の製造方法においては、芳香族ビニル化合物の重合速度を調整し、また、ポリ芳香族ビニル化合物ブロックの分子量分布を調整するため、極性化合物の存在下に重合を行ってもよい。極性化合物としては、 2 5 °Cで測定した比誘電率が 2 . 5〜5 . 0の芳香族エーテル、脂肪族エーテルまたは第 3級ァミンが好ましく使用できる。このような極性化合物の具体例としては、ジフヱ二ルェ一テル、ァニソールなどの芳香族エーテル；ジェチルエーテル、ジブチルエーテルなどの脂肪族エーテル

；トリメチルァミン、トリェチルァミン、トリプロピルァミンなどの第 3級モノアミン； N, N, N'， N'—テトラメチルエチレンジァミン、

N， N, Ν', N'—テトラエチルエチレンジァミンなどの第 3級ポリアミンが挙げられる。

これらの極性化合物は 2種以上を併用してもよい。極性化合物の使用量は、その種類によって異なる。例えば、脂肪族エーテルの場合は、有機リチウム開始剤 1モル当たり好ましくは 0. 001〜50モル、さらに好ましくは 0. 005〜 10モルの範囲である。第 3級ポリアミンの場合は、有機リチウム開始剤 1モル当たり好ましくは 0. 001〜0.

1モル、より好ましくは 0. 005〜0. 08モル、特に好ましくは 0.

01〜0. 06モルである。少なすぎると反応速度や分子量分布の制御という目的の達成が困難である。過剰に加えても、加えた量に対して効果が小さくなる。第 3級ポリアミン類の場合は、それ以外にも、工程 (1) で過剰に加えると、工程（2) において過剰に存在することになり、その結果、粘着剤組成物の低温特性を悪化させる場合がある。

また、これらの極性化合物は、本発明の製造方法の工程（3) におけるカツプリング反応促進剤としての使用に適している。

次いで、工程（2) において、重合系にイソプレンを添加して、重合活性末端を有するポリィソプレンプロック Βがポリ芳香族ビニルプロック Αに直接結合した Α— Βプロック共重合体を生成する工程が行われる。ィソプレンは反応熱を制御するために一挙に添加せず、連続的に添加することが好ましい。

さらに、工程（3 ) において、 4官能性以上のカップリング剤、好ましくは 4官能性力ップリング剤を添加することにより、 A— Bブロック共重合体の 3 4〜9 9重量％、好ましくは 4 5〜9 9重量％、より好ましくは 5 5〜9 9重量％を一般式 6で表される四分岐体に変える。このとき、（X ) 成分である一般式 5で表されるジブロック体、（Z ) 成分である一般式 7で表される二分岐体および一般式 8で表される三分岐体の中から選ばれる少くとも一種の分岐体が組成物中に含有される場合もある。この場合、 A ⁵、 A ⁶、 A ⁷および A ⁸は Aと同一になり、 B ⁵、 B ⁶、 B ⁷および B ⁸は Bと同一になる。なお、ジブロック体のなかには、 A— Bプロック共重合体の B側の末端に力ップリング剤の残基が結合しているものが含まれている場合があるが、そのまま、ジブロック体として扱われる。

A— Bブロック共重合体の 3 4〜9 9重量％を四分岐体に変える方法は、 4官能性以上のカップリング剤と A— Bブロック共重合体とをカツプリング反応促進剤の存在下で反応させることにより行われる。

カツプリング反応促進剤の具体例としては、極性化合物の具体例として前記したものと同様のものを挙げることができる。カツプリング反応促進剤は 2種以上を併用してもよい。

工程（ 1 ) 〜工程（3 ) で使用される力ップリング反応促進剤の使用量（極性化合物としての使用量も含めて）は、その種類やカップリング剤の種類、濃度などによって異なる。例えば、脂肪族エーテルなどの場合は、有機リチウム開始剤 1モル当たり好ましくは 0 . 0 0 1〜 5 0モル、より好ましくは 0 . 0 0 5〜1 0モルである。第 3級ポリアミンの場合は、有機リチウム開始剤 1モル当たり 0. 02〜1モル、好ましくは 0. 05〜0. 5モル、より好ましくは 0. 08〜0. 3モルである。力ップリング反応促進剤の存在下で、反応時間などを調節することにより、 A— Bプロック共重合体の所定割合を四分岐体に変える。

カツプリング反応促進剤の反応系への添加時期は特に限定されない。ただし、芳香族ビニル化合物重合工程（1) において極性化合物として機能する第 3級ポリアミンは、イソプレン重合工程（2) において過剰に存在すると前述のように粘着剤組成物の低温特性を悪化させる。そのため、第 3級ポリァミンを極性化合物と力ップリング反応促進剤との両方として使用する場合は、その添加時期と使用量の調整が重要である。例えば、芳香族ビニル化合物重合工程（1) において極性化合物として機能し、イソプレン重合工程（2) への影響が少なく、且つカツプリング工程（3) において力ップリング反応促進剤として機能するような量の第 3級ポリアミンを、芳香族ビニル化合物重合工程（1) において反応系に添加しておいてもよい。また、芳香族ビニル化合物工程（1) において極性化合物として機能し、且つイソプレン重合工程（2) への影響が少ないような量の第 3級ポリアミンを、芳香族ビニル化合物重合ェ程（1) において反応系に添加し、イソプレン重合工程（2) の後に第 3級ポリアミンを追加添加して、カップリング工程（3) において、カツプリング反応促進剤として機能させてもよい。

工程（2) の後で追加添加される第 3級ポリアミンの使用量は、有機リチウム開始剤 1モルあたり、通常 0〜0. 4モル、好ましくは 0. 0 ：！〜 0. 4モル、より好ましくは 0. 01〜0. 2モルである。

工程（1) において極性化合物を添加し、さらに工程（3) においてカップリング反応促進剤を添加することによって、カップリング効率が良くなり、四分岐体の含有量を高くすることができる。

4官能性以上のカップリング剤としては、例えば、ハロゲン化シラン、アルコキシシランなどの 4官能性シラン化合物；ハロゲン化すずなどの 4官能性すず化合物；などのほか、ジカルボン酸エステル、エポキシ化合物、エポキシシランなどの内、 4官能性のものがあげられる。なかでも 4官能性シラン化合物が好ましく、その具体例としてはテトラクロ口シラン、テトラフ"口モシラン、テ卜ラメ卜キシシラン、テトラエ卜キシシランなどがあげられる。本発明においては、本発明の目的が損なわれない範囲で、これらのカップリング剤は、 2種以上を併用することができ、また、同様に 2官能性または 3官能性のカップリング剤を組み合わせて用いることも可能である。

本発明においてはカップリング剤の全使用量は前記（X ) 、 ( Y ) および（Z ) の各成分が所定割合となるように適宜選択される。その使用量は有機リチウム開始剤 1モル当たり通常 0 . 0 5〜0 . 4モル、好ましくは 0 . 0 8 5〜0 . 3モルの範囲で選ばれる。

カツプリング剤の適切な使用量は、目的とするプロック共重合体の四分岐体成分とジブ口ック体成分の組成に応じて計算で求めることができるが、有機リチウム開始剤または力ップリング剤の失活などの問題があるため、予備実験を行なうことにより最適な量を決めるのが通常である。必要に応じて、カツプリング率を調整するためにメタノールなどの反応停止剤を併用することができる。

工程（3 ) において、カップリング剤は、 1回または 2回以上に分割して、添加する。好ましくは、 2回に分割して添加する。 2回に分割して添加されるときの力ップリング剤の 1回目の使用量は、通常、カップリング剤の全使用量中の 4 0〜9 0モル％、好ましくは 5 0〜9 0モル %であり、 2回目の使用量は、通常、 1 0〜6 0モル％、好ましくは 1 0〜5 0モル％である。カップリング剤を 1回添加した後、次に添加するまでの時間は、通常、 5分以上、好ましくは 1 0分以上である。力ップリング反応の全時間は、通常、 1〜5時間である。カップリング剤を分割添加することにより、カツプリング反応に要する時間を大幅に短縮し、なおかつ、四分岐体をより多く含有する高分子量のポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体組成物を得ることができる。カップリング反応が適当な段階まで進んだ時点で、反応を停止する。例えば、水、メタノール、酸などの反応停止剤を添加して、重合活性種を失活させればよい。続いて、例えば、スチームストリツビング法などの公知の重合体分離法により重合体を分離し、乾燥して目的とするジブ口ック体と四分岐体とを含有するポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体組成物が得られる。

本発明の製造方法によって製造されるポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物中の（X ) 成分、（Y ) 成分および ( Z ) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体の重量平均分子量（M w) は、特に限定されないが、通常、 2 6 0 , 0 0 0〜5 0 0 , 0 0 0である。

本発明の製造方法によって製造されるポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物中の（X ) 成分、（Y ) 成分および ( Z ) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体のポリ芳香族ビニル化合物プロック含有量は、特に限定されないが、通常、 5〜24重量％である。

本発明の製造方法によって製造されるポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物中の（X) 成分、（Y) 成分および (Z) 成分のポリ芳香族ビニル化合物ブロックの重量平均分子量は、特に限定されないが、通常、 9, 000〜 20， 000である。

本発明の製造方法によって、上記の（a) 成分、（b) 成分および（c ) 成分を含有するポリ芳香族ビニル化合物一ポリイソプレンブロック共重合体組成物が、好適に製造される。（a) 成分、（b) 成分および（c ) 成分を含有するポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物を本発明の製造方法で製造したとき、本発明の製造方法において表される（X) 成分は（a) 成分、（Y) 成分は（b) 成分、（Z ) 成分は（c) 成分にあたる。

[粘着剤組成物]

本発明の粘着剤組成物は、本発明のプロック共重合体組成物と粘着付与樹脂とを含有して成るものである。

粘着付与樹脂は、特に制限されず、例えば、一般の粘着剤組成物に使用されている公知の天然樹脂系粘着付与樹脂、合成樹脂系粘着付与樹脂などが使用できる。天然樹脂系粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂などが挙げられる。ロジン系樹脂としては、ガムロジン、トールロジン、ウッドロジンなどのロジン類；水素添加ロジン、不均化口ジン、重合口ジンなどの変性口ジン類；変性口ジンのグリセリンエステル、ペンタエリスリトールエステルなどのロジンエステル類；などが例示される。テルペン系樹脂としては、 α—ピネン系、；5—ピネン系、ジペンテン（リモネン）系などのテルペン樹脂のほか、芳香族変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂、テルペンフエノール樹脂などが例示される。合成樹脂系粘着付与樹脂としては、重合系粘着付与樹脂と縮合系粘着付与樹脂とに大別される。重合系粘着付与樹脂としては、脂肪族系（C 5系）石油樹脂、芳香族系（C 9系）石油樹脂、共重合系（C 5 一 C 9系）石油樹脂、水素添加石油樹脂、脂環族系石油樹脂、ジシクロペンタジェン系その他の脂環族系石油樹脂などの石油樹脂類；クマロン · ィンデン樹脂；スチレン系、置換スチレン系などのピュア ' モノマ一系石油樹脂が挙げられる。縮合系粘着付与剤としては、アルキルフエノール樹脂、口ジン変性フヱノール樹脂などのフヱノール系樹脂；キシレン樹脂；などが挙げられる。これらの中でも、石油樹脂が好ましく、脂環族系（C 5系）石油樹脂、共重合系（〇 5—じ 9系）石油樹脂が、とくに 7 0〜 1 2 0 °Cの軟化点を有するものが、殊に好ましい。共重合系（C 5 - C 9 ) 石油樹脂としては、炭素数 8〜9の芳香族単量体を 5〜1 5 重量％含有するものが特に好適である。

粘着付与樹脂の使用量は、ポリ芳香族ビニルーポリイソプレンブロック共重合体 1 0 0重量部当たり 1 0〜5 0 0重量部、好ましくは 5 0〜 3 5 0重量部、より好ましくは 7 0〜2 5 0重量部である。

本発明の粘着剤組成物には、必要に応じて、ゴム成分、軟化剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、充填剤などの配合剤を添加してもよい。

ゴム成分としては、ポリスチレン一ポリブタジェンーポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン一ポリエチレン一ポリブチレン一ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン一ポリエチレン一ポリプロピレンーポリスチレンブロック共重合体などのスチレン系ブロック共重^体；ブタジェンゴム、ィソプレンゴムなどのジェン系ゴム；などや天然ゴムなどが例示される。これらは 2種以上を併用してもよく、使用量は特に制限されず、各ゴム成分の特性および目的とする粘着剤組成物に求められる特性などに応じて決めればよい。

軟化剤としては、粘着剤組成物に従来より用いられている芳香族系プロセスオイル、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどの伸展油；ポリブテン、ポリイソプチレンなどの液状重合体；などが使用でき、これらの中でもパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどの伸展油が好ましい。これらは 2種以上を併用してもよい。軟化剤の使用量は、ポリ芳香族ビニルーポリイソプレンブロック共重合体組成物 1 0 0重量部当たり好ましくは 5 0 0重量部以下、より好ましくは 3 0 0重量部以下、特に好ましくは 1 5 0重量部以下である。軟化剤が多すぎると、ブリードが起こる場合がある。

酸化防止剤としては、 2 , 6—ジ一 t e r t —ブチル一 p—クレゾ一ル、ペンタエリスリチルテトラキス〔 3— ( 3 , 5—ジー t e r t —ブチル一 4—ヒドロキシフヱニル）プロピオネート〕、 2 , 4 一ビス一（n ーォクチルチオ）一 6 _ ( 4—ヒドロキシー 3， 5—ジ一 t e r t —ブチルァ二リノ）一 1， 3， 5— トリアジンなどのヒンダードフヱノール系化合物；ジラウリルチオジプロピオネートなどのチォジカルボキシレ一卜エステル類；トリス（ノニルフヱニル）ホスファイト、 4， 4 ' ― ブチリデン一ビス（3—メチル一 6— t e r t—ブチルフェニル）ジトリデシルホスフアイ卜などの亜燐酸エステル類；などが挙げられる。これらは 2種以上を併用してもよい。これらの使用量も、それぞれの特性、目的とする粘着剤組成物に求められる特性に応じて決めればよい。産業上の利用可能性

本発明の粘着剤組成物は n—へキサン、シクロへキサン、ベンゼン、トルエンなどに溶解して溶液型の粘着剤として、乳化剤を用いて水に分散させたェマルジヨン型の粘着剤として、または無溶剤のホットメルト型粘着剤、接着剤などとして、使用することができる。特に適しているのはホットメルト型の粘着剤である。

ホットメルト型の粘着剤としては種々の粘着テープ、ラベル、ゴミ取り口一ラーなどに好適に使用される。例えば、粘着テープは、包装用、事務用、両面テープ用、マスキング用、電気絶縁用など多種の用途分野にわたつて適用可能であり、高保持力および低温における優れた粘着性を示す。

発明を実施するための最良の形態

以下に、実施例をあげて本発明を具体的に説明する。

なお、ポリスチレンブロックの重量平均分子量は、ブロック共重合体を製造する際のイソプレン添加時にサンプリングしたポリスチレンを試料として用いて、テトラヒドロフランをキャリアーとするゲル *パーミエーシヨン ' クロマトグラフィー（G P C ) により測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量（M w) である。（a ) 成分、（b ) 成分および（c ) 成分からなるブロック共重合体の重量平均分子量もテトラヒドロフランをキヤリァ一とするゲル ·パ一ミェ一シヨン · クロマトグラフィー（G P C ) により測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量 (Mw) である。共重合体組成物の組成は、同じゲル ·パ一ミエーション ' クロマトグラフィー（G P C ) により得られた各成分のピーク面積から求めた。保持力は、 P S TC— 7 (米国粘着テープ委員会による保持力試験）に準じて、紙（K一ライナー）を被着体とし、幅 1 0 mmの粘着テープを使用し、接着面積を 1 Ommx 1 Ommとして、 23°Cにて測定した。低温でのタックを評価する紙剥ぎ性試験は、次のようにして行なった。試験用粘着テープを 25mmx 7 Ommに切断し、被着体である段ボ一ル板および 5 O O g金属ローラーとともに、試験開始 3時間前までに 5 °Cの恒温槽内にいれた。 5°Cの恒温槽内に段ボール板を置き、その上に試験用粘着テープを一定条件下にて力を加えずに貼付した。その上を金属ロ一ラーを 1往復させて圧着し、速やかに粘着テープを 90度の角度ですばやく引き剥がした。剥離した粘着テープ片に付着した紙繊維量を標準見本 [5 (全面付着）から 1 (付着なし）までの 5段階] と比較して点数をつけた。測定は各試験片にっき 6回行い、測定値の平均値で示した。

実施例 1

[プロック共重合体組成物の調製]

50 リツトルの耐圧反応器に、シク口へキサン 1 8. 75 k g. 極性化合物及びカップリング促進剤としての N， N, Ν', N'—テトラメチルエチレンジァミン 4. 0 ミリモルおよび η—ブチルリチウム 80. 0 ミリモルを入れ、 60°Cにし、スチレン 0. 96 k gを添加して 0. 5 時間重合し、続いてイソプレン 7. 04 k gを連続的に添加し、反応温度が 60°Cから 70°Cの間になるように温度制御しながら、 1. 5時間重合した。ついで力ップリング剤としてのテトラクロロシラン 1 9. 0 ミリモルを添加して 1時間カップリング反応を行なった。この後、反応混合物に、重合停止剤としてメタノールを 50m lおよび酸化防止剤として 2， 6—ジ一 t e r t—ブチルー ρ—クレゾールを 40 gカロえてよく混合し、得られた混合溶液を 85〜95 °Cに加熱された温水中に少量ずつ滴下して溶剤を揮発させた。得られたポリマーを粉砕し、 60°Cで減圧乾燥して本発明のプロック共重合体組成物 Aを得た。

このブロック共重合体組成物のスチレン含有量は 12重量％、ポリスチレンブロック重量平均分子量は 12， 300、ポリスチレン換算重量平均全体分子量（Mw) は 343， 000であった。また、このプロック共重合体組成物の組成は、四分岐体 43. 7重量％、三分岐体 37. 0重量％、二分岐体 1. 7重量％およびジブロック体 17. 6重量部％であった。

[粘着剤組成物]

上記のプロック共重合体組成物 100重量部を攪拌翼付混練器に入れ、これに脂肪族（C 5系）石油樹脂（軟化点 96°C、クイントン R 100、日本ゼオン製） 77. 8重量部、ナフテン系プロセスオイル（シヱルフレックス 371、シェル化学製） 7. 4重量部、および酸化防止剤（ィルガノックス 1010、チバガイギー製） 0. 92重量部を添加して系内を窒素ガスで置換した後、 160〜180°Cで混練して粘着剤組成物を調製した。厚さ 30 のポリエステルフィルムに粘着剤組成物を 3 0 zmの厚さにコーティングし、粘着物性評価に供した。結果を表 1に示す。

実施例 2

50リツトルの耐圧反応器に、シクロへキサン 18. 75 k g. 極性化合物としてのテトラメチルエチレンジァミン 4. 1 ミリモルおよび n 一ブチルリチウム 82. 7 ミリモルを入れ、 60°Cにし、スチレン 0. 96 k gを添加して 0. 5時間重合し、続いてイソプレン 7. 04 k を連続的に添加し、反応温度が 60°Cから 70°Cの間になるように温度制御しながら、 1. 5時間重合した。ついでカップリング反応促進剤としての N， N, Ν', Ν'—テトラメチルエチレンジァミン 4. 1 ミリモルおよびカップリング剤としてのテトラクロロシラン 1 7. 8ミリモルを添加して 1時間カツプリング反応を行なった。この後、実施例 1と同様に重合停止剤および酸化防止剤を加え、溶剤を揮発させ、粉砕し、乾燥させ、ブロック共重合体組成物 Βを得た。このブロック共重合体組成物の特性を評価し、さらに、そのブロック共重合体組成物を用いて、実施例 1と同様に粘着剤組成物を調製し、粘着物性を評価した。結果を表 1に示す。

実施例 3

50リツトルの耐圧反応器に、シクロへキサン 18. 75 k g. 極性化合物としてのテトラメチルエチレンジァミン 3. 6ミリモルおよび n —プチルリチウム 71. 6 ミリモルを入れ、 60°Cにし、スチレン 0. 88 k gを添加して 0. 5時間重合し、続いてイソプレン 7. 1 2 k g を連続的に添加し、反応温度が 60°Cから 70°Cの間になるように温度制御しながら、 1. 5時間重合した。ついでカップリング反応促進剤としてのテトラメチルエチレンジァミン 3. 6 ミリモルおよび力ップリング剤としてのテトラクロロシラン 1 7. 8 ミリモルを添加して 3時間カツプリング反応を行なった。この後、実施例 1と同様に重合停止剤および酸化防止剤を加え、溶剤を揮発させ、粉砕し、乾燥させ、ブロック共重合体組成物 Cを得た。このプロック共重合体組成物の特性を評価した。このブロック共重合体組成物 100重量部を攪拌翼付混練器に入れ、これに共重合系（〇 5—〇 9系）石油樹脂（軟化点 80°C、クイントン N 180、日本ゼオン製） 85. 2重量部および酸化防止剤（ィルガノックス 1010、チバガイギー製） 0. 92重量部を添加して系内を窒素ガスで置換した後、 160〜 180°Cで混練して粘着剤組成物を調製した。この粘着剤組成物の粘着物性評価を実施例 1と同様に行った。結果を表 1に示す。

実施例 4

50リツトルの耐圧反応器に、シクロへキサン 18. 75 k g、極性化合物としてのテトラメチルエチレンジアミン 4. 2ミリモルおよび n 一ブチルリチウム 84. 6 ミリモルを入れ、 60°Cにし、スチレン 1. 04 k gを添加して 0. 5時間重合し、続いてイソプレン 6. 96 k g を連続的に添加し、反応温度が 60°Cから 70°Cの間になるように温度制御しながら、 1. 5時間重合した。ついでカップリング反応促進剤としてのテトラメチルエチレンジァミン 4. 2 ミリモルおよび力ップリング剤としてのテトラクロロシラン 16. 8ミリモルを添加して 1時間カツプリング反応を行なった。この後、実施例 1と同様に重合停止剤および酸化防止剤を加え、溶剤を揮発させ、粉砕し、乾燥させ、ブロック共重合体組成物 Dを得た。このプロック共重合体組成物の特性を評価した。

このプロック共重合体組成物 100重量部を攪拌翼付混練器に入れ、これに共重合系（C 5— C 9系）石油樹脂（軟化点 80°C、クイントン N 180、日本ゼオン製） 85. 2重量部および酸化防止剤（ィルガノックス 1010、チバガイギ一製） 0. 92重量部を添加して系内を窒素ガスで置換した後、 160〜180°Cで混練して粘着剤組成物を調製した。この粘着剤組成物の粘着物性評価を実施例 1と同様に行った。結果を表 1に示す。

実施例 5

50リツトルの耐圧反応器に、シクロへキサン 18. 75 k g、極性化合物としてのテトラメチルェチレンジアミン 4. 7ミリモルおよび n —ブチルリチウム 94. 9ミリモルを入れ、 60°Cにし、スチレン 1. 12 k gを添加して 0. 5時間重合し、続いてイソプレン 6. 88 k g を連続的に添加し、反応温度が 60°Cから 70°Cの間になるように温度制御しながら、 1. 5時間重合した。ついでカップリング反応促進剤としてのテトラメチルエチレンジァミン 4. 7ミリモルおよび力ップリング剤としてのテトラクロロシラン 16. 6ミリモルを添加して 1時間カツプリング反応を行なった。この後、実施例 1と同様に重合停止剤および酸化防止剤を加え、溶剤を揮発させ、粉砕し、乾燥させ、ブロック共重合体組成物 Eを得た。このプロック共重合体組成物の特性を評価した。

このプロック共重合体組成物 100重量部を攪拌翼付混練器に入れ、これに脂肪族（C 5系）石油樹脂（軟化点 70°C、クイントン B 170、日本ゼオン製） 85. 2重量部および酸化防止剤（ィルガノックス 1 010、チバガイギー製） 0. 92重量部を添加して系内を窒素ガスで置換した後、 160〜180°Cで混練して粘着剤組成物を調製した。この粘着剤組成物の粘着物性評価を実施例 1と同様に行った。結果を表 1 に示す。

実施例 6

30リツトルの耐熱反応器に、シクロへキサン 18. 75 k g、極性化合物としての N， N, Ν', N'—テトラメチルエチレンジァミン 1. 3ミリモルおよび η—ブチルリチウム 87. 3ミリモルを入れ、 60°C にし、スチレン 0. 96 k gを添加して 0. 5時間重合し、続いてイソプレン 7. 04 k gを連続的に添加し、反応温度が 60〜70°Cの間になるように温度制御しながら、 1. 5時間重合した。次いで、カツプリング反応促進剤としての N, N, Ν', Ν'—テトラメチルエチレンジァミン 8. 7 ミリモル、カップリング剤としてのテトラクロロシラン 1 7. 5ミリモルを添加して 15分間力ップリング反応を行った。ここにテトラクロロシラン 4. 4ミリモルを添加してカツプリング反応をさらに 4 5分間継続させた後は、実施例 1と同様にしてブロック共重合体 Fを得た。実施例 1と同様に粘着剤組成物を調製し、粘着物性を評価した。結果を表 1に示す。

実施例 7

η _ブチルリチウム 85. 7 ミリモル、カップリング反応促進剤としてイソプレン重合後に Ν， Ν, Ν', N'—テトラメチルエチレンジアミン 8. 6ミリモルおよびカップリング剤としてのテトラクロロシラン 1 7. 1 ミリモルを添加して 15分間後に更にテトラクロロシラン 8. 6 ミリモルを添加した他は、実施例 6と同様にして反応を行い、プロック共重合体 Gを得た。また、実施例 1と同様に粘着剤組成物を調製し、粘着物性を評価した。結果を表 1に示す。

実施例 8

η—ブチルリチウム 84. 9 ミリモル、イソプレン重合後にカツプリング反応促進剤としての Ν， Ν, Ν', N'—テトラメチルエチレンジァミン 8. 5 ミリモルおよび力ップリング剤としてのテトラクロロシラン 12. 7 ミリモルを添加して 15分間後に更にテトラクロロシラン 5. 9ミリモルを添加した他は、実施例 6と同様にして反応を行い、ブロック共重合体 Hを得た。また、実施例 1と同様に粘着剤組成物を調製し、粘着物性を評価した。結果を表 1に示す。

実施例 9

極性化合物としての N， N, N'， N'—テトラメチルエチレンジアミン 1. 8ミリモル、 n—ブチルリチウム 121. 6 ミリモル、スチレン 1. 52 k g、イソプレン 6. 48 k g、カップリング反応促進剤としての N, N, Ν', N'—テトラメチルエチレンジァミン 12. 2ミリモルおよびカップリング剤としてのテトラクロロシラン 24. 3 ミリモルを添加して 15分間後に更にテトラクロロシラン 6. 1 ミリモルを添加した他は、実施例 6と同様にして反応を行い、ブロック共重合体 Iを得実施例 10および 1 1

実施例 3で製造したプロック共重合体 Cを配合して表 1の粘着剤組成物を調製し、粘着物性を評価した。結果を表 1に示す。

比較例 1

50リツトルの耐圧反応器に、シクロへキサン 18. 75 k g. 極性化合物としての N, N, Ν', N'—テトラメチルエチレンジァミン 1. 2ミリモルおよび η—ブチルリチウム 81. 3 ミリモルを入れ、 60°C にし、スチレン 0. 96 k gを添加して 0. 5時間重合し、続いてイソプレン 7. 04 k gを連続的に添加し、反応温度が 60°Cから 70°Cの間になるように温度制御しながら、 1. 5時間重合した。ついで、テトラクロロシラン 18. 8 ミリモルを添加して 1時間力ップリング反応を行なった。この後、実施例 1と同様に重合停止剤および酸化防止剤を加え、溶剤を揮発させ、粉砕し、乾燥させ、ブロック共重合体組成物 Jを得た。このブロック共重合体組成物の特性を評価し、さらに、そのブロック共重合体組成物を用いて、実施例 1と同様に粘着剤組成物を調製し、粘着物性を評価した。結果を表 1に示す。

比較例 2〜4

3種の市販のポリスチレン一ポリイソプレン一ポリスチレンブロック共重合体 K、 Lおよび Μを用い、表 1中に示したような配合にて粘着剤組成物を調製し、同様にその特性および粘着物性を評価した。結果を表 1に示す。

比較例 5

50リットルの耐圧反応器に、シクロへキサン 18. 75 k gおよび s e cーブチルリチウム 95. 3ミリモルを入れ、 60°Cにし、スチレン 1. 68 k gを添加して 0. 5時間重合し、続いてイソプレン 6. 3 2 k gを連続的に添加し、反応温度が 60°Cから 70°Cの間になるように温度制御しながら、 1. 5時間重合し、ついで 0. 02 k gのブタジェンを添加し重合した。さらにテトラクロロシラン 23. 9ミリモルを添加して 1時間カップリング反応を行なった。この後、実施例 1と同様に重合停止剤および酸化防止剤を加え、溶剤を揮発させ、粉砕し、乾燥させ、ブロック共重合体組成物 Nを得た。このブロック共重合体組成物の特性を評価し、さらに、そのブロック共重合体組成物を用いて、実施例 1と同様に粘着剤組成物を調製し、粘着物性を評価した。結果を表 1 に示す。 n

実施例 1〜11のプロック共重合体組成物の組成と比較例 1〜4のブロック共重合体組成物の組成を比較すると、（a) 成分のジブロック体の量は、いずれも、 1〜34重量％の範囲であるが、成分（b) および成分（c) の量において両者は相違する。すなわち、実施例 1〜11の組成物では、（b) 成分の四分岐体の量が 34〜99重量％であり、

(c) 成分の二分岐体および三分岐体の量が合わせて 50重量％以下で且つ（b) 成分の量より少ないのに対し、比較例 1〜4の組成物では、 (b) 成分の四分岐体の量が 34重量％未満で、（c) 成分の量が 50 重量％より多い。このような組成の相違に因り、実施例 1〜11では、粘着剤組成物の保持力に優れていて、いずれも 1100分より大きく、また、紙剥ぎ試験の評価にも優れていて、いずれも 3以上であるのに対し、比較例 1〜4では、保持力が 850分以下であり、紙剥ぎ試験の評価が 3. 5以下である。なお、比較例 1〜4のうちで保持力が最も高い (850分）比較例 2では紙剥ぎ試験の評価が 1であり、紙剥ぎ試験の評価が比較的高い（3. 5および 3) 比較例 1および 4では保持力がそれぞれ 770および 640であり、いずれも、実施例 1〜11に比べて低い値を示す。これらのことから、本発明の粘着剤組成物が、保持力および紙剥ぎ試験評価に優れていることがわかる。

また、ポリブタジェンをジブ口ック体の末端に導入した比較例 5に比ベて、実施例 1〜11は、いずれも、保持力および紙剥ぎ試験評価に優れていることがわかる。

Claims

請求の範囲

1. (a) 成分として下記一般式 1で表されるジブロック体 1〜34重量％、 (b) 成分として下記一般式 2で表される四分岐体 34〜99重量％および（c) 成分として下記一般式 3で表される二分岐体および下記一般式 4で表される三分岐体の中から選ばれる少くとも一種の分岐体 0〜50重量％を含有するポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブ口ック共重合体組成物であって、ポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物中の（a) 成分、（b) 成分および（c) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物—ポリィソプレンプロック共重合体の重量平均分子量（Mw) が 260， 000-500, 000であり、ポリ芳香族ビニル化合物一ポリィソプレンプロック共重合体組成物中の (a) 成分、（b) 成分および（c) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体のポリ芳香族ビニル化合物プロック含有量が 5〜 24重量％であることを特徴とするポリ芳香族ビニル化合物一ポリイソプレンブロック共重合体組成物。

一般式 1 ： A¹— B¹

(式中、 A¹は重量平均分子量（Mw) が 9， 000〜20， 000のポリ芳香族ビニル化合物プロックであり、 B ¹はポリイソプレンブロックである）

一般式 2 ： (A²-B²)₄X²

(式中、 A²は重量平均分子量（Mw) が 9， 000〜20, 000のポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B ²はポリイソプレンブロックであり、 X²は 4官能性以上の力ップリング剤の残基である）

一般式 3 ： (A³-B³)₂X³ (式中、 A ³はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B ³はポリイソプレンプロックであり、 X³は 2官能性以上の力ップリング剤の残基である）

一般式 4 ： (A -B⁴)₃X⁴

(式中、 A⁴はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B⁴はポリイソプレンプロックであり、 X⁴は 3官能性以上の力ップリング剤の残基である）

2. (a) 成分、（b) 成分および（c) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体の重量平均分子量（Mw) が、 260, 000〜 470, 000、好ましくは 280, 000〜 4 50， 000、より好ましくは 300, 000〜450， 000である請求の範囲 1に記載のポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体組成物。

3. (a) 成分の含有量が、 1〜30重量％、好ましくは 1〜20重量 %である請求の範囲 1または 2に記載のポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体組成物。

4. (b) 成分の含有量が、 45〜99重量％、好ましくは 55~99 重量％である請求の範囲 1〜 3のいずれかに記載のポリ芳香族ビニル化合物—ポリイソプレンプロック共重合体組成物。

5. (c) 成分の含有量が、 0〜40重量％、好ましくは 0〜30重量 %である請求の範囲 1〜 4のいずれかに記載のポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体組成物。

6. ポリ芳香族ビニル化合物ブロック A A²、 A³および A⁴の重量平均分子量が 9， 500〜17, 000、好ましくは 10， 000〜15， 000である請求の範囲 1〜 5のいずれかに記載のポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体組成物。

7. (a) 成分、（b) 成分および（c) 成分からなるポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体のポリ芳香族ビニル化合物ブロック含有量が、 10〜18重量％、好ましくは 1 1〜14重量％である請求の範囲 1〜6のいずれかに記載のポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンブロック共重合体組成物。

8. (X) 成分として下記一般式 5で表されるジブロック体 1〜34重量％、 (Y) 成分として一般式 6で表される四分岐体 34〜99重量％および（Z) 成分として下記一般式 7で表される二分岐体および下記一般式 8で表される三分岐体の中から選ばれる少くとも一種の分岐体 0〜 50重量％を含有するポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体組成物を製造する方法において、有機リチウム開始剤と芳香族ビニル化合物単量体とを接触させて、重合活性末端を有するポリ芳香族ビニル化合物ブロック Aを生成する工程（1) 、イソプレンを添加して、重合活性末端を有するポリイソプレンプロック Bがポリ芳香族ビニル化合物プロック Aに直接結合した A— Bプロック共重合体を生成する工程（2) 、および、 A— Bブロック共重合体と 4官能性以上のカップリング剤とをカツプリング反応促進剤の存在下で反応させることにより、 A— Bプロック共重合体の 34〜99重量％を一般式 6で表される四分岐体に変える工程（3) からなることを特徴とするポリ芳香族ビニル化合物ーポリィソプレンプロック共重合体組成物の製造方法。

一般式 5 ： A⁵— B⁵

(式中、 A⁵はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B⁵はポリイソプレンブロックである）

一般式 6 ： (A⁶-B⁶)₄X⁶

(式中、 A⁶はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B⁶はポリイソプレンブロックであり、 X ⁶は 4官能性以上の力ップリング剤の残基である）

一般式 7 ： (A⁷— B⁷)₂X⁷

(式中、 A⁷はポリ芳香族ビニル化合物ブロックであり、 B⁷はポリイソプレンブロックであり、 X ⁷は 2官能性以上の力ップリング剤の残基である）

一般式 8 ： (A⁸-B⁸)₃X⁸

9. 重合活性末端を有するポリ芳香族ビニル化合物プロック Aを生成する工程（1) 、イソプレンを添加して、重合活性末端を有するポリイソプレンプロック Bがポリ芳香族ビニル化合物プロック Aに直接結合した A— Bブロック共重合体を生成する工程（2) 、 A— Bブロック共重合体と 4官能性以上の力ップリング剤とを力ップリング反応促進剤の存在下で反応させることにより、 A— Bブロック共重合体の 34〜99重量 %を一般式 2で表される四分岐体に変える工程（3) からなる請求の範囲 1に記載のポリ芳香族ビニル化合物ーポリイソプレンプロック共重合体組成物の製造方法。

10. カップリング反応促進剤が、芳香族エーテル、脂肪族エーテル、第 3級モノアミンおよび第 3級ポリアミンの中から選ばれる少くとも一種である請求の範囲 8または 9に記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

1 1. 第 3級ポリアミンが、 N, N, N'， N'—テトラメチルエチレンジァミンまたは Ν， Ν， Ν', Ν'—テトラエチルエチレンジァミンである請求の範囲 8〜12のいずれかに記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

12. 工程（1) から工程（3) で使用される第 3級ポリアミンの全使用量が、有機リチウム開始剤 1モルあたり、 0. 02〜1モル、好ましくは 0. 05〜0. 5モル、更に好ましくは 0. 08〜0. 3モルである請求の範囲 8〜13のいずれかに記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

13. カツプリング促進剤が、工程（1) で添加され、さらに工程（2) の後で追加添加される請求の範囲 8〜 14のいずれかに記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

14. 工程（2) の後で追加添加される第 3級ポリアミンの使用量が、有機リチウム開始剤 1モルあたり、 0〜0. 4モル、好ましくは 0. 0 1〜0. 2モルである請求の範囲 13に記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

15. 4官能性以上の力ップリング剤が、 4官能性シラン化合物または 4官能性スズ化合物である請求の範囲 8〜 14のいずれかに記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

16. 4官能性シラン化合物が、テトラクロロシラン、テトラブロモシラン、テトラメトキシシランおよびテトラエトキシシランの中から選ばれる少くとも一種である請求の範囲 8〜 15のいずれかに記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

17. カツプリング剤の全使用量が、有機リチウム開始剤 1モルあたり、 0. 05〜0. 4モル、好ましくは 0. 085〜0. 3モルである請求の範囲 8〜 16のいずれかに記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

18. A— Bブロック共重合体と 4官能性以上の力ップリング剤とを力ップリング反応促進剤の存在下で反応させることにより、 A— Bブロック共重合体の 34〜99重量％を一般式 2で表される四分岐体に変えるェ程（3) において、カツプリング剤を 2回以上、好ましくは 2回、分割して添加する請求の範囲 8〜 17のいずれかに記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

19. 2回に分割して添加されるカップリング剤の使用量が、 1回目はカツプリング剤の全使用量中の 40〜90モル％、好ましくは 50〜9 0モル％であり、 2回目はカツプリング剤の全使用量中の 10〜60モル％、好ましくは 10〜 50モル％である請求の範囲 18に記載のプロック共重合体組成物の製造方法。

20. 請求の範囲 1に記載のポリ芳香族ビニル化合物一ポリイソプレンプロック共重合体組成物と粘着付与樹脂とを含有して成る粘着剤組成物。