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JPWO2020065809A1 - 部品実装システム - Google Patents

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JPWO2020065809A1 JP2020547704A JP2020547704A JPWO2020065809A1 JP WO2020065809 A1 JPWO2020065809 A1 JP WO2020065809A1 JP 2020547704 A JP2020547704 A JP 2020547704A JP 2020547704 A JP2020547704 A JP 2020547704A JP WO2020065809 A1 JPWO2020065809 A1 JP WO2020065809A1
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Abstract

本開示の部品実装システムは、部品実装ラインと、部品実装用部材保管庫と、ローダと、作業者エリア特定部と制御部とを備える。部品実装ラインは、部品を基板に実装するのに用いられる部品実装用部材が着脱可能に装着された複数の部品実装機が所定方向に並べられたものである。部品実装用部材保管庫は、部品実装ラインに設けられ、部品実装用部材を保管する。ローダは、所定方向に沿って移動し、部品実装ラインを構成する部品実装機及び部品実装用部材保管庫に対して部品実装用部材の取り出し及び/又は取り付けを自動で行う。作業者エリア特定部は、ローダ以外の機器からの情報に基づいて作業者が作業を行う作業者エリアを特定する。制御部は、作業者エリア特定部によって特定された作業者エリア内にローダを侵入させないように制御する。

Description

本明細書では、部品実装システムを開示する。
従来、部品実装システムとしては、例えば特許文献1に示すように、部品を基板へ実装する部品実装機を複数並べた部品実装ラインと、部品実装機に部材の自動補給を行う無人搬送車であるローダと、を備えたものが知られている。この部品実装システムでは、ローダは、保管庫に保管された部品実装機の部材を取得して部品実装機にその部材を供給する。また、ローダは、監視領域の障害物を検知する監視部を備えており、監視部によって障害物が検出されると走行を停止する。
国際公開第2016/151724号パンフレット
ところで、保管庫には、作業者が部品実装機の部材を保管する作業を行う。ローダは、保管庫に部品実装機の部材を取りに来たときに作業者が保管庫の前にいると、監視部によって作業者が検出されるため走行を停止する。
しかしながら、監視部はローダに備えられているため、保管庫の前に作業者がいたとしても、ローダが作業者から離れた位置にいると監視部はその作業者を検出できず、ローダが作業者の近くまで移動して初めて作業者を検出することになる。その場合、ローダが保管庫まで移動する時間が無駄になってしまう。
本開示は、このような課題に鑑みなされたものであり、ローダの無駄な動作を少なくすることを主目的とする。
本開示の部品実装システムは、
部品を基板に実装するのに用いられる部品実装用部材が着脱可能に装着された複数の部品実装機が所定方向に並べられた部品実装ラインと、
前記部品実装ラインに設けられ、前記部品実装用部材を保管する部品実装用部材保管庫と、
前記所定方向に沿って移動し、前記部品実装ラインを構成する前記部品実装機及び前記部品実装用部材保管庫に対して前記部品実装用部材の取り出し及び/又は取り付けを自動で行うローダと、
前記ローダ以外の機器からの情報に基づいて作業者が作業を行う作業者エリアを特定する作業者エリア特定部と、
前記作業者エリア特定部によって特定された前記作業者エリア内に前記ローダを侵入させないように制御する制御部と、
を備えたものである。
この部品実装システムでは、作業者エリア特定部は、ローダ以外の機器からの情報に基づいて作業者が作業を行う作業者エリアを特定し、制御部は、作業者エリア特定部によって特定された作業者エリア内にローダが侵入しないように制御する。これにより、ローダが作業者から離れた位置にいる場合でも、作業者エリア特定部は作業者エリアを特定することができる。そのため、本開示の部品実装システムによれば、ローダの位置にかかわらず作業者エリアを特定することができるため、ローダの無駄な動作を少なくすることができる。
なお、「前記ローダ以外の機器」とは、例えば、部品実装システムに関与する機器のうちローダ以外の機器であり、具体的には、部品実装ラインを管理する管理コンピュータ、部品実装ラインを構成する部品実装機や部品実装用部材保管庫、及び作業者が携帯する携帯端末のうちの少なくとも1つとしてもよい。
部品実装システム10の概略を示す斜視図。 部品実装機20の概略を示す斜視図。 部品実装システム10の制御に関わる構成を示すブロック図。 ローダ動作制限処理のフローチャート。 作業者エリア90の説明図。 割り込み処理のフローチャート。 作業者エリア94の説明図。 監視センサ58a,58bを備えたローダ50の説明図。 作業者エリア90と障害物エリア96とが重複したときの説明図。
次に、本開示を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態の部品実装システム10の概略を示す斜視図、図2は部品実装機20の概略を示す斜視図、図3は部品実装システム10の制御に関わる構成を示すブロック図である。なお、図1の左右方向がX方向であり、前後方向がY方向であり、上下方向がZ方向である。
部品実装システム10は、図1に示すように、部品実装ライン12と、ローダ50と、管理コンピュータ80とを備える。部品実装ライン12には、複数の部品実装機20とフィーダ保管庫60とがX軸方向に並べられている。部品実装機20は、フィーダ30から供給された部品を基板Sに実装する。フィーダ保管庫60は、複数の部品実装機20のうち最も上流側の部品実装機20の更に上流側に配置され、部品実装機20で使用予定のフィーダ30や使用済みのフィーダ30を保管する。ローダ50は、部品実装機20との間やフィーダ保管庫60との間でフィーダ30を自動交換可能である。管理コンピュータ80は、システム全体を管理する。本実施形態では、図示しない倉庫内のフィーダ30を作業者が運搬してフィーダ保管庫60に補給したり、作業者がフィーダ保管庫60からフィーダ30を回収し倉庫まで運搬して倉庫に保管したりする。また、作業者は、生産ジョブが切り替わるとき、部品実装機20にその生産ジョブで使用するフィーダ30を取り付けたり不要なフィーダ30を取り外したりする段取り替えを行う。更に、作業者は、必要に応じて部品実装機20のメンテナンス作業を行う。作業者は、各種情報を入力可能な携帯端末70を持っている。
部品実装機20は、図2に示すように、基板SをX方向に搬送する基板搬送装置21と、フィーダ30が供給した部品を吸着する吸着ノズルを有するヘッド22と、ヘッド22をXY方向に移動させるヘッド移動機構23と、タッチパネルディスプレイ27(図1参照)とを備える。また、部品実装機20は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成された実装制御装置28(図3参照)を備える。実装制御装置28は、部品実装機20の全体を制御する。実装制御装置28は、基板搬送装置21やヘッド22、ヘッド移動機構23、タッチパネルディスプレイ27などと信号の入出力が可能となっている。また、部品実装機20は、前方にフィーダ30を取り付け可能な上下2つのエリアを有する。上のエリアはフィーダ30が部品を供給可能な供給エリア20Aであり、下のエリアはフィーダ30をストック可能なストックエリア20Bである。供給エリア20Aとストックエリア20Bには、側面視がL字状に形成され、それぞれ複数のフィーダ30が取り付けられるフィーダ台40が設けられている。
フィーダ30は、図2に示すように、部品を所定ピッチで収容するテープを送り出すテープフィーダとして構成されている。フィーダ30は、テープが巻回されたテープリール32と、テープリール32からテープを送り出すテープ送り機構33と、フィーダ制御装置34(図3参照)とを備える。なお、フィーダ台40は、図2に示すように、フィーダ30を挿入可能な間隔でX方向に複数配列されたスロット42を備える。フィーダ台40のスロット42にフィーダ30が挿入されると、フィーダ30の図示しないコネクタがフィーダ台40のコネクタ45に接続される。これにより、フィーダ制御装置34は、フィーダ30の取付先の制御部(実装制御装置28や管理コンピュータ80など)と通信可能となる。フィーダ制御装置34は、テープに収容された部品をテープ送り機構33により所定の部品供給位置まで繰り出し、部品供給位置の部品がヘッド22のノズルによって吸着されると、再びテープに収容された部品をテープ送り機構33により所定の部品供給位置まで繰り出す。
ローダ50は、図1に示すように、複数の部品実装機20の前面およびフィーダ保管庫60の前面に基板の搬送方向(X方向)に対して平行に設けられたX軸レール18に沿って移動可能となっている。ローダ50は、図2及び図3に示すように、ローダ移動機構51と、フィーダ移載機構53とを備える。ローダ移動機構51は、X軸レール18に沿ってローダ50を移動させるものである。フィーダ移載機構53は、ローダ50から部品実装機20やフィーダ保管庫60へフィーダ30を供給したり、部品実装機20やフィーダ保管庫60からローダ50へフィーダ30を回収したり、上部移載エリア50Aと下部移載エリア50Bとの間でフィーダ30を移動させたりするものである。ローダ50は、また、図3に示すように、エンコーダ55と、ローダ制御装置57とを備える。エンコーダ55は、ローダ50のX方向の移動位置を検出するものである。ローダ制御装置57は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成されている。ローダ制御装置57は、エンコーダ55からの検知信号を入力し、ローダ移動機構51やフィーダ移載機構53に駆動信号を出力する。
フィーダ保管庫60は、複数のフィーダ30を収容するために、部品実装機20に設けられるフィーダ台40と同じ構成のフィーダ台40が設けられている。フィーダ保管庫60には、作業者によって操作される押しボタン式の操作ボタン64が設けられている。操作ボタン64は、作業者がフィーダ保管庫60に対して作業を開始するときに作業者によってオン操作され、作業終了後に作業者によってオフ操作される。
管理コンピュータ80は、周知のCPUやROM、RAMなどで構成されており、図3に示すように、LCDなどのディスプレイ82やキーボードやマウスなどの入力デバイス84、操作ボタン64などに接続されている。管理コンピュータ80は、基板Sの生産情報を示すジョブなどを記憶している。ジョブには、各部品実装機20においてどの部品種の部品をどういう順番で基板Sに実装するか、また、そのように実装した基板Sを何枚作製するかなどが定められている。管理コンピュータ80は、実装制御装置28やローダ制御装置57と双方向通信可能に接続される。管理コンピュータ80は、実装制御装置28から部品実装機20の実装状況に関する情報を受信したり、ローダ制御装置57からローダ50の駆動状況に関する情報を受信したりする。管理コンピュータ80は、フィーダ保管庫60に保管されたフィーダ30のフィーダ制御装置34と通信可能に接続され、保管されたフィーダ30の情報を取得可能となっている。管理コンピュータ80は、操作ボタン64のオンオフ信号を入力可能となっている。
次に、部品実装機20の実装制御装置28が、管理コンピュータ80から受信したジョブに基づいて基板Sへ部品を実装する動作(部品実装動作)について説明する。まず、実装制御装置28は、ヘッド22のノズルにフィーダ30から供給される部品を吸着させる。具体的には、実装制御装置28は、ヘッド移動機構23を制御してヘッド22のノズルを所望の部品の部品供給位置の真上に移動させる。次に、実装制御装置28は、ノズルを下降させてそのノズルへ負圧を供給する。これにより、ノズルの先端に所望の部品が吸着される。その後、実装制御装置28は、ノズルを上昇させ、ヘッド移動機構23を制御して、先端に部品を吸着したノズルを基板Sの所定の位置の上方へ移動させる。そして、その所定の位置で、実装制御装置28は、ノズルを下降させ、そのノズルへ大気圧を供給する。これにより、ノズルに吸着されていた部品が離間して基板Sの所定の位置に実装される。基板Sに実装すべき他の部品についても、同様にして基板S上に実装していき、すべての部品の実装が完了したら基板Sを下流側の部品実装機20へ送り出す。
次に、ローダ制御装置57が管理コンピュータ80の指示に基づいてローダ50に通常作業を実施させるときの動作について説明する。通常作業には、フィーダ30の自動交換が必要になった部品実装機20に対してフィーダ30の自動交換を行うこと等が含まれる。例えば、ある部品実装機20の供給エリア20Aに装着されたフィーダ30の部品が切れるとき、その部品実装機20のストックエリア20Bに予備のフィーダ30(部品切れになる部品を供給可能なテープがテープリール32に巻回されたフィーダ30)が収納されているならば、ローダ制御装置57は、ローダ50を部品実装機20の前方に移動させる。続いて、ローダ制御装置57は、その部品実装機20の供給エリア20Aから部品切れになったフィーダ30を上部移載エリア50Aに引き入れる。続いて、ローダ制御装置57は、ストックエリア20Bに収納されている予備のフィーダ30を下部移載エリア50Bに引き入れ、その予備のフィーダ30を上部移載エリア50Aに上昇させたあと部品実装機20の供給エリア20Aの所定のスロット42に予備のフィーダ30を装着する。なお、ストックエリア20Bに予備のフィーダ30が収納されていなければ、ローダ制御装置57は、まず、ローダ50にフィーダ保管庫60内の予備のフィーダ30を取りに行かせ、その後は上述した手順とほぼ同様にして自動交換を行う。また、部品切れに備えて予備のフィーダ30を部品実装機20のストックエリア20Bに収納することもできる。その場合、ローダ制御装置57は、ローダ50をフィーダ保管庫60の前方に移動させてフィーダ保管庫60から予備のフィーダ30を上部移載エリア50Aに引き入れ、その予備のフィーダ30を下部移載エリア50Bに下降したあと、ローダ50を部品実装機20の前方に移動させて下部移載エリア50Bから部品実装機20のストックエリア20Bに予備のフィーダ30を移載する。
次に、管理コンピュータ80によって実行されるローダ動作制限処理について説明する。図4はローダ動作制限処理のフローチャートである。管理コンピュータ80は、例えば数msecごとにこのローダ動作制限処理を実行する。管理コンピュータ80は、ローダ動作制限処理を開始すると、まず、フィーダ保管庫60に備えられている操作ボタン64がオンされたか否かを判定する(S110)。S110で操作ボタン64がオンされていなければ、管理コンピュータ80は、そのままこの処理を終了する。一方、S110で操作ボタン64がオンされたならば、管理コンピュータ80は、操作ボタン64がオンされたことに基づいて作業者エリア90を特定する(S120)。具体的には、管理コンピュータ80は、図5に示すように、操作ボタン64が装備されているフィーダ保管庫60の前方エリア90aを含むように作業者エリア90を特定する。ローダ50はフィーダ保管庫60の前方エリア90aよりも左側には移動できないため、作業者エリア90は前方エリア90aを含んでその右側に広がるように特定される。続いて、管理コンピュータ80は、ローダ制御装置57に今回特定した作業者エリア90内へのローダ50の侵入を禁止する侵入禁止信号を作業者エリア90の情報と共に送信する(S130)。すると、ローダ制御装置57は、今回特定された作業者エリア90内にローダ50が侵入しないように、制限された移動範囲92内で移動するように制御する。続いて、管理コンピュータ80は、操作ボタン64がオフされたか否かを判定し(S140)、オフされていなければそのまま待機する。この間、ローダ制御装置57は、作業者エリア90内にローダ50が侵入しないようにする制御を継続する。一方、S140で操作ボタン64がオフされたならば、管理コンピュータ80は、作業者エリア90をリセットし(S150)、ローダ制御装置57に侵入禁止解除信号を送信し(S160)、本処理を終了する。すると、ローダ制御装置57は、今回特定された作業者エリア90内にローダ50が侵入しないようにする制御を終了する。その結果、ローダ50は制限されることなく移動することができる。
次に、ローダ制御装置57によって実行される割り込み処理について説明する。図6は割り込み処理のフローチャートである。ローダ制御装置57は、ローダ50が上述した通常作業を実施している途中でこの割り込み処理を適時実行する。ローダ制御装置57は、この割り込み処理を開始すると、まず、侵入禁止信号を受信したか否かを判定する(S210)。S210で侵入禁止信号を受信していなければ、ローダ制御装置57は、そのままこの処理を終了し、ローダ50に通常作業を実施させる。一方、S210で侵入禁止信号を受信したならば、ローダ制御装置57は、侵入禁止信号と共に受信した作業者エリア90に侵入しないようにX軸方向の移動範囲を制限する(S220)。なお、ローダ制御装置57が侵入禁止信号を受信したときのローダ50の位置が作業者エリア90内だったならば、ローダ制御装置57はローダ50を作業者エリア90外に退出させた後ローダ50の移動範囲を制限する。続いて、ローダ制御装置57は、通常作業として行われる作業者エリア90内での作業をスキップし作業者エリア90外での作業を優先してローダ50に処理させる(S230)。この間、ローダ制御装置57は、ローダ50が作業者エリア90の境界線の近くに緩衝エリア91(図5参照)を設定し、ローダ50がこの緩衝エリア91に入ったときには移動速度を通常よりも低い低速に設定すると共にローダ50の内蔵スピーカから警告音を発生させ、緩衝エリア91から出たときには移動速度を通常速度に設定すると共に警告音を停止する。続いて、ローダ制御装置57は、侵入禁止解除信号を受信したか否かを判定し(S240)、侵入禁止解除信号を受信していなければS220に戻る。一方、侵入禁止解除信号を受信したならば、ローダ制御装置57は、スキップした作業者エリア90内での作業をローダ50に処理させ(S250)、その後この割り込み処理を終了し、ローダ50に通常作業を実施させる。
ここで、本実施形態の構成要素と本開示の部品実装システムの構成要素との対応関係について説明する。本実施形態の部品実装機20が本開示の部品実装機に相当し、フィーダ30が部品実装用部材に相当し、フィーダ保管庫60及びストックエリア20Bが部品実装用部材保管庫に相当し、部品実装ライン12が部品実装ラインに相当し、ローダ50がローダに相当し、操作ボタン64を備えたフィーダ保管庫60がローダ以外の機器に相当し、管理コンピュータ80が作業者エリア特定部に相当し、ローダ制御装置57が制御部に相当する。また、操作ボタン64が作業者検出部に相当する。
以上説明した本実施形態の部品実装システム10によれば、ローダ50が作業者から離れた位置にいる場合でも、管理コンピュータ80は作業者エリア90を特定することができる。このようにローダ50の位置にかかわらず作業者エリア90を特定することができるため、ローダ50の無駄な動作を少なくすることができる。
また、作業者がフィーダ保管庫60に設けられた操作ボタン64をオンしたときに操作ボタンのオン信号(作業者を検出したことを示す信号)が管理コンピュータ80に送信されて作業者エリア90が特定されるため、作業者のいないエリアが作業者エリアに特定されてしまうことがなく、ローダ50の動作が過剰に制限されることがない。
更に、ローダ制御装置57は、作業者エリア90内にローダ50を侵入させないように制御している間、作業者エリア90外での作業を優先してローダ50が処理するように制御する。そのため、例えば作業者が検出されなくなるまでローダ50を非常停止させる場合に比べて、時間を有効に利用して作業を進めることができる。
更にまた、ローダ制御装置57は、作業者エリア90内にローダ50を侵入させないように制御している間、ローダ50が作業者エリア90の緩衝エリア91に入るとき(すなわち作業者エリア90の境界線に接近するとき)には、ローダ50の移動速度を低速に設定すると共に警告音を発生させる。そのため、作業者エリア90で作業する作業者の安全性が高まる。また、作業者エリア90で作業する作業者の聴覚にローダ50が接近していることを訴えることができる
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、フィーダ保管庫60に設けられた操作ボタン64がオンされたならばフィーダ保管庫60の前方に作業者エリア90を特定したが、これに代えて又は加えて、図7に示すように、操作ボタン24を各部品実装機20に設け、その操作ボタン24がオンされたならば、オンされた操作ボタン24に対応する部品実装機20の実装制御装置28がその部品実装機20の前方エリア94aを含むように作業者エリア94を特定してもよい。この場合、オンされた操作ボタン24に対応する実装制御装置28が侵入禁止信号を作業者エリア94の情報と共にローダ制御装置57に送信し、操作ボタン24がオフにされると侵入禁止解除信号をローダ制御装置57に送信する。侵入禁止信号を受信したローダ制御装置57は、図6の割り込み処理を実行する。このようにしても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
上述した実施形態では、フィーダ保管庫60に設けられた操作ボタン64のオン信号に基づいて管理コンピュータ80がフィーダ保管庫60の前方に作業者エリア90を特定したが、特にこれに限られるものではない。例えば、管理コンピュータ80は、ある部品実装機20においてメンテナンスが必要になったとき、作業者にメンテナンスを指示する情報(作業指示情報)をディスプレイ27,82に表示して知らせると共に、その情報に基づいて、メンテナンスが必要になった部品実装機20の前方に作業者エリアを特定してもよい。あるいは、作業者がある部品実装機20にメンテナンス作業を開始するときにその部品実装機20のタッチパネルディスプレイ27(作業開始情報入力部)を介して作業開始を入力すると、その作業開始情報が管理コンピュータ80に送信され、管理コンピュータ80がその情報に基づいて、メンテナンス作業が開始される部品実装機20の前方に作業者エリアを特定してもよい。なお、メンテナンスに限らず、段取り替えなどであってもよい。また、作業者はタッチパネルディスプレイ27の代わりに携帯端末70(図1参照)を介して作業開始を入力してもよい。
上述した実施形態では、管理コンピュータ80が操作ボタン64のオンに基づいて作業者エリア90を特定し、ローダ制御装置57を介して作業者エリア90内にローダ50を侵入させないように制御したが、特にこれに限定されるものではない。例えば、ローダ制御装置57が操作ボタン64のオンに基づいて作業者エリア90を特定し、作業者エリア90内にローダ50が侵入しように制御してもよい。
上述した実施形態では、押しボタン式の操作ボタン64を例示したが、押しボタン式の操作ボタン64の代わりにタッチパネル等の画面に表示されるボタンとしてもよい。また、操作ボタン64の代わりにフィーダ保管庫60に人感センサを設けてもよい。操作ボタン64の場合には、作業者が操作ボタン64を押し忘れると作業者エリア90が特定されないおそれがあるが、人感センサの場合には、作業者の意思によらず作業者が検出され作業者エリア90が特定される。
上述した実施形態において、図8に示すように、ローダ50は、左右にそれぞれ監視センサ58a,58bを備えていてもよい。監視センサ58a,58bは、ローダ50を中心とする半円形の監視領域W(部品実装ライン12の手前側の領域)内に障害物があるか否かを監視するセンサであり、例えば赤外線センサにより構成される。ローダ50の左側の監視センサ58aは、監視領域Wの左側の領域Waにおける障害物を検出し、ローダ50の右側の監視センサ58bは、監視領域Wの右側の領域Wbにおける障害物を検出する。ローダ制御装置57は、監視領域Wに障害物が検出されたならば、検出された障害物を含む所定範囲を障害物エリアに設定し、障害物エリアにローダ50が侵入しないように制御する。こうすれば、操作ボタン64と監視センサ58a,58bのダブルで作業者を検出することができ、安全性がより高まる。
このとき、図9に示すように、ローダ50が部品実装ライン12に沿って移動したときに監視センサ58aが作業者エリア90内の作業者を障害物として検出すると、その作業者を含む所定範囲を障害物エリア96に設定し、障害物エリア96内にローダ50が侵入しないように制御する。その場合、作業者エリア90と障害物エリア96とが重複する。作業者エリア90よりも障害物エリア96の方が広範囲に設定されていると、ローダ50の動作が過剰に制限されることになる。そこで、このような場合には、障害物エリア96内にローダ50が侵入しないようにする制御を行わず、作業者エリア90内にローダ50が侵入しないようにする制御を優先して行う。こうすることにより、ローダ50を作業者エリア90の近傍まで接近させることができる。このとき作業者を検出した監視センサ58aのセンサ出力を無効にして、監視領域Wの左側の領域Waに障害物があったとしても検出しないようにしてもよい。
上述した実施形態では、部品実装用部材としてフィーダ30を例示したが、部品実装機20に備えられた部品のうち交換可能な部材であれば特にこれに限定されるものではなく、例えばヘッド22やヘッド22に装着されるノズルなどであってもよい。また、部品実装用部材が、テープリールや部品トレイなどの部品収容器であってもよい。
上述した実施形態では、部品実装ライン12上に管理コンピュータ80を配置したが、管理コンピュータ80を部品実装ライン12から外して配置してもよい。また、部品実装ライン12には、基板S上にはんだを印刷する印刷機や、そのはんだの状態を検査する印刷検査機を上流側に配置してもよいし、部品実装機20で実装された部品の実装状態を検査する実装検査機を下流側に配置してもよい。
上述した実施形態では、倉庫内のフィーダ30を作業者が運搬してフィーダ保管庫60やストックエリア20Bに補給したり、作業者がフィーダ保管庫60やストックエリア20Bからフィーダ30を回収し倉庫まで運搬して倉庫に保管したりしたが、これらの作業をAGV(無人搬送車)等が行ってもよい。
上述した実施形態では、部品実装用部材保管庫としてフィーダ保管庫60およびストックエリア20Bの両方が設けられていたが、部品実装用部材保管庫としてフィーダ保管庫60およびストックエリア20Bの少なくとも一方が設けられるようにしてもよい。また、ストックエリア20Bのみが設けられる場合は、倉庫内のフィーダ30のストックエリア20Bへの補給や、ストックエリア20Bから回収したフィーダ30の倉庫への保管は、作業者または無人搬送車によって行うことができる。
本開示の部品実装システムは、以下のように構成してもよい。
本開示の部品実装システムにおいて、前記作業者に対する作業指示情報を出力する作業指示情報出力部を備え、前記作業者エリア特定部は、前記作業指示情報に基づき前記作業者エリアを特定するようにしてもよい。こうすれば、作業者が作業を開始する前に予め作業者エリアを特定することが可能になる。なお、「作業指示情報」とは、例えば、部品実装機や部品実装用部材保管庫のメンテナンス情報や段取り替え情報などである。「作業指示情報出力部」とは、例えば部品実装機や部品実装用部材保管庫を管理する管理装置である。
本開示の部品実装システムにおいて、
前記作業者が作業の開始にあたり作業開始情報を入力する作業開始情報入力部を備え、前記作業者エリア特定部は、前記作業開始情報に基づき前記作業者エリアを特定するようにしてもよい。こうすれば、作業者が作業を開始する前に予め作業者エリアを特定することが可能になる。なお、「作業開始情報入力部」とは、例えば、作業者の携帯端末や部品実装機の操作パネル、部品実装用部材保管庫の操作ボタンなどである。
本開示の部品実装システムにおいて、前記作業者エリア特定部は、前記部品実装ラインを構成する前記部品実装機及び前記部品実装用部材保管庫の少なくとも1つに備えられた前記作業者を検出する作業者検出部を有し、前記作業者検出部による前記作業者の検出に基づき前記作業者エリアを特定するようにしてもよい。こうすれば、作業者のいないエリアが作業者エリアに特定されてしまうことがないため、ローダの動作が過剰に制限されることがない。ここで、前記作業者検出部は、作業者によって操作される操作ボタンであってもよい。こうすれば、作業者の意思に基づいて作業者エリアが特定される。なお、「操作ボタン」は、例えば押しボタンでもよいし、タッチパネル等に表示されるボタンであってもよい。あるいは、前記作業者検出部は、人感センサであってもよい。こうすれば、作業者の意思によらず作業者エリアが特定される。
本開示の部品実装システムにおいて、前記制御部は、前記作業者エリア内に前記ローダを侵入させないように制御している間、前記作業者エリア外での作業を優先して前記ローダが処理するように制御してもよい。こうすれば、ローダは作業者エリア外での作業を優先して処理するため、例えば作業者が検出されなくなるまでローダを非常停止させる場合に比べて、時間を有効に利用して作業を進めることができる。
本開示の部品実装システムにおいて、前記制御部は、前記作業者エリア内に前記ローダを侵入させないように制御している間、前記ローダが前記作業者エリアの境界線に接近するときには前記ローダの移動速度を低速に設定してもよい。こうすれば、作業者エリアで作業する作業者の安全性が高まる。
本開示の部品実装システムにおいて、前記制御部は、前記作業者エリア内に前記ローダを侵入させないように制御している間、前記ローダが前記作業者エリアの境界線に接近するときには前記ローダから警告音を発生させるようにしてもよい。こうすれば、作業者エリアで作業する作業者の聴覚にローダが接近していることを訴えることができる。
本開示の部品実装システムにおいて、前記ローダは、前記ローダを基準としたローダ近傍エリア内の障害物を検出する障害物検出部を有し、前記制御部は、前記障害物検出部によって前記障害物が検出されたならば、前記障害物を含む障害物エリア内に前記ローダが侵入しないように制御するようにしてもよい。こうすれば、ローダ以外の機器からの情報に基づいて作業者エリアを特定する作業者エリア特定部とローダが有する障害物検出部の両方で作業者の有無を検出することができる。ここで、前記制御部は、前記作業者エリアと前記障害物エリアとが重複したならば、前記障害物エリア内に前記ローダが侵入しないようにする制御を行わず、前記作業者エリア内に前記ローダが侵入しないようにする制御を優先して行うようにしてもよい。こうすれば、ローダを作業者エリアの近傍まで接近させることができる。
本発明は、部品を基板に実装する作業を利用する産業に利用可能である。
10 部品実装システム、12 部品実装ライン、18 X軸レール、20 部品実装機、20A 供給エリア、20B ストックエリア、21 基板搬送装置、22 ヘッド、23 ヘッド移動機構、24 操作ボタン、27 タッチパネルディスプレイ、28 実装制御装置、30 フィーダ、32 テープリール、33 テープ送り機構、34 フィーダ制御装置、40 フィーダ台、42 スロット、45 コネクタ、50 ローダ、50A 上部移載エリア、50B 下部移載エリア、51 ローダ移動機構、53 フィーダ移載機構、55 エンコーダ、57 ローダ制御装置、58a,58b 監視センサ、60 フィーダ保管庫、64 操作ボタン、70 携帯端末、80 管理コンピュータ、82 ディスプレイ、84 入力デバイス、90 作業者エリア、90a 前方エリア、91 緩衝エリア、92 制限された移動範囲、94 作業者エリア、94a 前方エリア、96 障害物エリア。

Claims (11)

  1. 部品を基板に実装するのに用いられる部品実装用部材が着脱可能に装着された複数の部品実装機が所定方向に並べられた部品実装ラインと、
    前記部品実装ラインに設けられ、前記部品実装用部材を保管する部品実装用部材保管庫と、
    前記所定方向に沿って移動し、前記部品実装ラインを構成する前記部品実装機及び前記部品実装用部材保管庫に対して前記部品実装用部材の取り出し及び/又は取り付けを自動で行うローダと、
    前記ローダ以外の機器からの情報に基づいて作業者が作業を行う作業者エリアを特定する作業者エリア特定部と、
    前記作業者エリア特定部によって特定された前記作業者エリア内に前記ローダを侵入させないように制御する制御部と、
    を備えた部品実装システム。
  2. 前記作業者に対する作業指示情報を出力する作業指示情報出力部を備え、
    前記作業者エリア特定部は、前記作業指示情報に基づき前記作業者エリアを特定する、
    請求項1に記載の部品実装システム。
  3. 前記作業者が作業の開始にあたり作業開始情報を入力する作業開始情報入力部を備え、
    前記作業者エリア特定部は、前記作業開始情報に基づき前記作業者エリアを特定する、
    請求項1又は2に記載の部品実装システム。
  4. 前記作業者エリア特定部は、前記部品実装ラインを構成する前記部品実装機及び前記部品実装用部材保管庫の少なくとも1つに備えられた前記作業者を検出する作業者検出部を有し、前記作業者検出部による前記作業者の検出に基づき前記作業者エリアを特定する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の部品実装システム。
  5. 前記作業者検出部は、作業者によって操作される操作ボタンである、
    請求項4に記載の部品実装システム。
  6. 前記作業者検出部は、人感センサである、
    請求項4に記載の部品実装システム。
  7. 前記制御部は、前記作業者エリア内に前記ローダを侵入させないように制御している間、前記作業者エリア外での作業を優先して前記ローダが処理するように制御する、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の部品実装システム。
  8. 前記制御部は、前記作業者エリア内に前記ローダを侵入させないように制御している間、前記ローダが前記作業者エリアの境界線に接近するときには前記ローダの移動速度を低速に設定する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の部品実装システム。
  9. 前記制御部は、前記作業者エリア内に前記ローダを侵入させないように制御している間、前記ローダが前記作業者エリアの境界線に接近するときには前記ローダから警告音を発生させる、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の部品実装システム。
  10. 前記ローダは、前記ローダを基準としたローダ近傍エリア内の障害物を検出する障害物検出部を有し、
    前記制御部は、前記障害物検出部によって前記障害物が検出されたならば、前記障害物を含む障害物エリア内に前記ローダが侵入しないように制御する、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の部品実装システム。
  11. 前記制御部は、前記作業者エリアと前記障害物エリアとが重複したならば、前記障害物エリア内に前記ローダが侵入しないようにする制御を行わず、前記作業者エリア内に前記ローダが侵入しないようにする制御を優先して行う、
    請求項10に記載の部品実装システム。
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