JPS585079Y2 - 空気供給制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、内燃機関の吸気マニホールドに補助的に供給
される２次空気の供給制御装置に関するものである。

標準型の気化器の作動の精度を改善するための、この種
の装置はすでに知られている。

フランス特許第７４３２５０１号に示されたこの種公知
の装置は、電子装置に信号を送る排気ガス分析手段を有
し電気的作動弁により空気作動弁を動作する。

そ、して、その空気作動弁は負圧によって制御されると
ともに、気化器の下流にある吸気マニホールドへの空気
の流入のための開口を調節するように構成されている。

このような構成の装置は、定常運転又は若干の変化を含
んだ非定常運転にあっては、きわめて正確な動作をなす
。

これに反して、この装置は、急激に運転状態の変化があ
る場合には、残念ながら、その変化に応答し得ず不満足
な動作しか果さない。

したがって、この考案の目的は、急激な運転状態の変化
の際にも、その変化に応答して正確な動作を果し得、補
助的ないし２次的空気を正確に供給できるようにした空
気供給制御装置を提供するにある。

この考案の装置は、吸気マニホールド内の圧力に比例し
た中間的な圧力を中間室に供給する圧力調節ステップと
、吸気マニホールドと連通ずる吸気室へ中間室から流れ
る空気の通り口の開口調節をなすステップを有するとと
もに、後者のステップには運転圧によって制御されるダ
イヤフラムによって動作する調整弁が設けられた形式の
ものを前提、、とする。

そして、この考案では、吸気室が定常運転期間中に吸気
圧が作用するダイヤフラムによって区画された内室とは
仕切りによって分離されている。

吸気室は前記仕切りに設けられた第１のチョークによっ
て内室に連通ずる。

そして、第１のチョークは、たとえばダイヤフラムを調
整弁へ連結する弁ロッドの周囲に形成される。

更に、前記ダイヤフラムの他側に区画された外室を第２
のチョークを介して吸気マニホールドに連通させるとと
もに電子装置によって制御される電気的作動弁によって
中間室に連通させることにより制御圧が設定される。

前記電子装置、は内燃機関の周期に応答して作動すると
ともに、それには排気ガスの分析手段の送出信号に応じ
たパルス幅をもつ方形波電流が供給される。

又、前記第１及び第２のチョークは内室及び外室の容積
の大小と関連して定められ、たとえば、第１のチョーク
を通しての内室への充満速度は、第２のチョークを通し
ての外室への充満速度よりも速い。

換言すれば、第１のチョークを介して内室の圧力が吸気
マニホールド内の圧力と平衡するまでの時間は、第２の
チョークを介して外室の圧力が吸気マニホールド内の圧
力と平衡するまでの時間よりも短かいように構成される
。

以下、図面に示す本考案の実施例を詳細に説明する。

第１図かられかるように、この本考案の装置には、開口
の制御をなすコントローラ１が設けられ、その中心にあ
る吸気室２は管３に接続し、その管はガスのズロットル
弁５の下流にある吸気マニホールド４に通じている。

このコントローラ１は、調整弁９のための弁座８を有す
る仕切り７によって中間室６と分離されている。

そして、この調整弁９は、弁ロッド１０の一端に固定さ
れ、そのロッド１０の他端はダイヤフラム１３に固着さ
れた円板状の接続部材１１．１２に接続されている。

また、このダイヤフラム１３の下方に区画された外室１
４には、制御圧力がかかつている。

中間室６には負圧がかけられる。

それは、仕切り７にオリフィスを設けることにより、又
は、外室１４の内壁１７に止められるネジ１６の態様を
なす調整停止部材によって決められた大きさの調整弁９
の開口（イニシアル開口）によりなされる。

又、本考案の装置には、圧力調節のためのコントローラ
１８が設けられている。

このコントローラ１８は、吸気マニホールド４や吸気室
２内の吸気圧力に比例した値に中間室６内の圧力を調整
する。

そのために、コントローラ１８は蓋状の弁１９を備える
。

その弁１９は第２のダイヤフラム２１により弁ロッド２
０を介して操作され、それによって、中間室６を外部大
気圧に連通させることができる。

この第２のダイヤフラム２１は、バネ２２と吸気圧によ
って、開口部の方向に作動される。

このために、最上部の室２３は管２４によって管３に接
続されている。

バネ２２の付勢力は、弁１９の有効断面に作用する大気
圧によるスラスト力に実質的に対応するように、調整さ
れている。

こうした条件では、中間室６内の圧力が、絶対吸気圧力
に常に比例する値に調整される。

ダイヤフラム１３の下側の圧力は外室１４のところで生
じる。

外室１４は、制限手段を構成するチョーク（昼下、第２
のチョークという）２５や接続管２６を介して吸気圧力
の存在する管３及び吸気室２に連通ずるとともに管２７
，２Ｂを介して中間室６に連通ずる。

前記第２のチョーク２５は接続管２６内において外室１
４寄りに設けられている。

前記管２７．２８の間には、励磁によって開成する逆止
弁型の電気的作動弁２９が設けられている。

前記作動弁２９には、周知の方法で、方形波電流が供給
され、その周暉数Ｆは内燃機関のサイクルに対応する周
波数であり、従って、単位時間当りに吸込まれる空気量
に比例する。

方形波のパルス幅ｔは、図示しない電子装置によって決
定され、内燃機関の周波数と排気ガスのアナライザーな
いし分析装置の出力値の両方の制御の下で決定される。

この内燃機関や周波数は比較的高く、１０Ｈｚないし１
００Ｈｚである。

電気的作動弁２９が全開したときの流通断面積をＳとす
ると、交流動作のとき、その断面積は、ｓＦｔの値を有
する減少した断面積の値に等しくなる。

吸気圧力をＰａとすると、圧力Ｐａは絶対圧であって特
定の空気量に作用する。

又、外室１４にみなぎる制御圧力をＰｃとすると、 となる。

ここで、ｒは前記減少した断面積の値ｓＦｔと第２のチ
ョーク２５のところの断面積Ｓ′との比である。

実際上、ｒ２は１に比して無視できることを考えれば、
Ｐｃ−ＰａがＰａ及びＦ２ｔ２に比例することがわかる
。

従って、ｐｃ −Ｐａ ：ｌ：ＰａｘＦ２ｔ２＝ｔ２Ｆ
ＸＰａＦとなる。

本考案によれば、ｔカニＪ”Ｆに逆比例するように電子
計算機によって、ｔをＦの関数とすれば、これによって
線形性の問題が修正される。

すなわち、ｔ２Ｆは一定であるから、Ｐｃ−ＰａがＰａ
Ｆに比例するようになる。

前述のように、Ｐａは特定の空気量に作用する絶対圧で
あり、Ｆは単位時間当りに吸込まれる空気量に比例する
から、両者の積は空気流速に比例する。

従って、この制御圧力、又は弁ロッド１０の運動、ある
いは調整弁′９の開閉動作はＰａＦに比例し、言い換え
ると１．内燃機関の吸気流速に比例する。

本考案により妊される制御は、制御運転範囲において、
実際上、比例値にきわめで近似した値を表わす。

電気作動弁２９を駆動する方形波電流は、排気ガスのア
ナライザーの指示に応じて、計算機によって設定される
。

このアナライザーは狭いコンポジツション０マージン（
ｃｏｍｐｏｓｉｔｉｏｎ ｍａｒｇｉｎ）内でオン・オ
フ・ベースで動作するので、まず第１に電子計算機は弁
２９に送る周波数Ｆのパルス幅ｔを算定する前に、アナ
ライザーからのパルスを時間積分しなければならない。

又、パルス幅ｔは、力「の逆比例の関係に直される。

そのために、この制御は積分動作である。

つまり、本考案によれば、仕切り３′０は、吸気室２を
ダイヤフラム１３の上方にある内室３１から分離し、そ
うして２つの室２ど３１は、制限手段を構成するチョー
ク（以下、第１のチョークと１１用い う）３２を介して互いに連通ずるようになっている。

そのチョーク３２は仕切り３０に形成された開口と、そ
れに挿通された弁ロッド１０との間の間隙により構成さ
れている。

この第１のチョーク３２の大きさは、このチョーク３２
を通ってなされる内室３１の充満速度が、第２のチョー
ク２５を通ってなされる外室１４の充満速度よりも速く
なるように設定される。

換言すれば、第１のチョーク３２を介して内室３１の圧
力が吸気マニホールド４内の圧力と平衡するまでの時間
は、第２のチョーク２５を介して外室１４内の圧力が吸
気マニホールド内の圧力と平衡するまでの時間よりも短
かいように構成される。

そこで、こうした条件では、本考案の装置は吸気圧に対
して応答するだけでなく、この吸気圧の変化に対して応
答する。

すなわち、スロットル弁５が加速時期前に突然開くよう
な事態が生じて絶対圧力ｐａが突然増大するようなばあ
い、内室３１の圧力は外室１４よりも、より早く増大す
る。

その結果、調整弁９は閉成し、２次空気の噴射量は減少
する。

上記の動作は、とくに、加速時期における混合を豊かに
し、加速ポンプの作用に悪影響を及ぼさない。

逆に、たとえば、減速時期に入る前に、スロットル弁が
突然叩じて吸気圧Ｐａが突然減少するばあい、内室３１
は外室１４よりも早く空になる。

その結果、調整弁９は一層開かれる。

このような動作は、望ましい効、果を生む。

すなわち、２次空気の噴射が増大するξともに、その噴
射が内壁にたまった炭化水素の日収を補償する手段とし
て働く。

この作用がなけれ（ず炭化水素力、Ｓ過度に増大するお
それがある。

上記？１つの効果は、本考案の制御が、また、微分動作
！あることによる。

すなわち、本考案（ぐ係る装置は、ＰＩＤ制御（比例、
積分、・微分）を可能にするものであり、従って、制御
理論及び情報理論に従う最適な動作をなすものである。

先にのべたように、弁ロッド１０の運動が、内燃機関の
吸気マニホールドの空気流速に比例するので、この空気
作動弁を２次空気の供給制御のために使用できるのに加
えて、一定の減圧気化器へのガソ、リンの注入の可変噴
射量を制御するためにも用い得る。

そのような実施例を第２図に概略的に示しである。

第２図には偏心構成のスロットル弁３４を設けた一定減
圧気化器３３が示されている。

スロットル弁の回転軸３５には、戻しバネ３６が張設さ
れている。

第２図には更に、スロットル弁５ａが設けられ、その下
方に噴射された空気のためのインレット３が設けられて
いる。

３７は定レベルを構成するフロート室、３８はノズルで
あり、そのノズルを通る流速は針３９によって調整され
る。

本考案においては、この針３９を空気噴射弁によって直
接制御するように、すなわち、弁ロンドを延長して当該
針を弁ロッド１０に直接連結するようにできる。

このばあい、弁ロッドを延長して壁１７にシール状態で
挿通し、その延長部に針を連結するようにすればよい。

そして、ネジ１６は、このばあい、ロンド１０に対し若
干側方に配置するか、あるいは、他の手段を用いるよう
にすればよい。

上記の最後に述べた構成では、一層簡単な構造の気化器
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案を具体化した空気供給制御装置の全
体図、第２図は気化器の針が本考案により制御されるよ
うにした一定減圧気化器の概略図である。 ２・・・・・・吸気室、４・・・・・・吸気マニホール
ド、９・・・・・・調整弁、１３，２１・・・・・・ダ
イヤフラム、２５・・・・・・第２のチョーク、２９・
・・・・・電気的作動弁、３２・・・・・・第１のチョ
ーク、３３・・・・・・気化器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 気化器のスロットル弁５の下流側に設けられ、弁ロッド
   １０とダイヤフラム１３によって制御される調整弁９を
   介して内燃機関の吸気マニホールド４に２次空気を供給
   する制御装置において、前記吸気マニホールドと連通ず
   る中央吸気室２が、第１のチョーク３２を有する□仕切
   り３０によって内室３１と隔てられ、その内室は前記ダ
   イヤフラムの一側によって区画され、そのタイヤプラム
   の他側には外室１４が区画され、その外室には烏該外室
   から前記吸気マニホールドへ通ずる接続管２６内におか
   れた第２のチョーク°２５を介して吸気マニホールド内
   の圧力が付与され、前記第１のチョーク３２を介して内
   室３１の圧力が吸気マニホールド内の圧力と平衡するま
   での時間は、第２のチョーク２５を介して外室１４の圧
   力が吸気マニホールド内の圧力と平衡するまでの時間よ
   りも短かく、前記外室内の圧力は内燃機関の運転状況に
   応答して作動される電気的作動弁２９により制御され、
   その電気的作動弁には方形波電流が付与され、その周波
   数Ｆは内燃機関の回転速度に比例し、そのパルス幅ｔは
   内燃機関の排気ガス分析手段によって制御されることを
   特徴とする空気供給制御装置