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JPH11324984A - 多翼ファン - Google Patents

多翼ファン

Info

Publication number
JPH11324984A
JPH11324984A JP12311298A JP12311298A JPH11324984A JP H11324984 A JPH11324984 A JP H11324984A JP 12311298 A JP12311298 A JP 12311298A JP 12311298 A JP12311298 A JP 12311298A JP H11324984 A JPH11324984 A JP H11324984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
centrifugal fan
blade
fan
air
centrifugal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12311298A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Shiotani
正夫 塩谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP12311298A priority Critical patent/JPH11324984A/ja
Publication of JPH11324984A publication Critical patent/JPH11324984A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 幅広の帯状風を吹出す細長円筒形の多翼ファ
ンにおいて送風性能を向上させる。 【解決手段】 複数の多翼遠心ファンユニット23が回
転心棒25を介して、相互間に空間をもって同一回転軸
に沿って連結されて、全体として細長円筒形の多翼ファ
ン21を構成している。この多翼ファン21を覆ったケ
ーシング29は、この多翼ファン21から吐出される空
気を外部へ吹出すための吹出用流路31を形成してい
る。この吹出用流路31は、複数の遠心ファンユニット
23の全部について連続した共通の流路である。各遠心
ファンユニット23は、心棒25周りに円筒状に配列さ
れた多数枚の幅広羽根板からなる小さい内周径をもつ第
1の遠心ファンと、回転心棒25周りに円筒状に配列さ
れた多数枚の幅狭羽根板からなる大きい内周径をもつ第
2の遠心ファンとからなり、第2の遠心ファンは第1の
遠心ファンの先端部の外周寄りに取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、全体として細長円筒形状
をなし幅広の帯状の風を吹き出すことができる多翼ファ
ンに関わり、特に風量及び静圧の増大のための改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】全体として細長円筒形状をなし幅広の帯
状の風を吹き出す多翼ファンは、空気調和機室内ユニッ
ト、温風室内暖房機、壁掛型浴室衣類乾燥機、空気清浄
器などの各種の送風機器で好んで用いられている。この
種の多翼ファン中でも最も一般的なものは貫流ファンで
ある。図1は、貫流ファンの原理を示している。貫流フ
ァン1は、多数の細長い羽根板3を円周上に配列して全
体として細長円筒体としたもので、吸込口5Aと吹出口
5Bとをもつ空気流路5内に配置される。この貫流ファ
ン1は、吸込口側の外方から空気を内部に取り込み、そ
の取り込んだ空気を吹出口側の外方へ吐き出す。
【0003】貫流ファンの一つの問題は、その原理上、
風量が少なく(つまり効率が低い)、静圧も低いことで
ある。また、その細長形状のために撓み易いので、あま
り回転数を上げることができないという問題もある。こ
の欠点を解消すべく、実開昭56−8897号には、貫
流ファンに代えて遠心ファンを用いた細長円筒形多翼フ
ァンが開示されている。この装置は、図2に示すよう
に、複数個の多翼遠心ファンユニット7をスペーサ9を
介して同一回転軸に沿って連結したものである。各遠心
ファンユニット7は1対のエンドリング11、11の間
に多数の羽根板13を円筒状に架設したものであり、隣
合う遠心ファンユニット7、7のエンドリング11、1
1同士が複数本のロッド状のスペーサ9で繋がれてい
る。また、この細長円筒状多翼ファンのケーシング15
は、個々の多翼遠心ファンユニット7毎に独立した吹出
用流路17を形成している。この細長円筒状多翼ファン
が回転すると、矢印で示すように、各遠心ファンユニッ
ト7、7の間の空間から空気が各遠心ファンユニット
7、7の内部に取り込まれ、そして遠心力によって各遠
心ファンユニット7、7の外方へ吐き出される。
【0004】この細長円筒型多翼ファンは、遠心ファン
の原理を利用しており、かつ複数本のスペーサで遠心フ
ァンを互いに繋ぐことによって剛性を高めているので回
転数を上げることができ、よって、一般的な貫流ファン
よりも送風能力が高いという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実開昭56−8897
号の多翼ファンの一つの問題は、スペーサが風を切って
大きい騒音を生じることである。別の問題は、複数の多
翼遠心ファンをスペーサで連結するという幾分複雑な構
造をもつために、製造コストも高くなるが、そのコスト
上昇の割には送風性能の向上が大きくはないという点で
ある。送風性能の向上が芳しくないことの一つの原因と
して、吹出用流路が個々の遠心ファンユニット毎に独立
しているので、この流路における空気抵抗が大きい点が
挙げられる。第2の原因として、遠心ファンユニットそ
れ自体の性能が考えられる。すなわち、遠心ファンは、
その軸方向先端側の開口から外気を内部に吸込み、吸込
んだ空気を遠心力により外方へ吹出すものであるが、そ
の空気の流れの関係から、吸込み口つまり軸方向先端に
近い箇所での効率が低いという欠点を有している。この
欠点を改善するには、個々の遠心ファンユニットの長さ
を短くすることが考えられる。しかし、そうすると、よ
り多くのファンユニットが必要となるため、上述に加え
て製造コストが更に増大する問題が生じる。
【0006】また、単独の遠心ファンについては、上記
の欠点を解決するため、例えば特開昭7−233798
号のように、低効率な吸い込み口近傍箇所を、空気を先
端から吸込み斜め外方へ出すという斜流ファンに置き換
えたものが知られている。しかし、斜流ファンの性能
は、その原理上あまり高いものではないから、際立った
送風量増大効果は期待できない。
【0007】従って、本発明の目的は、従来技術よりも
優れた送風性能が得られる改良された多翼ファンを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面に従
う多翼ファンは、相互間に空間をもって同一の回転軸に
沿って連結された複数の多翼遠心ファンユニットと、こ
の連結された複数の多翼遠心ファンユニットを収容した
ケーシングとを備える。そして、ケーシングは、複数の
多翼遠心ファンユニットから吐出される空気を外部へ吹
出すための吹出用流路を形成しており、この吹出用流路
は複数の多翼遠心ファンユニットについて連続した共通
の流路となっている。
【0009】この多翼ファンは、遠心ファンを利用して
いると共に、吹出用流路が、個々の遠心ファンユニット
毎に独立しているのでなく、複数の遠心ファンユニット
について連続した共通の流路となっているので、吹出用
流路の抵抗が小さく、よって送風性能が高い。
【0010】好適な実施形態では、遠心ファンユニット
の端面の空気吸込用開口と上記吹出用流路とを除いて、
遠心ファンユニットの各々がスクロール板で個別に覆わ
れている。これにより、各遠心ファンユニットは、他の
遠心ファンユニットからの影響をあまり受けることな
く、それぞれの送風性能を効果的に発揮することができ
る。
【0011】また、好適な実施形態では、各遠心ファン
ユニットは、回転軸を中心軸にした断面円形の回転心棒
を有し、この回転心棒をもって互いに連結されている。
この構成によれば、図2に示した従来ファンにおけるス
ペーサ風切り音の問題はなく、よって騒音が小さい。
【0012】本発明の第2の側面に従う多翼ファンは、
相互間に空間をもって同一の回転軸に沿って連結された
複数の多翼遠心ファンユニットを備え、この遠心ファン
ユニットの少なくとも一つが、回転軸を中心軸にした円
筒状に配列された多数枚の第1の羽根板を有する比較的
小さい内周径をもつ第1の遠心ファンと、同じく円筒状
に配列された多数枚の第2の羽根板を有する比較的大き
い内周径をもつ第2の遠心ファンとを有しており、第2
の遠心ファンは第1の遠心ファンの先端部に取り付けら
れている。
【0013】本発明の第3の側面に従う多翼ファンは、
相互間に空間をもって同一の回転軸に沿って連結された
複数の多翼遠心ファンユニットを備え、この遠心ファン
ユニットの少なくとも一つが、異なる内周径をもつ複数
の遠心ファンを有し、比較的小さい内周径をもつ遠心フ
ァンの先端側に比較的大きい内周径をもつ別の遠心ファ
ンが取り付けられている。
【0014】この第2及び第3の側面に従う多翼ファン
では、内周径の小さい第1の遠心ファンの中で効率の悪
い部分である先端部外周寄り部分を、内周径の大きい第
2の遠心ファンが補って効率を高めるので、送風性能が
向上する。このような送風性能の高い遠心ファンユニッ
トを用いると、同じ送風性能を得るために、従来のファ
ンより回転数を下げることができ、小型にでき、ファン
材料の剛性も低くて済むので、騒音低下、小型化または
コスト低減といった利点が得られる。
【0015】好適な実施形態では、第1の遠心ファンの
羽根板は幅広であり、その先端部に取り付けられた第2
の遠心ファンの羽根板は幅狭である。羽根板間の隙間の
幅は1〜3mmの範囲内であることが、大きい送風量を
得る上で望ましい。この隙間は従来の多翼ファンのそれ
よりも狭いものである。
【0016】また、好適な実施形態では、第1の遠心フ
ァンの先端面は、内周側から外周側へ向かって先端側か
ら基端側へと向かうよう回転軸に対し傾斜した面を有し
ており、この傾斜面上の外周寄りに第2の遠心ファンが
取り付けられている。この構造は、第1の遠心ファンの
効率の悪い先端外周寄りの部分が除去され、第2の遠心
ファンで置き換えられたものということができる。ま
た、第1の遠心ファンの傾斜した先端面が、第2の遠心
ファンへ入る空気流をスムーズにする役割も果たす。よ
って、送風能力が一層向上する。
【0017】また、好適な実施形態では、第1の遠心フ
ァンの先端面の少なくとも一部に円環状の導風板が接合
されている。この導風板は第2の遠心ファンへ効果的に
空気流を導き、送風能力の向上に寄与する。
【0018】本発明の第5の側面に従う送風装置は、空
気吸込口と空気吹出口とをもった空気流路と、この空気
流路内に配置された本発明に従う多翼ファンと、空気流
路内に配置された空気処理器とを備える。送風装置は、
具体的には、空気調和機、温風室内暖房機、壁掛型浴室
衣類乾燥装置、または空気清浄器などである。個々の送
風装置の目的に応じて、空気処理器には、空気を加熱又
は冷却するための熱交換器、ヒータ、冷却器、空気を清
浄化する清浄ユニット、オゾン発生ユニット、或いはイ
オン発生ユニットなどの適当な空気処理器が流路内に配
置される。この送風装置は、本発明の多翼ファンを用い
ているので、騒音が小さく、送風能力が高く、また、同
じ送風能力であるならば、従来の送風装置より小型化、
低コスト化が容易である。
【0019】
【発明の実施の形態】図3は、本発明の一実施形態にか
かる多翼ファンの全体構成を示し、図4及び図5はぞれ
それ図3のA−A線及びB−B線での同ファンの断面図
を示す。
【0020】この多翼ファン21は、複数個の多翼遠心
ファンユニット23を相互間に空間を空けて同一回転軸
に沿って連結したものである。個々の遠心ファンユニッ
ト23は円筒形の回転心棒25を有し、その回転心棒2
5をもって、隣の遠心ファンユニット23の回転心棒2
5に結合されている。また、一方の端の遠心ファンユニ
ット23の回転心棒26にはモータ37が結合されてい
る。遠心ファンユニット23同士を繋ぐ回転心棒25は
十分に太く十分な剛性を有し、それにより、使用回転数
範囲においてこの多翼ファン21に撓みが生じないよう
になっている。
【0021】各多翼遠心ファンユニット23は、多数の
羽根板27を回転心棒25と同軸の円筒体状に配列した
ものである。後に詳述するように、羽根板27は幅狭の
上羽根板と幅広の羽根板とを組み合わせた独特の形状を
有している。
【0022】この多翼ファン21を収容したケーシング
29は、次の幾つかの部分から構成される。まず1対の
外側板29A、29Aが、この多翼ファン21の両端面
を外側から覆っている。また、図4に示すように湾曲し
た外側スクロール板29Bが、個々の多翼遠心ファンユ
ニット23の外周を包囲している。この外側スクロール
板29Bは所定方向にて開口して、そこに吹出用流路3
1を形成している。この吹出用流路31は、図2に示し
た従来装置の吹出用流路17のように個々の遠心ファン
ユニット7ごとに独立しているのでなく、複数の多翼遠
心ファンユニット23の全部について連続した共通の一
つの流路として形成されている。また、図5に示すよう
に湾曲した内側湾曲板29Cが、隣合う多翼遠心ファン
ユニット23、23の間の空間を、遠心ファンユニット
23の羽根板27の円筒状列の内周径とほぼ同径で且つ
ファン回転軸と同軸の円周に沿って包囲している。この
内側湾曲板29Cは、吹出用流路31とは別の所定方向
にて開口して、そこに吸込用流路33を形成している。
また、図5に示すように概略三日月形をした仕切り板2
9Dが、外側スクロール板29Bで包囲された各多翼遠
心ファンユニット23の外方の空間を、吸込用流路33
から仕切っている。
【0023】各内側湾曲板29Cと仕切板29Dとの間
には、図5に示すように、遠心ファンユニット23の羽
根板27の円筒状列の内周径とほぼ同径の円形の吸込穴
35が形成されている。同様の吸込穴35は、外側板2
9A、29Aにも形成されている。
【0024】この多翼ファン21が回転すると、矢印で
示すように、各吸込用流路33から各吸込穴35を通っ
て空気が各遠心ファンユニット23の内部に吸込まれ、
吸込まれた空気は遠心力により羽根板27間の隙間を通
って各遠心ファンユニット23の外方へ吹出される。複
数の遠心ファンユニット23から吹出された空気は共通
の吹出用流路31へ集められ、ここを通って幅広の帯状
の風となって外部へ吐き出される。
【0025】図3〜図5に示した構造によると、複数の
遠心ファンユニット23は円筒状の回転心棒25で繋が
れているため、図2に示した従来ファンのようなスペー
サの風切り音の問題はなく騒音は小さい。また、吹出用
流路31が全て遠心ファンユニット23について連続し
た共通の一流路となっているため、図2に示した従来フ
ァンに比較して、流路抵抗が小さく、よって、より高い
送風能力が得られる。
【0026】図6は、本実施形態の多翼ファン21を構
成する遠心ファンユニット23の回転軸Fに沿った断面
図である。図7及び図8はそれぞれ、図6のC−C線及
びD−D線に沿った遠心ファンユニット23の断面図で
ある。なお、図6の断面は、図7及び図8のE−E線に
沿ったものである。なお、以下の説明では、図6の左側
を「先端側」、右側を「基端側」と呼ぶことにする。
【0027】図示のように、遠心ファンユニット23の
回転心棒25は、その両端面が凹凸を有して、別の遠心
ファンユニット23の回転心棒25に填め込み式で結合
できるようになっており、所望の個数の遠心ファンユニ
ット23を連結することができる。回転心棒25は高い
剛性を得るために2重パイプ構造になっている。なお、
回転心棒25の内側に金属パイプ等を嵌め入れるなどし
て回転心棒25の剛性をさらに高めてもよく、これは、
例えばエアカーテンを作り出す装置のように長大な回転
心棒25が必要な場合などに有用である。
【0028】回転心棒25の外周には円筒状の回転板4
1が形成されており、この回転板41の周縁に多数枚
(例えば、100枚程度)の幅広羽根板27Aが回転軸
Fと平行な向きで結合されている。これら多数枚の幅広
羽根板27Aは回転軸Fを中心とする円筒状に一定ピッ
チで配列されている。幅広羽根板27A間の隙間の幅W
1は1〜3mm程度、好ましくは2〜3mm程度が、大
きい風量を得る上での適当な範囲である。これら幅広羽
根板27Aの円筒状列の外周側の基端角は補強リング4
3によって連結されている。この幅広羽根板27Aの円
筒状列は「第1の遠心ファン」として機能し、矢印で示
すように、遠心ファンユニット23の先端側開口45及
び基端側開口47からそれぞれ内側空間49、51内へ
空気を吸入し、その吸入した空気を幅広羽根板27Aの
隙間を通して外方へ吹出す。
【0029】空気の取り込みを良くするために、幅広羽
根板27Aの内周側及び外周側の端部は回転方向Gに対
して鋭角をなすように湾曲した前進翼となって多翼の
「シロッファン」を構成している。しかし、必ずしもこ
のようになっている必要はなく、幅広羽根板27Aが平
板状で「ラジアルファン」を構成していてもよいし、幅
広羽根板27Aが後退翼で「ターボファン」を構成して
いてもよい。
【0030】図6に示すように、幅広羽根板27Aの先
端部の外周よりの部分は、内周側から外周側へ向かって
先端側から基端側へと向かうように回転軸Fに対し傾斜
したラインに沿って切除された如くになっている。この
幅広羽根板27Aの上記のように傾斜した先端縁上に、
円環状の導風板53が接合されている。そして、この導
風板53の外周寄りの表面上に、多数枚(例えば、80
枚程度)の幅狭羽根板27Bが回転軸Fと平行に立設さ
れ、一定ピッチで円筒状に配列されている。幅狭羽根板
27B間の隙間の幅W2は1〜3mm程度、好ましくは
2〜3mm程度が、大きい風量を得る上での適当な範囲
である。これらの幅狭羽根板27Bの幅は幅広羽根板2
7Aよりも明らかに狭く、よって、幅狭羽根板27Bの
円筒状列は、幅広羽根板27Aの円筒状列よりも大きい
内周径を有していて、その内側に内側空間55を形成し
ている。幅狭羽根板27Bの外周側の先端角は補強リン
グ57により連結されている。幅狭羽根板27Bの円筒
状列は「第2の遠心ファン」として機能し、矢印で示す
ように、先端側開口45から内側空間55内へ空気を吸
入し、その吸入した空気を幅狭羽根板27B間の隙間を
通して外方へ吹出す。導風板53は、幅狭羽根板27B
の内側空間55へ吸入された空気を幅狭羽根板27B側
へ導く役目をする。
【0031】幅狭羽根板27Bの先端は幅広羽根板27
Aの先端より先端側へ突出しており、それにより、幅広
羽根板27Aの内側空間49への空気の吸入が良好にな
る。また、導風板53は図6に示すように空気の流れに
沿って傾斜しかつ湾曲有し、それにより、内側空間55
へ吸入された空気を幅狭羽根板27B側へスムーズに導
くことができる。また、幅狭羽根板27Bも湾曲してい
るが、必ずしもそうでなければならないわけではない。
幅広羽根板27Aの円筒状列の内外径比(内周直径/外
周直径)は例えば60%〜65%程度、幅狭羽根板27
Bの円筒状列の内外径比は例えば85%〜90%程度で
あるが、必ずしもそうでなければならないわけではな
い。
【0032】このような遠心ファンユニット23を回転
させると、既に述べたとおり、幅広羽根板27Aの円筒
状列も幅狭羽根板27Bの円筒状列もそれぞれ「遠心フ
ァン」として機能する。ここで、幅狭羽根板27Bの遠
心ファン作用が有効に発揮される場所は、幅広羽根板2
7Aの先端部の「斜めラインに沿って切除された如くに
なった部分」と上に説明した外周寄りの部分である。こ
の部分は、比較的に効率が悪く送風量が小さいという点
で問題視されていた部分である。本実施形態では、幅広
羽根板27Aの「第1の遠心ファン」におけるこの低効
率部分が切除されて、より大きい内径をもった幅狭羽根
板27Bの「第2の遠心ファン」に置き換えられてい
る。これにより、この低効率部分の効率が向上し、よっ
て風量の増大及び静圧の向上が得られる。更に、導風板
53が、「第2の遠心ファン」での空気の流れを一層良
好にし、風量増大及び静圧向上の効果をより高めてい
る。
【0033】結果として、送風能力が際立って向上す
る。このように送風能力が高いために、従来の多翼ファ
ンに比較して、同じ風量や静圧を得るために必要な回転
数は低くて済み、サイズもより小型で済むため、ファン
の撓みという問題も少ない。このことは、また、所望の
送風性能を得るために、従来は剛性の高い金属で作らな
ければならなかったところ、本実施形態であれば安価な
合成樹脂で作れるという利点も生む。さらに、回転数が
低くて済むことは、騒音の低下につながる。また、ファ
ンが小型で済むことは、送風装置全体の小型化やコスト
の低下につながる。
【0034】図9〜図13は、遠心ファンユニット23
の種々の変形例を示す。なお、説明を分かり易くするた
め、図9〜図13において、前掲の図と同種の要素には
同じ参照番号を付してある。
【0035】図9に示す変形例では、幅広羽根板27A
の内周側の先端部が、幅狭羽根板27Bの先端部と高さ
まで先端側へ突出している。さらには、幅広羽根板27
Aの内周側の先端部が、幅狭羽根板27Bの先端部より
もさらに先端側へ突出するような設計とすることもでき
る。いずれの設計でも、効果に程度の差はあるものの、
前述したように幅広羽根板27Aの「第1の遠心ファ
ン」の効率の悪い先端外周側部分に置き換わって、幅狭
羽根板27Bの「第2の遠心ファン」が効率を改善する
という効果が得られる。
【0036】図10に示す変形例では、幅広羽根板27
Aの円筒状列がその基端部にて回転板41と結合されて
おり、よって、遠心ファンユニット23は先端側開口4
5からのみ吸気する。また、回転板41は、空気の流れ
にほぼ沿って傾斜し且つ湾曲していて、それにより、
「第1の遠心ファン」内での空気の流れを良好にしてい
る。
【0037】図11に示す変形例では、回転板41の先
端側と基端側の双方に、幅広羽根板27Aの円筒状列と
幅狭羽根板27Bの円筒状列の組み合わせが形成されて
いて、遠心ファン23の先端側開口45からの基端側開
口47からも同様に吸気される。
【0038】図12に示す変形例では、幅狭羽根板27
Bが幅広羽根板27Aよりも外方へせり出して配置され
ており、幅狭羽根板27Bの円筒状列の内周径は上述の
実施形態よりも大きい。
【0039】図13に示す変形例では、幅広羽根板27
Aに幅の異なる(つまり、内周側への突出量の異なる)
2種類の羽根板27AL、27Sがあって、その2種類
の羽根板27AL、27Sが交互に配列されている。こ
れにより、内部空間49内の空気が幅広羽根板27A間
の隙間へ取り込まれ易くなる。
【0040】その他に、遠心ファンユニット23の具体
的構成には、上述した変形例の特徴を組み合わせたり、
例えば導風板53を省略するなどの簡略化をしたり、或
いは、「第2の遠心ファン」の先端側外周寄りに更に幅
狭の羽根板を用いた「第3の遠心ファン」を設けるなど
といった様々な変形が考え得る。
【0041】図14は、上記実施形態にかかる多翼ファ
ン21を用いた送風装置を部分的に破断して示したもの
である。
【0042】送風装置61は、例えば、空調機室内ユニ
ット、温風室内暖房機、エアカーテン発生装置、壁掛型
浴室衣類乾燥装置、または空気清浄器などであって、そ
の外ケース63は空気を吸込む吸込口65と、空気を吐
き出す吹出口67とを有している。外ケース63内に空
気流路が形成され、この空気流路内に本発明に従う多翼
ファン21が配置される。図14では図示を省略してあ
るが、多翼ファン21は図3に示したようなケーシング
29内に収められており、このケーシング29が形成す
る吹出用流路31が、図14に示す吹出口67に繋がっ
ている。空気流路に沿った多翼ファン21より上流側の
箇所69又は下流側の箇所71に、空気を加熱又は冷却
するための熱交換器、ヒータ、冷却器、空気を清浄化す
る清浄ユニット、オゾン発生ユニット、或いはイオン発
生ユニットなど、個々の送風装置の目的に応じた空気処
理器が配置される。
【0043】以上、本発明の実施形態を説明したが、こ
れらの実施形態はあくまで本発明の説明のための例示で
あり、本発明をこれら実施形態にのみ限定する趣旨では
ない。従って、本発明は、上記実施形態以外の様々な形
態でも実施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の一般的な貫流ファンの断面図。
【図2】従来の遠心ファンを用いた多翼ファンの全体構
成図。
【図3】本発明の一実施形態にかかる多翼ファンの全体
構成図。
【図4】図3のA−A線での同実施形態の断面図。
【図5】図3のB−B線での同実施形態の断面図。
【図6】同実施形態を構成する遠心ファンユニットの回
転軸に沿った断面図。
【図7】図6のC−C線に沿った同遠心ファンユニット
の断面図。
【図8】図6のD−D線に沿った同遠心ファンユニット
の断面図。
【図9】遠心ファンユニットの第1の変形例を示す断面
図。
【図10】遠心ファンユニットの第2の変形例を示す断
面図。
【図11】遠心ファンユニットの第3の変形例を示す断
面図。
【図12】遠心ファンユニットの第4の変形例を示す断
面図。
【図13】遠心ファンユニットの第5の変形例を示す断
面図。
【図14】本発明の多翼ファンを用いた送風装置の斜視
図。
【符号の説明】
21 多翼ファン 23 多翼遠心ファンユニット 27 羽根板 25 回転心棒 27A 幅広羽根板(第1の羽根板) 27B 幅狭羽根板(第2の羽根板) 29 ケーシング 31 吹出用流路 33 吸込用流路 35 吸込穴(空気吸込用開口) 53 導風板 61 送風装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互間に空間をもって同一の回転軸に沿
    って連結された複数の多翼遠心ファンユニットと、 前記連結された複数の多翼遠心ファンユニットを収容し
    たケーシングとを備え、 前記ケーシングが、前記複数の多翼遠心ファンユニット
    から吐出される空気を外部へ吹出すための吹出用流路を
    形成しており、前記吹出用流路が前記複数の多翼遠心フ
    ァンユニットについて連続した共通の流路である多翼フ
    ァン。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングがスクロール板を有し、
    このスクロール板が、個々の前記多翼遠心ファンユニッ
    トの空気吸込用開口及び前記吹出用流路を除いて、前記
    多翼遠心ファンユニットの各々の外周を個別に覆ってい
    る請求項1記載の多翼ファン。
  3. 【請求項3】 前記複数の遠心ファンユニットの少なく
    とも一つが、 前記回転軸を中心軸にした円筒状に配列された多数枚の
    第1の羽根板を有する、比較的小さい内周径をもつ第1
    の遠心ファンと、 前記回転軸を中心軸にした円筒状に配列された多数枚の
    第2の羽根板を有する、比較的大きい内周径をもつ第2
    の遠心ファンとを備え、 前記第2の遠心ファンが前記第1の遠心ファンの先端部
    に取り付けられている請求項1記載の多翼ファン。
  4. 【請求項4】 前記第2の羽根板が前記第1の羽根板よ
    り狭い幅を有する請求項3記載の多翼ファン。
  5. 【請求項5】 前記第1の羽根板間の隙間及び前記第2
    の羽根板間の隙間の幅が、1〜3mmの範囲内である請
    求項3記載の多翼ファン。
  6. 【請求項6】 前記第1の遠心ファンの先端面が、内周
    側から外周側へ向かって先端側から基端側へと向かうよ
    う前記回転軸に対し傾斜した面を有しており、この傾斜
    面上の外周寄りに前記第2の羽根板が配置されている請
    求項3記載の多翼ファン。
  7. 【請求項7】 前記第1の遠心ファンの先端面の少なく
    とも一部に接合された円環状の導風板を更に備えた請求
    項3記載の多翼ファン。
  8. 【請求項8】 前記複数の遠心ファンユニットの各々
    が、前記回転軸を中心軸にした断面円形の回転心棒を有
    し、前記回転心棒をもって相互に連結されている請求項
    1記載の多翼ファン。
  9. 【請求項9】 相互間に空間をもって同一の回転軸に沿
    って連結された複数の多翼遠心ファンユニットを備え、 前記複数の遠心ファンユニットの少なくとも一つが、 前記回転軸を中心軸にした円筒状に配列された多数枚の
    第1の羽根板を有する、比較的小さい内周径をもつ第1
    の遠心ファンと、 前記回転軸を中心軸にした円筒状に配列された多数枚の
    第2の羽根板を有する、比較的大きい内周径をもつ第2
    の遠心ファンとを備え、 前記第2の遠心ファンが前記第1の遠心ファンの先端部
    に取り付けられている多翼ファン。
  10. 【請求項10】 相互間に空間をもって同一の回転軸に
    沿って連結された複数の多翼遠心ファンユニットを備
    え、 前記複数の遠心ファンユニットの少なくとも一つが、 異なる内周径をもつ複数の遠心ファンを有し、比較的小
    さい内周径をもつ遠心ファンの先端側に比較的大きい内
    周径をもつ別の遠心ファンが取り付けられている多翼フ
    ァン。
  11. 【請求項11】 空気吸込口と空気吹出口とをもった空
    気流路と、 前記空気流路内に配置された多翼ファンと、 前記多翼ファンを収容したケーシングと、 前記空気流路内に配置された空気処理器とを備え、 前記多翼ファンは、相互間に空間をもって同一の回転軸
    に沿って連結された複数の多翼遠心ファンユニットを有
    し、 前記ケーシングは、前記多翼ファンから吐出される空気
    を前記空気吹出口へ導く吹出用流路を形成しており、前
    記吐出用流路は前記複数の多翼遠心ファンユニットにつ
    いて連続した共通の流路である送風装置。
  12. 【請求項12】 空気吸込口と空気吹出口とをもった空
    気流路と、 前記空気流路内に配置された多翼ファンと、 前記空気流路内に配置された空気処理器とを備え、 前記多翼ファンが、相互間に空間をもって同一の回転軸
    に沿って連結された複数の多翼遠心ファンユニットを有
    し、 前記複数の遠心ファンユニットの少なくとも一つが、 前記回転軸を中心軸にした円筒状に配列された多数枚の
    第1の羽根板を有する、比較的小さい内周径をもつ第1
    の遠心ファンと、 前記回転軸を中心軸にした円筒状に配列された多数枚の
    第2の羽根板を有する、比較的大きい内周径をもつ第2
    の遠心ファンとを有し、 前記第2の遠心ファンが前記第1の遠心ファンの先端部
    に取り付けられている送風装置。
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