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JPH11195563A - 試料の分離装置及びその方法並びに基板の製造方法 - Google Patents

試料の分離装置及びその方法並びに基板の製造方法

Info

Publication number
JPH11195563A
JPH11195563A JP36101697A JP36101697A JPH11195563A JP H11195563 A JPH11195563 A JP H11195563A JP 36101697 A JP36101697 A JP 36101697A JP 36101697 A JP36101697 A JP 36101697A JP H11195563 A JPH11195563 A JP H11195563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
substrate
pair
separation
support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP36101697A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutaka Yanagida
一隆 柳田
Kazuaki Omi
和明 近江
Kiyobumi Sakaguchi
清文 坂口
Takao Yonehara
隆夫 米原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP36101697A priority Critical patent/JPH11195563A/ja
Priority to SG1998005839A priority patent/SG70141A1/en
Priority to SG200100215A priority patent/SG87916A1/en
Priority to US09/211,757 priority patent/US6418999B1/en
Priority to TW87120972A priority patent/TW429464B/zh
Priority to EP19980310462 priority patent/EP0925888B1/en
Priority to DE1998627459 priority patent/DE69827459T2/de
Priority to AT98310462T priority patent/ATE281909T1/de
Priority to AU98190/98A priority patent/AU717785B2/en
Priority to KR10-1998-0058984A priority patent/KR100366722B1/ko
Publication of JPH11195563A publication Critical patent/JPH11195563A/ja
Priority to US10/151,527 priority patent/US6521078B2/en
Priority to US10/318,231 priority patent/US6860963B2/en
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】多孔質層を有する基板を該多孔質層で分離する
装置を提供する。 【解決手段】多孔質層101bを有する貼り合わせ基板
101を基板保持部120及び150により回転させな
がら支持する。ノズル102から高速、高圧の水(ジェ
ット)を噴射し、そのジェットを貼り合わせ基板101
に挟入させる。基板保持部120,150は、貼り合わ
せ基板101が中心部付近が、内部に注入される水の圧
力により反ることを許容する一方で、その反り量を制限
するように該貼り合わせ基板101を保持する。これに
より、貼り合わせ基板101に対して内側から外側に向
かう力(分離力)を効率的に作用させると共に貼り合せ
基板101が割れることを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の分離装置及
びその方法並びに基板の製造方法に係り、特に、内部に
脆弱な層を有する板状の試料を該脆弱な層で分離する分
離装置及びその方法、該装置において使用する試料の支
持装置、並びに、該分離装置を使用した基板の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁層上に単結晶Si層を有する基板と
して、SOI(silicon on insulator)構造を有する基
板(SOI基板)が知られている。このSOI基板を採
用したデバイスは、通常のSi基板では達成し得ない数
々の優位点を有する。この優位点としては、例えば、以
下のものが挙げられる。 (1)誘電体分離が容易で高集積化に適している。 (2)放射線耐性に優れている。 (3)浮遊容量が小さく、素子の動作速度の高速化が可
能である。 (4)ウェル工程が不要である。 (5)ラッチアップを防止できる。 (6)薄膜化による完全な空乏型電解効果トランジスタ
の形成が可能である。
【0003】SOI構造は、上記のような様々な優位点
を有するため、ここ数十年、その形成方法に関する研究
が進められてきた。
【0004】SOI技術としては、古くは、単結晶サフ
ァイア基板上にSiをCVD(化学気層成長)法でヘテ
ロエピタキシ成長させて形成するSOS(silicon on s
apphire)技術が知られている。このSOS技術は、最
も成熟したSOI技術として一応の評価を得たものの、
Si層と下地のサファイア基板との界面における格子不
整合による大量の結晶欠陥の発生、サファイア基板を構
成するアルミニウムのSi層への混入、基板の価格、大
面積化への遅れ等の理由により実用化が進んでいない。
【0005】SOS技術に次いで、SIMOX(separa
tion by ion implanted oxygen)技術が登場した。この
SIMOX技術に関して、結晶欠陥の低減や製造コスト
の低減等を目指して様々な方法が試みられてきた。この
方法としては、基板に酸素イオンを注入して埋め込み酸
化層を形成する方法、酸化膜を挟んで2枚のウェハを貼
り合わせて一方のウェハを研磨又はエッチングして、薄
い単結晶Si層を酸化膜上に残す方法、更には、酸化膜
が形成されたSi基板の表面から所定の深さに水素イオ
ンを打ち込み、他方の基板と貼り合わせた後に、加熱処
理等により該酸化膜上に薄い単結晶Si層を残して、貼
り合わせた基板(他方の基板)を剥離する方法等が挙げ
られる。
【0006】本出願人は、特開平5−21338号にお
いて、新たなSOI技術を開示した。この技術は、多孔
質層が形成された単結晶半導体基板上に非多孔質単結晶
層(SiO2)を形成した第1の基板を、絶縁層(Si
2)を介して第2の基板に貼り合わせ、その後、多孔
質層で両基板を分離し、第2の基板に非多孔質単結晶層
を移し取るものである。この技術は、SOI層の膜厚均
一性が優れていること、SOI層の結晶欠陥密度を低減
し得ること、SOI層の表面平坦性が良好であること、
高価な特殊仕様の製造装置が不要であること、数100
Å〜10μm程度の範囲のSOI膜を有するSOI基板
を同一の製造装置で製造可能なこと等の点で優れてい
る。
【0007】更に、本出願人は、特開平7−30288
9号において、上記の第1の基板と第2の基板とを貼り
合わせた後に、第1の基板を破壊することなく第2の基
板から分離し、その後、分離した第1の基板の表面を平
滑にして再度多孔質層を形成し、これを再利用する技術
を開示した。この技術は、第1の基板を無駄なく使用で
きるため、製造コストを大幅に低減することができ、製
造工程も単純であるという優れた利点を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の技術において
は、貼り合わせた2枚の基板を分離する際に、両基板の
破損がなく、また、パーティクルの発生による基板や製
造装置等の汚染が少ないことが要求される。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、基板等の試料の分離に好適な分離装置及びそ
の方法、該分離装置において使用する試料の支持装置、
並びに、該分離装置を使用した基板の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る試料の分離
装置は、内部に脆弱な層を有する板状の試料を該脆弱な
層で分離する分離装置であって、試料に向けて流体を噴
射する噴射部と、試料を両側から挟むようにして保持す
る一対の保持部とを備え、前記一対の保持部は、前記噴
射部から噴射され試料内部に注入された流体の圧力によ
り該試料が2枚に分かれるようにして反ることを許容す
る一方で、その反り量を制限することを特徴とする。
【0011】上記の分離装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、滑らかな凸状の支持面
を有し、該支持面により試料を保持することが好まし
い。
【0012】上記の分離装置において、前記支持面は、
例えば、実質的に球面の一部であることが好ましい。
【0013】上記の分離装置において、前記支持面は、
例えば、頂上部を凸面で構成した円錐がなす面であるこ
とが好ましい。
【0014】上記の分離装置において、前記支持面は、
例えば、実質的に円錐台状の面で構成した面であること
が好ましい。
【0015】上記の分離装置において、前記支持面は、
例えば、円錐台が数段重なって全体として滑らかな凸形
状を構成する面であることが好ましい。
【0016】上記の分離装置において、前記支持面は、
例えば、円柱が数段重なって全体として凸形状を構成す
る面であることが好ましい。
【0017】上記の分離装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、弾性体を含み、試料か
ら受ける力により変形することが好ましい。
【0018】上記の分離装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、少なくとも一部が弾性
体で構成された支持部を有し、該支持部により試料を保
持することが好ましい。
【0019】上記の分離装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、試料と接触し得る部分
が弾性体で構成されていることが好ましい。
【0020】上記の分離装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、弾性体からなる環状の
支持部を有することが好ましい。
【0021】上記の分離装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、その本体に弾性体を介
して連結された支持部を有することが好ましい。
【0022】上記の分離装置に、試料の面と直交する方
向に設けられた軸を中心にして前記保持部を回転させる
回転機構を更に備えることが好ましい。
【0023】上記の分離装置に、前記一対の保持部の間
隔を調整する調整機構を更に備えることが好ましい。
【0024】上記の分離装置において、前記調整機構
は、流体により試料を分離する際に、例えば、試料を押
圧するように前記一対の保持部の間隔を調整することが
好ましい。
【0025】上記の分離装置において、前記調整機構
は、流体により試料を分離する際に、例えば、前記一対
の保持部の間隔を略一定に維持することが好ましい。
【0026】上記の分離装置において、前記一対の保持
部は、試料を真空吸着する吸着機構を有することが好ま
しい。
【0027】上記の分離装置は、脆弱な層として多孔質
層を有する基板を分離する処理に好適である。
【0028】本発明に係る試料の保持装置は、内部に脆
弱な層を有する板状の試料を該脆弱な層で分離する分離
装置において使用する試料の支持装置であって、試料を
両側から挟むようにして保持する一対の保持部を備え、
前記一対の保持部は、前記分離装置に設けられた噴射部
から噴射され試料内部に注入された流体の圧力により該
試料が2枚に分かれるようにして反ることを許容する一
方で、その反り量を制限することを特徴とする。
【0029】上記の支持装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、滑らかな凸状の支持面
を有し、該支持面により試料を保持することが好まし
い。
【0030】上記の支持装置において、前記支持面は、
例えば、実質的に球面の一部であることが好ましい。
【0031】上記の支持装置において、前記支持面は、
例えば、頂上部を凸面で構成した円錐がなす面であるこ
とが好ましい。
【0032】上記の支持装置において、前記支持面は、
例えば、実質的に円錐台状の面で構成した面であること
が好ましい。
【0033】上記の支持装置において、前記支持面は、
例えば、円錐台が数段重なって全体として滑らかな凸形
状を構成する面であることが好ましい。
【0034】上記の支持装置において、前記支持面は、
例えば、円柱が数段重なって全体として凸形状を構成す
る面であることが好ましい。
【0035】上記の支持装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、弾性体を含み、試料か
ら受ける力により変形することが好ましい。
【0036】上記の支持装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、少なくとも一部が弾性
体で構成された支持部を有し、該支持部により試料を保
持することが好ましい。
【0037】上記の支持装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、試料と接触し得る部分
が弾性体で構成されていることが好ましい。
【0038】上記に支持装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、弾性体からなる環状の
支持部を有することが好ましい。
【0039】上記の支持装置において、前記一対の保持
部の少なくとも一方は、例えば、その本体に弾性体を介
して連結された支持部を有することが好ましい。
【0040】上記の支持装置に、試料の面と直交する方
向に設けられた軸を中心にして前記保持部を回転させる
回転機構を更に備えることが好ましい。
【0041】上記の支持装置に、前記一対の保持部の間
隔を調整する調整機構を更に備えることが好ましい。
【0042】上記の支持装置において、前記調整機構
は、流体により試料を分離する際に、例えば、試料を押
圧するように前記一対の保持部の間隔を調整することが
好ましい。
【0043】上記の支持装置において、前記調整機構
は、流体により試料を分離する際に、例えば、前記一対
の保持部の間隔を略一定に維持することが好ましい。
【0044】上記の支持装置に、前記一対の保持部は、
試料を真空吸着する吸着機構を有することが好ましい。
【0045】上記の支持装置は、脆弱な層として多孔質
層を有する基板を支持して、分離処理に供する支持装置
として好適である。
【0046】本発明に係る試料の分離方法は、上記の分
離装置を使用して脆弱な層を有する試料を分離すること
を特徴とする。
【0047】上記の分離方法において、前記噴射部から
噴射させる流体として、例えば水を使用することが好ま
しい。
【0048】本発明に係る他の分離方法は、一方の面に
多孔質層及び非多孔質層を順に形成した第1の基板の前
記非多孔質層側を第2の基板に貼り合わせてなる基板を
前記多孔質層で分離する分離方法であって、その分離に
際して、上記の分離装置を使用することを特徴とする。
【0049】本発明に係る基板の製造方法は、一方の面
に多孔質層及び非多孔質層を順に形成した第1の基板の
前記非多孔質層側を第2の基板に貼り合せる工程と、貼
り合わせた基板を前記多孔質層で分離する分離工程とを
含む基板の製造方法であって、前記分離工程において、
上記の分離装置を使用することを特徴とする。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好適な実施の形態を説明する。
【0051】図14は、本発明の好適な実施の形態に係
るSOI基板の製造を方法を工程順に説明する図であ
る。
【0052】図14(a)に示す工程では、単結晶Si
基板11を準備して、その表面に陽極化成等により多孔
質Si層12を形成する。次いで、図14(b)に示す
工程では、多孔質Si層12上に非多孔質単結晶Si層
13をエピタキシャル成長法により形成する。これによ
り、第1の基板()が形成される。
【0053】図14(c)に示す工程では、先ず、単結
晶Si基板14の表面に絶縁層(例えば、SiO2層)
15を形成した第2の基板()を準備し、第1の基板
()と第2の基板()とを、非多孔質単結晶Si層
13と絶縁層15とが面するように室温で密着させる。
その後、陽極接合、加圧若しくは熱処理又はこれらを組
合わせた処理により第1の基板()と第2の基板
()とを貼り合わせる。この処理により、非多孔質単
結晶Si層13と絶縁層15が強固に結合される。な
お、絶縁層15は、上記のように単結晶Si基板14側
に形成しても良いし、非多孔質単結晶Si層13上に形
成しても良く、両者に形成しても良く、結果として、第
1の基板と第2の基板を密着させた際に、図14(c)
に示す状態になれば良い。
【0054】図14(d)に示す工程では、貼り合わせ
た2枚の基板を、多孔質Si層12の部分で分離する。
これにより、第2の基板側(''+)は、多孔質Si
層12''/単結晶Si層13/絶縁層15/単結晶Si
基板14の積層構造となる。一方、第1の基板側
(')は、単結晶Si基板11上に多孔質Si層1
2’を有する構造となる。
【0055】分離後の基板(’)は、残留した多孔質
Si層12’を除去し、必要に応じて、その表面を平坦
化することにより、再び第1の基板()を形成するた
めの単結晶Si基板11として使用される。
【0056】貼り合わせた基板を分離した後、図14
(e)に示す工程では、第2の基板側(''+)の表
面の多孔質層12''を選択的に除去する。これにより、
単結晶Si層13/絶縁層15/単結晶Si基板14の
積層構造、すなわち、SOI構造を有する基板が得られ
る。
【0057】この実施の形態においては、図14(d)
に示す工程、すなわち、貼り合わせた2枚の基板(以
下、貼り合わせ基板)を分離する工程において、分離領
域である多孔質Si層に対して、選択的に高圧の液体又
は気体(流体)を噴射することにより該分離領域で基板
を2枚に分離する分離装置を使用する。
【0058】[分離装置の基本構成]この分離装置は、
ウォータージェット法を適用したものである。一般に、
ウォータジェット法は、水(固い材料を切断する場合に
は研磨材を加える)を高速、高圧の束状の流れにして対
象物に対して噴射して、セラミックス、金属、コンクリ
ート、樹脂、ゴム、木材等の切断、加工、表面の塗膜の
除去、表面の洗浄等を行う方法である(ウォータージェ
ット第1巻1号第4ページ参照)。従来、ウォータージ
ェット法は、主に材料の一部を除去することにより、上
記のような切断、加工、塗膜の除去、表面の洗浄を行う
ことに利用されていた。
【0059】この分離装置は、脆弱な構造部分である貼
り合わせ基板の多孔質層(分離領域)に対して、基板の
面方向に、高速、高圧の流体を束状の流れにして噴射し
て、多孔質層を選択的に崩壊させることにより、多孔質
層の部分で基板を分離するものである。以下では、この
束状の流れを「ジェット」という。また、ジェットを構
成する流体を「ジェット構成媒体」という。ジェット構
成媒体としては、水、アルコール等の有機溶媒、弗酸、
硝酸その他の酸、水酸化カリウムその他のアルカリ、空
気、窒素ガス、炭酸ガス、希ガス、エッチングガスその
他の気体、プラズマ等を使用し得る。
【0060】この分離装置を半導体装置の製造工程、例
えば貼り合わせ基板の分離工程に適用する場合、ジェッ
ト構成媒体としては、不純物金属やパーティクル等を極
力除去した純水を使用することが好ましい。ただし、こ
の分離工程は完全低温プロセスであるため、必ずしもジ
ェット構成媒体として高純度の水を使用する必要はな
く、分離工程の終了後に基板を洗浄することもできる。
【0061】この分離装置は、貼り合せ基板の側面に表
出した多孔質層(分離領域)に向けてジェットを噴射す
ることにより、多孔質層を外周部分から中心部分に向か
って除去する。これにより、貼り合わせ基板は、その本
体部分に損傷を受けることなく、機械的な強度が脆弱な
分離領域のみが除去され、2枚の基板に分離される。な
お、貼り合わせ基板の側面が何等かの薄い層で覆われ
て、多孔質層が表出していない場合においても、ジェッ
トにより当該層を除去することにより、その後は、前述
と同様にして、貼り合わせ基板を分離することができ
る。
【0062】主にジェットによる切削力のみによって貼
り合わせ基板を分離するには、例えば1平方cm当たり
数千kgf以上の高圧をジェット構成媒体に加える必要
がある。この場合、貼り合わせ基板の外周部が損傷を受
けることや、分離両域内の内圧が高くなることにより、
貼り合わせ基板が割れることが懸念される。
【0063】そこで、この懸念を避けるため、ジェット
構成媒体に加える圧力を例えば1平方cm当たり500
kgf程度の低圧にするが好ましい。このように低圧の
ジェットを採用した場合、ジェットを多孔質層に衝突さ
せて、その衝撃により当該多孔質層を切断するというよ
りも、むしろ内部に注入されたジェット構成媒体により
貼り合わせ基板を膨張させて2枚の基板に引き離すこと
により、貼り合わせ基板が分離されることになる。した
がって、切断屑が殆ど発生しない他、基板に与える損傷
も少ない。更に、ジェット構成媒体に研磨材を混ぜる必
要もない。
【0064】貼り合わせ基板の周辺部においては、上記
の如き貼り合わせ基板を2枚の基板に引き離す効果は、
貼り合わせ基板の外周部に円周方向に沿ってV(凹)型
の溝がある場合に極めて有効に作用する。図15は、V
型の溝の有無による貼り合わせ基板に作用する力を概念
的に示す図である。図15(a)は、V型の溝22を有
する貼り合わせ基板、図15(b)は、V型の溝を有し
ない貼り合わせ基板を示す。
【0065】図15(a)に示すように、V型の溝22
を有する貼り合わせ基板においては、矢印23のよう
に、貼り合わせ基板の内側から外側に向かって力(以
下、分離力)が加わる。一方、図15(b)に示すよう
に、外周部が凸形状をなす貼り合わせ基板においては、
矢印24に示すように、貼り合わせ基板の外側から内側
に向かって力が加わる。したがって、外周部が凸形状を
なす貼り合わせ基板においては、分離領域である多孔質
層12の外周部がジェット21により除去されない限
り、分離力が作用しない。
【0066】また、貼り合わせ基板の外周部の表面に薄
い層が形成されている場合であっても、図15(a)に
示すように、V型の溝22を有する場合には、貼り合わ
せ基板に分離力が作用するため、当該層を容易に破壊す
ることができる。
【0067】貼り合わせ基板に加わる軸方向への分離力
は、基板の破損等を防ぐため、例えば1平方cm当たり
数百gf程度にすることが好ましい。
【0068】ジェットを有効に利用するためには、V型
の溝22の開口部の幅W1が、ジェット21の直径dと
同程度又は同程度以上であることが好ましい。例えば、
第1の基板()及び第2の基板()が夫々1mm厚程
度で、貼り合わせ基板が2mm厚程度の場合を考える。
通常V型溝22の開口部の幅W1は1mm程度であるの
で、ジェットの直径は1mm以下であることが好まし
い。一般的なウォータージェット装置では、直径0.1
〜0.5mm程度のジェットが使用されているため、こ
のような一般的なウォータージェット装置(例えば、ウ
ォータージェットノズル)を流用することが可能であ
る。
【0069】ここで、ジェットを噴射するノズルの形状
としては、円形の他、種々の形状を採用し得る。例え
ば、スリット状のノズルを採用し、細長い矩形断面のジ
ェットを噴射することにより、ジェットを分離領域に効
率的に挟入(2枚の基板間に差し込むようにして入れ
る)することができる。
【0070】ジェットの噴射条件は、例えば、分離領域
(例えば、多孔質層)の種類、貼り合わせ基板の外周部
の形状等に応じて決定すればよい。ジェットの噴射条件
として、例えば、ジェット構成媒体に加える圧力、ジェ
ットの走査速度、ノズルの幅又は径(ジェットの径と略
同一)、ノズル形状、ノズルと分離領域との距離、ジェ
ット構成媒体の流量等は、重要なパラメータとなる。
【0071】貼り合わせ基板の分離方法には、例えば、
1)貼り合わせ面付近に対して該貼り合わせ面に平行に
ジェットを挟入すると共にノズルを該貼り合わせ面に沿
って走査する方法、2)貼り合わせ面付近に対して該貼
り合わせ面に平行にジェットを挟入すると共に貼り合わ
せ基板を走査する方法、3)貼り合わせ面付近に対して
該貼り合わせ面に平行にジェットを挟入すると共にノズ
ル付近を腰として扇状にジェットを走査する方法、4)
貼り合わせ面付近に対して該貼り合わせ面に平行にジェ
ットを挟入すると共に該貼り合わせ基板の略中心を軸と
して該貼り合わせ基板を回転させる方法(貼り合わせ基
板が円盤状の場合に特に有効)等がある。なお、ジェッ
トは、必ずしも貼り合わせ面に対して完全に平行に噴射
する必要はない。
【0072】図1は、本発明の好適な実施の形態に係る
分離装置の概略構成を示す図である。この分離装置10
0では、低圧のジェットにより貼り合わせ基板を分離す
べく、貼り合わせ基板に効率的に分離力を作用させる一
方で、その分離力により該貼り合わせ基板が割れること
を防止するようにして該貼り合わせ基板を支持する。具
体的な例を挙げると、この分離装置100は、分離処理
の際に、貼り合わせ基板が、その内部に注入されたジェ
ット構成媒体の圧力により反ることができるようにする
一方で、その反り量を制限するようにして、該貼り合せ
基板を支持する。
【0073】この分離装置100は、真空吸着機構を備
えた基板保持部120,150を有し、この基板保持部
120,150により貼り合わせ基板101を両側から
挟むようにして保持する。貼り合わせ基板101は、内
部に脆弱な構成部である多孔質層101bを有し、この
分離装置100により、この多孔質層101bの部分で
2つの基板101a,101cに分離される。この分離
装置100においては、例えば、基板101aが図1に
おける第1の基板側(’)、基板101cが図1にお
ける第2の基板側(''+)になるようにセットす
る。
【0074】基板保持部120,150は、同一の回転
軸上に存在する。基板保持部120は、ベアリング10
8を介して支持台109に回転可能に軸支された回転軸
104の一端に連結され、この回転軸104の他端はモ
ータ110の回転軸に連結されている。したがって、モ
ータ110が発生する回転力により、基板保持部120
に真空吸着された貼り合わせ基板101が回転すること
になる。このモータ110は、貼り合わせ基板101の
分離の際に、不図示の制御器からの命令に従って、指定
された回転速度で回転軸104を回転させる。
【0075】基板保持部150は、ベアリング111を
介して支持台109に摺動可能かつ回転可能に軸支され
た回転軸103の一端に連結され、この回転軸103の
他端は、支持台109に固定されたエアシリンダ112
に連結されている。エアシリンダ112が回転軸103
を押し出すことにより、貼り合わせ基板101は、基板
保持部150によって押圧される。
【0076】基板支持部120,150は、夫々回転軸
104,103から取り外すことができる。また、基板
支持部120,150には、真空吸着機構として、夫々
1又は複数の吸引部(例えば、環状溝)181,182
が設けられており、この吸引部181,182は、夫々
回転軸104,103中を通して回転シール部104
a,103aに通じている。回転シール部104a,1
03aには、夫々真空ライン104b,103bが連結
されている。これらの真空ライン104b,103bに
は電磁弁が取り付けられており、この電磁弁を制御する
ことにより貼り合わせ基板101の着脱を制御すること
ができる。
【0077】基板支持部120,150は、分離処理の
際に分離力が貼り合わせ基板101に効率的に作用する
ように貼り合わせ基板101を保持する。基板保持部1
20,150の具体的な構成例に関しては後述する。
【0078】以下、この分離装置100による基板分離
処理に関して説明する。
【0079】この分離装置100に貼り合わせ基板10
1をセットするには、まず、エアシリンダ112に回転
軸103を収容させることにより、基板保持部120及
び150の夫々の吸着面の間に相応の距離を設ける。次
いで、貼り合せ基板101を位置合せ軸113に貼り合
わせ基板101を載せた後、エアシリンダ112に回転
軸103を押し出させることにより、貼り合わせ基板1
01を押圧して保持する(図1に示す状態)。なお、位
置合せ軸113は、ベアリング105,107を介して
支持台109に回転可能に軸支されている。
【0080】この実施の形態では、貼り合わせ基板10
1は、真空吸着ではなく、エアシリンダ112による応
圧力により保持される。例えば、その応圧力は、例え
ば、3Kgf程度が好適である。ただし、貼り合せ基板
101を真空吸着により保持することも勿論可能であ
る。ここで、分離処理の際、基板保持部120と基板保
持部150との間隔が略一定に維持されるようにエアシ
リンダ112を制御することが好ましい。
【0081】次に、ポンプ114からノズル102にジ
ェット構成媒体(例えば、水)を送り込み、ノズル10
2から噴射されるジェットが安定するまで待つ。ジェッ
トが安定したら、シャッタ106を開いて、貼り合わせ
基板101の分離領域付近にジェットを挟入させる。こ
の時、モータ110により貼り合わせ基板101を回転
させる。この際、回転軸104、基板保持部120、貼
り合わせ基板101、基板保持部150及び回転軸10
3は一体化して回転する。
【0082】ジェットが挟入されると、貼り合わせ基板
101には、脆弱な構造部である多孔質層101bに連
続的に注入されるジェット構成媒体の圧力による分離力
が作用し、これにより基板101a及び101cを連結
している多孔質層101bが破壊される。この処理によ
り、貼り合わせ基板101は、例えば約2分程で2枚の
基板に分離される。
【0083】貼り合わせ基板101が2枚の基板に分離
されたら、シャッタ106を閉じると共にポンプ114
の動作を停止する。また、モータ110の回転を停止
し、前述の電磁弁を制御することにより、基板保持部1
20、150に夫々分離された基板を真空吸着させる。
【0084】次に、エアシリンダ112に回転軸103
を収容させると、物理的に分離されていた2枚の基板
は、ジェット構成媒体(例えば、水)の表面張力を断っ
て2体に引き離される。
【0085】貼り合わせ基板101が割れることを防止
しつつ、該貼り合せ基板に分離力を効率的に作用させる
ためには、基板保持部120及び150の構造を工夫す
る必要がある。この実施の形態では、分離処理の際に、
貼り合わせ基板101が反るための空間を確保すること
により分離力を効率的に作用させる一方で、その反り量
を制限することにより貼り合せ基板101の割れを防止
する。
【0086】以下、好適な基板保持部の構成例を列挙す
る。なお、以下の構成例では、対向する一対の基板保持
部を対称な構造としているが、両者を別個の構造にする
ことも可能である。
【0087】[基板保持部の第1の構成例]図2乃至図
4は、本発明の第1の構成例に係る基板保持部120,
150の構成を示す図である。図2は斜視図、図3は分
離処理の前の状態を示す断面図、図4は分処理中の状態
を示す断面図である。
【0088】この構成例に係る基板保持部120,15
0は、夫々球面の一部で構成された凸面からなる支持面
120a,150aを有する。この支持面120a,1
50aは、貼り合せ基板101が反ることが可能な状態
で該貼り合せ基板101を支持する面であると共に、分
離処理の際に過度に貼り合せ基板101が反ることを制
限する面でもある。ここで、反り量hは、例えば0.1
〜0.5mm程度にすることが好ましい。
【0089】このような基板保持部120,150を備
えた分離装置100を用いると、貼り合わせ基板101
に対するジェットの挟入(分離処理)を開始した後、約
30秒で、貼り合わせ基板101の外周から支持面12
0a,150aの中心付近まで分離が進行する。この
時、貼り合せ基板101のうち2枚に分離された部分
は、貼り合せ基板101の内部に注入されたジェット構
成媒体の圧力(分離力)により、図4に示すように、夫
々支持面120a,150aに押し付けられる。そし
て、更に分離処理を進めることにより、分離処理の開始
後、約2分で、貼り合せ基板101が完全に分離され
る。
【0090】このように、貼り合せ基板101が反るこ
とが可能な状態で該貼り合せ基板101を保持すること
により分離力を効率的に作用させることができ、分離処
理を効率的に行うことができる。一方、貼り合せ基板1
01の反り量を制限することにより、分離された基板が
過度に反ることを避け、貼り合せ基板101が割れるこ
とを抑制することができる。
【0091】上記のように、貼り合せ基板101に作用
する応力を分散するには、支持面120a,150aが
球面であることが好ましいが、必ずしも接触面を球面で
構成する必要はない。以下、この構成例に係る基板保持
部120,150の変形例として、滑らかな凸状の面で
構成した基板保持部の構成例を挙げる。
【0092】図5乃至図8は、夫々基板保持部120,
150の変形例を示す断面図である。図5に示す基板保
持部121,151は、円錐の頂上部を凸面で構成した
支持面121a,151aを有する。図6に示す基板保
持部122,152は、円錐台の面により構成した支持
面122a,152aを有する。図7に示す基板保持部
123,153は、円錐台を数段重ねて全体として凸状
の面とした支持面123a,153aを有する。図8に
示す基板保持部124,15は、円柱を数段重ねて全体
として凸状の面とした支持面124a,154aを有す
る。
【0093】なお、図2乃至図8に示すように、基板保
持部は、貼り合せ基板101の全面を支持し得る直径を
有することが好ましいが、貼り合せ基板101の直径の
2分の1以上の直径とすることにより相応の効果を発揮
する。ただし、本発明は、直径が貼り合せ基板の2分の
1未満の基板保持部を排除するものではない。
【0094】また、基板保持部は、円盤状であることが
好ましいが、放射状、格子状その他の構造であってもよ
い。
【0095】[基板保持部の第2の構成例]図9及び図
10は、本発明の第2の構成例に係る基板保持部の構成
を示す断面図である。図9は分離処理の前の状態を示す
図、図10は分離処理中の状態を示す図である。なお、
図示の基板保持部125,155は、夫々図1に示す基
板保持部120,150を置換して使用される。
【0096】この構成例に係る基板保持部125,15
5は、夫々円盤状の本体125a,155aに、弾性体
(例えば、ゴム)からなる円盤状の支持部125b,1
55bを貼り付けたものである。この支持部125b,
155bは、貼り合せ基板101が反ることが可能な状
態で該貼り合せ基板101を支持する部材であると共
に、分離処理の際に過度に貼り合せ基板101が反るこ
とを制限する部材でもある。ここで、反り量hは、例え
ば0.1〜0.5mm程度にすることが好ましい。
【0097】このような基板保持部125,155を備
えた分離装置100を用いると、貼り合せ基板101
(分離処理)を開始した後、約30秒で、貼り合せ基板
101の外周から中心部付近まで分離が進行する。この
時、貼り合せ基板101のうち2枚に分離された部分
は、貼り合せ基板101の内部に注入されたジェット構
成媒体の圧力(分離力)により、図10に示すように、
V字状に開く。この時の貼り合せ基板101の反り量
は、分離力と支持部125b,155bの抗力とが釣り
合う量となる。そして、更に分離処理を進めることによ
り、分離処理の開始後、約2分で、貼り合せ基板101
が完全に分離される。
【0098】このように貼り合せ基板101が反ること
が可能な状態で該貼り合せ基板101を保持することに
より分離力を効率的に作用させることができ、分離処理
を効率的に行うことができる。一方、貼り合せ基板10
1の反り量を制限することにより、分離された基板が過
度に反ることを避け、貼り合せ基板101が割れること
を抑制することができる。
【0099】上記のように、貼り合せ基板101に作用
する応力を分散するためには、支持部125b,155
bの全面を弾性体で構成することが好ましいが、必ずし
も支持部の全面を弾性体で構成する必要はない。また、
前述のように、基板保持部は、貼り合せ基板101の全
面を支持し得る直径を有する好ましいが、貼り合せ基板
101の直径の2分の1以上の直径とすることにより相
応の効果を発揮する。以下、この構成例に係る基板保持
部125b,155bの変形例を挙げる。
【0100】図11乃至図13は、夫々基板保持部12
5,155の変形例を示す断面図である。図11に示す
基板保持部126,156は、夫々断面が凸型の円盤状
の第1支持部126a,156aに、環状の弾性体(例
えば、ゴム)からなる第2支持部126b,156bを
はめ込んでなる。図12に示す基板保持部127,15
7は、夫々断面が凸型の円盤状の第1支持部127a,
157aに、弾性体(例えば、ゴム)からなるOリング
状の第2支持部127b,157bをはめ込んでなる。
図13に示す基板保持部128,158は、夫々断面が
凸型の本体128a,158aに、一端が本体128
a,158aに連結されたコイルバネ128b,158
bをはめ込み、コイルバネ128b,158bの他端に
連結された環状の支持部128c,158cをはめ込ん
でなる。
【0101】なお、上記の分離装置は、貼り合せ基板そ
の他の半導体基板のみならず、種々の試料の分離に使用
することができる。
【0102】以上、特定の実施の形態を挙げて特徴的な
技術的思想を説明したが、本発明は、これらの実施の形
態に記載された事項によって限定されるものではなく、
特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内におい
て様々な変形をなし得る。
【0103】
【発明の効果】本発明は、分離対象の試料の損傷を抑え
ると共に分離処理を効率化することができる。
【0104】また、本発明に拠れば、良好な基板を製造
することができる。
【0105】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施の形態に係る分離装置の概
略構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の構成例に係る基板保持部の斜視
図である。
【図3】本発明の第1の構成例に係る基板保持部の断面
図である。
【図4】本発明の第1の構成例に係る基板保持部の断面
図である。
【図5】本発明の第1の構成例に係る基板保持部の変形
例を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の構成例に係る基板保持部の変形
例を示す断面図である。
【図7】本発明の第1の構成例に係る基板保持部の変形
例を示す断面図である。
【図8】本発明の第1の構成例に係る基板保持部の変形
例を示す断面図である。
【図9】本発明の第2の構成例に係る基板保持部の変形
例を示す断面図である。
【図10】本発明の第2の構成例に係る基板保持部の変
形例を示す断面図である。
【図11】本発明の第2の構成例に係る基板保持部の変
形例を示す断面図である。
【図12】本発明の第2の構成例に係る基板保持部の変
形例を示す断面図である。
【図13】本発明の第2の構成例に係る基板保持部の変
形例を示す断面図である。
【図14】本発明の好適な実施の形態に係るSOI基板
の製造を方法を工程順に説明する図である。
【図15】V型の溝の有無による貼り合わせ基板に作用
する力を概念的に示す図である。
【符号の説明】
11 単結晶Si基板 12,12’,12’’ 多孔質Si層12 13 非多孔質単結晶Si層 14 単結晶Si基板 15 絶縁層 100 基板分離装置 101 貼り合わせ基板 101a 基板 101b 多孔質層 101c 基板 102 ノズル 103,104 回転軸 103a,104a 回転シール部 103b,104b 真空ライン 105,107 ベアリング 106 シャッタ 108,111 ベアリング 109 支持台 110 モータ 112 エアシリンダ 120〜128,150〜158 基板保持部 181,182 吸引部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米原 隆夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に脆弱な層を有する板状の試料を該
    脆弱な層で分離する分離装置であって、 試料に向けて流体を噴射する噴射部と、 試料を両側から挟むようにして保持する一対の保持部
    と、 を備え、前記一対の保持部は、前記噴射部から噴射され
    試料内部に注入された流体の圧力により該試料が2枚に
    分かれるようにして反ることを許容する一方で、その反
    り量を制限することを特徴とする分離装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の保持部の少なくとも一方は、
    滑らかな凸状の支持面を有し、該支持面により試料を保
    持することを特徴とする請求項1に記載の分離装置。
  3. 【請求項3】 前記支持面は、実質的に球面の一部であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の分離装置。
  4. 【請求項4】 前記支持面は、頂上部を凸面で構成した
    円錐がなす面であることを特徴とする請求項2に記載の
    分離装置。
  5. 【請求項5】 前記支持面は、実質的に円錐台状の面で
    構成した面であることを特徴とする請求項2に記載の分
    離装置。
  6. 【請求項6】 前記支持面は、円錐台が数段重なって全
    体として滑らかな凸形状を構成する面であることを特徴
    とする請求項2に記載の分離装置。
  7. 【請求項7】 前記支持面は、円柱が数段重なって全体
    として凸形状を構成する面であることを特徴とする請求
    項2に記載の分離装置。
  8. 【請求項8】 前記一対の保持部の少なくとも一方は、
    弾性体を含み、試料から受ける力により変形することを
    特徴とする請求項1に記載の分離装置。
  9. 【請求項9】 前記一対の保持部の少なくとも一方は、
    少なくとも一部が弾性体で構成された支持部を有し、該
    支持部により試料を保持することを特徴とする請求項1
    に記載の分離装置。
  10. 【請求項10】 前記一対の保持部の少なくとも一方
    は、試料と接触し得る部分が弾性体で構成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の分離装置。
  11. 【請求項11】 前記一対の保持部の少なくとも一方
    は、弾性体からなる環状の支持部を有することを特徴と
    する請求項1に記載の分離装置。
  12. 【請求項12】 前記一対の保持部の少なくとも一方
    は、その本体に弾性体を介して連結された支持部を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の分離装置。
  13. 【請求項13】 試料の面と直交する方向に設けられた
    軸を中心にして前記保持部を回転させる回転機構を更に
    備えることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいず
    れか1項に記載の分離装置。
  14. 【請求項14】 前記一対の保持部の間隔を調整する調
    整機構を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求
    項13のいずれか1項に記載の分離装置。
  15. 【請求項15】 前記調整機構は、流体により試料を分
    離する際に、試料を押圧するように前記一対の保持部の
    間隔を調整することを特徴とする請求項14に記載の分
    離装置。
  16. 【請求項16】 前記調整機構は、流体により試料を分
    離する際に、前記一対の保持部の間隔を略一定に維持す
    ることを特徴とする請求項14に記載の分離装置。
  17. 【請求項17】 前記一対の保持部は、試料を真空吸着
    する吸着機構を有することを特徴とする請求項1乃至請
    求項16のいずれか1項に記載の分離装置。
  18. 【請求項18】 前記試料は、脆弱な層として多孔質層
    を有する基板であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項17のいずれか1項に記載の分離装置。
  19. 【請求項19】 内部に脆弱な層を有する板状の試料を
    該脆弱な層で分離する分離装置において使用する試料の
    支持装置であって、 試料を両側から挟むようにして保持する一対の保持部を
    備え、前記一対の保持部は、前記分離装置に設けられた
    噴射部から噴射され試料内部に注入された流体の圧力に
    より該試料が2枚に分かれるようにして反ることを許容
    する一方で、その反り量を制限することを特徴とする支
    持装置。
  20. 【請求項20】 前記一対の保持部の少なくとも一方
    は、滑らかな凸状の支持面を有し、該支持面により試料
    を保持することを特徴とする請求項19に記載の支持装
    置。
  21. 【請求項21】 前記支持面は、実質的に球面の一部で
    あることを特徴とする請求項20に記載の支持装置。
  22. 【請求項22】 前記支持面は、頂上部を凸面で構成し
    た円錐がなす面であることを特徴とする請求項20に記
    載の支持装置。
  23. 【請求項23】 前記支持面は、実質的に円錐台状の面
    で構成した面であることを特徴とする請求項20に記載
    の支持装置。
  24. 【請求項24】 前記支持面は、円錐台が数段重なって
    全体として滑らかな凸形状を構成する面であることを特
    徴とする請求項20に記載の支持装置。
  25. 【請求項25】 前記支持面は、円柱が数段重なって全
    体として凸形状を構成する面であることを特徴とする請
    求項20に記載の支持装置。
  26. 【請求項26】 前記一対の保持部の少なくとも一方
    は、弾性体を含み、試料から受ける力により変形するこ
    とを特徴とする請求項19に記載の支持装置。
  27. 【請求項27】 前記一対の保持部の少なくとも一方
    は、少なくとも一部が弾性体で構成された支持部を有
    し、該支持部により試料を保持することを特徴とする請
    求項19に記載の支持装置。
  28. 【請求項28】 前記一対の保持部の少なくとも一方
    は、試料と接触し得る部分が弾性体で構成されているこ
    とを特徴とする請求項19に記載の支持装置。
  29. 【請求項29】 前記一対の保持部の少なくとも一方
    は、弾性体からなる環状の支持部を有することを特徴と
    する請求項19に記載の支持装置。
  30. 【請求項30】 前記一対の保持部の少なくとも一方
    は、その本体に弾性体を介して連結された支持部を有す
    ることを特徴とする請求項19に記載の支持装置。
  31. 【請求項31】 試料の面と直交する方向に設けられた
    軸を中心にして前記保持部を回転させる回転機構を更に
    備えることを特徴とする請求項19乃至請求項30のい
    ずれか1項に記載の支持装置。
  32. 【請求項32】 前記一対の保持部の間隔を調整する調
    整機構を更に備えることを特徴とする請求項19乃至請
    求項31のいずれか1項に記載の支持装置。
  33. 【請求項33】 前記調整機構は、流体により試料を分
    離する際に、試料を押圧するように前記一対の保持部の
    間隔を調整することを特徴とする請求項32に記載の支
    持装置。
  34. 【請求項34】 前記調整機構は、流体により試料を分
    離する際に、前記一対の保持部の間隔を略一定に維持す
    ることを特徴とする請求項32に記載の支持装置。
  35. 【請求項35】 前記一対の保持部は、試料を真空吸着
    する吸着機構を有することを特徴とする請求項19乃至
    請求項34のいずれか1項に記載の支持装置。
  36. 【請求項36】 前記試料は、脆弱な層として多孔質層
    を有する基板であることを特徴とする請求項19乃至請
    求項35のいずれか1項に記載の分離装置。
  37. 【請求項37】 請求項1乃至請求項18のいずれか1
    項に記載の分離装置を使用して脆弱な層を有する試料を
    分離することを特徴とする分離方法。
  38. 【請求項38】 前記噴射部から噴射させる流体として
    水を使用することを特徴とする請求項37に記載の分離
    方法。
  39. 【請求項39】 一方の面に多孔質層及び非多孔質層を
    順に形成した第1の基板の前記非多孔質層側を第2の基
    板に貼り合わせてなる基板を前記多孔質層で分離する分
    離方法であって、その分離に際して、請求項1乃至請求
    項18のいずれか1項に記載の分離装置を使用すること
    を特徴とする分離方法。
  40. 【請求項40】 一方の面に多孔質層及び非多孔質層を
    順に形成した第1の基板の前記非多孔質層側を第2の基
    板に貼り合せる工程と、貼り合わせた基板を前記多孔質
    層で分離する分離工程とを含む基板の製造方法であっ
    て、前記分離工程において、請求項1乃至請求項18の
    いずれか1項に記載の分離装置を使用することを特徴と
    する基板の製造方法。
JP36101697A 1997-12-26 1997-12-26 試料の分離装置及びその方法並びに基板の製造方法 Withdrawn JPH11195563A (ja)

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