JPH1039668A - 定着装置 - Google Patents
定着装置Info
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- JPH1039668A JPH1039668A JP8192205A JP19220596A JPH1039668A JP H1039668 A JPH1039668 A JP H1039668A JP 8192205 A JP8192205 A JP 8192205A JP 19220596 A JP19220596 A JP 19220596A JP H1039668 A JPH1039668 A JP H1039668A
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- JP
- Japan
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- fixing device
- fixing
- resin
- toner
- roller
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-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G15/00—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
- G03G15/20—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
- G03G15/2003—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
- G03G15/2014—Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
- G03G15/2017—Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
- G03G15/2025—Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with special means for lubricating and/or cleaning the fixing unit, e.g. applying offset preventing fluid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ローラ表面を傷つけることなくオフセットし
たトナーを除去することで、トナー汚れもたてすじもな
い品質の良い画像を長期間に亙って形成可能にするこ
と。 【解決手段】 軟化点が定着用回転体1の表面の温度よ
りも高く、硬度が回転体1の表面層3の硬度よりも大き
く、粒径が繊維状部材25Aの繊維の太さよりも小さい
無機化合物の微小粒子25Cが分散されたポリエステル
樹脂25Bで被覆されている繊維状部材25Aを定着用
回転体1の表面に当接させてオフセットトナーを除去す
る定着装置。
たトナーを除去することで、トナー汚れもたてすじもな
い品質の良い画像を長期間に亙って形成可能にするこ
と。 【解決手段】 軟化点が定着用回転体1の表面の温度よ
りも高く、硬度が回転体1の表面層3の硬度よりも大き
く、粒径が繊維状部材25Aの繊維の太さよりも小さい
無機化合物の微小粒子25Cが分散されたポリエステル
樹脂25Bで被覆されている繊維状部材25Aを定着用
回転体1の表面に当接させてオフセットトナーを除去す
る定着装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機等
の画像形成装置に設けられた定着装置に関し、特に定着
装置本体のローラのクリーニング装置に使用されるクリ
ーニング部材を改良した定着装置に関する。
の画像形成装置に設けられた定着装置に関し、特に定着
装置本体のローラのクリーニング装置に使用されるクリ
ーニング部材を改良した定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機等の画像形成装置におい
ては、画像形成プロセスの最終仕上げ工程として、記録
材(例えば紙又はOHPシート等)上に転写された未定
着の画像を該記録材上に定着させることが行なわれてい
る。そのための定着装置としてはヒートロール定着方式
によるものが一般的である。図6にヒートロール定着方
式の従来の定着装置を示す。
ては、画像形成プロセスの最終仕上げ工程として、記録
材(例えば紙又はOHPシート等)上に転写された未定
着の画像を該記録材上に定着させることが行なわれてい
る。そのための定着装置としてはヒートロール定着方式
によるものが一般的である。図6にヒートロール定着方
式の従来の定着装置を示す。
【0003】本定着装置は、図7に示すように、ヒート
ロール定着方式の定着装置本体10と、クリーニング装
置20とからなっている。定着装置本体10は、アルミ
ニウム製の芯金2の外面にシリコーンゴム層3を所定の
厚さに被覆してなる定着ローラ1と、アルミニウム製の
芯金5の外面上にシリコーンゴム層6を所定の厚さに被
覆し、更にその表層に樹脂被膜6aを施してなる加圧ロ
ーラ4と、これら定着ローラ1及び加圧ローラ4内に配
設された加熱源7等からなり、定着ローラ1はその加熱
源7による加熱及び加圧ローラ4からの伝熱によって表
面が約170℃になるように維持されている。
ロール定着方式の定着装置本体10と、クリーニング装
置20とからなっている。定着装置本体10は、アルミ
ニウム製の芯金2の外面にシリコーンゴム層3を所定の
厚さに被覆してなる定着ローラ1と、アルミニウム製の
芯金5の外面上にシリコーンゴム層6を所定の厚さに被
覆し、更にその表層に樹脂被膜6aを施してなる加圧ロ
ーラ4と、これら定着ローラ1及び加圧ローラ4内に配
設された加熱源7等からなり、定着ローラ1はその加熱
源7による加熱及び加圧ローラ4からの伝熱によって表
面が約170℃になるように維持されている。
【0004】上記のように構成された定着装置によれ
ば、未定着トナー像12を担持した記録材13が図示し
ない搬送手段により、定着装置本体10の定着ローラ1
と加圧ローラ4との間に搬送され、その間のニップ部で
定着ローラ1により未定着トナー像12が記録材13上
に加熱定着される。このとき記録材13上の未定着トナ
ー像12を形成するトナーは僅かながら定着ローラ1の
表面上に転移、即ちオフセットする。定着ローラ1にト
ナーがオフセットされると、このオフセットトナーによ
り電子写真画像が汚れて品質が悪化する等の虞があるた
め、上記のクリーニング装置20により定着ローラ1の
表面を清掃できるようになっている。
ば、未定着トナー像12を担持した記録材13が図示し
ない搬送手段により、定着装置本体10の定着ローラ1
と加圧ローラ4との間に搬送され、その間のニップ部で
定着ローラ1により未定着トナー像12が記録材13上
に加熱定着される。このとき記録材13上の未定着トナ
ー像12を形成するトナーは僅かながら定着ローラ1の
表面上に転移、即ちオフセットする。定着ローラ1にト
ナーがオフセットされると、このオフセットトナーによ
り電子写真画像が汚れて品質が悪化する等の虞があるた
め、上記のクリーニング装置20により定着ローラ1の
表面を清掃できるようになっている。
【0005】クリーニング装置としては種々のものがあ
るが、図7に示したクリーニング装置20のように、繊
維状部材からなるウエブ15を定着ローラ1の表面に接
触させ、そのウエブ15を接触させたまま移動して、定
着ローラ1の表面をクリーニングするようにしたものが
知られている(特開昭50−57237号公報参照)。
るが、図7に示したクリーニング装置20のように、繊
維状部材からなるウエブ15を定着ローラ1の表面に接
触させ、そのウエブ15を接触させたまま移動して、定
着ローラ1の表面をクリーニングするようにしたものが
知られている(特開昭50−57237号公報参照)。
【0006】更に詳述すると、上記のクリーニング装置
20は、ウエブ15の送り出し軸21と、巻取り軸22
と、押し当てローラ23とからなる。ウエブ15は送り
出し軸21から送り出されて巻取り軸22に巻取られる
間に、押し当てローラ23により定着ローラ1の表面に
押し当てられ、クリーニングに供される。押し当てロー
ラ23によるウエブ15の定着ローラ1への押し当て圧
力は、バネ24等の加圧手段により調整される。ウエブ
15は巻取り軸22の図示しない駆動装置により図中矢
印c方向に移動され、巻取られる。
20は、ウエブ15の送り出し軸21と、巻取り軸22
と、押し当てローラ23とからなる。ウエブ15は送り
出し軸21から送り出されて巻取り軸22に巻取られる
間に、押し当てローラ23により定着ローラ1の表面に
押し当てられ、クリーニングに供される。押し当てロー
ラ23によるウエブ15の定着ローラ1への押し当て圧
力は、バネ24等の加圧手段により調整される。ウエブ
15は巻取り軸22の図示しない駆動装置により図中矢
印c方向に移動され、巻取られる。
【0007】なお、図7において、符号16はシリコー
ンオイル等の離型剤17を塗布部材18によって定着ロ
ーラ1の表面上に塗布する離型剤塗布装置である。
ンオイル等の離型剤17を塗布部材18によって定着ロ
ーラ1の表面上に塗布する離型剤塗布装置である。
【0008】上記のような繊維状部材からなるウエブ1
5は、定着ローラ1の表面上に付着したトナーを掻き取
ってウエブ15の繊維間に吸着するために、定着ローラ
1からのトナーの除去力が高く、清掃能力が高い。しか
しながら、上記ウエブ15は繊維状部材としてノーメッ
クスを使用してなっているために、以下のような欠点が
あった。
5は、定着ローラ1の表面上に付着したトナーを掻き取
ってウエブ15の繊維間に吸着するために、定着ローラ
1からのトナーの除去力が高く、清掃能力が高い。しか
しながら、上記ウエブ15は繊維状部材としてノーメッ
クスを使用してなっているために、以下のような欠点が
あった。
【0009】即ち、ノーメックスは芳香族ポリアミドか
らなるアラミド繊維とポリエステル繊維とを混織し、熱
によりアラミド繊維をポリエステル繊維で結着したもの
であるが、クリーニング時にウエブ15に接触している
定着ローラ1の熱により、このアラミド繊維が軟化して
剛性を失う。このためアラミド繊維の所謂繊維の剛性に
よるトナーの掻き取り効果が低下してしまい、定着ロー
ラ1上にオフセットしたトナーがウエブ15中の軟化し
たアラミド繊維を通過し、定着ローラ1を十分に清掃す
ることができなくなる。
らなるアラミド繊維とポリエステル繊維とを混織し、熱
によりアラミド繊維をポリエステル繊維で結着したもの
であるが、クリーニング時にウエブ15に接触している
定着ローラ1の熱により、このアラミド繊維が軟化して
剛性を失う。このためアラミド繊維の所謂繊維の剛性に
よるトナーの掻き取り効果が低下してしまい、定着ロー
ラ1上にオフセットしたトナーがウエブ15中の軟化し
たアラミド繊維を通過し、定着ローラ1を十分に清掃す
ることができなくなる。
【0010】勿論、このウエブ15中のアラミド繊維に
剛性の喪失による掻き取り効果の低下があっても、オフ
セットするトナー量が少ない初期には対処でき、ウエブ
15によって定着ローラ1上のトナーを清掃することは
できる。しかし定着ローラ1の劣化に伴ないオフセット
トナー量が増してくると、アラミド繊維の掻き取り効果
の低下による影響は覆い難く、ウエブ15によって定着
ローラ1上のトナーを十分に除去して、清掃することが
できなくなる。
剛性の喪失による掻き取り効果の低下があっても、オフ
セットするトナー量が少ない初期には対処でき、ウエブ
15によって定着ローラ1上のトナーを清掃することは
できる。しかし定着ローラ1の劣化に伴ないオフセット
トナー量が増してくると、アラミド繊維の掻き取り効果
の低下による影響は覆い難く、ウエブ15によって定着
ローラ1上のトナーを十分に除去して、清掃することが
できなくなる。
【0011】その結果、定着ローラ1上にオフセットし
たトナーがそのまま定着ローラ1に伴なって周回して加
圧ローラ4を汚したり、後続の記録材の定着時に転移し
て記録材を汚すといった不具合を発生していた。
たトナーがそのまま定着ローラ1に伴なって周回して加
圧ローラ4を汚したり、後続の記録材の定着時に転移し
て記録材を汚すといった不具合を発生していた。
【0012】
【発明が解決しようとしている課題】そこで、従来で
は、例として(特願平3−183284号公報)に示す
ように、熱によって軟化しないPPS繊維を用いたり、
(特願平2−83691号公報)に示すようにウエブに
金層をメッキしてウエブ自体の剛性を上げたり、様々な
工夫がなされていた。この工夫により、ローラ上のトナ
ーのかきとり力は上がったが、本来ローラは離型性を重
視して構成されており、表面は比較的軟かいシリコンゴ
ムなどで出来ているため、ウエブの剛性が上がったこと
で、耐久がすすむと耐久時にローラ傷が発生するように
なった。即ち、ウエブ自体の繊維の凸凹や、メッキした
金属箔の硬さのせいでローラの周方向にひっかき傷が多
数できてしまい、それが画像の品質を著しく低下させる
こととなり、定着ローラの耐久寿命をのばすことは難し
かった。
は、例として(特願平3−183284号公報)に示す
ように、熱によって軟化しないPPS繊維を用いたり、
(特願平2−83691号公報)に示すようにウエブに
金層をメッキしてウエブ自体の剛性を上げたり、様々な
工夫がなされていた。この工夫により、ローラ上のトナ
ーのかきとり力は上がったが、本来ローラは離型性を重
視して構成されており、表面は比較的軟かいシリコンゴ
ムなどで出来ているため、ウエブの剛性が上がったこと
で、耐久がすすむと耐久時にローラ傷が発生するように
なった。即ち、ウエブ自体の繊維の凸凹や、メッキした
金属箔の硬さのせいでローラの周方向にひっかき傷が多
数できてしまい、それが画像の品質を著しく低下させる
こととなり、定着ローラの耐久寿命をのばすことは難し
かった。
【0013】よって本発明の目的は清掃能力は高いまま
維持しつつ、ローラ表面を傷つけることのない部材をク
リーニンブ部材に用い、長期間に亙ってトナー汚れやロ
ーラ傷によるたてすじのない画像が得られる定着装置を
提供することである。
維持しつつ、ローラ表面を傷つけることのない部材をク
リーニンブ部材に用い、長期間に亙ってトナー汚れやロ
ーラ傷によるたてすじのない画像が得られる定着装置を
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、未定着画像を記録材に定着するための定着
用回転体と、この定着用回転体の表面に当接して表面を
清掃する清掃部材と、を有し、前記清掃部材は繊維状部
材を含む定着装置において、前記繊維状部材は無機化合
物粒子の分散した樹脂で被覆されることを特徴とするも
のである。
に本発明は、未定着画像を記録材に定着するための定着
用回転体と、この定着用回転体の表面に当接して表面を
清掃する清掃部材と、を有し、前記清掃部材は繊維状部
材を含む定着装置において、前記繊維状部材は無機化合
物粒子の分散した樹脂で被覆されることを特徴とするも
のである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の定着装置の一実
施形態を示す概略構成図である。本実施形態の定着装置
では、定着装置本体10に設けられたクリーニング装置
20において、アラミド繊維にAl2 O3 粉体をポリエ
ステル樹脂で結着したウエブ25を用いた点が、図7の
従来の定着装置の場合と異なる。本実施形態の定着装置
におけるクリーニング装置20のその他の構成及び定着
装置本体10の構成並びにこれらの作用は、図7の従来
の定着装置におけるのと基本的に同じであるので、図1
において図7の部材と同一の部材は同一の符号を付して
その説明を省略する。
施形態を示す概略構成図である。本実施形態の定着装置
では、定着装置本体10に設けられたクリーニング装置
20において、アラミド繊維にAl2 O3 粉体をポリエ
ステル樹脂で結着したウエブ25を用いた点が、図7の
従来の定着装置の場合と異なる。本実施形態の定着装置
におけるクリーニング装置20のその他の構成及び定着
装置本体10の構成並びにこれらの作用は、図7の従来
の定着装置におけるのと基本的に同じであるので、図1
において図7の部材と同一の部材は同一の符号を付して
その説明を省略する。
【0016】本発明に用いたクリーニング部材の構成は
以下の通りである。
以下の通りである。
【0017】まず基材であるが、この実施形態において
は従来より用いられているアラミド繊維をそのまま流用
する。アラミド繊維は0.1〜10デニール位の太さの
繊維(9000mの長さの繊維の重さが1gであると
き、繊維の太さは1デニールである。)がからみあって
不織布に作られている。繊維1本当りの太さは平均する
と、約50μmである。不織布は通常表側と裏側でその
表面の凸凹の高さが違う。例えば従来例にてそれ単体で
クリーニング部材として用いる場合、繊維の凸凹の高い
面を定着用回転体であるローラに当接させる。凸凹の大
きい方がその凸凹に溶融したトナーが引っかかることで
クリーニングしやすい。しかしその反面従来の不織布の
表面は0.1〜10デニールと比較的太い繊維の凸凹で
あるため、ローラに当接した際にローラ表面を傷つける
ことがあった。
は従来より用いられているアラミド繊維をそのまま流用
する。アラミド繊維は0.1〜10デニール位の太さの
繊維(9000mの長さの繊維の重さが1gであると
き、繊維の太さは1デニールである。)がからみあって
不織布に作られている。繊維1本当りの太さは平均する
と、約50μmである。不織布は通常表側と裏側でその
表面の凸凹の高さが違う。例えば従来例にてそれ単体で
クリーニング部材として用いる場合、繊維の凸凹の高い
面を定着用回転体であるローラに当接させる。凸凹の大
きい方がその凸凹に溶融したトナーが引っかかることで
クリーニングしやすい。しかしその反面従来の不織布の
表面は0.1〜10デニールと比較的太い繊維の凸凹で
あるため、ローラに当接した際にローラ表面を傷つける
ことがあった。
【0018】本発明ではその凸凹に目をつけた。トナー
樹脂のように高温をかけると軟化しやすいものが付着し
やすい凸凹の表面に、繊維の太さよりも十分に微小な無
機充填剤のAl2 O3 (アルミナ粒子)が分散した軟化
点220℃前後であるポリエステル樹脂を塗布するので
ある。繊維の凸凹の大きい面に塗布することでアンカー
効果により樹脂や無機充填剤粒子の脱落の少ないクリー
ニング部材ができあがる。
樹脂のように高温をかけると軟化しやすいものが付着し
やすい凸凹の表面に、繊維の太さよりも十分に微小な無
機充填剤のAl2 O3 (アルミナ粒子)が分散した軟化
点220℃前後であるポリエステル樹脂を塗布するので
ある。繊維の凸凹の大きい面に塗布することでアンカー
効果により樹脂や無機充填剤粒子の脱落の少ないクリー
ニング部材ができあがる。
【0019】アルミナ粒子は、繊維の太さよりも十分に
小さいため不織布に塗布されると不織布の繊維の凸凹よ
りも高さの低い、細かい凸凹を形成する。
小さいため不織布に塗布されると不織布の繊維の凸凹よ
りも高さの低い、細かい凸凹を形成する。
【0020】ここで本発明に用いたクリーニング部材
(ウエブ)の断面のモデル図を図2(a),(b)に示
す。図2(b)は(a)の一部分の拡大図である。
(ウエブ)の断面のモデル図を図2(a),(b)に示
す。図2(b)は(a)の一部分の拡大図である。
【0021】従来の凸凹の大きいアラミド繊維の不織布
25Aにポリエステルバインダー25Bに分散させた無
機充填剤粒子25Cを塗布し、その表面を基材25Aよ
り滑らかにしている。不織布表面を樹脂で被覆して表面
の繊維の凸凹を図(b)のように残しつつ、微小粒子2
5Cが表面に小さい、細かい凸凹を形成している。
25Aにポリエステルバインダー25Bに分散させた無
機充填剤粒子25Cを塗布し、その表面を基材25Aよ
り滑らかにしている。不織布表面を樹脂で被覆して表面
の繊維の凸凹を図(b)のように残しつつ、微小粒子2
5Cが表面に小さい、細かい凸凹を形成している。
【0022】ここで含有している無機充填剤粒子25C
はAl2 O3 (アルミナ)で、平均粒径は繊維の太さよ
りも十分に小さい2μmである。これをポリエステルバ
インダーに対して5重量%分散させたが、好ましい効果
を得るためにはAl2 O3 粉体と同様に、繊維の太さよ
りも十分に小さく、ローラ表面層の硬度よりも硬く、軟
化点がローラ表面温度よりも高いTiO2 、SrTi2
O3 などを変わりに用いても構わない。さらに粒径は
0.2〜10μmのもので良好な結果が得られた。ポリ
エステル樹脂はここでは軟化点210℃、融点240℃
のものを、基材に対し30g/m2 の目付量にて作成し
たが軟化点などは定着温度との兼ね合いで使用時にポリ
エステルが軟化して、含有している粉体が脱落しないも
のであればこの限りではないし、目付量などは、相手材
(ローラ)の硬度などにより適宜調整すればよい。例え
ばローラの表層の硬度が20〜40°のローラに対して
1g/m2 〜70g/m2 の目付量のポリエステル樹脂
を基材に塗布すると良好な結果を得た。
はAl2 O3 (アルミナ)で、平均粒径は繊維の太さよ
りも十分に小さい2μmである。これをポリエステルバ
インダーに対して5重量%分散させたが、好ましい効果
を得るためにはAl2 O3 粉体と同様に、繊維の太さよ
りも十分に小さく、ローラ表面層の硬度よりも硬く、軟
化点がローラ表面温度よりも高いTiO2 、SrTi2
O3 などを変わりに用いても構わない。さらに粒径は
0.2〜10μmのもので良好な結果が得られた。ポリ
エステル樹脂はここでは軟化点210℃、融点240℃
のものを、基材に対し30g/m2 の目付量にて作成し
たが軟化点などは定着温度との兼ね合いで使用時にポリ
エステルが軟化して、含有している粉体が脱落しないも
のであればこの限りではないし、目付量などは、相手材
(ローラ)の硬度などにより適宜調整すればよい。例え
ばローラの表層の硬度が20〜40°のローラに対して
1g/m2 〜70g/m2 の目付量のポリエステル樹脂
を基材に塗布すると良好な結果を得た。
【0023】そしてこのクリーニング部材の効果である
が、バインダー表面に露出しているAl2 O3 粒子は非
常に細かく、小さいが、ローラの表層を形成するシリコ
ンゴム等に比べ硬いので、ローラと摺擦するとローラの
表面を少しづつ削りとっていくと同時にローラ表面から
オフセットしたトナーをかきとる。又、Al2 O3 粒子
をアラミド繊維に結着させるポリエステル樹脂はトナー
のバインダーのポリエステル樹脂と非常に親和性が大き
いので更にオフセットしたトナーはとりやすくなってい
る。従来のクリーニング部材ではこのトナーが100%
とり切れず少しづつローラ上に残留していき、ついには
画像上を汚してしまうという結果に至っていたが、本発
明では、Al2 O3 粒子が十分に細かく、均一にポリエ
ステル樹脂中に分散しているためローラ表面を少しづつ
均一に削りとることで、ローラ上にトナーが残留するの
を防止することが出来、更には剛性の高い繊維や金属メ
ッキを施したウエブでは凸凹の高さが大きく、目が荒く
ローラ表面に深く大きな傷をつけていたが、本発明では
Al2 O3 の粒径が不織布表面の繊維の凸凹の高さより
も十分に小さいためローラを均一に浅く少しづつ削りと
ることができるので傷にならないようになった。
が、バインダー表面に露出しているAl2 O3 粒子は非
常に細かく、小さいが、ローラの表層を形成するシリコ
ンゴム等に比べ硬いので、ローラと摺擦するとローラの
表面を少しづつ削りとっていくと同時にローラ表面から
オフセットしたトナーをかきとる。又、Al2 O3 粒子
をアラミド繊維に結着させるポリエステル樹脂はトナー
のバインダーのポリエステル樹脂と非常に親和性が大き
いので更にオフセットしたトナーはとりやすくなってい
る。従来のクリーニング部材ではこのトナーが100%
とり切れず少しづつローラ上に残留していき、ついには
画像上を汚してしまうという結果に至っていたが、本発
明では、Al2 O3 粒子が十分に細かく、均一にポリエ
ステル樹脂中に分散しているためローラ表面を少しづつ
均一に削りとることで、ローラ上にトナーが残留するの
を防止することが出来、更には剛性の高い繊維や金属メ
ッキを施したウエブでは凸凹の高さが大きく、目が荒く
ローラ表面に深く大きな傷をつけていたが、本発明では
Al2 O3 の粒径が不織布表面の繊維の凸凹の高さより
も十分に小さいためローラを均一に浅く少しづつ削りと
ることができるので傷にならないようになった。
【0024】従来のウエブ及び本発明のウェブを用いて
行なった耐久結果を表1に示す。
行なった耐久結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかな様に本発明のクリーニン
グ部材を用いると、ローラの耐久寿命を従来のクリーニ
ング部材を用いるよりも延ばすことができた。
グ部材を用いると、ローラの耐久寿命を従来のクリーニ
ング部材を用いるよりも延ばすことができた。
【0027】図3は、本発明の定着装置の他の実施の形
態を示す概略構成図、図4は、図3の定着装置のクリー
ニング装置で使用するクリーニング部材を示す斜視図で
ある。本実施形態では、先の実施形態で用いたアラミド
繊維にAl2 O3 粉体をポリエステル樹脂で結着したウ
エブ25を、図4に示すように、パイプ26に巻装して
クリーニング部材27を構成し、これをクリーニング装
置20に使用したことが特徴である。
態を示す概略構成図、図4は、図3の定着装置のクリー
ニング装置で使用するクリーニング部材を示す斜視図で
ある。本実施形態では、先の実施形態で用いたアラミド
繊維にAl2 O3 粉体をポリエステル樹脂で結着したウ
エブ25を、図4に示すように、パイプ26に巻装して
クリーニング部材27を構成し、これをクリーニング装
置20に使用したことが特徴である。
【0028】上記クリーニング部材27は、図3に示す
ように、定着ローラ1に当接され、図示しない駆動装置
により定着ローラ1の回転と周速差を持つ回転速度で、
定着ローラ1の矢印b方向の回転と対向する向きに矢印
d方向へ回転される。
ように、定着ローラ1に当接され、図示しない駆動装置
により定着ローラ1の回転と周速差を持つ回転速度で、
定着ローラ1の矢印b方向の回転と対向する向きに矢印
d方向へ回転される。
【0029】本実施形態においても、クリーニング部材
27は繊維の太さよりも粒径の小さい無機化合物の粉末
を分散したポリエステル樹脂を塗工したアラミド繊維を
使用したウエブ25を用いているので、同様に、定着ロ
ーラ1の清掃能力が高く、先の実施形態と同様な定着試
験で約15万枚まで定着を行っても、オフセットトナー
がウエブ25を擦り抜けることがなく、またローラを傷
つけることなく定着ローラ1を良好に清掃しながら定着
することができた。
27は繊維の太さよりも粒径の小さい無機化合物の粉末
を分散したポリエステル樹脂を塗工したアラミド繊維を
使用したウエブ25を用いているので、同様に、定着ロ
ーラ1の清掃能力が高く、先の実施形態と同様な定着試
験で約15万枚まで定着を行っても、オフセットトナー
がウエブ25を擦り抜けることがなく、またローラを傷
つけることなく定着ローラ1を良好に清掃しながら定着
することができた。
【0030】図5は、本発明の定着装置の更に他の実施
形態におけるクリーニング装置で使用するクリーニング
部材を示す断面図である。本実施形態は、図3に示した
定着装置のクリーニング装置20において、クリーニン
グ部材27の代わりに、図4に示すように、ウエブ25
をパイプ28に複数層巻装してなるクリーニング部材2
9を使用したことが特徴である。
形態におけるクリーニング装置で使用するクリーニング
部材を示す断面図である。本実施形態は、図3に示した
定着装置のクリーニング装置20において、クリーニン
グ部材27の代わりに、図4に示すように、ウエブ25
をパイプ28に複数層巻装してなるクリーニング部材2
9を使用したことが特徴である。
【0031】上記クリーニング部材29は定着ローラ1
に当接され、図2の実施形態のときとは違って定着ロー
ラ1の回転に従動して、これと周速差を持つことなく同
速度で定着ローラ1の回転に対して順方向に回転され
る。
に当接され、図2の実施形態のときとは違って定着ロー
ラ1の回転に従動して、これと周速差を持つことなく同
速度で定着ローラ1の回転に対して順方向に回転され
る。
【0032】本実施形態においても、クリーニング部材
29は繊維の太さよりも粒径の小さい無機充填剤を分散
したポリエステル樹脂で被覆されたアラミド繊維を使用
したウエブ25を用いているので、同様に、定着ローラ
1の清掃能力が高く、同様な定着試験で約15万枚まで
定着を行っても、オフセットトナーがウエブ25を擦り
抜けることがなく、ローラ表面を傷をつけることなく定
着ローラ1を良好に清掃しながら定着することができ
た。
29は繊維の太さよりも粒径の小さい無機充填剤を分散
したポリエステル樹脂で被覆されたアラミド繊維を使用
したウエブ25を用いているので、同様に、定着ローラ
1の清掃能力が高く、同様な定着試験で約15万枚まで
定着を行っても、オフセットトナーがウエブ25を擦り
抜けることがなく、ローラ表面を傷をつけることなく定
着ローラ1を良好に清掃しながら定着することができ
た。
【0033】更に本実施形態では、クリーニング部材2
9はウエブ25を複数層巻装しているので、ウエブ25
の表面がトナーで汚れてきた場合、最外層のウエブ25
を切りとり、内層の新しいウエブ面を露出させて使用す
ることができる。図3の実施形態でのクリーニング部材
27では、ウエブ25の表面が汚れた場合、パイプ26
ごとウエブ25を捨てなければならないのに対し、本実
施形態でのクリーニング部材29では、内層の新しいウ
エブ面を露出させて使用すればよく、従ってクリーニン
グ部材29の使用時間を長くすることができる。この場
合、ウエブ25の長さ方向上に一定間隔で適当なミシン
目などを入れておけば、ウエブ25を断片に切り放すこ
とができるので、上記の内層の新しいウエブ面の露出が
容易になる。
9はウエブ25を複数層巻装しているので、ウエブ25
の表面がトナーで汚れてきた場合、最外層のウエブ25
を切りとり、内層の新しいウエブ面を露出させて使用す
ることができる。図3の実施形態でのクリーニング部材
27では、ウエブ25の表面が汚れた場合、パイプ26
ごとウエブ25を捨てなければならないのに対し、本実
施形態でのクリーニング部材29では、内層の新しいウ
エブ面を露出させて使用すればよく、従ってクリーニン
グ部材29の使用時間を長くすることができる。この場
合、ウエブ25の長さ方向上に一定間隔で適当なミシン
目などを入れておけば、ウエブ25を断片に切り放すこ
とができるので、上記の内層の新しいウエブ面の露出が
容易になる。
【0034】以上のような本発明の定着装置におけるク
リーニング装置20は、フルカラーの画像形成の定着で
のクリーニングに特に有効である。以下、これについて
述べる。
リーニング装置20は、フルカラーの画像形成の定着で
のクリーニングに特に有効である。以下、これについて
述べる。
【0035】トナーとしてイエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラックの各種のトナー記録材13上に多層に積層
させるようなカラー画像形成においては、オリジナル原
稿に近い色を再現するために、複数層のトナーを加熱溶
融して混色させるので、軟化点の低い(即ち、低融点
の)、且つシャープメルトなトナーを使用する必要があ
る。トナーには離型性を良くするためにワックスが混入
されるが、ワックスが高融点であることから、トナーを
低融点にするためには多く混入することができない。
ン、ブラックの各種のトナー記録材13上に多層に積層
させるようなカラー画像形成においては、オリジナル原
稿に近い色を再現するために、複数層のトナーを加熱溶
融して混色させるので、軟化点の低い(即ち、低融点
の)、且つシャープメルトなトナーを使用する必要があ
る。トナーには離型性を良くするためにワックスが混入
されるが、ワックスが高融点であることから、トナーを
低融点にするためには多く混入することができない。
【0036】このため、シャープメルトなトナーは定着
ローラ1によりオフセットし易い。又複数色の積層によ
り定着すべきトナー層が厚いことからも、オセフットし
易くなる。更には複数のカラートナーはそれぞれ成分が
異なるので、定着ローラ1の一定温度制御を行う定着装
置では、一層オフセットが発生し易くなる。
ローラ1によりオフセットし易い。又複数色の積層によ
り定着すべきトナー層が厚いことからも、オセフットし
易くなる。更には複数のカラートナーはそれぞれ成分が
異なるので、定着ローラ1の一定温度制御を行う定着装
置では、一層オフセットが発生し易くなる。
【0037】このため、フルカラー画像形成における定
着装置の定着ローラ1の表面材質は特に限られたものと
なり、離型性の点から従来、白黒画像形成の定着装置に
おいて使用しているテフロン等のフッ素樹脂系の材質を
使用することが難しく、定着ローラ1には、図7に示し
た従来の定着装置のクリーニング装置20の定着ローラ
1のときと同様、シリコーンゴム層3又はシリコーン樹
脂層を被覆している。これをフッ素樹脂の被覆にしたの
では、オフセット防止のために定着ローラ1に塗布され
るシリコーンオイル等の離型剤に対して馴染みが悪くな
る欠点がある。故に定着ローラ1の表層としては、シリ
コーンオイル等に対して馴染みの良いシリコーン系が好
ましく、特にシリコーンオイルを含浸したものが更によ
い。シリコーンゴムとしては、特にRTVシリコーンゴ
ム(室温加硫型シリコーンゴム)が好ましい。
着装置の定着ローラ1の表面材質は特に限られたものと
なり、離型性の点から従来、白黒画像形成の定着装置に
おいて使用しているテフロン等のフッ素樹脂系の材質を
使用することが難しく、定着ローラ1には、図7に示し
た従来の定着装置のクリーニング装置20の定着ローラ
1のときと同様、シリコーンゴム層3又はシリコーン樹
脂層を被覆している。これをフッ素樹脂の被覆にしたの
では、オフセット防止のために定着ローラ1に塗布され
るシリコーンオイル等の離型剤に対して馴染みが悪くな
る欠点がある。故に定着ローラ1の表層としては、シリ
コーンオイル等に対して馴染みの良いシリコーン系が好
ましく、特にシリコーンオイルを含浸したものが更によ
い。シリコーンゴムとしては、特にRTVシリコーンゴ
ム(室温加硫型シリコーンゴム)が好ましい。
【0038】このようなシャープメルトトナーとシリコ
ーンゴム層3を被覆した定着ローラ1との組合せにおい
ては、シャープメルトトナーとシリコーンゴムとの粘着
力が高いため、オフセットしたトナーがとりきれず、ロ
ーラ表面に載積してしまい、そのために画像が黒くなっ
てしまう。従って定着ローラ1上のトナーを十分に除
去、清掃することが特に要請され、本発明に係るクリー
ニング装置20によれば清掃効果が高いので、この要請
に応えることができる。
ーンゴム層3を被覆した定着ローラ1との組合せにおい
ては、シャープメルトトナーとシリコーンゴムとの粘着
力が高いため、オフセットしたトナーがとりきれず、ロ
ーラ表面に載積してしまい、そのために画像が黒くなっ
てしまう。従って定着ローラ1上のトナーを十分に除
去、清掃することが特に要請され、本発明に係るクリー
ニング装置20によれば清掃効果が高いので、この要請
に応えることができる。
【0039】フルカラー画像形成に使用されるカラート
ナーについて述べれば次のようである。カラートナー
は、例えばポリエステル樹脂、着色剤(染料、昇華性染
料)、荷電制御剤等を溶融、混練し、粉砕、分級するこ
とにより製造される。必要に応じて、トナーに各種の外
添剤を添加することができる。
ナーについて述べれば次のようである。カラートナー
は、例えばポリエステル樹脂、着色剤(染料、昇華性染
料)、荷電制御剤等を溶融、混練し、粉砕、分級するこ
とにより製造される。必要に応じて、トナーに各種の外
添剤を添加することができる。
【0040】トナーの平均粒径は通常3〜30μmであ
る。カラートナーは耐オフセット性、定着性、シャープ
メルト性を考慮すると、結着樹脂としてポリエステル樹
脂を使用したものが特に好ましい。シャープメルト性ポ
リエステル樹脂は、ジオール化合物とジカルボン酸とか
ら合成される分子の主鎖にエステル結合を有する高分子
化合物である。
る。カラートナーは耐オフセット性、定着性、シャープ
メルト性を考慮すると、結着樹脂としてポリエステル樹
脂を使用したものが特に好ましい。シャープメルト性ポ
リエステル樹脂は、ジオール化合物とジカルボン酸とか
ら合成される分子の主鎖にエステル結合を有する高分子
化合物である。
【0041】シャープメルト性ポリエステル樹脂の軟化
点は、60〜150℃、好ましくは80〜120℃がよ
い。
点は、60〜150℃、好ましくは80〜120℃がよ
い。
【0042】上記において、軟化点とは、下記方法で測
定された温度T0 をいう。勿論、測定法は本発明で使用
した方法を基に変更することもできる。測定は次のよう
に行った。フローテスターCFT−500A型(島津製
作所製)を使用し、ダイ(ノズル)の直径0.2mm、
厚み1.0mmとして20kgの押出荷重を加え、初期
設定温度70℃で予熱時間300秒の後、6℃/分の速
度で等速昇温したとき描かれるトナーのプランジャー降
下量−温度曲線(以下、軟化S字曲線という)を求め
る。試料となるトナーは1〜3g精製した微粉末を用
い、プランジャー断面積は1.0cm2 とした。
定された温度T0 をいう。勿論、測定法は本発明で使用
した方法を基に変更することもできる。測定は次のよう
に行った。フローテスターCFT−500A型(島津製
作所製)を使用し、ダイ(ノズル)の直径0.2mm、
厚み1.0mmとして20kgの押出荷重を加え、初期
設定温度70℃で予熱時間300秒の後、6℃/分の速
度で等速昇温したとき描かれるトナーのプランジャー降
下量−温度曲線(以下、軟化S字曲線という)を求め
る。試料となるトナーは1〜3g精製した微粉末を用
い、プランジャー断面積は1.0cm2 とした。
【0043】軟化S字曲線は普通図5のようなカーブと
なる。等速昇温するに従い、トナーは徐々に加熱され流
出が開始される(プランジャー降下A→B)。更に昇温
すると溶融状態となったトナーは大きく流出し(B→C
→D)、プランジャー降下が停止して終了する(D→
E)。S字曲線の高さHは全流出量を示し、H/2のC
点に対応する温度T0 はそのトナーの軟化点を示す。
なる。等速昇温するに従い、トナーは徐々に加熱され流
出が開始される(プランジャー降下A→B)。更に昇温
すると溶融状態となったトナーは大きく流出し(B→C
→D)、プランジャー降下が停止して終了する(D→
E)。S字曲線の高さHは全流出量を示し、H/2のC
点に対応する温度T0 はそのトナーの軟化点を示す。
【0044】シャープメルト性樹脂とは、溶融粘度が1
05 cpを示すときの温度T1 、5×104 cpを示す
ときの温度をT2 としたとき、T1 =100〜150
℃。|ΔT|=|T1 −T2 |=5〜30℃条件を満た
す樹脂のことをいう(1cp(センチポアズ)=1×1
0-3のdyn・sec/m2 である)。
05 cpを示すときの温度T1 、5×104 cpを示す
ときの温度をT2 としたとき、T1 =100〜150
℃。|ΔT|=|T1 −T2 |=5〜30℃条件を満た
す樹脂のことをいう(1cp(センチポアズ)=1×1
0-3のdyn・sec/m2 である)。
【0045】これらの温度−溶融粘度特性を有するシャ
ープメルト性樹脂は、加熱されることにより極めてシャ
ープに粘度低下を起こすことが特徴である。このような
粘度低下が最上部トナー層と最下部トナー層との適度な
混合を生じさせ、更にトナー層自体の透明性を急激に増
加させ、良好な減色混合を起こすものである。
ープメルト性樹脂は、加熱されることにより極めてシャ
ープに粘度低下を起こすことが特徴である。このような
粘度低下が最上部トナー層と最下部トナー層との適度な
混合を生じさせ、更にトナー層自体の透明性を急激に増
加させ、良好な減色混合を起こすものである。
【0046】トナーとして例えばT1 が100℃以下の
ような樹脂を使用したものにおいては、容易にブロッキ
ングを起こすので保存安定性に欠点があり、更にT1 が
150℃以上であると混色性が不良となり、且つ定着性
にも難が出て来る。トナーには、任意成分としてトナー
の結着樹脂に用いられる材料が適宜混合可能である。ト
ナーに用いられる着色剤としては、従来公知の染料、顔
料又はそれらの混合物等が使用される。
ような樹脂を使用したものにおいては、容易にブロッキ
ングを起こすので保存安定性に欠点があり、更にT1 が
150℃以上であると混色性が不良となり、且つ定着性
にも難が出て来る。トナーには、任意成分としてトナー
の結着樹脂に用いられる材料が適宜混合可能である。ト
ナーに用いられる着色剤としては、従来公知の染料、顔
料又はそれらの混合物等が使用される。
【0047】以上のようなフルカラー画像形成における
定着装置に、無機充填剤微粒子を分散したポリエステル
樹脂が被覆された繊維を繊維状部材としたウエブ25を
用いたクリーニング30装置は特に有効である。何故な
らば、上記したメルトし易いカラートナーが定着ローラ
1上にオフセットした場合、熱により剛性を失ったノー
メックスのようなウエブではウエブ表面に軟化した繊維
が現われるためにトナーが簡単に擦り抜けてしまい、
又、PPS繊維や金属メッキを施した繊維ではローラを
傷つけてしまうのに対し、繊維の太さより粒径の小さい
無機充填剤の分散したポリエステル樹脂を塗工した繊維
は熱によって剛性を失っても、表面に塗工された樹脂と
充填剤がオフセットしたトナーを除去するので、定着ロ
ーラを傷つけずに定着ローラ1上のメルトしたトナーを
掻き取り、除去でき、清掃効果が高いからである。
定着装置に、無機充填剤微粒子を分散したポリエステル
樹脂が被覆された繊維を繊維状部材としたウエブ25を
用いたクリーニング30装置は特に有効である。何故な
らば、上記したメルトし易いカラートナーが定着ローラ
1上にオフセットした場合、熱により剛性を失ったノー
メックスのようなウエブではウエブ表面に軟化した繊維
が現われるためにトナーが簡単に擦り抜けてしまい、
又、PPS繊維や金属メッキを施した繊維ではローラを
傷つけてしまうのに対し、繊維の太さより粒径の小さい
無機充填剤の分散したポリエステル樹脂を塗工した繊維
は熱によって剛性を失っても、表面に塗工された樹脂と
充填剤がオフセットしたトナーを除去するので、定着ロ
ーラを傷つけずに定着ローラ1上のメルトしたトナーを
掻き取り、除去でき、清掃効果が高いからである。
【0048】又斯かるトナーが定着ローラ1のシリコー
ンゴム層3上に付着した場合、その付着力は、定着ロー
ラの被覆に従来使用されることがあるテフロン層への付
着の場合よりも大きいが、本発明ではクリーニング装置
20の清掃効果が高いので、こうした場合でも対処し
得、特に効果が大きい。
ンゴム層3上に付着した場合、その付着力は、定着ロー
ラの被覆に従来使用されることがあるテフロン層への付
着の場合よりも大きいが、本発明ではクリーニング装置
20の清掃効果が高いので、こうした場合でも対処し
得、特に効果が大きい。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着装置
では、記録材上に担持された未定着画像の定着に使用す
る定着ローラ等を初めととするローラをクリーニング装
置で清掃するに際し、クリーニング部材としてAl2 O
3 などの無機充填剤をポリエステル樹脂に分散させたも
のを塗工した繊維状の部材を用いることで定着ローラ等
のローラ上のトナーを傷をつけずに良好に除去、清掃で
き、このためトナー汚れも、たてすじもない品質のよい
画像を長期間に亙って安定して得ることができる。
では、記録材上に担持された未定着画像の定着に使用す
る定着ローラ等を初めととするローラをクリーニング装
置で清掃するに際し、クリーニング部材としてAl2 O
3 などの無機充填剤をポリエステル樹脂に分散させたも
のを塗工した繊維状の部材を用いることで定着ローラ等
のローラ上のトナーを傷をつけずに良好に除去、清掃で
き、このためトナー汚れも、たてすじもない品質のよい
画像を長期間に亙って安定して得ることができる。
【図1】本発明の定着装置の一実施例を示す概略構成図
である。
である。
【図2】(a) 本発明のクリーニング部材の断面を示
す図である。 (b) (a)の一部の拡大図である。
す図である。 (b) (a)の一部の拡大図である。
【図3】本発明の定着装置の他の実施例を示す概略構成
図である。
図である。
【図4】図3の定着装置のクリーニング装置で使用され
るクリーニング部材を示す斜視図である。
るクリーニング部材を示す斜視図である。
【図5】本発明の定着装置の更に他の実施例におけるク
リーニング装置で使用されるクリーニング部材を示す断
面図である。
リーニング装置で使用されるクリーニング部材を示す断
面図である。
【図6】トナーの軟化点測定時のトナーのプランジャー
降下量−温度曲線を示すグラフである。
降下量−温度曲線を示すグラフである。
【図7】従来の定着装置を示す概略構成図である。
1 定着ローラ 4 加圧ローラ 12 未定着トナー像 13 記録材 10 定着装置本体 20 クリーニング装置 25 ウエブ 27、29 クリーニング部材
Claims (19)
- 【請求項1】 未定着画像を記録材に定着するための定
着用回転体と、この定着用回転体の表面に当接して表面
を清掃する清掃部材と、を有し、前記清掃部材は繊維状
部材を含む定着装置において、 前記繊維状部材は無機化合物粒子が分散された樹脂で被
覆されていることを特徴とする定着装置。 - 【請求項2】 前記無機化合物粒子の平均粒径は繊維の
太さよりも小さいことを特徴とする請求項1記載の定着
装置。 - 【請求項3】 前記繊維状部材の少なくとも一方の面は
凹凸部を有し、前記無機化合物粒子の分散した樹脂は前
記凹凸部を有する面に被覆されることを特徴とする請求
項1及び2記載の定着装置。 - 【請求項4】 前記無機化合物粒子の平均粒径は0.2
〜10μmであることを特徴とする請求項2記載の定着
装置。 - 【請求項5】 前記繊維状部材の繊維の太さは約50μ
mであることを特徴とする請求項4記載の定着装置。 - 【請求項6】 前記無機化合物粒子は前記樹脂に対して
0.1〜20重量%含まれることを特徴とする請求項2
記載の定着装置。 - 【請求項7】 前記繊維状部材に塗布される前記無機化
合物粒子の分散した樹脂の塗布量は1〜70g/m2 で
あることを特徴とする請求項2記載の定着装置。 - 【請求項8】 前記樹脂はポリエステル樹脂であること
を特徴とする請求項1記載の定着装置。 - 【請求項9】 前記樹脂は未定着画像を形成するトナー
と親和性の高い樹脂であることを特徴とする請求項1及
び8記載の定着装置。 - 【請求項10】 前記トナーはポリエステル樹脂を含む
ことを特徴とする請求項9記載の定着装置。 - 【請求項11】 前記トナーはシャープメルト性樹脂を
含むことを特徴とする請求項9及び10記載の定着装
置。 - 【請求項12】 前記樹脂の軟化点は150〜260
℃、融点は180〜300℃であることを特徴とする請
求項9記載の定着装置。 - 【請求項13】 前記無機化合物粒子はAl2 O3 を含
む粒子であることを特徴とする請求項1記載の定着装
置。 - 【請求項14】 前記樹脂はポリエステル樹脂であり、
前記トナーはシャープメルト性ポリエステル樹脂を含む
ことを特徴とする請求項13記載の定着装置。 - 【請求項15】 前記無機化合物粒子の硬度は前記定着
用回転体の表面を形成する部材の硬度よりも大きいこと
を特徴とする請求項1記載の定着装置。 - 【請求項16】 前記無機化合物粒子の融点は定着用回
転体の表面温度よりも高いことを特徴とする請求項1記
載の定着装置。 - 【請求項17】 前記定着用回転体の表面はオイルが含
浸されていることを特徴とする請求項1記載の定着装
置。 - 【請求項18】 前記繊維状部材の繊維は定着用回転体
の表面温度により軟化し得ることを特徴とする請求項1
記載の定着装置。 - 【請求項19】 前記定着用回転体の内部に加熱源が設
けられることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8192205A JPH1039668A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 定着装置 |
US08/898,496 US5999786A (en) | 1996-07-22 | 1997-07-22 | Fixing apparatus having cleaning member |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8192205A JPH1039668A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 定着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1039668A true JPH1039668A (ja) | 1998-02-13 |
Family
ID=16287420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8192205A Pending JPH1039668A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 定着装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5999786A (ja) |
JP (1) | JPH1039668A (ja) |
Cited By (4)
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JP2008040363A (ja) * | 2006-08-09 | 2008-02-21 | Canon Inc | 画像加熱装置 |
JP2014149344A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Ricoh Co Ltd | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2014164075A (ja) * | 2013-02-25 | 2014-09-08 | Ricoh Co Ltd | 定着装置 |
JP2014199291A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-23 | 株式会社リコー | 研磨ローラ、定着装置、及び画像形成装置 |
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JP2000250347A (ja) * | 1999-02-26 | 2000-09-14 | Hitachi Koki Co Ltd | 定着装置 |
US6532353B1 (en) * | 1999-12-29 | 2003-03-11 | Heidelberger Druckmaschinen Ag | Cleaning web advancement and drive control mechanism |
EP1150181A3 (en) * | 2000-04-26 | 2003-04-16 | Japan Vilene Company, Ltd. | A cleaning sheet for a fuser member, a cleaning sheet supplier, and a cleaning apparatus |
US9152098B2 (en) * | 2011-06-28 | 2015-10-06 | Xerox Corporation | Cleaning apparatuses for fusing systems |
JP6596226B2 (ja) * | 2015-04-27 | 2019-10-23 | シャープ株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
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JPH01173086A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-07-07 | Canon Inc | 定着装置 |
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