JPH10168505A - 低密度モリブデン焼結体及びその製造方法 - Google Patents
低密度モリブデン焼結体及びその製造方法Info
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- JPH10168505A JPH10168505A JP32962296A JP32962296A JPH10168505A JP H10168505 A JPH10168505 A JP H10168505A JP 32962296 A JP32962296 A JP 32962296A JP 32962296 A JP32962296 A JP 32962296A JP H10168505 A JPH10168505 A JP H10168505A
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Abstract
成することができる低密度モリブデン焼結体及びその製
造方法とそれを用いた製品を提供すること。 【解決手段】 低密度モリブデン焼結体は,60kg/
mm2 以上の曲げ強度と,70〜85%の相対密度とを
有する。低密度モリブデン焼結体を製造するには,Mo
凝集粉を1200〜1800℃で熱処理後解砕し,粒度
60〜150μmのMo粗粒粉を作り,それをプレス
後,1800℃で焼結する。この焼結体は,粗粒Moの
粒子10の間に大きな空孔20を備えた構造を有する。
Description
(Mo)焼結体とその製造方法に関し,詳しくは,焼成
炉用の敷き皿,放電電極,流体のフィルター等に用いら
れる低密度モリブデン焼結体とその製造方法に関する。
oと示す)製品の要求項目として空孔度の高い(低密度
の)製品の利用法がある。例えば,焼成炉用の敷き皿と
しての利用法がある。この際問題となるのは,Moと被
焼成物の接触面では,被焼成物からのガス抜けが良くな
く,その結果,被焼成物にソリ等の欠陥が発生する場合
がある。これを解決する為に空孔度の高いMo製品が要
求されている。
低密度のMo焼結体の空孔にBa等の物質を含漫させ,
放電電極として用いられたり,流体のフィルターとして
の金属焼結体が用いられる。これらの場合は,適度な空
孔率と高強度が要求される。
あるのに対し,一般的な粉末冶金法で得られる焼結体の
密度は,8.7〜9.9g/cm3 である。特に,焼結
体を次工程で塑性加工を行う場合は塑性加工時に割れが
生じる場合が多い為,9.6g/cm3 以上の密度が必
要である。ここで言う一般的な粉末冶金法とは,粒径3
〜10μmのMo粉末をプレス成型し,それを真空もし
くは水素雰囲気で焼結し焼結体を得るものである。
のを作る場合には,プレス圧をなるべく低くする方が低
密度の焼結体が得られるので,バインダを添加したもの
でプレスする。その後,脱バインダ工程を施すことで相
対密度で約70〜90%のMo焼結製品を作成すること
は可能であった。
ンダ添加による純度の問題があった。更に,これらの製
品は,相対密度で約85%以下になると強度的にもろく
なる問題があった。
かつ高強度の製品を安価で純度良く作成することができ
る低密度モリブデン焼結体及びその製造方法を提供する
ことにある。
密度モリブデン焼結体を用いた焼成炉用敷皿,放電電
極,及び流体フィルター等の製品を提供することにあ
る。
g/mm2 以上の曲げ強度と,70〜85%の相対密度
とを有することを特徴とする低密度モリブデン焼結体が
得られる。
00〜1800℃で熱処理後解砕し,粒度60〜150
μmのMo粗粒粉を作り,それをプレス後,焼結するこ
とを特徴とする低密度モリブデン焼結体の製造方法が得
られる。
デン焼結体の製造方法において,前記焼結温度は約18
00℃であることを特徴とする低密度モリブデン焼結体
の製造方法が得られる。
デン焼結体の製造方法において,前記プレスの際の圧力
は,2〜5トン/cm2 であることを特徴とする低密度
モリブデン焼結体の製造方法が得られる。
デン焼結体の製造方法において,前記Mo凝集粉は,6
0〜150μmであることを特徴とする低密度モリブデ
ン焼結体の製造方法が得られる。
デン焼結体から実質的になることを特徴とする焼成炉用
敷皿が得られる。
デン焼結体を基部に用い,前記基部に形成された空孔
に,Ba化合物を含浸してなることを特徴とする放電電
極が得られる。
ブデン焼結体を用いたことを特徴とする流体フィルター
が得られる。
て説明する。
製造の原理について,図1を参照して説明する。
密度モリブデン焼結体の構造を説明するための概略図で
あり,左図は粗粒Mo粉プレス体を示し,右図はこの粗
粒Mo粉プレス体を焼結した後の粗粒Mo粉焼結体を夫
々示している。
リブデン焼結体の構造を説明するための概略図であり,
左図は通常のMo粉プレス体を示し,右図はこの通常の
Mo粉プレス体を焼結した後の通常Mo粉焼結体を夫々
示している。
下,Mo粗粒粉と呼ぶ)を使用する。
粉とは,60〜150μmの目開きのふるいで分けられ
たMo凝集粉を約1200〜1800℃で真空もしくは
水素雰囲気にて高温熱処理し,更にそれを解砕した粒径
60〜150μmMo純度99.9%以上の粉末であ
る。
粒粉との焼結のされ方が若干異なる。つまり,本発明で
用いるMo粗粒粉は,プレス前に熱処理を施す事によ
り,その粒子自体が焼結している。その為,図1(a)
に示すようにプレス体の状態で密度は同一でも,図1
(b)に示す通常のMo粉より大きな空孔20を有す
る。これらのプレス体を焼結すると通常のMo粉のプレ
ス体はlつ1つの粒子10が小さい為,粒子10同士の
接触面積が大きくなり,図中の×印で示される空孔20
が消滅していく。
体は粒子10同士の接触が,通常のMo粉に比べ少ない
為,接触している部分のみが焼結され結果的に焼結体中
に図中の×印で示されるような大きな空孔20が残る。
めに,上述のように作製されたMo粗粒粉をプレス圧力
2〜5トン/cm2 でプレス成型し,更に約1800℃
の真空もしくは水素雰囲気で焼結する。ここで,通常の
Mo粉からの焼結体で低密度品を得ようとすれば焼結を
途中で止める状態になり,焼結体の強度は低下する。
結体は,粒子自体がある程度焼結されている為,高温で
焼結しても収縮が起こりにくく,そのため高強度で低密
度のMo焼結体を得る事ができる。
製造の具体例について説明する。
150μmでふるい分けられたMo凝集粉を1200
℃,1400℃,1600℃,1800℃にて熱処理を
行い,それらを解砕して平均粒径約100μmのMo粗
粒粉を作製した。さらに,直径60mmの金型にて圧力
を変えてプレス成形しその後1800℃にて焼結した。
処理Mo粉でも,バインダーを混合後,同様の方法で作
製し,両者を比較した。但し,市販のMo粉のプレス体
は焼結の前に400℃で脱バインダーを行った。それぞ
れの密度の変化を調べた結果を図2に示す。
もに低<なった。また,プレス圧を増加することによ
り,焼結体密度は高くなった。
作製したMo粗粒粉を用い,10×30mmの金型を使
って,厚さ約6mmのプレス体を作り,1600〜18
00℃で焼結したときの密度の変化を図3に示す。ま
た,この時のプレス体の強度を超硬工具協会規格CIS
026に基づき三点曲げ試験で測定した.その結果を
図4に示す。
高くなり,また熱処理温度の低いもののほうが,高くな
った。曲げ強度についても,焼結温度が高くなるほど高
くなり熱処理温度の低いものが高くなった。
密度を出すため,3トン/cm2 でプレスし,400℃
で脱バインダを行った後,1600℃で焼結体を得た。
その焼結体の相対密度は,85.3%であった。また,
上記と同様に三点曲げ試験を行い,曲げ強度を測定した
ところ,52kg/mm2 であった。この焼結体密度は
1200℃熱処理品の1800℃焼結体とほぼ同様であ
るが,曲げ強度は明らかに低かった。Mo粗粒粉の焼結
体は,粒子自身がある程度まで焼結されて密度が上がっ
ている為,図1(b)に示すように空孔20を内包した
状態になる。
までに不可能であった多孔質のMo焼結体を作製する事
が出来る低密度モリブデン焼結体及びその製造方法を提
供することができる。
85%の低密度焼結製品がバインダを添加せず作製する
ことができる低密度モリブデン焼結体及びその製造方法
を提供することができる。
されたMo粗粒粉を使用する事により,低密度で高強度
のMo焼結製品ができ,その前処理の温度によって密度
をコントロールする事も可能である低密度モリブデン焼
結体及びその製造方法を提供することができる。
を用いたモリブデン製品の製造工程を利用することがで
き,特別の装置や機械を必要としないので安価かつ容易
に製造できる低密度モリブデン焼結体及びその製造方法
を提供することができる。
ブデン焼結体を用いた焼成炉用敷皿,放電電極,及び流
体フィルター等の製品が得られる。
ブデン焼結体の構造を説明するための概略図である。 (b)比較の為に,通常のMo粉を用いたモリブデン焼
結体の構造を説明するための概略図である。
化を示す図である。
焼結温度との関係を示す図である。
温度との関係を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 60kg/mm2 以上の曲げ強度と,7
0〜85%の相対密度とを有することを特徴とする低密
度モリブデン焼結体。 - 【請求項2】 Mo凝集粉を1200〜1800℃で熱
処理後解砕し,粒度60〜150μmのMo粗粒粉を作
り,それをプレス後,焼結することを特徴とする低密度
モリブデン焼結体の製造方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の低密度モリブデン焼結体
の製造方法において,前記焼結温度は約1800℃であ
ることを特徴とする低密度モリブデン焼結体の製造方
法。 - 【請求項4】 請求項2記載の低密度モリブデン焼結体
の製造方法において,前記プレスの際の圧力は,2〜5
トン/cm2 であることを特徴とする低密度モリブデン
焼結体の製造方法。 - 【請求項5】 請求項2記載の低密度モリブデン焼結体
の製造方法において,前記Mo凝集粉は,60〜150
μmであることを特徴とする低密度モリブデン焼結体の
製造方法。 - 【請求項6】 請求項1記載の低密度モリブデン焼結体
から実質的になることを特徴とする焼成炉用敷皿。 - 【請求項7】 請求項1記載の低密度モリブデン焼結体
を基部に用い,前記基部に形成された空孔に,Ba化合
物を含浸してなることを特徴とする放電電極。 - 【請求項8】 請求項1記載の低密度モリブデン焼結体
を用いたことを特徴とする流体フィルター。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP32962296A JP3869057B2 (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 低密度モリブデン焼結体及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10168505A true JPH10168505A (ja) | 1998-06-23 |
JP3869057B2 JP3869057B2 (ja) | 2007-01-17 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32962296A Expired - Fee Related JP3869057B2 (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 低密度モリブデン焼結体及びその製造方法 |
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JP (1) | JP3869057B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101988162A (zh) * | 2010-11-05 | 2011-03-23 | 西安理工大学 | 一种采用粉末冶金法制备多孔金属钼的方法 |
CN102560214A (zh) * | 2012-02-09 | 2012-07-11 | 北京航空航天大学 | 一种面对等离子体材料中抗起泡的梯度多孔结构 |
WO2017008092A1 (de) | 2015-07-10 | 2017-01-19 | Plansee Se | Metallfilter |
CN112207282A (zh) * | 2020-09-17 | 2021-01-12 | 洛阳科威钨钼有限公司 | 一种喷涂钼粉的制备方法 |
-
1996
- 1996-12-10 JP JP32962296A patent/JP3869057B2/ja not_active Expired - Fee Related
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