JPH024741Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えばパンチプレスのごとき板材
加工機に対して板材の搬入および加工後の板材の
搬出行なう装置に関する。

従来、板材加工機に対して板材の搬入搬出を行
なう装置としては、例えば特開昭57−199727号公
報（以下単に先行例と称す）に開示されているご
とき構成のものがある。先行例においては、搬出
装置は板材加工機から板材を把持して引出して、
把持を解放することによつて板材を積層するもの
であるが、搬入装置は、板材を吸着した後に上記
搬出装置の上方位置に移動し、その後に板材加工
機の方向へ板材を搬入する構成であるので、全体
的構成が大型であり、搬入装置と搬出装置とを作
動する駆動装置が個別に必要であり、構成が複雑
であるという問題がある。

この考案は、上述のごとき従来の問題に鑑みて
なされたもので、全体的構成がコンパクトであ
り、かつ簡単な構成の板材搬入搬出装置を提供し
ようとするものである。

第１図において、素材である板材の搬入装置１
と、製品である板材の搬出装置３とは、総括的な
板材搬入搬出装置５に組み込まれて、板材加工機
７に隣接して設けてある。

第１図に例示した板材加工機７は、数値制御の
板材移動位置決め装置９を備えたパンチプレスで
あつて、上部フレーム１１に設けた駆動電動機１
３に駆動されるラム（図示省略）の下方でＸ軸方
向の左右に位置を変えられるストライカ１５が、
上部フレーム１１の前下方に設けた複数のパンチ
１７の中の１つを選択して打圧する。

板材加工機７の下部フレーム１９の前方には、
前記したパンチ１７と対応するダイ２１が設けて
あつて、板材移動位置決め装置９の把持爪２３に
把持れた素材板材２５が所望のパンチ１７とダイ
２１の間に位置決めされてパンチ加工が行なわれ
て製品板材２７となるのである。

総括的な板材搬入搬出装置５は、例えば図示の
ようなフレーム構造をなし、そのテーブル面の下
方には素材板材２５を積み重ねて運搬する台車２
９が置かれ、テーブル面はスラツトコンベア３１
になつている。

前記した板材搬入装置１はスラツトコンベア３
１を−Ｙ方向に移動させてから、搬入支柱３３に
内蔵する流体圧シリンダ（図示省略）でアーム３
５を下降させ真空カツプなどの吸着装置３７で素
材板材２５の最上段の１枚を吸着し、アーム３５
を上昇復帰させたる。

次に空中に素材板材２５を水平に保持した状態
で搬入支柱３３をＸ軸方向に移動して、前記した
把持爪２３前に素材板材２５を下すのである。

他方、製品板材２７は板材搬出装置３の把持爪
３９に把持された板材搬出装置３が＋Ｘ方向に移
動することで、台車２９の上方まで復帰している
スラツトコンベア３１の上に引き出される。

次に把持爪３９を操作して製品板材２７を開放
し、スラツトコンベア３１を−Ｙ方向に移動すれ
ば製品板材２７はシユート台４１上の転輪４３上
を下降して製品運搬用の台車４５上に積み重ねら
れるのである。

以上の説明で明らかなよう、板材の搬入と搬出
とはほぼ同じ位置で上下に離れた状態で行なわれ
る。

第２図は板材搬入搬出装置５を第１図の右下か
らＸ軸方向に見た立面断面図である。

第３図は板材搬入搬出装置５を第１図の右上か
らＹ軸方向に見た立面断面図である。

板材搬入搬出装置５の＋Ｙ端付近にはＸ軸方向
に水平に延びた上部支承案内部材４７と下部支承
案内部材４９とが設けてあつて、第２図に示した
ようにその両端にレール５１が固着してある。

搬入支柱３３に設けた摺動部材５３が上記した
レール５１に乗り、あるいは下からレール５１に
規制されて搬入支柱３３をＸ軸方向に移動自在に
支承及び規制している。

前記した板材搬出装置３の＋Ｙ方向端は垂直に
下方に延び、搬入支柱３３と同様な搬出支盤５５
となつている。

上記した搬出支盤５５も摺動部材５３によつて
レール５１に乗り、あるいは下からレール５１に
規制されてＸ軸方向に移動自在である。

上記した搬入支柱３３と搬出支盤５５とは、と
もに上部支承案内部材４７と下部支承案内部材４
９を中央にした両側に分かれて支承案内されてい
るから、移動中に干渉することはない。

第３図に明らかなように板材搬入搬出装置５の
下部支承案内部材４９の＋Ｘ方向端部付近には、
スプロケツト５７が設けてあり、−Ｘ方向端部よ
り突出した部分には、テンシヨンベース５９を介
して、調帯であるチエン６１の駆動用可逆転電動
機６３が設けてある。

この可逆転電動機６３の出力軸には駆動スプロ
ケツト６５が固着してあつて、前記した＋Ｘ端付
近のスプロケツト５７との間にチエン６１がテン
シヨン調整自在にかけまわしてある。

第４図にもつとも明らかなように下部支承案内
部材４９は、その長さのほぼ全長にわたつて上下
にチエン６１のピンと対応する規制案内突起６７
が設けてあり、この規制案内突起６７と対応して
環状をなすチエン６１の上下外側からも規制案内
突起６７がブラケツト６９を介して設けてある。

また搬入支柱３３と上側のチエン６１の片側と
はブラケツト７１で連結してあつて、搬出支盤５
５と下側のチエン６１とは反対側でブラケツト７
１によつて連結されている。

本考案の実施例装置は、上記のように構成して
なるものであるから、素材板材２５を板材搬入装
置１によつて吸着して空中に水平に保持した状態
でスラツトコンベア３１を閉じ、板材搬出装置３
の把持爪３９に製品板材２７を把持してから可逆
転電動機６３を作動させれば、板材搬入装置１は
素材板材２５を板材加工機７へと搬入し、同時に
製品板材２７をスラツトコンベア３１上へと搬出
する。

この間複雑なタイミングの整合は不要であり、
搬入装置と搬出装置の干渉は起こらない。

以上のごとき実施例の説明より理解されるよう
に、要するに本考案の要旨は、実用新案登録請求
の範囲に記載のとおりであるから、その記載より
明らかなように、本考案において、板材加工機７
に隣接して設けられた板材搬入搬出装置５におけ
るフレームには、板材加工機７から搬出された板
材を搬出方向に対し直交する方向へ送出自在かつ
下方に積層された板材の上方を開放自在なスラツ
トコンベア３１が設けてあり、このスラツトコン
ベア３１の送出方向の反対側においてフレームに
設けた搬入搬出方向の第１、第２の各レール５１
にはそれぞれ搬入支柱３３と搬出支盤５５とが送
出方向に離隔して移動自在に支承されている。そ
して、搬入支柱３３と搬出支盤５５は、搬入搬出
方向に張設したエンドレス状の走行部材の反対側
にそれぞれ連結してあり、搬入支柱３３には積層
された板材を吸着自在な吸着装置３７が上下動自
在に設けられ、搬出支盤５５には、上昇した吸着
装置３７の下方を通過自在で、板材加工機７上の
板材を把持してスラツトコンベア３１上に搬出自
在の把持爪３９が設けてある。

したがつて、本考案によれば、板材加工機７に
対する板材の搬入装置と搬出装置との走行駆動部
がフレームの一側部に設けられた態様となり、全
体的構成がコンパクト化できると共に、搬入装置
と搬出装置とを１つのモータ等によつて互に反対
方向へ同時に走行することができ、互に走行のタ
イミングをとる必要がなく、構成がより簡素化す
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施された背景を示した板材
搬入搬出装置の駆動装置の説明図、第２図は本考
案の実施例装置の側面断面図、第３図Ａは同上背
面断面図、第３図Ｂは第３図Ａの一部側面図、第
４図は本考案の実施例の下部支承案内部材まわり
の詳細図である。 図面の主要部を表わす符号の説明、１……板材
搬入装置、３……板材搬出装置、５……板材搬入
搬出装置、３３……搬入支柱、４９……下部支承
案内部材、５３……摺動部材、５５……搬出支
盤、６３……可逆転電動機、６７……規制案内突
起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板材加工機７に隣接して設けた板材搬入搬出装
   置５におけるフレームに、板材加工機７から搬出
   された板材を搬入搬出方向に対して直交する方向
   へ送出自在かつ下方に積層された板材の上方を開
   放自在なスラツトコンベア３１を設け、スラツト
   コンベア３１の送出方向の反対側においてフレー
   ムに設けた第１、第２の各レール５１を板材の搬
   入搬出方向に延伸して設け、第１、第２の各レー
   ル５１にそれぞれ移動自在に支承された搬入支柱
   ３３と搬出支盤５５とを前記送出方向に離隔して
   設けると共に、前記搬入搬出方向に張設したエン
   ドレス状の走行部材の反対側にそれぞれ連結して
   設け、前記搬入支柱３３には、前記スラツトコン
   ベア３１の下方位置に積層された板材を吸着自在
   の吸着装置３７を上下動自在に設け、前記搬出支
   盤５５には、上昇した位置の吸着装置３７の下方
   位置を通過自在で、前記板材加工機７上の板材を
   把持してスラツトコンベア３１上に搬出自在の把
   持爪３９を設けてなることを特徴とする板材搬入
   搬出装置。