JPH02300759A - 電子写真感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは接着層および
バリヤ一層としての機能を有する下引き層を導電性支持
体上に設けた電子写真感光体に関する。

［従来の技術］ 一般にカールソンタイプの電子写真感光体は、帯電−露
光を繰り返した時に一定の画像濃度と地汚れのない画像
を形成する上で、暗部電位と明部電位の安定性が重要に
なっている。

このため、導電層と感光層の間にバリヤ一層としての機
能を有する層を設けてることが提案されている。

また、感光層を電荷発生層と電荷輸送層に機能分離した
積層構造を有するものが提案されているが、一般に電荷
発生層は導電層上に極めて薄い層、例えば０．５７ｚｍ
程度で設けられているため、基体表面のごくわずかな欠
陥、汚れ、付着物または傷などが電荷発生層の膜厚を不
均一とする原因となる。電荷発生層の膜厚が不均一であ
ると感光体に感度ムラを生じるため、電荷発生層の膜厚
を出来るだけ均一なものとすることが要求されている。

この様なことから、導電層と電荷発生層の間にバリヤ一
層としての機能と接着層としての機能を有する下引き層
を設けることが提案されている。

これまで、導電層と感光層の間に設ける層として、ポリ
ウレタン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、エポキ
シ樹脂、カゼイン、メチルセルロース、ニトロセルロー
スあるいはフェノール樹脂などを用いることが知られて
いるが、これらの層を下引き層として用いた感光体は繰
り返し使用した時、明部電位の上昇と暗部電位の変動を
生じやすく、特に低温低湿の環境下ではＩＩＪＪ部電位
の上Ａが著しく、連続して使用した場合、一定の画質を
有するコピーが得られないという欠点を有していた。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明の目的は、繰り返し使用に際しても明部電位の」
二昇と暗部電位の変動を抑制した電子写真感光体を提供
することにある。

［課題を解決する手段、作用］ 本発明は、導電性支持体と感光層との間に下引き層を有
する電子写真感光体において、下引き層中に３．３’　
、５．５”−テトラ（ｔ−ブチル）ジフェノキノンを含
有することを特徴とする電子写真感光体から構成される
。

以下の記載においては、３．３’、５．５’−テトラ（
ｔ−ブチル）ジフェノキノンをＴＢＤＱと略称する。

従来の下引き層に使用されている樹脂の電導性は、イオ
ン電導が重要な役割を果たしているが、低温低湿下では
電導性が低下し、感光層で発生したキャリアが効率よく
電荷分離して導電性支持体側に逃げなくなるため明部電
位が上昇したり、暗部電位が変動するものと考えられて
いる。

本発明の電子写真感光体は、下引き層中に電子輸送性を
有するＴＢＤＱを含有させることにより、マジョリティ
ーキャリアとしてホールを移動させるタイプの電子写真
プロセスの場合、感光層内で生じた電子を容易に導電性
支持体側に逃がすことができるため明部電位の上昇が抑
制されると考えられる。

ＴＢＤＱを含有させる下引き層に用いる樹脂材料として
は、例えばポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルアル
コール、メチルセルロース、フェノール樹脂などが挙げ
られ、ＴＢＤＱを含有させる量としては、樹脂の重量に
対して１〜１００％、好ましくは１０〜５０％の範囲で
ある。

下引き層は厚さが０．１〜１０．０ｇｍ、特に０．５〜
５．０ｇｍが好適であり、浸漬コーチインク、スプレー
コーチインク、ロールコーティングなどの方法により塗
工される。

本発明において感光層は単−倍型でもよいし、電荷発生
層と電荷輸送層に機能分離した積層構造型でもよい。

電荷発生層は、例えばスーダンレッド、グイアンプル−
、ジェナスグリーンＢなどのアゾ顔料、アルゴールイエ
ロー、ピレンキノン、インダンスレンブリリアントバイ
オレットＲＲＰなとのキノン顔料、キノシアニン顔料、
ペリレン顔料、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ
顔料、インドファーストオレンジトナーなどのビスベン
ゾイミダゾール顔料、銅フタロシアニンなどのフタロシ
アニン顔料、キナクリドン顔料などの電荷発生物質を例
えばポリビニルブチラール、ポリスチレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂、ポリビニルピロ
リドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースなとの結着剤樹脂に分散させて、この分散液
を前述の下引き層の」二に塗工することによって形成で
きる。

この様な電荷発生層の膜厚は、５ｇｍ以下、好ましくは
０．０１〜ｌｐｍが適当である。

電荷輸送層は、例えば主鎖または側鎖にアントラセン、
ピレン、フェナントレン、コロネンなどの多環芳香族化
合物、インドール、カルバゾール、オキサゾール、イン
オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール
、オキサジアゾール、ピラゾリン、チアシアソール、チ
リアゾールなどの含窒素環式化合物、ヒドラゾン化合物
などの電荷輸送物質を成膜性のある樹脂に溶解させた塗
工液を用いて形成される。これは、電荷輸送物質が一般
的に低分子量で、それ自身では成膜性に乏しいためであ
る。この様な樹脂としては、例えばポリエステル、ポリ
サルホン、ポリカーボネート、ポリメタクリル醇エステ
ル類、ポリスチレンなどが挙げられる。

電荷輸送層の膜厚は５〜２０牌ｍ程度である。

本発明における感光層としては、前述の他、ポリーＮ−
ビニル力ルハンールやポリビニルアントラセンなどの有
機光導電性ポリマ一層、セレンノに着層、セレン−テル
ル蒸着層あるいはアモルファスシリコーン層などが挙げ
られる。

本発明の電子写真感光体における導電性支持体としては
、導電層を有するものであれば何れのものでもよく、具
体的な導電性支持体としては、例えばアルミニウム、銅
、パナジウＪ・、モリブデン、クロム、ニンケル、チタ
ン、亜鉛、インジウム、真ちゅうなどをドラムまたはシ
ート状に成型したもの、アルミニウムや銅などの金属箔
をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミ
ニウム、酸化インジュウム、酸化スズなどをプラスチッ
クフィルムに蒸着したものあるいは金属粉末、カーホン
ブランク、ヨウ化銅、高分子電解物質などの導電性物質
を適当な結着剤樹脂とともに塗布し表面を導電処理した
プラスチックフィルムや紙などが挙げられる。

本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用する
のみならず、レーザービームプリンター、ＣＲＴプリン
ター、電子写真方式製版システムなどに利用することが
できる。

［実施例］ 実施例１ アルコール可溶性ポリアミド１０部（重量部、以下同様
）、ＴＢＤＱを２部をメタノール６０部とｎ−ブタノー
ル３０部の混合溶剤に溶解させ、下引き層の塗工液を調
製した。

６０φＸ　２６０　ｍ　ｍのアルミニウムシリンダー上
に、上記下引き層塗料を膜厚２．Ｏｐ、ｍとなるように
浸漬塗布し、６０°Ｃで３０分間乾燥して下引き層を形
成した。

次に下記構造のジスアゾ顔料を１０部、酢酸酪酸セルロ
ース樹脂（商品名ＣＡＢ−３８１、イーストマン■製）
６部およびシクロヘキサノン６０部を１φガラスピーズ
を用いたサンドミル装置で２０時間分散した。この分散
液にメチルエチルケトン１００部を加えて、上記下引き
層上に浸漬塗布し、１００°Ｃで１０分間加熱乾帰して
、０　、１　ｇ　／　ｍ　２の塗布量の電荷発生層を設
けた。

次いで下記構造のヒドラゾン化合物を１０部、およびス
チレン−メタクリル酸メチルコポリマー（商品名ＭＳ２
００、製鉄化学■製）１５部をトルエン８０部に溶解し
た。この液を上記電荷発生層上に塗布して１００°Ｃで
１時間の熱風乾燥にイ］し、１６７部ｍ厚の電荷輸送層
を形成した。

比較例１ 実施例１において、ＴＢＤＱを添加せず、他は同様にし
て電子写真感光体を作成した。

実施例１および比較例１で作成した電子写真感光体のそ
れぞれを、負−成帯電器、ハロゲンランプによる画像露
光、現像器（正トナーによる正現像）、負転写帯電器、
クリーニング、前露光のプロセスを有する電子写真複写
機に取り付けて電子写真特性を評価した。

低温低湿環境（１５°Ｃ／１０％）下で連続１千枚の画
像を出したところ、実施例１の電子写真感光体は、明部
電位の上昇もなく、非常に安定した画像が得られた。

Ｉ　　　ＶＤ　　−７６０−７７０（＋１０）ＶＬ　　
−２８０−３００（＋２０） Ｉ　　　Ｖｏ　　−７５０−７８０（＋３０）ＶＬ　　
　−２６０−３７０（＋１１０）実施例２ レゾール型フェノール樹脂に対してＴＢＤＱを以下の割
合で添加して下引き層の塗工液（試料１〜７）を調製し
た。

試料１〜７において、レゾール型フェノール樹脂は１０
部、メタノールは６０部、ブタノールは３０ｆｆＢとし
た。

！　　　ＴＢＤ　　　　　−’　　　ＴＢＤｌ　　　な
し　　　　　２　　０．０１部３　　０．１部　　　４
　　１．０部 ５　　５．０部　　　６　１０．０部 ７　　２０．０部 ６０φＸ２６０ｍｍのアルミニウムシリンダー上に下引
き層塗工液（試料１〜７）を膜厚１．０μｍとなるよう
に浸漬塗布し、１２０℃で３０　分間乾燥して下引き層
を形成した。

次いで実施例１と同様にして電子写真感光体を作成し、
実施例１と同様に評価した。

上記の結果から、ＴＢＤＱを下引き層に添加することに
より、明部電位の上昇が抑制されているが、ＴＢＤＱの
添加量が１％より少ないと効果が少なく、１００％より
多いと暗部電位の立下り現象といった弊害が見られる。

実施例３ 実施例１と同様に、アルコール可溶性ポリアミド１０部
、ＴＢＤＱを２部をメタノール６０部とｎ−ブタノール
３０部の混合溶剤に溶解させ、下引き層の塗工液を調製
した。

６０φＸ２６０ｍｍのアルミニウムシリンダー上に、上
記下引き層塗料を膜厚２．ＯｐＬｍとなるように浸漬塗
布し、６０°Ｃで３０分間乾燥して下引き層を形成した
。

次に下記構造のジスアゾ顔料を１０部、酢酸酪酸セルロ
ース樹脂（商品名ＣＡＢ−３８１、イーストマン■製）
６部およびシクロヘキサノン６０部を１φガラスピーズ
を用いたサンドミル装置で２０時間分散した。この分散
液にメチルエチルケトン１００部を加えて、上記下引き
層上に浸漬塗布し、１００°Ｃで１０分間加熱乾燥して
、０．１ｇ／ｍ２の塗布量の電荷発生層を設けた。

次いで下記構造のヒドラゾン化合物を１０部、およびス
チレン−メタクリル酸メチルコポリマー（商品名ＭＳ２
００、製鉄化学■製）１５部をトルエン８０部に溶解し
た。この液を上記電荷発生層上に塗布してｌ　ＯＯＴ３
で１時間の熱風乾燥に付し、１６部ｍ厚の電荷輸送層を
形成した。

比較例２ 実施例３において、ＴＢＤＱを添加せず、他は同様にし
て電子写真感光体を作成した。

実施例３および比較例２で作成した電子写真感光体のそ
れぞれを、負−成帯電器、半導体レーザー光（発振波投
入−７８８ｎ　ｍ）によるイメージ露光、現像器（負ト
ナーによる反転現像）、正転写帯電器、クリーニング、
前露光のプロセスを有する反転現像方式のレーザービー
ムプリンター（ＬＢＰ−ＣＸ、キャノン■製）に取り付
けて電子写真特性を評価した。

評価モードは実施例１と同様である。

３　　　　Ｖｏ　　　−６９０−７２０（＋３０）ＶＬ
　　　−１４０−１８０（＋４０）２　　　ＶＤ　　　
−７００−７２０（＋２０）ＶＬ　　　−１５０−３１
０（＋１６０）上記の結果から、実施例３による電子写
真感光体は、電位の安定性に優れ、画像的にも良好であ
った◇ ［発明の効果］ 本発明の電子写真感光体は、繰り返しの使用、特に低温
低湿下での使用に際して、も表面電位の変動が少なく、
良好な画像が得られるという顕著な効果を奏する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、導電性支持体と感光層との間に下引き層を有する電
   子写真感光体において、下引き層中に３，３’，５，５
   ’−テトラ（ｔ−ブチル）ジフェノキノンを含有するこ
   とを特徴とする電子写真感光体。