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JPH08259444A - 殺菌効力増強剤及びそれを配合した口腔用組成物 - Google Patents

殺菌効力増強剤及びそれを配合した口腔用組成物

Info

Publication number
JPH08259444A
JPH08259444A JP7066324A JP6632495A JPH08259444A JP H08259444 A JPH08259444 A JP H08259444A JP 7066324 A JP7066324 A JP 7066324A JP 6632495 A JP6632495 A JP 6632495A JP H08259444 A JPH08259444 A JP H08259444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bactericidal
quaternary ammonium
composition
dodecalactone
bactericide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7066324A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Segawa
裕之 瀬川
Masaru Kataoka
賢 片岡
Junko Naito
淳子 内藤
Naoko Oki
尚子 沖
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Earth Corp
Original Assignee
Earth Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Earth Chemical Co Ltd filed Critical Earth Chemical Co Ltd
Priority to JP7066324A priority Critical patent/JPH08259444A/ja
Publication of JPH08259444A publication Critical patent/JPH08259444A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、第4級アンモニウム系殺菌
剤の殺菌効力増強剤及び極めて安全性に優れた口腔用組
成物を提供することにある。 【構成】 カプリン酸及び/又はd−ドデカラクトンか
らなる殺菌効力増強剤を第4級アンモニウム系殺菌剤を
含む口腔用組成物など殺菌組成物に配合することにより
第4級アンモニウム系殺菌剤の殺菌効力を増強すること
ができる。この場合、口腔用組成物など殺菌組成物に配
合された前記殺菌剤の量が薬効量以下であっても殺菌効
力を発揮する。第4級アンモニウム系殺菌剤と非イオン
系界面活性剤とを併用してなる組成物においても同様に
殺菌効力増強剤は効果を示す。配合される殺菌効力増強
剤の量が自己殺菌効力以下であっても、組成物は全体と
して十分殺菌効力を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、第4級アンモニウム系
殺菌剤の殺菌効力増強剤及びそれを利用した歯周炎や歯
肉炎及び齲蝕等の口腔内疾患を予防し、口腔内、特に歯
肉辺縁部を清潔にし、かつ口臭を防ぐための口腔用組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化セチルピリジニウム等の第4級アン
モニウム化合物は殺菌剤として様々な細菌の殺菌のため
に使用され、種々の消毒ないし殺菌組成物に配合されて
いる。(前記第4級アンモニウム化合物は第4級アンモ
ニウム系殺菌剤といわれている。) 口腔内にも様々な細菌が存在し、これら口腔内細菌が食
べかすや食品に含まれる糖分によりそれらの成長が促さ
れ、増殖することにより口腔疾患が引き起こされること
が明らかにされている。口腔内の有害な細菌の成長を効
果的に防ぐための化合物は色々と知られており、後述の
如く第4級アンモニウム系殺菌剤もそれらを有効成分と
した口腔用組成物、例えばマウスウォシュ、液体歯磨
き、液状歯磨きおよび練り歯磨きなどの歯磨き類、口中
清涼剤やうがい薬(含嗽剤)などが処方されている。
【0003】第4級アンモニウム系殺菌剤を口腔内疾患
を予防する製剤として使用している従来技術としては、
例えば、特公平3−47245号公報には、カチオン性
殺菌剤及び両性イオン性殺菌剤から選ばれる1種以上の
殺菌剤と非イオン性界面活性剤とを併用してなる口腔用
組成物にチモール、ビオゾール及びパラヒドロキシ安息
香酸ブチルから選ばれる1種又は2種以上を配合した口
腔用組成物について記載されている。そしてカチオン性
殺菌剤が第4級アンモニウム塩である場合が記載されて
いる。また、特公平6−29177号公報には、同様に
カチオン性殺菌剤及び両性イオン性殺菌剤から選ばれる
1種以上の殺菌剤と非イオン性界面活性剤とを併用して
なる口腔用組成物にo−ヒドロキシ安息香酸(サリチル
酸)、m−ヒドロキシ安息香酸のメチル、エチル、プロ
ピル、ブチル等のエステル化物、o−、m−ヒドロキシ
フェニル酢酸、没食子酸のメチル、エチル、プロピル等
のエステル化物、オイゲノール、イソオイゲノール、バ
ニトロープ、4−エチルグアイアコール、2−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシアニソール、アセトバニリンやペ
オノールのようなフェノール及び多価フェノールの誘導
体の1種又は2種以上を配合した口腔用組成物について
記載されている。前記発明は、カチオン性や両性イオン
性の殺菌剤の殺菌作用が、併用される非イオン性界面活
性剤によって失活することを防止する添加剤に関するも
のである。このように、カチオン性や両性イオン性の殺
菌剤の殺菌効力が、併用される非イオン性界面活性剤に
よって失活することは知られている。
【0004】また例えば、特公平5−67608号公報
には、クレジルアセテート、メチルオイゲノール、ヘリ
オトロビン及びエチルサリシレートからなる群から選択
された1つの化合物を有効成分としてそのまま用いる
か、これにカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、リノール酸、ロジン酸、バニリン酸、ウン
デカン酸、ウンデシレン酸及びエナント酸からなるカル
ボン酸あるいはd−デカラクトン、d−ドデカラクト
ン、d−ウンデカラクトン、d−トリデカラクトン及び
d−テトラデカラクトンからなるラクトンから選ばれた
化合物の少なくとも1つを添加した抗齲蝕剤について記
載されている。さらにまた例えば、特公平6−3937
5号公報には、エナント酸、カプリン酸、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸及びバニリン酸からなる群
から選択されたカルボン酸を少なくとも3種混合したも
のを有効成分としてそのまま用いるか、これにd−デカ
ラクトン、d−ドデカラクトン、d−ウンデカラクト
ン、d−トリデカラクトン及びd−テトラデカラクトン
からなるラクトンから選ばれた化合物を少なくとも3種
混合したものを添加した抗齲蝕剤について記載されてい
る。前記特公平5−67608号公報及び特開公6−3
9375号公報に記載の発明は、クレジルアセテートの
ような合成香料やエナント酸のようなカルボン酸が抗齲
蝕剤の有効成分であり、それらがミュータンス菌に対し
殺菌効力を有することに基づく抗齲蝕剤の発明である。
【0005】しかしながら、クレジルアセテートのよう
な合成香料やエナント酸のようなカルボン酸でなくて
も、口腔用組成物の有効成分として、疾患原因菌に対し
殺菌効力を有するカチオン性殺菌剤及び両性イオン性殺
菌剤を用いれば、それら殺菌剤を有効成分として含むマ
ウスウォシュ、液体歯磨き、液状歯磨きおよび練り歯磨
きなどの歯磨き類、口中清涼剤やうがい薬(含嗽剤)、
トローチやチューインガムにより口腔内疾患を予防する
ことは可能である。ただし、この場合添加する殺菌剤が
可及的少量であり、添加された練り歯磨等の製品が安全
性の見地から問題がないことが望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】安全性の見地からする
第4級アンモニウム系殺菌剤の殺菌効力に関する研究に
おいて、本発明者らはカプリン酸及び/又はd−ドデカ
ラクトンが第4級アンモニウム系殺菌剤の殺菌効力を著
しく増強する作用を有することをはじめて見出し本発明
に達した。すなわち、カプリン酸及び/又はd−ドデカ
ラクトンの殺菌増強効果を利用すれば、第4級アンモニ
ウム系殺菌剤の配合量が極めて少量で、通常は薬効がな
いとされる量(殺菌有効量以下の量)の使用により安全
でかつ有効な口腔用組成物を得ることが可能であること
をはじめて見出した。ちなみに、第4級アンモニウム系
殺菌剤の殺菌有効量は0.05w/v程度である。本発
明の目的は、第4級アンモニウム系殺菌剤の殺菌効力増
強剤を提供し、それを用いて第4級アンモニウム系殺菌
剤の使用量を極めて少量として、安全でかつ有効な殺菌
用組成物を提供すること。特に極めて安全性に優れた口
腔用組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的は本発明の殺菌
効力増強剤によって達成される。すなわち、 (1)カプリン酸及び/又はd−ドデカラクトンを有効
成分として第4級アンモニウム系殺菌剤に配合し、該殺
菌剤の殺菌効力を増強することを特徴とする殺菌効力増
強剤。 (2)第4級アンモニウム系殺菌剤を配合してなる口腔
用組成物において、該組成物にカプリン酸及び/又はd
−ドデカラクトンを有効成分として配合し、該組成物中
の第4級アンモニウム系殺菌剤の殺菌効力を増強するこ
とを特徴とする殺菌効力増強剤。 (3)第4級アンモニウム系殺菌剤と非イオン系界面活
性剤とを併用してなる口腔用組成物において、カプリン
酸及び/又はd−ドデカラクトンからなる殺菌効力増強
剤を配合することを特徴とする口腔用組成物。 (4)第4級アンモニウム系殺菌剤の配合量が殺菌有効
量以下であることを特徴とする前記(2)項又は前記
(3)項に記載の口腔用組成物。 (5)カプリン酸及び/又はd−ドデカラクトンからな
る殺菌効力増強剤の配合量が自己殺菌有効量以下である
ことを特徴とする前記(2)項ないし前記(4)項のい
ずれか1項に記載の口腔用組成物。 (6)第4級アンモニウム系殺菌剤が塩化セチルピリジ
ニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウムか
ら選ばれた1種の化合物であることを特徴とする前記
(2)項または前記(5)項に記載の口腔用組成物。 (7)非イオン系界面活性剤がポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油であることを特徴とする前記(3)項ないし前
記(6)項のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
【0008】本発明の骨子は、 カプリン酸、d−ドデカラクトン又はカプリン酸とd
−ドデカラクトンの混合物が第4級アンモニウム系殺菌
剤の殺菌効力を著しく増強することである。 カプリン酸、d−ドデカラクトン又はカプリン酸とd
−ドデカラクトンの混合物の前記効果は第4級アンモニ
ウム系殺菌剤に非イオン系界面活性剤を併用した場合に
も増強効果が発揮され、非イオン系界面活性剤の併用に
よる前記殺菌剤の殺菌効力の低下を回復し得る。 口腔用組成物中の第4級アンモニウム系殺菌剤の量が
殺菌有効量以下、すなわち第4級アンモニウム系殺菌剤
のみの場合には殺菌効力が認められない量の場合でも、
カプリン酸、d−ドデカラクトン又はカプリン酸とd−
ドデカラクトンの混合物を添加した場合には殺菌効力が
認められる。 前記において、添加するカプリン酸、d−ドデカラ
クトン又はカプリン酸とd−ドデカラクトンの混合物の
配合量が自己殺菌有効量以下である量でも該口腔用組成
物では殺菌効力が認められる。ここで、カプリン酸、d
−ドデカラクトン又はカプリン酸とd−ドデカラクトン
の混合物の配合量が自己殺菌有効量以下であるとは、香
料であるカプリン酸、d−ドデカラクトン及びそれらの
混合物は、それ自身で口腔内疾患原因菌に対して殺菌効
力を有しているので、これを香料の自己殺菌効力とい
い、本発明において口腔用組成物内に配合する量は、香
料がそれ自身で殺菌効力を示す量以下であることを意味
する。
【0009】本発明で使用する第4級アンモニウム系殺
菌剤としては、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩
化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンゼ
ニウム、塩化デカリニウム等及びそれらの混合物が挙げ
られるが塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウ
ム、塩化ベンザルコニウムが好ましい。また、本発明で
第4級アンモニウム系殺菌剤と併用する非イオン系界面
活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート、マルトー
ス脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステル、庶糖脂
肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンソルビタンモノラウレート
等及びそれらの混合物が挙げられるが、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油が好ましい。
【0010】従来殺菌性が認められる香料としては、既
に前記した特公平5−67608号公報に、クレジルア
セテート、メチルオイゲノール、ヘリオトロビン及びエ
チルサリシレートが抗齲蝕剤(ミュータンス菌に対する
抗菌効果を有する意味である。)として挙げられてい
る。また、特公平6−39375号公報には、エナント
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸及びバニリン酸のようなカルボン酸及びd−デカラ
クトン、d−ドデカラクトン、d−ウンデカラクトン、
d−トリデカラクトン及びd−テトラデカラクトンから
なるラクトンが抗齲蝕剤として挙げられている。そして
これらカルボン酸やラクトンもまた香料として分類され
る。前記した特公平5−67608号公報ではまた前記
カルボン酸やラクトンをクレジルアセテート、メチルオ
イゲノール、ヘリオトロビン及びエチルサリシレートな
どの抗齲蝕剤と併用するとより優れた抗菌効果があると
記載されている。
【0011】また、既に前記した特公平3−47245
号公報には、カチオン性殺菌剤及び両性イオン性殺菌剤
と非イオン性界面活性剤とを併用した口腔用組成物にチ
モール、ビオゾール及びパラヒドロキシ安息香酸ブチル
を併用することで非イオン性界面活性剤による前記殺菌
剤の失活を防止できると記載されている。また既に前記
したように同様の殺菌剤の非イオン性界面活性剤による
失活を防止する効果はo−ヒドロキシ安息香酸(サリチ
ル酸)、m−ヒドロキシ安息香酸のメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル等のエステル化物、o−、m−ヒドロキ
シフェニル酢酸、没食子酸のメチル、エチル、プロピル
等のエステル化物、オイゲノール、イソオイゲノール、
バニトロープ、4−エチルグアイアコール、2−tert−
ブチル−4−ヒドロキシアニソール、アセトバニリンや
ペオノールのようなフェノール及び多価フェノールの誘
導体にも認められることが記載されている。
【0012】このようにクレジルアセテート、オイゲノ
ール、メチルオイゲノール、イソオイゲノール、ヘリオ
トロビン、エチルサリシレート、チモール、ビオゾー
ル、バニトロープ、4−エチルグアイアコール、2−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、アセトバニリ
ン、ペオノール、パラヒドロキシ安息香酸ブチル、o−
ヒドロキシ安息香酸(サリチル酸)、m−ヒドロキシ安
息香酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル等のエステ
ル化物、o−、m−ヒドロキシフェニル酢酸、没食子酸
のメチル、エチル、プロピル等のエステル化物のような
香料が殺菌効果や殺菌剤の失活防止効果が記載されてい
るが、これら香料の中のうちd−ドデカラクトン及びカ
プリン酸が特に第4級アンモニウム系殺菌剤の殺菌効力
を著しく増強することを見出したのである。しかもd−
ドデカラクトン及びカプリン酸は口腔用組成物中に自己
殺菌効力を示す量以下の量を配合しても第4級アンモニ
ウム系殺菌剤の殺菌効力を著しく増強することを見出し
たのである。しかし、前記クレジルアセテートから没食
子酸のメチル、エチル、プロピル等のエステル化物まで
列挙した前記香料群中の各香料の自己殺菌有効量は、口
腔用組成物の薬効成分として使用した場合、前記特公平
5−67608号公報に表記されているように0.00
1V/W以上であるとして良いと思われる。これに対
し、本発明において第4級アンモニウム系殺菌剤の殺菌
効力を増強してその薬効を発揮させるために添加すべき
d−ドデカラクトン及びカプリン酸の量は0.0005
V/W以下で十分である。
【0013】本発明において殺菌剤の殺菌効力の評価は
下記のようにして行う。 試験方法 i)供試菌株は第1表に示す。 ii)殺菌剤は第2表に示す。 iii)香料(本発明の殺菌効力増強剤)は第3表に示す。 iv)試験基液の処方は第4表に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】第4表に示す処方の試験基液に所定の濃度
になるように、第2表に示す殺菌剤及び第3表に示す香
料成分を後に示す第5表に表示する濃度になるように配
合した液を試験液とする。しかして、前記試験液0.4
mlを滅菌済試験管にとり、培養した菌液0.1mlを
加え、直ちに攪拌し、30秒経過後、その0.1mlを
SCDLP(Soybeen casein digest broth with lecti
n and polysorbate(80) )液体培地にて適宜に希釈し、
その希釈液の0.1mlを測定用培地に塗抹し、培養し
た後生残り菌数を測定し、下記評価基準に照らして殺菌
効力を評価した。 評価基準 生理食塩水に比べて生残り菌数が、 1/10 〜1/102 未満に減少した場合 +1 1/102 〜1/103 未満に減少した場合 +2 1/103 〜1/104 未満に減少した場合 +3 1/104 〜 に減少した場合 +4 10倍以内の増加 あるいは1/10以内の減少の場合 0 つまり、評価の数値が大きい程殺菌効力が高いことを示
す。Streptococcus mutans MT 8148R 菌に対する殺菌効
力を前記培養試験操作に従って培養した後生残り菌数を
測定することにより評価した。評価結果を第5表に示
す。
【0019】
【表5】
【0020】d−ドデカラクトンとカプリン酸を配合し
た試験液は香料成分を添加しないものに比べ殺菌効力が
極めて優れていることが明らかである。また塩化セチル
ピリジニウム(CPC)、塩化ベンザルコニウム、塩化
ベンゼトニウムの第4級アンモニウム系殺菌剤を配合し
た試験液はトリクロサンやIMPを配合した試験液に比
べ殺菌効力が優れていることが明らかである。
【0021】本発明の技術をマウスウォシュ等口腔用組
成物に適用する場合における殺菌効力の評価は下記のよ
うにして行う。試験に使用する供試菌株、殺菌剤及び香
料成分はそれぞれ前記第1表、第2表及び第3表に示し
たものと同じである。前記殺菌剤及び香料成分を所定の
濃度になるように希釈する洗口液処方は第6表に示す。
【0022】
【表6】
【0023】第6表に示すAの処方の各洗口液に所定の
濃度になるように、第2表に示す殺菌剤及び第3表に示
す香料成分を後に示す第7表から第10表に表示する濃
度になるように配合した液を試験液とする。しかして、
前記一般的殺菌剤の殺菌効力の評価の説明で行ったと同
様の培養試験操作に従って培養した後生残り菌数を測定
し、前記評価基準に照らして殺菌効力を評価した。
【0024】
【実施例】第1表に示した供試菌株について、第5表に
示した前記洗口液処方(A〜F)から選んだ処方の一つ
の洗口液に殺菌剤及び香料成分を配合した試験液を前記
試験方法により前記評価基準に照らして殺菌効力を評価
する。ただし本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。なお、以下の説明において、試験液中の殺菌剤
及び香料の濃度は一定容積(V)中に含まれる成分の重
量(W)で表されるが、表中では濃度を%で表すので、
表中のa%は、 a%=a/100(W/V) の関係にある。
【0025】実施例1 洗口液処方Aに第7表の上欄に列記した殺菌剤を配合し
た液にd−ドデカラクトンとカプリン酸を別個に及び
として表示した量配合した試験液を用い、Streptococ
cus mutans MT 8148R 菌に対する殺菌効力を前記試験方
法に基づいて評価した。結果を第7表に示す。
【0026】
【表7】
【0027】実施例2 洗口液処方Aに第8表の上欄に列記した殺菌剤を配合し
た液にd−ドデカラクトンとカプリン酸を別個に及び
として表示した量配合したもの、及び他の〜で表
した香料との混合物を表示した量配合したものを試験液
とし、Prevotella 1ntermedia GAI 1157菌に対する殺菌
効力を前記試験方法に基づいて評価した。 結果を第8
表に示す。第8表より、〜で表わされる及び以
外の香料を追加しても殺菌効力に向上が見られないこと
がわかる。
【0028】
【表8】
【0029】実施例3 洗口液処方Aに第9表の上欄に列記した殺菌剤を配合し
た液にd−ドデカラクトンとカプリン酸を別個に及び
として表示した量、あるいは両者を混合して+と
して表示した量配合した試験液とし、Haemophilus anti
nomycetemcomitanns ATCC 33384 菌に対する殺菌効力を
前記試験方法に基づいて評価した。結果を第9表に示
す。
【0030】
【表9】
【0031】実施例4 洗口液処方Aに第10表の上欄に列記した殺菌剤を配合
した液にd−ドデカラクトンとカプリン酸を別個に及
びとして表示した量、あるいは両者を混合して+
として表示した量配合した試験液とし、Fusobacerium n
ucleatum ATCC25586 菌に対するに対する殺菌効力を前
記試験方法に基づいて評価した。結果を第10表に示
す。
【0032】
【表10】
【0033】前記実施例1〜4の結果から、塩化セチル
ピリジニウム、塩化ベンゼトニウムあるいは塩化ベンザ
ルコニウムの第4級アンモニウム系殺菌剤とカプリン
酸、d−ドデカラクトンあるいはそれらの混合物(実施
例2ではカプリン酸とd−ドデカラクトン及びその他記
載の香料との混合物)を口腔用組成物の成分として配合
することにより、口腔内疾患原因菌数種に対して、従来
は口腔用組成物の殺菌剤として配合して薬効が認められ
なかった濃度において殺菌効果が発現した。そして、こ
のような薬効が認められた口腔用組成物中の最低成分濃
度は、第4級アンモニウム系殺菌剤では0.005〜
0.05%、香料成分では0.005〜0.1%の範囲
であった。 また、IMP及びトリクロサンに関しても
今回試験に供したカプリン酸とd−ドデカラクトンの香
料成分はそれらの殺菌効果を増強するが、殺菌剤として
第4級アンモニウム塩を用いた場合にはそれらは、IM
Pやトリクロサンに関して示した増強効果よりもより優
れた殺菌力増強効果を示すことがわかる。
【0034】実施例5〜12 前記第6表に示した洗口液処方B〜Fに塩化セチルピリ
ジニウム、塩化ベンゼトニウムあるいは塩化ベンザルコ
ニウムの第4級アンモニウム系殺菌剤を第11表に示す
濃度で配合したものに、カプリン酸とd−ドデカラクト
ンの香料成分を単独にあるいは混合して所定の濃度で添
加して、口腔用組成物を調製し前記試験方法に基づいて
殺菌効力を評価した。その結果前記実施例1〜4に示し
たと同様にカプリン酸とd−ドデカラクトンは第4級ア
ンモニウム系殺菌剤に対し優れた殺菌力増強効果を示し
た。
【0035】
【表11】
【0036】実施例13〜15 第12表に示す処方の歯磨き剤処方にd−ドデカラクト
ンとカプリン酸を別個に0.0001w/vづつ配合
し、香料を配合しない歯磨き剤と比較してそれらの殺菌
効力を評価した。d−ドデカラクトンあるいはカプリン
酸を配合した歯磨き剤は,香料を配合しない歯磨き剤に
比べ優れた薬効を得ることができた。
【0037】
【表12】
【0038】
【発明の効果】カプリン酸、d−ドデカラクトン又はカ
プリン酸とd−ドデカラクトンの混合物が第4級アンモ
ニウム系殺菌剤の殺菌効力を増強させるのに有用であ
る。殺菌組成物中に配合される第4級アンモニウム系殺
菌剤の量が薬効量以下である場合においても、カプリン
酸、d−ドデカラクトン又はカプリン酸とd−ドデカラ
クトンの混合物を添加することにより第4級アンモニウ
ム系殺菌剤の殺菌効力が増強され、殺菌組成物は殺菌効
力を発揮する。この効果は殺菌組成物が口腔用組成物で
も同様に認められる。さらに、前記殺菌組成物中あるい
は口腔用組成物中に配合されるカプリン酸又はd−ドデ
カラクトンの量あるいはカプリン酸とd−ドデカラクト
ンの混合物の総量が自己殺菌効力量以下であっても殺菌
組成物あるいは口腔用組成物は殺菌効力を発揮する。従
って本発明の技術により安全で優れた殺菌効力を示す殺
菌組成物を提供することができ、従ってまた本発明は、
安全性に優れ使用感の良い、うがい薬、トローチやチュ
ーインガム、練り歯磨のような口腔用組成物を製造する
のに寄与する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(A61K 31/14 31:19) (A61K 31/14 31:365) (A61K 31/44 31:19) (A61K 31/44 31:365)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カプリン酸及び/又はd−ドデカラクト
    ンを有効成分として第4級アンモニウム系殺菌剤に配合
    し、該殺菌剤の殺菌効力を増強することを特徴とする殺
    菌効力増強剤。
  2. 【請求項2】 第4級アンモニウム系殺菌剤を配合して
    なる口腔用組成物において、該組成物にカプリン酸及び
    /又はd−ドデカラクトンを有効成分として配合し、該
    組成物中の第4級アンモニウム系殺菌剤の殺菌効力を増
    強することを特徴とする殺菌効力増強剤。
  3. 【請求項3】 第4級アンモニウム系殺菌剤と非イオン
    系界面活性剤とを併用してなる口腔用組成物において、
    カプリン酸及び/又はd−ドデカラクトンからなる殺菌
    効力増強剤を配合することを特徴とする口腔用組成物。
  4. 【請求項4】 第4級アンモニウム系殺菌剤の配合量が
    殺菌有効量以下であることを特徴とする請求項2または
    請求項3に記載の口腔用組成物。
  5. 【請求項5】 カプリン酸及び/又はd−ドデカラクト
    ンからなる殺菌効力増強剤の配合量が自己殺菌有効量以
    下であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のい
    ずれか1項に記載の口腔用組成物。
  6. 【請求項6】 第4級アンモニウム系殺菌剤が塩化セチ
    ルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコ
    ニウムから選ばれた1種の化合物であることを特徴とす
    る請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の口腔
    用組成物。
  7. 【請求項7】 非イオン系界面活性剤がポリオキシエチ
    レン硬化ヒマシ油であることを特徴とする請求項3ない
    し請求項6のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
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