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JPH08224883A - インクタンク、および該インクタンクを着脱自在に保持するホルダを備えたインクジェット記録装置 - Google Patents

インクタンク、および該インクタンクを着脱自在に保持するホルダを備えたインクジェット記録装置

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Publication number
JPH08224883A
JPH08224883A JP7032347A JP3234795A JPH08224883A JP H08224883 A JPH08224883 A JP H08224883A JP 7032347 A JP7032347 A JP 7032347A JP 3234795 A JP3234795 A JP 3234795A JP H08224883 A JPH08224883 A JP H08224883A
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JP
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ink
ink tank
holder
carriage
recording head
Prior art date
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Application number
JP7032347A
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English (en)
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JP3042826B2 (ja
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Akihiro Yamanaka
昭弘 山中
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Canon Inc
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Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
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Priority to EP02002758A priority patent/EP1203668B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より簡単な構造でありながら着脱操作性を向
上する。 【構成】 インクタンク30の右側面には、ホルダの抜
け止め穴に挿入される抜け止め爪32dが設けられる。
インクタンク30の左側面の上端部には、インクタンク
の30外側下方に湾曲するラッチレバー32aが弾性的
に支持される。ラッチレバー32aの先端部には、ホル
ダの係合部に係合するラッチ爪32eが一体的に設けら
れている。ラッチレバー32aを矢印C方向にたわま
せ、ラッチ爪32eとホルダの係合部との係合を外す
と、インクタンク30の左端部はホルダの内壁に沿って
持ち上がり、インクタンク30は容易に取り外される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを吐出して記録
媒体に記録を行うインクジェット記録装置に関し、その
中でも特に、記録用のインクを収容するインクタンク、
およびこのインクタンクを着脱自在に保持するホルダを
備えたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、O
HP用シート等の記録媒体(以下、単に「記録紙」とも
いう)に対して記録を行う記録装置は、種々の記録方
式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方
式、インクジェット方式による記録ヘッドを搭載可能な
形態として提案されている。
【0003】特に、インクジェット記録装置は、情報処
理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシミリ、
電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークステーシ
ョン等の出力端末としてのプリンタ、あるいはパーソナ
ルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディスク装
置、ビデオ装置等に具備されるハンディまたはポータブ
ルプリンタとして利用され、かつ商品化されている。
【0004】一方、記録ヘッドの吐出口からインクを吐
出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子
としては、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いたも
の、レーザなどの電磁波を照射して発熱させ、この発熱
による作用でインク滴を吐出させるもの、あるいは発熱
抵抗体を有する電気熱変換素子によって液体を加熱させ
るもの等がある。
【0005】一般に、記録ヘッドへインクを供給するた
めのインクタンクは、インク吸収体と、このインク吸収
体を収納する容器と、これを封止する蓋部材とで概略構
成される。また、上記記録ヘッドは、このようなインク
タンクと一体化されたチップタイプのものと、インクタ
ンクと着脱自在に結合するものとがある。どちらのタイ
プの場合においても、記録ヘッドとインクタンクとの位
置決め、あるいはこれらの部材が一体となった記録ヘッ
ドカートリッジとキャリッジとの位置決めは、印字品位
に係わる重要な事項である。それらの位置決めの手段の
1つに、係合穴と係合ピンを用いたものがあり、両者を
係合させることよって位置決めを正確に行うことが可能
となる。
【0006】上述した記録ヘッドとインクタンクとの位
置決め、あるいは記録ヘッドカートリッジとキャリッジ
との位置決めのための着脱機構としては、小型のインク
ジェット記録装置では、より少ないスペースでの着脱を
可能とするために、レバー等の操作によりインクタンク
あるいは記録ヘッドカートリッジを複数の方向に移動さ
せる機構を用いていた。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、複
数の方向に移動させてインクタンクあるいは記録ヘッド
カートリッジを着脱する従来の構造は、キャリッジ自体
に複雑な構造を必要とし、その構成を設けた分だけ装置
の大型化を招き、世界最小のプリンタを提供することが
できない。また、着脱操作は比較的複雑なものであっ
た。そのため、装置の一層の小型化を達成し、より簡単
な操作あるいは、より簡単な機構で、着脱時の不都合が
なく、しかも位置決め精度を低下させることのない構成
を得ることは重要である。
【0008】本願出願人は、先に、上記目的を達成する
ために、内部に収容した記録用のインクを外部に供給す
るための供給口を有するとともに、箱状のインクタンク
ホルダの開口に挿入されて着脱自在に保持され、前記イ
ンクタンクホルダに装着されることで、前記供給口が前
記インクタンクホルダのインク取り込み手段と連通する
インクタンクにおいて、前記インクタンクホルダに装着
された際、前記インクタンクホルダの開口の底壁と対向
する底面と、この底面に隣接する一側面とが交わる稜部
に傾斜面が形成され、前記一側面に、前記インクタンク
ホルダに形成された抜け止め穴に嵌合する爪状突起が設
けられるとともに、他側面に、前記インクタンクホルダ
に形成された係合穴に係合するラッチ爪が設けられたラ
ッチレバーが弾性的に支持されて設けられていることを
特徴とする発明を提供している。そこで本発明は、与え
られた空間を有効にインク収納領域に活用できつつも、
より簡単な構造でありながら着脱操作性が向上されるイ
ンクタンクおよびインクジェット記録装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のインクタンクは、内部に収容した記録用のイン
クを外部に供給するための供給口を底面に有し、一側面
側の端部を略中心として回転してホルダに着脱自在に保
持されるインクタンクであって、他側面の上端部に、外
側下方に向かって傾斜または湾曲するラッチレバーが弾
性的に支持され、前記ラッチレバーに、前記ホルダの係
合部に係合するラッチ爪が一体的に設けられていること
を特徴とする。
【0010】また、前記ラッチレバーには、前記ラッチ
レバーの操作用の突起が一体的に設けられているもの
や、前記ラッチレバーの先端から前記ラッチ爪までの距
離が3mm以上であるものであってもよい。
【0011】さらに、前記突起を有するものにおいて
は、前記ラッチ爪は、前記係合部に前記ホルダの外側か
ら係合され、前記突起は上方に向かって前記ラッチレバ
ーに一体的に設けられているものであってもよい。
【0012】本発明のインクジェット記録装置は、記録
媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録
装置において、上記本発明のインクタンクのうちいずれ
か1つのインクタンクと、前記インクタンクを着脱自在
に保持するホルダと、記録信号に基づき前記インクタン
クから供給されたインクを吐出する記録ヘッドとを有す
ることを特徴とする。
【0013】また、前記記録ヘッドが前記ホルダに一体
に設けられ、さらに前記ホルダが着脱自在に保持される
ものであってもよく、この場合、前記ホルダは、前記記
録媒体に対して往復走査可能に設けられたキャリッジに
着脱自在に保持されるものであってもよい。
【0014】さらに、前記記録ヘッドは、インクを吐出
するために利用される熱エネルギーを発生するための電
気熱変換体を備えているものとしてもよく、特に、前記
電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより、
インクに生ずる膜沸騰を利用して吐出口からインクを吐
出させるものであってもよい。
【0015】
【作用】上記のとおり構成された本発明のインクタンク
およびインクジェット記録装置では、インクタンクの一
側面側の端部を先にホルダに挿入した状態で、他側面側
をホルダに押し込む。これによりインクタンクは一側面
側の端部を略中心として回転し、ラッチ爪がホルダの係
合部に係合して、ホルダに装着される。インクタンクを
ホルダから取り外すときは、ラッチレバーをたわませ、
ラッチ爪と係合部との係合を外す。両者の係合が外れる
と、ラッチレバーの復元力によりインクタンクの他側面
側が持ち上がり、ラッチレバーの先端がホルダの上面に
乗り上げた状態となる。この持ち上がった部分を摘み上
げれば、インクタンクをホルダから取容易にり外せる。
ラッチレバーに、ラッチレバーの操作用の突起を一体的
に設けると、この突起をインクタンクの内側に向けて押
し込むだけで、ラッチ爪とラッチ爪と係合部との係合は
簡単に外れる。
【0016】また、ラッチレバーの先端からラッチ爪ま
での距離を3mm以上とすることで、ラッチ爪と係合部
との係合が外れてインクタンクが持ち上がったときの、
インクタンクのホルダからの突出量は、インクタンクを
摘むのに十分な量となる。
【0017】さらに、ラッチ爪をホルダの外側から係合
部に係合するようにし、ラッチレバーの操作用の突起を
上方に向かって設けたものでは、突起の上部をインクタ
ンクの内側に向けて押し込むと、てこの原理でラッチレ
バーはインクタンクの外側に、たわみ、ラッチ爪と係合
部との係合が外れる。また、ラッチ爪はホルダの外側か
ら係合部に係合するので、ホルダの内部には、ラッチレ
バーのための空間が必要なくなる。その結果、その分だ
けインクタンクを大きくし、より多くのインクを収容し
たインクタンクが得られる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の総合的な説明を集約して説
明しておくことにする。
【0019】以下のインクタンクでは、インクタンクホ
ルダに装着するには、まず、一側面に設けられた爪状突
起をインクタンクホルダの抜け止め穴に位置合わせして
嵌合させ、次いで、他側面に弾性的に支持されたラッチ
レバーのラッチ爪をインクタンクホルダの係合穴に係合
させる。これにより、インクタンクの両側面がインクタ
ンクホルダに保持され、インクタンクは正確に位置決め
され、装着される。また、インクタンクがインクタンク
ホルダに正確に位置決めされるので、インクタンクの供
給口とインクタンクホルダのインク取り出し手段との結
合も確実に行われ、インクの漏れも発生しない。
【0020】この際、先に爪状突起の位置合わせを行う
ために、インクタンクをインクタンクホルダの開口に斜
めに挿入する必要があるが、インクタンクの底面と、爪
状突起が形成されている一側面との稜部には傾斜面が形
成されているので、この傾斜面に沿ってインクタンクを
挿入すれば、爪状突起と抜け止め穴との位置合わせは容
易である。しかも、インクタンクをインクタンクホルダ
に斜めに挿入し、その後、ラッチ爪と係合穴とを係合さ
せることになるので、インクタンクは爪状突起が設けら
れた側を中心にして回転しながらインクタンクホルダに
装着されることになる。このため、インクタンクをイン
クタンクホルダに装着するのに要するスペースが少なく
てすむ。
【0021】インクタンクホルダからインクタンクを取
り外すには、ラッチレバーを係合穴とは反対側にたわま
せることによりラッチ爪と係合穴との係合を解除する。
この場合も、装着の手順と逆の手順で取り外される。
【0022】また、インクタンクの一側面側の上面に、
インクタンクホルダの張り出し部の下方にもぐり込む段
差部が形成されたものでは、張り出し部によりインクタ
ンクの挿入方向が規制されるので、爪状突起と抜け止め
穴との位置合わせがより容易になる。
【0023】インクタンクの両側面の、一側面側の上端
部に、インクタンクホルダの凹部に嵌合する突起が設け
られたものでは、突起をインクタンクホルダの凹部に嵌
合させ、この状態でインクタンクを回転させる。これに
より、爪状突起と抜け止め穴との位置合わせおよびラッ
チ爪と係合穴との係合がより容易になる。
【0024】本インクタンクホルダでは、開口の一端壁
内面に形成された抜け止め穴にインクタンクの爪状突起
に嵌合させるとともに、開口の他端壁内面に形成された
係合穴に、インクタンクに弾性的に支持されたラッチレ
バーのラッチ爪を係合させることによって、インクタン
クが正確に位置決めされて装着される。この際、一端壁
の開口端部には、開口の一部を覆う張り出し部が設けら
れているので、インクタンクの開口への挿入方向が規制
される。すなわち、インクタンクは爪状突起が設けられ
ている側の面から斜めに挿入され、その後、インクタン
クのラッチ爪が設けられた面側を押し込んでラッチ爪と
係合穴とを係合させることになるので、爪状突起と抜け
止め穴との位置合わせが容易であり、しかも少ないスペ
ースでインクタンクの着脱が行われる。
【0025】また、インクタンクホルダの両側壁の上端
面に、インクタンクに設けられた突起が嵌合する凹部が
形成されたものでは、インクタンクの装着の際に、イン
クタンクの突起をインクタンクホルダの凹部に嵌合させ
るようにインクタンクを挿入すれば、インクタンクのイ
ンクタンクホルダへの挿入位置も規制され、爪状突起と
抜け止め穴との位置合わせがより容易になる。
【0026】ラッチレバーが嵌合するラッチレバーガイ
ド溝が形成され、このラッチレバーガイド溝に係合穴が
形成されたものでは、インクタンクをインクタンクホル
ダに斜めに挿入後、インクタンクをインクタンクホルダ
に押し込むと、インクタンクのラッチレバーがラッチレ
バーガイド溝に沿って押し込まれる。ラッチ爪はラッチ
レバーに設けられるとともに、係合穴はラッチレバーガ
イド溝に形成されているので、ラッチレバーがラッチレ
バーガイド溝に沿って押し込まれることにより、ラッチ
爪と係合穴との係合がより容易になる。しかも、ラッチ
レバーはインクタンクの上部に弾性的に支持され外側下
方に向かって傾斜または湾曲しているので、ラッチ爪と
係合穴との係合が解除されると、ラッチレバーがラッチ
レバーガイド部に当接し、インクタンクの他側面側が、
ラッチレバーの傾斜または湾曲に沿って上昇する。これ
によりインクタンクの他側面側がインクタンクホルダか
ら突出し、インクタンクを取り外し易くなる。
【0027】そして、インクタンクが、内部に複数色の
インクを収容し、それに対応してインクタンクの供給口
およびインクタンクホルダのインク取り込み手段が復数
個設けられている場合、インク取り込み手段をインクタ
ンクホルダの一端壁から他端壁に向かう方向に沿って配
置することで、インクタンクの装着差の際、供給口とイ
ンク取り込み手段とは、インクタンクホルダの一端壁側
から他端壁側に順次結合されるので、供給口とインク取
り込み手段との結合が安定して保たれる。
【0028】また、インクタンクホルダに仕切板を設
け、インクタンクホルダの開口を複数の領域に区画する
ことによって、1つのインクタンクホルダに複数のイン
クタンクが装着される。これは、例えばカラーで記録を
行う場合、インクの色によって消費量が異なるので、イ
ンクの色ごとにインクタンクを設定すれば、インクを効
率的に使用できるようになる。この場合、インクタンク
およびインクタンクホルダに、互いに対応する傾斜面を
形成することで、インクタンクの誤装着が防止される。
【0029】さらに、記録ヘッドを一体的に設けたもの
では、インクタンクが着脱自在な記録ヘッドカートリッ
ジが得られる。この場合、キャリッジに着脱自在とする
ことにより、シリアルタイプのインクジェット記録装置
への適用が可能となる。しかも、インクタンクホルダの
一端壁側の外面にキャリッジとの位置決めをなす位置決
め手段が設けられるとともに、他端壁側の外面には、キ
ャリッジに弾性的に支持されたガイド部材と係合する凹
状の係合部が設けられているので、インクタンクホルダ
の装着の際は、まず、位置決め手段の位置合わせをし、
次いで、ガイド部材と係合部とを係合させる。すなわ
ち、インクタンクをインクタンクホルダに装着する手順
と同様に、インクタンクホルダをキャリッジに対して斜
めにして概略の位置合わせを行い、その後、インクタン
クホルダの一端側を中心として回転するように他端側を
キャリッジに向けて押し込む。
【0030】これにより、インクタンクホルダの両端が
保持され、インクタンクホルダはキャリッジに正確に位
置決めされ、装着される。インクタンクホルダの着脱
は、上述したようにインクタンクホルダを回転させなが
ら行うので、その着脱に必要なスペースが少なくてす
む。
【0031】この場合、ヘッド端子部と係合部とを、イ
ンクタンクホルダの側壁に平行な直線上に配置すること
で、係合部とガイド部材との係合により、ヘッド端子部
とキャリッジの端子部との対向面に対して垂直な方向に
インクタンクホルダが押圧されるので、両者の当接が確
実なものとなる。
【0032】さらに、インクタンクホルダの外壁側の外
面に摘み部を設けたものでは、キャリッジに装着された
インクタンクホルダをキャリッジから取り外す際には、
この摘み部に指を引っ掛けてインクタンクホルダを引き
上げることができるので、インクタンクホルダの取り外
しが容易になる。また、ラッチ爪係合穴は、インクタン
クをインクタンクホルダから取り外す際に操作されるラ
ッチレバーに対応して位置するので、ラッチ爪係合穴と
摘み部とを互いに異なる位置に配置することにより、イ
ンクタンクホルダからインクタンクを取り外すときと、
キャリッジからインクタンクホルダを取り外すときとの
誤操作が防止される。
【0033】一方、インクタンクの着脱用の固定領域を
外方へ突出させた突出域を有し、この突出域に対して相
対的に凹部となる領域に、キャリッジに対して着脱する
ための操作部が設けられたインクタンクホルダでは、突
出域を有するので、その周囲の領域は突出域に対して相
対的に凹部となっている。そこで、この凹部となる領域
を利用し、この部分に、キャリッジに対して着脱する際
に操作者が操作する操作部を設けることによって、着脱
の際に操作者が指を入れるための空間を特別に設ける必
要はなくなる。したがって、キャリッジに対する着脱用
の操作部の構造が簡単なものとなる。特に、この操作部
を、凹部となる領域の上端部に設けることによって、操
作がより容易になる。
【0034】また、キャリッジに装着された際にキャリ
ッジに保持される固定部を有する面で、かつ、この固定
部から最も離れた領域に操作部を設けたものでは、操作
部に力を加えた際に固定部に作用するモーメントが大き
くなる。すなわち、小さな力で固定部の保持および解除
が可能となるので、キャリッジに対する着脱操作が容易
になる。
【0035】さらに、インクタンクの着脱用の操作部
と、キャリッジに対して着脱するための操作部とをキャ
リッジの移動方向に対して同一の側に設けたものでは、
操作部が集中しているので、インクタンクまたはインク
タンクホルダのどちらの着脱に際しても操作が簡単にな
る。また、操作部が設けられた側に操作者が操作できる
空間があれば、キャリッジがどの位置にあっても着脱が
可能となる。この場合、インクタンクの着脱の頻度とイ
ンクタンクホルダの着脱の頻度とを比較すると、インク
タンクの着脱の頻度のほうが大きいので、インクタンク
の着脱用の操作部をキャリッジに対して着脱するための
操作部よりも上方に設けることで、インクタンクの着脱
がより容易になる。特に、複数個のインクタンクが着脱
可能な場合、各インクタンクの操作部を同一直線上に配
置することにより、デザイン的にもまとまったものとな
るし、より小型化が可能となる。
【0036】本キャリッジでは、本発明のインクタンク
ホルダのうち、記録ヘッドが一体的に設けられたインク
タンクホルダが着脱自在に保持される。したがって、上
述したように、少ないスペースで、しかも簡単にインク
タンクホルダの着脱が行える。
【0037】このようなキャリッジに着脱可能なインク
タンクホルダとしては、位置決め手段、端子部およびガ
イド部材を有するものでは、それらに対する位置関係が
等しければ、どのようなインクタンクホルダでもよい。
すなわち、1つのインクタンクを保持するインクタンク
ホルダでも、複数のインクタンクを保持するインクタン
クホルダでも、自由に選択して着脱可能である。したが
って、モノカラーからカラーに切り替えたいときやカラ
ーからモノカラーに切り替えたいとき等は、インクタン
クホルダを交換するだけでよい。
【0038】また、インクタンクホルダの一端壁側の外
面と対向する面に、インクタンクホルダが装着された状
態でインクタンクホルダの上面の一部を覆う覆い部が設
けられたものでは、この覆い部がインクタンクの挿入の
際のガイドとなるとともに、インクタンクホルダのキャ
リッジへの挿入方向が規制されるので、インクタンクホ
ルダおよびキャリッジの位置決め手段の位置合わせがよ
り容易になる。しかも、覆い部によりキャリッジの端子
部に他の部材や操作者の指等が触れにくくなるので、キ
ャリッジの端子部が保護される。
【0039】さらに、インクジェット記録装置に往復移
動可能に支持するための支持手段として、2つの軸受部
と2つの挟持部とを有するものでは、2つの挟持部のう
ち一方の挟持部は、それを構成する2つの部材の間隔は
他方の挟持部の2つの部材の間隔よりも大きいので、実
際には、キャリッジは、2つの軸受部と他方の挟持部と
で、記録媒体の面に平行に支持される。一方の挟持部
は、他方の挟持部よりもガイド部材の近くに位置してお
り、キャリッジにインクタンクホルダを着脱する際の荷
重が加わり易いので、実質上はキャリッジを支持してい
ない一方の挟持部に、インクタンクホルダの着脱の際の
荷重を加えることで、他方の挟持部や各軸受部への影響
が抑えられる。したがって、インクタンクホルダの着脱
の際にキャリッジが必要以上に変形することがなくな
り、操作上の不具合が防止される。
【0040】本インクジェット記録装置では、上記キャ
リッジを備えているので、インクタンクホルダのキャリ
ッジへの着脱やインクタンクのインクタンクホルダへの
着脱に必要なスペースが少なくてすみ、結果的に、小型
のインクジェット記録装置が実現される。また、インク
タンクとインクタンクホルダとの位置決めが正確になさ
れるのでインクの漏れがなくなり、しかも、インクタン
クホルダとキャリッジとの位置決めが正確になされるの
で記録ヘッドの位置決めも正確になされる。したがっ
て、信頼性が高く、記録品位のよいインクジェット記録
装置が提供される。
【0041】次に、本発明の実施例について説明する。
【0042】(第1実施例)図1は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第1実施例の斜視図である。図1にお
いて、キャリッジ2は、記録ヘッドカートリッジ1を着
脱自在に搭載するものであり、フレーム4に両端部が固
定され互いに平行に配置されたガイドシャフト5および
ガイドレール12に、記録媒体Pの搬送方向と直交し、
かつ、記録媒体Pの面に平行な方向に摺動自在に支持さ
れる。また、キャリッジ2は、キャリッジ駆動モータ1
0の出力軸に固着された駆動プーリ13と、回転自在に
軸支された従動プーリ(不図示)との間に掛け回された
キャリッジ駆動ベルト11の一部位に結合されており、
キャリッジ駆動モータ10を駆動することでキャリッジ
駆動ベルト11が回転し、キャリッジ2が上記方向に往
復移動する構成となっている。
【0043】記録ヘッドカートリッジ1は、インク吐出
用の電気信号である記録信号に基づいてインクを吐出す
る記録ヘッドとしてのノズル部50(図5参照)と、モ
ノカラーホルダ60(図5参照)とを有するインクタン
クホルダであり、モノカラーホルダ60に、インクを収
容するインクタンク30を着脱自在に保持する。ノズル
部50は記録ヘッドカートリッジ1の底部(図示下端
部)に設けられており、インクは図示下方に向かって吐
出される。ノズル部50への記録信号は、キャリッジ2
に設けられたフレキシブルケーブル3を介して、このイ
ンクジェット記録装置の動作を制御する制御基板(不図
示)から伝送される。フレキシブルケーブル3は、キャ
リッジ2の移動方向に沿って配され、キャリッジ2の移
動に伴ってループを形成する。記録ヘッドカートリッジ
1およびキャリッジ2については、後に詳しく説明す
る。
【0044】一方、記録媒体Pは、両端部がフレーム4
に回転自在に支持された圧板8上に積載される。圧板8
は、付勢手段(不図示)によりピックアップローラ9に
向けて付勢されており、圧板8上に積載された記録媒体
Pは、ピックアップローラ9に押し付けられている。給
紙命令によってピックアップローラ9を回転させると、
ピックアップローラ9と記録媒体Pとの摩擦力により記
録媒体Pが送り出されるが、圧板8は従来の自動給紙装
置で用いられているような分離爪等の分離手段(不図
示)を有しており、この分離手段の作用により、最上位
置の記録媒体Pのみが1枚だけ送り出される。
【0045】ピックアップローラ9によって送り出され
た記録媒体Pは、フレーム4に両端部が支持された搬送
ローラ6、およびベース14に設けられたピンチローラ
7により挟持されながらキャリッジ2の下方に搬送され
る。記録媒体Pへは、この位置で記録が行われる。さら
に、記録媒体Pの搬送方向に対してキャリッジ2よりも
下流側には、排紙ローラ15および拍車16が対向配置
され、キャリッジ2の下方を通過した記録媒体Pは、こ
れら排紙ローラ15と拍車16とに挟持され、排紙され
る。上述したピックアップローラ9、搬送ローラ6およ
び排紙ローラ15の駆動は、紙送りモータ(不図示)を
駆動源として行われる。
【0046】なお、以下の説明では、記録媒体Pの搬送
方向に対して上流側を奥側、その面を背面といい、下流
側を手前側、その面を前面という。
【0047】図2に、図1に示したインクジェット記録
装置を筐体に収めた状態の斜視図を示す。図2に示すよ
うに、下ケース18と上ケース17とによって外装が構
成され、その内部に、図1に示したインクジェット記録
装置が収められている。
【0048】上ケース17の奥側部には、上ケース17
を覆うトップカバー19が開閉自在に設けられている。
上ケース17は、圧板8に対応する部位に開口部を有
し、トップカバー19を開くことで、トップカバー19
は記録媒体Pを圧板8上にセットするためのトレイとな
る。さらに上ケース17は、その中央部から前面にかけ
ても開口部を有し、この開口部から、記録ヘッドカート
リッジ1あるいはインクタンク30を着脱することがで
きる。そのため、記録ヘッドカートリッジ1あるいはイ
ンクタンク30の交換時には、所定の操作によりキャリ
ッジ2はその移動範囲の中央部に移動される。この記録
ヘッドカートリッジ1あるいはインクタンク30の交換
用の開口部の手前側には、この開口部の上面の一部およ
び前面を覆うヘッドカバー20が開閉自在に設けられて
おり、記録ヘッドカートリッジ1あるいはインクタンク
30を交換しないときにはヘッドカバー20を閉じ、記
録ヘッドカートリッジ1を保護する。
【0049】次に、キャリッジについて図3を参照して
説明する。図3は、図1に示したインクジェット記録装
置のキャリッジ2の斜視図である。
【0050】キャリッジ2は全体的に枠型の形状をなし
ており、その中空部に、記録ヘッドカートリッジ1(図
1参照)が装着される。キャリッジ2の背面には2つの
軸受部2aが一体的に設けられており、これら各軸受部
2aにガイドシャフト5が挿通される。また、キャリッ
ジ2の前面には、2つの挟持部として、ガイドレール挟
持部2bとキャリッジ変形防止用ストッパ2cが一体的
に設けられている。ガイドレール挟持部2bはケーブル
押え21側に設けられ、キャリッジ変形防止用ストッパ
2cはヘッドガイド22側に設けられる。ガイドレール
挟持部2bおよびキャリッジ変形防止用ストッパ2c
は、それぞれ板状のガイドレール12を挟んで上下方向
に間隔をおいて突設された2つの部材で構成されるもの
である。このように、2つの軸受部2aと、ガイドレー
ル挟持部2bと、キャリッジ変形防止用ストッパ2cに
おいてキャリッジ2が支持されている。これにより、キ
ャリッジ2はベース14(図1参照)と平行になるよう
に支持され、キャリッジ2に装着された記録ヘッドカー
トリッジ1のノズル部50(図5参照)と記録媒体P
(図1参照)との距離がほぼ一定に保たれる。
【0051】ただし、キャリッジ変形防止用ストッパ2
cを構成する2つの部材の間隔は、ガイドレール挟持部
2bを構成する2つの部材の間隔よりも大きく、キャリ
ッジ2は、実質上はキャリッジ変形防止用ストッパ2c
を除く3点で支持されている。これは、キャリッジ2を
ベース14と平行に支持するためには、キャリッジ2の
摺動負荷を考慮すると、キャリッジ2を同一直線上に並
んでいない3点で支持すれば十分であるからであり、さ
らにキャリッジ変形防止用ストッパ2cを設けたのは、
キャリッジ2に記録ヘッドカートリッジ1を着脱する際
の、ガイドレール挟持部2bや各軸受部2aへ加わる荷
重によるキャリッジ2の不要な変位や変形を防止し、操
作上の不具合が生じるのを防止するためである。また、
キャリッジ変形防止用ストッパ2cをヘッドガイド22
側に設けたのは、後述するように、キャリッジ2へ記録
ヘッドカートリッジ1を着脱する際には、このヘッドガ
イド22に力が加わるからである。
【0052】フレキシブルケーブル3は所定の経路を引
き回され、その先端部に設けられたケーブル端子部3a
がキャリッジ2の図示右側壁の内側に位置するように、
ケーブル押え21により固定されている。ケーブル端子
部3aは、キャリッジ2に記録ヘッドカートリッジ1を
装着したとき、記録ヘッドカートリッジ1のヘッド端子
部53(図5参照)が当接するもので、これにより、記
録ヘッドカートリッジ1との電気的接続がなされる。
【0053】ケーブル押え21は、ステンレス等の導電
性を有する板状の部材を折り曲げて形成したものであ
り、その上端部は、ケーブル端子部3aよりもキャリッ
ジ2の内側へ張り出した覆い部21aとなっている。ま
た、ケーブル押え21はその一部が、フレキシブルケー
ブル3のGNDパターンと接触している。すなわち、ケ
ーブル押え21はフレキシブルケーブル3を介して接地
されている。これは、操作者が記録ヘッドカートリッジ
1をキャリッジ2に着脱する際等に、操作者の指等に帯
びた静電気あるいは記録ヘッドカートリッジ1に蓄積さ
れた静電気等をケーブル押え21に放電させてGNDに
落すためであり、これにより上記静電気等のケーブル端
子部3aへの放電を防止し、このインクジェット記録装
置の制御基板へダメージを与えないようにしている。
【0054】また、ケーブル押え21に覆い部21aを
形成することによって、ケーブル端子部3aは覆い部2
1aの下方に位置することになり、ケーブル端子部3a
に操作者の指等が触れにくくなる。その結果、上述した
静電気等がケーブル押え21に放電し易くなり、さら
に、覆い部21aによりケーブル端子部3a自体の保護
がなされる。
【0055】キャリッジ2の、ケーブル端子部3aが位
置している面には、2つのヘッド位置決め突起2d、2
eが一体的に設けられている。一方のヘッド位置決め突
起2dは角形で、ケーブル端子部3aよりも奥側に設け
られている。他方の位置決め突起2eは先端部が円錐形
状の丸形で、ケーブル端子部3aよりも手前側に設けら
れている。キャリッジ2に記録ヘッドカートリッジ1が
装着された状態では、後述するように、一方のヘッド位
置決め突起2dが記録ヘッドカートリッジ1のヘッド位
置決め切り欠き53a(図5参照)に嵌合するととも
に、他方の位置決め突起2eが記録ヘッドカートリッジ
1のヘッド位置決め穴53b(図5参照)に嵌合し、記
録ヘッドカートリッジ1のキャリッジ2に対する正確な
位置決めがなされる。以上の説明から明らかなように、
各ヘッド位置決め突起2d、2eでキャリッジ2の位置
決め手段が構成され、ヘッド位置決め切り欠き53aお
よびヘッド位置決め穴53bで記録ヘッドカートリッジ
1の位置決め手段が構成されている。
【0056】さらに、キャリッジ2の、ケーブル端子部
3aと対向する部位には、コンタクトバネ23が設けら
れ、その先端部には、樹脂で成形されたヘッドガイド2
2が固着されている。すなわちヘッドガイド22は、キ
ャリッジ2に弾性的に支持されている。ヘッドガイド2
2は、記録ヘッドカートリッジ1がキャリッジ2に装着
された状態では、後述するように、記録ヘッドカートリ
ッジ1のヘッド押圧部60b(図6参照)に嵌合し、コ
ンタクトバネ23のバネ力により記録ヘッドカートリッ
ジ1をケーブル端子部3aに向けてに付勢するものであ
り、ケーブル端子部3aとヘッドガイド22とを対向配
置することにより、ケーブル端子部3aとヘッド端子部
53との接触を確実なものとしている。また、ヘッドガ
イド22は、記録ヘッドカートリッジ1をキャリッジ2
に装着する際のガイドの役目もはたしている。
【0057】本実施例では、図4に示すように、コンタ
クトバネ23としてはダブルトーション型のねじりコイ
ルばねを用いており、2つのコイル部がキャリッジ2に
一体成形された支持棒に支持されるとともに、それぞれ
のコイル部から伸びた端部で、両端部がキャリッジ2に
支持された金属性の軸部材24を挟み込んでいる。これ
により、コンタクトバネ23に負荷が与えられたときに
キャリッジ2に加わる負荷が分散され、キャリッジ2の
変形が防止される。また、キャリッジ2に記録ヘッドカ
ートリッジ1を装着したとき、ケーブル端子部3aとヘ
ッド端子部53との接触をより確実にするために、コン
タクトバネ23による記録ヘッドカートリッジ1の押圧
力を2kgf程度とした。
【0058】以上説明したように、ケーブル押え21に
覆い部21aを形成するとともに、ケーブル端子部3a
に対向する部位にヘッドガイド22を設けることによ
り、キャリッジ2に記録ヘッドカートリッジ1を装着す
る際には、記録ヘッドカートリッジ1のヘッド端子部5
3側の面を覆い部21aの下方にもぐり込ませ、覆い部
21aの先端部を支軸として記録ヘッドカートリッジ1
を回転させながら装着することになる。そのため、覆い
部21aが記録ヘッドカートリッジ1装着の際のガイド
となるとともに、少ないスペースで記録ヘッドカートリ
ッジ1を装着することができる。
【0059】また、覆い部21aはケーブル端子部3a
の上方に張り出しているため、記録ヘッドカートリッジ
1のヘッド端子部53側の面を覆い部21aの下方にも
ぐり込ませずに記録ヘッドカートリッジ1を装着した場
合、記録ヘッドカートリッジ1のベースプレート51な
どがケーブル端子部3aに接触する前に覆い部21aに
当り、記録ヘッドカートリッジ1がケーブル端子部3a
を損傷するのを防止する。
【0060】次に、記録ヘッドカートリッジ1について
説明する。図5は図1に示したインクジェット記録装置
の記録ヘッドカートリッジ1を、ヘッド端子部53が見
える方向から見た斜視図であり、図6は図1に示したイ
ンクジェット記録装置の記録ヘッドカートリッジ1を、
ヘッド端子部53とは反対側の面が見える方向から見た
斜視図である。また、図7は図1に示したインクジェッ
ト記録装置の記録ヘッドカートリッジ1の底面図であ
り、図8は図7に示した記録ヘッドカートリッジ1のノ
ズル部50の要部拡大斜視図である。
【0061】この記録ヘッドカートリッジ1はモノカラ
ー用のカートリッジであり、図5〜図7に示すように、
インクを吐出するノズル部50と、上面に開口部を有す
る箱状の形状をなすモノカラーホルダ60とが一体とな
ったもので、モノカラーホルダ60の内部に、モノカラ
ーのインクを収容するインクタンク30が着脱自在に装
着される。
【0062】ノズル部50は、図8の拡大図に示すよう
に、アルミニウム等の金属板からなるベースプレート5
1に、複数の液路50dおよび共通液室50cを構成す
る溝が形成された溝付部材52を固着したものであり、
記録媒体P(図1参照)と対面する吐出口面50aに
は、各液路50dの開口端である複数の吐出口50bが
形成されている。各液路50dは所定のピッチで形成さ
れており、各液路50dに対応して、ベースプレート5
1上にはインク吐出用のエネルギーを発生するための電
気熱変換体(発熱抵抗体など)50eが配設されてい
る。共通液室50cはインクタンク30(図5参照)と
連通しており、共通液室50cにはインクタンク30か
らインクが供給される構成となっている。各電気熱変換
体50eは、それぞれ配線(不図示)を介して図5に示
したヘッド端子部53と電気的に接続されている。
【0063】ヘッド端子部53は、ベースプレート51
に固着された、ガラスエポキシ等の電気基板であり、各
電気熱変換体50eに接続される配線は、ワイヤーボン
ディングによりヘッド端子部53に接続される。また、
ベースプレート51は図7に示すように、記録媒体Pの
搬送方向に対して1〜4°傾けて取り付けられており、
したがって、各吐出口50bの列も記録媒体Pの搬送方
向に対して1〜4°傾いている。
【0064】インクタンク30から共通液室50cに供
給されて一時的に貯えられたインクは、毛管現象により
液路50dに侵入し、吐出口50bでメニスカスを形成
して液路50dを満たした状態を保つ。このとき、ヘッ
ド端子部53に伝送された記録信号に基づき電気熱変換
体50eが通電されて発熱すると、電気熱変換体50e
上のインクが急激に加熱されて膜沸騰して液路50d内
に気泡が発生し、この気泡の膨張により吐出口50bか
らインクが吐出される。ここでは、エネルギーを発生さ
せるエネルギー発生素子として、電気熱変換体50eを
示したが、これに限らず、瞬間的に吐出圧力を加える機
械的エネルギーを発生する圧電素子を用いてもよい。
【0065】その中でも熱エネルギーを利用してインク
滴を吐出させる方式のインクジェット記録方式の記録ヘ
ッドは、吐出口を高密度に配列することができるため高
解像度の記録をすることが可能である。特に、電気熱変
換体50eをエネルギー発生素子として用いた記録ヘッ
ドは、小型化も容易であり、かつ最近の半導体分野にお
ける技術の進歩と信頼性の向上性が著しいIC技術やマ
イクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装
化が容易で製造コストも安価なことから、有利である。
【0066】また、ベースプレート51には、キャリッ
ジ2の各ヘッド位置決め突起2d、2e(図3参照)の
位置に対応して、記録ヘッドカートリッジ1がキャリッ
ジ2に装着された際に、角形のヘッド位置決め突起2d
が嵌合するヘッド位置決め切り欠き53a、および丸形
のヘッド位置決め突起2eが嵌合するヘッド位置決め穴
53bが形成されている。
【0067】ベースプレート51は、モノカラーホルダ
60の一端壁に、熱溶着や超音波溶着等により固着され
ている。モノカラーホルダ60の上面のベースプレート
51側の端部には段差部60aが形成されており、他の
部位よりも1段低くなっている。記録ヘッドカートリッ
ジ1をキャリッジ2に装着する際に、この段差部60a
の上面をケーブル押え21の覆い部21a(図3参照)
の下にもぐり込ませることによって、記録ヘッドカート
リッジ1のおおよその位置決めが容易に行える。
【0068】また、記録ヘッドカートリッジ1をキャリ
ッジ2に着脱するための機構として、モノカラーホルダ
60の、ベースプレート51とは反対側すなわち他端壁
側の外面には、キャリッジ2に装着された際にキャリッ
ジ2のヘッドガイド22(図3参照)に保持される固定
部であるヘッド押圧部60bと、キャリッジ2に対して
着脱するための操作部であるヘッド着脱操作部60cと
が形成されている。ヘッド押圧部60bは、モノカラー
ホルダ60のベースプレート51とは反対側の面の下端
から上端部にかけて傾斜状に形成された凹状の部分であ
る。ヘッド押圧部60bの上部は、さらにへこんだヘッ
ドガイド係合部64となっており、記録ヘッドカートリ
ッジ1がキャリッジ2に装着された状態では、キャリッ
ジ2のヘッドガイド22が、このヘッドガイド係合部6
4に係合される。ヘッドガイド係合部64にヘッドガイ
ド22が係合することにより、記録ヘッドカートリッジ
1はキャリッジ2に対して位置決めされ、固定される。
ヘッド着脱操作部60cは、記録ヘッドカートリッジ1
の手前側、すなわちヘッド押圧部60bが設けられた面
のヘッド押圧部60bから最も離れた領域の上端部に設
けられ、記録ヘッドカートリッジ1をキャリッジ2から
取り外す際に、操作者が指を引っ掛けて上方に引き上げ
ることによって、容易に取り外せるようにするためのも
のである。
【0069】これらヘッド押圧部60bおよびヘッド着
脱操作部60cは、それぞれラッチレバー32aのガイ
ドとなる、後述するラッチレバーガイド溝60h(図1
1参照)を有することにより形成される突出域に対して
相対的に凹部となる領域に設けられたものである。これ
により、記録ヘッドカートリッジ1の限られた容積が有
効に利用され、最小限のスペースで、キャリッジ2のヘ
ッドガイド22に保持される固定部、およびキャリッジ
2に対する着脱のための操作部が得られる。
【0070】ここで、記録ヘッドカートリッジ1のキャ
リッジ2への着脱操作について説明する。
【0071】記録ヘッドカートリッジ1をキャリッジ2
に装着する際は、まず図9に示すように、記録ヘッドカ
ートリッジ1のベースプレート51(図5参照)が設け
られた側を、キャリッジ2に設けられたケーブル押え2
1の覆い部21aの下方にもぐり込ませながら、図示矢
印方向に斜めに挿入する。これにより、記録ヘッドカー
トリッジ1の段差部60a(図5参照)の立面が覆い部
21aの端面に突き当たり、記録ヘッドカートリッジ1
のおおよその位置決めがなされる。
【0072】次いで、図10に示すように、記録ヘッド
カートリッジ1を下向きに押し込む。このとき、記録ヘ
ッドカートリッジ1のヘッド押圧部60b(図6参照)
の斜面がキャリッジ2のヘッドガイド22(図3参照)
にガイドされ、キャリッジ2の各ヘッド位置決め突起2
d、2eが記録ヘッドカートリッジ1のヘッド位置決め
切り欠き53aおよびヘッド位置決め穴53bに嵌合し
つつ、記録ヘッドカートリッジ1はキャリッジ2にスム
ーズに装着される。記録ヘッドカートリッジ1が完全に
装着されると、ヘッドガイド22はヘッドガイド係合部
64(図6参照)に係合し、記録ヘッドカートリッジ1
は固定される。また、ヘッドガイド22の押圧力によ
り、記録ヘッドカートリッジ1のヘッド端子部53がキ
ャリッジ2のケーブル端子部3aに押圧され、両者の電
気的接続は確実なものとなる。
【0073】記録ヘッドカートリッジ1をキャリッジ2
から取り外すときは、キャリッジ2のヘッド着脱操作部
60cを上向きに引き上げる。これにより、ヘッドガイ
ド22とヘッドガイド係合部64との係合が外れ、ヘッ
ド押圧部60bはヘッドガイド22の上に乗り上がる。
ヘッド押圧部60bがヘッドガイド22の上に乗り上が
ることにより記録ヘッドカートリッジ1はヘッド着脱操
作部60c側がキャリッジ2から突出して斜めの状態と
なる。そして、キャリッジ2から突出した部分を摘むこ
とにより、記録ヘッドカートリッジ1は、キャリッジ2
から容易に取り出される。
【0074】また、ヘッド押圧部60bが設けられてい
る面において、ヘッド着脱操作部60cは、ヘッド押圧
部60bから最も離れた位置に設けられているので、ヘ
ッド着脱操作部60cを引き上げ、ヘッドガイド係合部
64がヘッドガイド22から外れる際に作用するモーメ
ントが大きくなる。これにより、小さな力で記録ヘッド
カートリッジ1を取り外すことができ、記録ヘッドカー
トリッジ1を確実に保持しつつも、その着脱がより容易
になる。記録ヘッドカートリッジ1をより小さな力で取
り外すことができるようにするためには、記録ヘッドカ
ートリッジ1の、キャリッジ2の移動方向に平行な中心
線に対して、ヘッド押圧部60bを奥側に設け、かつ、
ヘッド着脱操作部60cを手前側の端部に設けることで
ある。
【0075】図11に、図5に示した記録ヘッドカート
リッジ1の平面図を示し、図12に、図11に示した記
録ヘッドカートリッジ1のA−A線断面図を示す。図1
1および図12に示すように、モノカラーホルダ60の
底壁にはインク取り込み管60dが突設されており、こ
のインク取り込み管60dに開口するインク流路60e
が、ノズル部50の共通液室50c(図8参照)と連通
している。インク取り込み管60dの周囲には、ゴム等
の弾性部材からなるシールリング61が固定されてい
る。また、インク取り込み管60dの開口端にはフィル
タ62が取り付けられており、異物がノズル部50に取
り込まれるのを防止している。
【0076】モノカラーホルダ60のベースプレート5
1側の上端部には、その両隅部に、張り出し部60fが
形成され、さらに、その近傍には、半円状の凹部である
タンク突起ガイド部60gが形成されている。一方、モ
ノカラーホルダ60のベースプレート51とは反対側の
内壁には、インクタンク30(図5および図6参照)を
装着する際に、後述するラッチレバー32a(図5およ
び図6参照)のが挿入されるラッチレバー挿入溝60h
が形成されている。さらに、モノカラーホルダ60の底
壁とベースプレート51側の壁とが交わる稜部には、傾
斜面60kが形成されている。
【0077】ここで、この記録ヘッドカートリッジ1に
装着されるインクタンク30について説明する。図13
は、図5に示した記録ヘッドカートリッジ1に装着され
るインクタンク30の平面図であり、図14は、図13
に示したインクタンク30のB−B線断面図である。
【0078】インクタンク30は、インクを保持する容
器32と、容器32を覆って封止し大気連通口(不図
示)が形成された蓋部材31とを有する。
【0079】容器32の底部には、モノカラーホルダ6
0のインク取り込み管60d(図12参照)が挿入され
るインク供給口32bが形成され、その周囲には、筒状
の支持部32cが立設されている。インク供給口32b
は、インクタンク30がモノカラーホルダ60に装着さ
れる前はシール材(不図示)により封止され、インクの
漏れが防止されている。
【0080】容器32の内部にはスポンジ等からなるイ
ンク吸収体33が収納されており、インクは、このイン
ク吸収体33に吸収されて保持されている。支持部32
cには、一方向繊維束で構成されたインク供給部材35
が挿入されて支持されており、インク吸収体33はイン
ク供給部材35の上端面に密着している。インク吸収体
33に吸収されているインクは、このインク供給部材3
5を介してインク供給口32bに導かれる。インクタン
ク30をモノカラーホルダ60に装着すると、図15に
示すように、インク供給口32bにモノカラーホルダ6
0のインク取り込み管60dが挿入されて両者が連通
し、インク流路60dを経由してノズル部50へインク
が供給される。このとき、インク供給口32bの周囲に
設けられたシールリング61がインク供給口32bの外
縁部に密着し、インクの漏れが抑制される。
【0081】また、インク供給口32bと上述した大気
連通口とを空気層を介して連通するために、容器32の
内部および蓋部材31の内部の所定の部位にリブ34
(図14では、蓋部材31のリブ34のみを示してい
る)を形成してインク吸収体33と容器32や蓋部材3
1との間に所定の空間を構成するとともに、支持部32
cの内面の一部に、容器32の内部と外部とを連通する
スリット(不図示)を設けている。このように、空気層
を介してインクタンク30の内部と外部とを連通するこ
とによって、インク供給口32bを封止していたシール
材を剥がす際の、インク供給口32bからのインクの吹
き出しや漏出を防止することができる。また、記録実行
中にインクタンク30の周囲温度が上昇した場合でも、
インクタンク30内のインクが外部に押し出されなくな
る。さらに、容器32の内壁にインクが滞留しなくなる
ので、インク供給口32bや大気連通口からインクが漏
出するおそれもなくなり、インクの消費効率が向上す
る。
【0082】一方、インクタンク30の外部構造とし
て、容器32には、インクタンク30をモノカラーホル
ダ60に装着した際にモノカラーホルダ60のベースプ
レート51側の内壁と当接する面に、爪状突起としての
抜け止め爪32dが一体的に設けられている。この抜け
止め爪32dは、モノカラーホルダ60に形成されたタ
ンク抜け止め穴60i(図12参照)に嵌合するもの
で、インクタンク30をモノカラーホルダ60に装着す
る際のガイドとなるとともに、インクタンク30がモノ
カラーホルダ60に装着された状態ではインクタンク3
0を保持する役目を果たす。
【0083】また、容器32の、底壁と、抜け止め爪3
2dが形成された面とが交わる稜部には、傾斜面32f
が形成されている。この傾斜面32fの角度および形状
は、モノカラーホルダ60の傾斜面60k(図12参
照)の角度および大きさとほぼ等しい。
【0084】さらに、抜け止め爪32dとは反対側の外
壁である他端面において、蓋部材31には上端部が弾性
的に支持されたラッチレバー32aが一体的に設けられ
ている。ラッチレバー32aは、インクタンク30の外
側下方に向かって傾斜し、モノカラーホルダ60のラッ
チレバー挿入溝60h(図11および図12参照)に嵌
合するもので、インクタンク30がモノカラーホルダ6
0に装着された状態では、ラッチレバー挿入溝60hの
上端部であるラッチレバーガイド部60mに押圧されて
図14に示した矢印C方向にたわみ、ラッチレバー32
aの下端部に形成されたラッチ爪32eが、ラッチレバ
ー挿入溝60hに形成されたラッチ爪係合穴60jに係
合される。また、ラッチレバー32aには、インクタン
ク30の外方に向かって突出する、ラッチレバー32a
の操作用の突起であるラッチレバー操作部32gが一体
的に設けられている。本実施例では、ラッチレバー32
aは、蓋部材31に一体成形されている。
【0085】蓋部材31については、その上面の、抜け
止め爪32dが形成された側の端部に、蓋部材31の上
面よりも1段低くなった段差部31aが形成されてい
る。インクタンク30をモノカラーホルダ60に装着す
る際は、この段差部31aをモノカラーホルダ60の各
張り出し部60f(図11および図12参照)の下方に
もぐり込ませるようにインクタンク30を挿入し、おお
よその位置決めを行う。また、モノカラーホルダ60の
タンク突起ガイド部60gに嵌合するタンク突起31b
が形成されている。
【0086】次にインクタンク30のモノカラーホルダ
60への着脱操作について説明する。インクタンク30
をモノカラーホルダ60に装着するときは、まず、イン
ク供給口32bを封止しているシール材を剥がす。その
後、図16に示すように、インクタンク30を抜け止め
爪32dが形成されている側から矢印方向に斜めに挿入
し、インクタンク30の段差部31aをモノカラーホル
ダ60の各張り出し部60fの下方にもぐり込ませると
ともに、インクタンク30の抜け止め爪32dをモノカ
ラーホルダ60のタンク抜け止め穴60i(図12参
照)に引っ掛け、インクタンク30のおおよその位置決
めを行う。インクタンク30をモノカラーホルダ60に
挿入する際、インクタンク30には傾斜面32fが形成
されているので、この傾斜面32fがモノカラーホルダ
60の底壁と略平行になるようにガイドとして利用して
挿入すれば、インクタンク30の段差部31aをモノカ
ラーホルダ60の各張り出し部60fの下方にもぐり込
ませるのは容易である。また、モノカラーホルダ60お
よびインクタンク30に、互いに対応する傾斜面60
k、32fが形成されているので、このモノカラーホル
ダ60に、異なる種類のインクタンクは装着できず、イ
ンクタンクの誤装着が防止される。
【0087】次いで、図17に示すように、ラッチレバ
ー32aがラッチレバー挿入溝60h(図11および図
12参照)に沿って挿入されるように、インクタンク3
0を下方に押し込む。すると、インクタンク30はモノ
カラーホルダ60に挿入された部分を中心に略回転し、
ラッチレバー32aがラッチレバーガイド部60mに押
圧されて内側にたわみながら押し込まれ、ラッチレバー
32aのラッチ爪32e(図14参照)がモノカラーホ
ルダ60のラッチ爪係合穴60j(図12参照)に係合
する。これにより、インクタンク30はモノカラーホル
ダ60に固定される。また、ラッチ爪32eがラッチ爪
係合穴60jに係合することによりクリック感が生じる
ので、装着時の感触も良好である。しかも、図12に示
したように、ラッチレバーガイド部60mをテーパー形
状としているので、装着時の操作性が向上する。
【0088】図18に、モノカラーホルダ60にインク
タンク30が装着された状態の断面図を示す。なお、イ
ンクタンク30の内部構造については、図18では省略
している。
【0089】インクタンク30が装着された状態におい
ては、抜け止め爪32dとタンク抜け止め穴60i、お
よびラッチ爪32eとラッチ爪係合穴60jがそれぞれ
係合することにより、インクタンク30は下方(図示矢
印方向)に押され、インクタンク30の底面がシールリ
ング61を押しつぶすとともに、フィルター62がイン
ク吸収部材35(図14参照)に圧接される。これによ
り、インクタンク30とモノカラーホルダ60とが流体
的に気密に接続されるので、接続部より空気の混入の心
配がなくなり、記録の信頼性が確保される。さらに、接
続部からのインクの漏れや蒸発も防止されるので、信頼
性の高い記録ヘッドカートリッジとなる。
【0090】次に、インクタンク30をモノカラーホル
ダ60から取り外す場合について、図18および図19
を用いて説明する。
【0091】インクタンク30をモノカラーホルダ60
から取り外すときは、ラッチレバー操作部32gを押す
ことによりラッチレバー32aを内側に押し込み、ラッ
チ爪32eとラッチ爪係合穴60jとの係合を解除す
る。ラッチレバー32aは、その上端部を弾性的に支持
され、しかもインクタンク30の外側下方に向かって傾
斜しているので、ラッチ爪32eとラッチ爪穴60jと
の係合が解除されると図14に示した状態に戻ろうとす
る。そのため、ラッチ爪32eがラッチレバーガイド部
60mに沿って滑り上がり、図19に示すように、イン
クタンク30は自動的にラッチレバー32a側が持ち上
がり斜めの状態になる。そして、持ち上がった部位を摘
むことにより、インクタンク30は容易にモノカラーホ
ルダ60から取り外せる。
【0092】このとき、インクタンク30のモノカラー
ホルダ60からの突出量は、ラッチレバー32aの形状
により決まる。本実施例においては、ラッチ爪32eと
ラッチ爪係合穴60jとの係合を解除したときには、図
19に示すように、ラッチレバー32aの先端とラッチ
レバーガイド部60mとが接触した状態となるので、突
出量は、およそラッチ爪32eからラッチレバー32a
の先端までの距離Lとなる。この距離Lは、本実施例で
は4mmとしたが、本発明者らの実験によれば、距離L
は3mm以上でないと、持ち上がった部位が摘みにくい
ことがわかった。また、上記突出量が大きいと、インク
タンク30をモノカラーホルダ60に装着する際にも、
ラッチ爪32eとラッチ爪係合穴60jとの係合が不完
全な場合には、インクタンク30は図19に示す状態に
戻るので、インクタンク30の装着状態が視覚的に判断
でき、装着ミスもなくなる。
【0093】図26および図27に、ラッチレバー10
32aがインクタンク1030の下端部に弾性的に支持
された場合について、本発明との比較例として示す。本
例においては、インクタンク1030のモノカラーホル
ダ1060からの突出量は、ラッチレバー1032aと
ラッチレバー挿入溝1060hとが当接する位置(ラッ
チレバー1032aの復元力)で決まる。突出量を大き
くする場合には、ラッチレバー1032aの外側上方に
向かった傾斜または湾曲を大きくしたり、ラッチ爪10
32eのクリック量を大きくする等が考えられる。しか
し、いずれの場合にも、装着したときの装着力やクリッ
ク感とのかねあいがあるので、設計の自由度が小さい。
そこで、突出量を大きくするために、図27に示すよう
に、モノカラーホルダ1060にポップアップバネ10
68を設けることにより、ラッチ爪1032aとラッチ
爪係合穴1060jとの係合が外れたときに、ポップア
ップバネ1068のバネ力によりインクタンク1030
をモノカラーホルダ1060より突出させる方式も考え
られる。しかし、この方式の場合には、使用部品の点数
が増えるので、結果的にコストアップを招く。
【0094】これに対し本実施例では、前記のように、
インクタンク30のモノカラーホルダ60からの突出量
を、ラッチ爪32eからラッチレバー32aの先端まで
の距離Lで任意に設定することができるので、設計の自
由度が大きく、しかも簡単な構造で突出量を大きくする
ことができる。
【0095】以上述べてきたように本実施例によれば、
インクタンク30を略回転させてモノカラーホルダ60
へ着脱することにより、少ないスペースでの着脱が可能
となる。また、装着時には、インクタンク30の傾斜面
32fをガイドとして利用しつつ、段差部31aをモノ
カラーホルダ60の張り出し部60fにもぐり込ませる
ようにすることにより、インクタンク30のモノカラー
ホルダ60への挿入方向が規制される。さらに、インク
タンク30にタンク突起31bを設けるとともに、モノ
カラーホルダ60にタンク突起ガイド部60gを設けて
いるので、インクタンク30のモノカラーホルダ60へ
の挿入位置も規制され、インクタンク30は、ほぼタン
ク突起31bを中心に回転される。
【0096】これにより、インクタンク30はモノカラ
ーホルダ60のフィルタ62(図11および図12参
照)に干渉することなく装着され、インクタンク30を
装着する際のフィルタ62の損傷のおそれがなくなる。
また、インクタンク30はモノカラーホルダ60に対し
て回転して着脱するので、着脱スペースが少なくてす
み、ひいてはインクジェット記録装置の小型化が達成さ
れる。さらに、簡単な構造で、インクタンク30の着脱
時にインクタンク30をモノカラーホルダ60から十分
に突出させることが可能となる。
【0097】図16および図17には、記録ヘッドカー
トリッジ1単体へのインクタンク30の着脱手順を示し
たが、もちろん、記録ヘッドカートリッジ1をキャリッ
ジ2(図3参照)に装着した状態でもインクタンク30
の着脱操作は可能である。
【0098】図20に、インクタンク30を記録ヘッド
カートリッジ1に装着し、さらにその記録ヘッドカート
リッジ1をキャリッジ2に装着した状態の斜視図を示
す。図20から明らかなように、インクタンク30の着
脱の際の操作部となるラッチレバー32aと、記録ヘッ
ドカートリッジ1の着脱の際の操作部となるヘッド着脱
操作部60cとは、キャリッジ2の移動方向に対してと
もに同じ側に配置されている。これにより、操作者はそ
れぞれの操作部を容易に認識でき、操作の統一性がとれ
るので、操作性が向上する。しかも、デザイン的にも非
常にまとまりのある操作部を提供できる。さらに、イン
クタンク30の着脱または記録ヘッドカートリッジ1の
着脱の際には、ラッチレバー32aおよびヘッド着脱操
作部60cが設けられている側にのみ、操作者が操作す
るための空間を有すればよいので、このような位置にキ
ャリッジ2が位置していれば、任意の位置でインクタン
ク30または記録ヘッドカートリッジ1の着脱が可能と
なる。
【0099】また、ラッチレバー32aとヘッド着脱操
作部60cとは互いに隣り合って配置されているが、イ
ンクタンク30を取り外す操作はラッチレバー32aを
内側に押す操作であり、記録ヘッドカートリッジ1を取
り外す操作はヘッド着脱操作部60cを引き上げる操作
であることから、その操作方法の違いにより誤操作を避
けている。また、ラッチレバー32aとヘッド着脱操作
部60cの位置が段違いに配置されているので、その機
能の違いが認識し易くなっている。
【0100】上述した例では、記録ヘッドカートリッジ
1はモノカラー用のものを示したが、本実施例のインク
ジェット記録装置では、カラー用の記録ヘッドカートリ
ッジを使用することもできる。
【0101】(第2実施例)図21および図22に、図
3に示したキャリッジに装着可能な記録ヘッドカートリ
ッジの第2実施例を示す。図21はその斜視図、図22
はその断面図である。
【0102】本実施例では、ラッチレバー532aの形
状およびラッチレバーガイド部560mの形状が、第1
実施例と異なっている。すなわち、ラッチレバー532
aのラッチ爪532eは、内側に向かって形成されてお
り、ラッチ爪係合穴560jの外側から係合する構造に
なっている。また、ラッチレバー操作部532gは、上
方に向かって形成されている。一方、ラッチレバーガイ
ド部560mのテーパーは、第1実施例とは逆に、外側
の面に形成されている。その他の構成については第1実
施例と同様であるので、その説明は省略する。
【0103】本実施例においては、モノカラーホルダ5
60へのインクタンク530の装着手順は第1実施例と
同様であり、以下に、インクタンク530をモノカラー
ホルダ560から取り外す手順について説明する。
【0104】インクタンク530をモノカラーホルダ5
60から取り外すには、まず、ラッチレバー操作部53
2gの上端部を内側(図示矢印方向)に押し込む。これ
により、てこの原理でラッチ爪532eが外側にたわ
み、ラッチ爪532eのラッチ爪係合穴560jとの係
合が解除される。すると、ラッチ爪532eの先端部が
ラッチレバーガイド部560mのテーパーに沿って滑り
上がり、第1実施例と同様にインクタンク530がモノ
カラーホルダ60から突出する。この突出した部分を摘
み上げることにより、インクタンク530を容易にモノ
カラーホルダ560から取り外すことができる。
【0105】本実施例では、ラッチ爪32eとラッチ爪
係合穴560jとの係合が解除された状態は図示しない
が、第1実施例の図19と同様に、ラッチレバー532
aの先端とラッチレバーガイド部560mとが接触した
状態となる。従って、インクタンク530の突出量は、
ラッチ爪532eからラッチレバー532aの先端まで
の距離Lにより設定することができる。
【0106】このように、本実施例においても、第1実
施例と同様の効果が得られる。加えて、本実施例では、
ラッチ爪532aがモノカラーホルダ560の外側から
ラッチ爪係合穴560jに係合するので、第1実施例に
おいてラッチレバー32aの挿入スペースとして必要で
あったラッチ爪挿入溝60h(図12参照)が必要なく
なるので、インクタンク530をその分だけ大きくし、
インク容量を増加させることができる。
【0107】(第3実施例)本実施例では、第1実施例
に示したインクタンクのラッチレバー操作部の形状に変
更を加えた。その形状を図23に示す。すなわち、図2
3(a)に示すラッチレバー632aのラッチレバー操
作部632gは、互いに間隔をおいて形成された2つの
柱状の部材であり、図23(b)に示すラッチレバー7
32aのラッチレバー操作部732gは、根元の中央部
が貫通した形状としている。このように、ラッチレバー
操作部632g、732gの根元に隙間をあけた形状と
することで、ラッチレバー632a、732aを一体と
した蓋部材の成形に用いる型の構造を簡単にすることが
できる。
【0108】なお、本実施例では、第1実施例のラッチ
レバーの形状に変更を加えた場合について示したが、第
2実施例の場合も同様である。
【0109】(第4実施例)図24は、図1に示したイ
ンクジェット記録装置に装着されるカラー記録ヘッドカ
ートリッジを、これに装着される2つのインクタンクと
ともに示した斜視図である。このカラー記録ヘッドカー
トリッジ101は、ブラックインクを収容するブラック
インクタンク130と、イエロー、マゼンタ、シアンの
3色のインクを収容するカラーインクタンク140とが
着脱可能な構造となっており、4色のインクを吐出する
ものである。そのためノズル部150も、図25に示す
ように各色のインクに対応して、ブラック用の吐出口群
150Bと、イエロー用の吐出口群150Yと、マゼン
タ用の吐出口群150Mと、シアン用の吐出口群150
Cとに分けられる。また、それぞれのインクタンク13
0、140を装着する領域を区画するために、カラーホ
ルダ160の底壁には、仕切板165が一体的に設けら
れている。
【0110】ベースプレート151およびヘッド端子部
153はモノカラーの記録ヘッドカートリッジ1(図5
参照)と共通のものを用いている。カラーホルダ160
についても、モノカラーホルダ60(図5参照)と詳細
には異なるが、外形は、ほぼ同一の形状となっている。
特に、キャリッジ2(図3参照)との関係部分の形状
や、カラー記録ヘッドカートリッジ101をキャリッジ
2から取り外す際の指の引っ掛け部となるヘッド着脱操
作部160cの位置は同一であり、モノカラー用の記録
ヘッドカートリッジ1が装着されるキャリッジ2と同一
のキャリッジ2に、このカラー記録ヘッドカートリッジ
101が着脱できる。すなわち、ユーザは1つのインク
ジェット記録装置において、モノカラーの記録ヘッドカ
ートリッジ1とカラー記録ヘッドカートリッジ101と
を自由に選択して使用することができる。
【0111】また、ブラックインクタンク130および
カラーインクタンク140のカラーホルダ160への装
着方法は、第1実施例と同様に、各インクタンク13
0、140の装着位置に対応する位置にカラーホルダ1
60に形成された2つのラッチ爪係合穴(不図示)に、
各インクタンク130、140の上部に形成されたラッ
チレバー132a、142aのラッチ爪(不図示)を係
合させることにより行われる。
【0112】上記のようなカラー記録ヘッドカートリッ
ジ101においても、本発明の構成を適用することによ
り、上述した各実施例と同様の効果が得られる。
【0113】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて、優れた効果をもたらすものである。
【0114】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0115】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0116】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0117】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0118】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数個の記録ヘッドの組み合わせによってその長さを
満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドと
しての構成のいずれでもよい。
【0119】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0120】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであれば良い。
【0121】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としても良い。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0122】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダと組み合せた複写装置、さらには
送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの
であってもよい。
【0123】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、インクタ
ンクが、他側面の上端部に、外側下方に向かって傾斜ま
たは湾曲するラッチレバーが弾性的に支持され、ラッチ
レバーに、ホルダの係合部に係合するラッチ爪が一体的
に設けられているので、簡単な構成としつつも、インク
タンクの着脱操作を容易に行うことができる。
【0124】また、ラッチレバーの先端からラッチ爪ま
での距離を3mm以上とすることで、インクタンクを取
り外す際のホルダからの突出量を、インクタンクを摘む
のに十分な量とすることができ、インクタンクの取り外
しをより容易にすることができる。さらに、ラッチ爪を
ホルダの外側から係合部に係合するようにし、ラッチレ
バーの操作用の突起を上方に向かって設けることによ
り、インクタンクの着脱操作を容易としつつも、インク
タンクを大きくしインクの収納量を大きくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の第1実施例
の斜視図である。
【図2】図1に示したインクジェット記録装置を筐体に
収めた状態の斜視図である。
【図3】図1に示したインクジェット記録装置のキャリ
ッジの斜視図である。
【図4】図3に示したキャリッジのヘッドガイド近傍の
斜視図である。
【図5】図1に示したインクジェット記録装置に装着さ
れるモノカラー用の記録ヘッドカートリッジを、インク
タンクが装着された状態で、ヘッド端子部が見える方向
から見た斜視図である。
【図6】図1に示したインクジェット記録装置に装着さ
れるモノカラー用の記録ヘッドカートリッジを、インク
タンクが装着された状態で、ヘッド端子部とは反対側の
面が見える方向から見た斜視図である。
【図7】図1に示したインクジェット記録装置に装着さ
れるモノカラー用の記録ヘッドカートリッジの底面図で
ある。
【図8】図7に示した記録ヘッドカートリッジのノズル
部の拡大斜視図である。
【図9】図2に示したインクジェット記録装置におい
て、記録ヘッドカートリッジをキャリッジに装着する手
順の第1ステップを示す斜視図である。
【図10】図2に示したインクジェット記録装置におい
て、記録ヘッドカートリッジをキャリッジに装着する手
順の第2ステップを示す斜視図である。
【図11】図5に示した記録ヘッドカートリッジの平面
図である。
【図12】図11に示した記録ヘッドカートリッジのA
−A線断面図である。
【図13】図5に示した記録ヘッドカートリッジに装着
されるインクタンクの平面図である。
【図14】図13に示したインクタンクのB−B線断面
図である。
【図15】図14に示したインクタンクのインク供給口
の、モノカラーホルダとの結合状態を示す断面図であ
る。
【図16】インクタンクを記録ヘッドカートリッジに装
着する手順の第1ステップを示す斜視図である。
【図17】インクタンクを記録ヘッドカートリッジに装
着する手順の第2ステップを示す斜視図である。
【図18】モノカラーホルダにインクタンクが装着され
た状態を示す断面図である。
【図19】インクタンクのラッチ爪の係合が外れた状態
を示す断面図である。
【図20】図3に示したキャリッジに、図6に示した記
録ヘッドカートリッジを装着した状態を示す斜視図であ
る。
【図21】本発明のインクタンクの第2実施例を説明す
るための斜視図である。
【図22】本発明のインクタンクの第2実施例を説明す
るための断面図である。
【図23】本発明のインクタンクの第3実施例のラッチ
レバーのラッチレバー操作部の拡大斜視図である。
【図24】本発明のインクタンクの第4実施例を説明す
るための図であり、図1に示したインクジェット記録装
置に装着されるカラー記録ヘッドカートリッジを、これ
に溶着される2つのインクタンクとともに示した斜視図
である。
【図25】図24に示したカラー記録ヘッドカートリッ
ジの底面図である。
【図26】本発明のインクタンクとの比較例として、底
部から上方に向かうラッチレバーを設けた場合の断面図
である。
【図27】図26に示したインクタンクのモノカラーホ
ルダからの突出量を大きくするためのモノカラーホルダ
の例の、図11に示した記録ヘッドカートリッジのA’
−A’線に相当する断面図である。
【符号の説明】
1、501 記録ヘッドカートリッジ 2 キャリッジ 2a 軸受部 2b ガイドレール挟持部 2c キャリッジ変形防止ストッパ 2d、2e ヘッド位置決め突起 3 フレキシブルケーブル 3a ケーブル端子部 4 フレーム 6 搬送ローラ 7 ピンチローラ 8 圧板 9 ピックアップローラ 10 キャリッジ駆動モータ 11 キャリッジ駆動ベルト 12 ガイドレール 13 駆動プーリ 14 ベース 15 排紙ローラ 16 拍車 17 上ケース 18 下ケース 19 トップカバー 20 ヘッドカバー 21 ケーブル押え 21a 覆い部 22 ヘッドガイド 23 コンタクトバネ 24 軸部材 30、530 インクタンク 31 蓋部材 31a 段差部 31b タンク突起 32 容器 32a、532a,632a、732a ラッチレバ
ー 32b インク供給口 32c 支持部 32d 抜け止め爪 32e、532e ラッチ爪 32f 傾斜面 32g、532g、632g、732g ラッチレバ
ー操作部 33 インク吸収体 34 リブ 35 インク供給部材 50 ノズル部 50a 吐出口面 50b 吐出口 50c 共通液室 50d 液路 50e 電気熱変換体 51、151 ベースプレート 52 溝付部材 53、153 ヘッド端子部 53a ヘッド位置決め切り欠き 53b ヘッド位置決め穴 60、560 モノカラーホルダ 60a 段差部 60b ヘッド押圧部 60c ヘッド着脱操作部 60d インク取り込み管 60e インク流路 60f 張り出し部 60g タンク突起ガイド部 60h ラッチレバー挿入溝 60i タンク抜け止め穴 60j、560j ラッチ爪係合穴 60k 傾斜面 60m、560m ラッチレバーガイド部 61 シールリング 62 フィルタ 64 ヘッドガイド係合部 101 カラー記録ヘッドカートリッジ 130 ブラックインクタンク 140 カラーインクタンク 142f 仕切板 160 カラーホルダ P 記録媒体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に収容した記録用のインクを外部に
    供給するための供給口を底面に有し、一側面側の端部を
    略中心として回転してホルダに着脱自在に保持されるイ
    ンクタンクであって、 他側面の上端部に、外側下方に向かって傾斜または湾曲
    するラッチレバーが弾性的に支持され、 前記ラッチレバーに、前記ホルダの係合部に係合するラ
    ッチ爪が一体的に設けられていることを特徴とするイン
    クタンク。
  2. 【請求項2】 前記ラッチレバーには、前記ラッチレバ
    ーの操作用の突起が一体的に設けられている請求項1に
    記載のインクタンク。
  3. 【請求項3】 前記ラッチレバーの先端から前記ラッチ
    爪までの距離が3mm以上である請求項1または2に記
    載のインクタンク。
  4. 【請求項4】 前記ラッチ爪は、前記係合部に前記ホル
    ダの外側から係合され、前記突起は上方に向かって前記
    ラッチレバーに一体的に設けられている請求項2または
    3に記載のインクタンク。
  5. 【請求項5】 記録媒体にインクを吐出して記録を行う
    インクジェット記録装置において、 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクタンク
    と、前記インクタンクを着脱自在に保持するホルダと、
    記録信号に基づき前記インクタンクから供給されたイン
    クを吐出する記録ヘッドとを有することを特徴とするイ
    ンクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドが前記ホルダに一体に設
    けられ、さらに前記ホルダが着脱自在に保持される請求
    項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記ホルダは、前記記録媒体に対して往
    復走査可能に設けられたキャリッジに着脱自在に保持さ
    れる請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドは、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生するための電気熱変
    換体を備えている請求項5、6または7に記載のインク
    ジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、前記電気熱変換体に
    よって印加される熱エネルギーにより、インクに生ずる
    膜沸騰を利用して吐出口からインクを吐出させる請求項
    8に記載のインクジェット記録装置。
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