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JPH0768120B2 - 非ステロイド性抗炎症薬経口投与用組成物 - Google Patents

非ステロイド性抗炎症薬経口投与用組成物

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Publication number
JPH0768120B2
JPH0768120B2 JP5205487A JP5205487A JPH0768120B2 JP H0768120 B2 JPH0768120 B2 JP H0768120B2 JP 5205487 A JP5205487 A JP 5205487A JP 5205487 A JP5205487 A JP 5205487A JP H0768120 B2 JPH0768120 B2 JP H0768120B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
acidic
steroidal anti
oral administration
inflammatory drug
Prior art date
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Application number
JP5205487A
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JPS63218618A (ja
Inventor
健雄 飯島
優樹 小田切
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Seifun Group Inc filed Critical Nisshin Seifun Group Inc
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Priority to CA000560858A priority patent/CA1324083C/en
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Priority to DE88103689T priority patent/DE3882157T2/de
Publication of JPS63218618A publication Critical patent/JPS63218618A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酸性非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal
antiinflammatory drugs以下酸性NSAIDと略)の微粉
末、平均分子量4,000〜12,000の蛋白加水分解物または
ポリペプタイド並びに糖類および必要に応じて懸濁安定
化剤、界面活性剤を含んで成る経口投与用医薬品組成物
に関する。
すなわち、本発明の目的は、使用時加水し軽く振とうす
るとき、すみやかに均一な懸濁液となり、服用時NSAID
に特有の不快な酸味や苦味を感じさせることが無いだけ
でなく従来の酸性NSAID経口投与剤に比してすみやかな
吸収が得られバイオアベイラビリティーも高い経口投与
用の酸性非ステロイド性抗炎症薬組成物を提供するにあ
る。
[従来の技術] イブプロフェン等の酸性NSAIDは主として錠剤又はカプ
セル剤の剤形で使用されている。酸性NSAIDは一般に、
吸収速度の比較的速い薬物に属しているが、酸性NSAID
の主たる効果である抗炎症、鎮痛、解熱の三作用のう
ち、鎮痛及び解熱効果に対しては、速効性は極めて好ま
しい性質で、投与後即座に奏効することが好ましいとさ
れ、従来の経口投与製剤より更に吸収の速やかな製剤を
期待してケトプロフェン皮下注射剤、アスピリン・D・
リジン塩静注剤などが開発されている。注射剤はきわめ
てすみやかな効果をもたらすものの、その投与形態より
投与の範囲が限られ、また筋肉組織の繊維化の副作用に
よる例えば四頭筋短縮症などの発生が問題視されてきて
おり、吸収性が速やかで、副作用の少ない経口製剤の開
発が望まれている。
一方、イブプロフェンをはじめ、酸性NSAIDは不快な酸
味や苦味を有しており、その刺激性の為に被覆された剤
形(錠剤、カプセル、コーティング、顆粒等)でしか使
用することができなかった。
[発明が解決しようとする問題点] 酸性NSAIDは、結晶の状態では、酸性〜弱酸性のpH領域
では水に極めて溶けにくいため、結晶で投与した場合小
腸上部での吸収が遅延、減少する傾向がある。
一方、溶解状態の酸性NSAIDを経口投与した場合、胃内
のpHによって酸性NSAIDは非イオン体化して胃で吸収さ
れ胃腸障害をおこしやすい。
この様な観点より胃内を結晶の状態で通過し胃の出口よ
り小腸の入口にかけて、急速に溶解する酸性NSAIDの製
剤を作ることは副作用が少なく、鎮痛、解熱効果の発現
の速やかな酸性NSAID製剤を開発するために解決される
べき課題と考えられる。
[問題を解決する手段] 本発明者は、酸性NSAIDの溶解性と吸収部位のpH状態と
の関係に着目し、pH5.8〜6.5の範囲で酸性NSAID結晶の
溶解性を向上し、なおかつ、酸性NSAIDの酸性部分をマ
スクする様な物質の解明により吸収速度が高まり、バイ
オアベラビリティー(AUC、血中濃度曲線下面積)が高
く、なおかつ、服用時の刺激性のない経口投与剤を作る
ことができるとの着想のもとにかかる物質を探査した結
果、ゼラチン、ゼラチンまたはカゼイン等の蛋白の加水
分解物、およびポリペプタイド等がかかる性質を有する
ことを見出して本発明を完成させたのである。
すなわち本発明は、酸性NSAID、蛋白加水分解物または
ポリペプタイド、並びに糖類および必要に応じて懸濁安
定化剤、界面活性剤を含有する経口投与用医薬品組成物
に関する。
本発明者らは、(a)約100μm以下の平均粒径を有す
る酸性非ステロイド性抗炎症剤5〜40g、好ましくは10
〜40g、そして最も好ましくは20〜30g、(b)平均分子
量4,000〜12,000の蛋白加水分解物またはポリペプタイ
ド5〜50g、好ましくは20〜50g、そして最も好ましくは
20〜40g、(c)糖類10〜40g、好ましくは10〜30g、
(d)懸濁安定化剤0〜30g、好ましくは10〜20g、
(e)HLB10以上の界面活性剤0〜15g、好ましくは3〜
10gから成る組成物(上記の成分の夫々の量は組成物全
体の100g当りの量とする)に加水して得た懸濁液は服用
時に酸性NSAIDに特有の不快な酸味や苦味を感じさせる
ことがなく服用可能であり、そして従来の酸性NSAIDの
経口投与剤に比較してきわめてすみやかな吸収が得られ
ることを見出したのである。
上記のようにこの発明の組成物は酸性NSAIDの不快な酸
味や苦味がマスクされており、いわゆるドライシロップ
と称されるものである。
本発明における酸性NSAIDとは、例えばイブプロフェ
ン、ケトプロフェン、ナプロキセン、トルメチン、フラ
バイプロフェン、アルクロフェナック等のフェニルプロ
ピオン酸系の非ステロイド性抗炎症薬、アスピリン等の
サリチル酸系の非ステロイド系抗炎症薬、メフェナム
酸、フルフェナム酸等のアントラニル酸系の非ステロイ
ド性抗炎症薬およびインドメサシンなどをいう。本発明
において用いる上記の酸性NSAIDは湿式又は乾式の粉砕
機で粉砕して得られる平均粒径100μm以下の微粉末で
あれば良く、好ましくは50μm最も好ましくは10μm以
下である。
陰性荷電をしている主成分の酸性NSAID粒子を水中にお
ける安定な懸濁液とするためにその表面を覆う陽性荷電
の保護コロイド剤の使用が考慮され、ゼラチン及びゼラ
チンの加水分解物(hydrolyzed gelatin)、カゼイン等
の蛋白の加水分解物、ポリペプタイド等がそのための薬
剤として選択されたが、例えば50℃以下の水に対する分
散性の点よりゼラチン加水分解物がより好ましいもので
あった。
ここにいうゼラチン加水分解物は、ゼラチン又は、ゼラ
チン原料を蛋白分解酵素を用いて酵素分解したもので、
その平均分子量は、4,000〜12,000であれば良く、平均
分子量5,500〜7,500であることが好ましい。また、同様
な構造のカゼイン等の蛋白の加水分解物(植物蛋白およ
び動物蛋白を蛋白分解酵素で加水分解したもので、構造
中に遊離のカルボキシル基とアミノ基を有する)、ポリ
ペプタイド、例えばポリペプトン等もこの目的に用いる
ことができる。
界面活性剤は、加水時の分散速度を早める目的で使用さ
れるが、一般にHLB10以上、好ましくはHLB12〜18で室温
で固体であり、食品又は、医療品に用いられているもの
であれば良く、ショ糖脂肪酸エステルが特にこの目的に
適している。
懸濁安定化剤として約50μm以下の平均粒径を有するア
エロジル〔商品名、日本アエロジル(株)製〕、カープ
レックス〔商品名、塩野義製薬(株)製〕、日局軽質無
水ケイ酸または酸化ケイ素、シリカゲル、タルクあるい
は炭酸カルシウム等を併せて用いることができる。
本発明に用いる糖類としては、単糖類、二糖類、多糖類
が含まれ、例えば白糖(日局)、ショ糖、グラニュ糖、
ブドウ糖、ラフィノース、ソルビトール、フルクトー
ス、デキストリン等が挙げられ、白糖、ショ糖及びソル
ビトールが好ましい。
すなわち、本発明は組成物100g当たり下記の量の成分か
ら成る酸性非ステロイド性抗炎症薬の経口投与用組成物
を提供するものである。
(a)約100μm以下の平均粒径を有する 酸性非ステロイド性抗炎症薬 5〜40g (b)平均分子量4,000〜12,000の蛋白 加水分解物またはポリペプタイド 5〜50g (c)糖 類 10〜40g (d)懸濁安定剤 0〜30g (e)HLB10以上の界面活性剤 0〜15g また、必要に応じてソルビン酸等の防バイ剤、さらに必
要に応じて他の公知の助剤、例えば矯味・矯臭剤、溶解
助剤、安定化剤、色素などを添加することもできる。
本発明の組成物の調製は各成分が均一に混和されればい
かなる混合方法で行っても良いが低湿度の条件下で混合
することが望ましい。
例えば、所定の粒子径に粉砕した各成分の所定量を適当
な混合機中で混合することによって混合しても良く、ま
たボールミル中におけるような粉砕と混合を同時に行な
うやり方での混合によっても良い。
[発明の効果] 本発明の組成物は、水を加えて振とうするとき、容易に
均一な懸濁液となり、保存性も良い。また、不快な酸味
や苦味を感じさせずに経口投与することができ、その吸
収速度は極めて速やかで、個体差が少なく、血中濃度曲
線下面積も従来の経口投与剤に比して高く効果発現が早
くバイオアベラビリティーが高い。
[実施例] 実施例1 処方:イブプロフェン(粒子径10μm以下) 27.03g ゼラチン加水分解物(平均分子量6,800) 27.03g 白 糖 27.03g 軽質無水ケイ酸 13.51gリョートーシュガーエステル※1) 5.40g 100g 調製方法:処方に示す分量の白糖を取り、粉砕した後、
処方に示す分量のゼラチン加水分解物、軽質無水ケイ酸
及びリョートーシュガーエステルを加え、よく混合、粉
砕する。これにあらかじめ粉砕した処方に示す分量のイ
ブプロフェンを加えて混合し、均一な粉末とする。
実施例2 実施例1と同一の処方および同一の調製方法により組成
物を調製するが、但しイブプロフェンとして粒子径10〜
200μm(平均粒子径100μm)のものを使用する。
対照例1 イブプロフェン粉末 粒子径10〜200μm(平均粒径10
0) 対照例2 イブプロフェン粉末 粒子径10μm以下 対照例3 イブプロフェン水溶液、イブプロフェンと同濃度のNa O
H溶液を加え、20mg/mlとなる溶液を調製し、0.1N HClで
pH7に調整した。
対照例4 処方:イブプロフェン(粒子径10μm以下) 2.44g ヒドロキシプロピルメチルセルロース2%水溶液54.10g 白 糖 27.10g精 製 水 16.26g 100g 調製方法:処方に示す分量のイブプロフェンを取り、処
方に示す分量のヒドロキシプロピルメチルセルロース2
%水溶液を少量ずつ加えながらよく混合する。これにあ
らかじめ処方に示す分量の白糖に精製水を加えて溶かし
た液を加え、更に混合し均一な懸濁液とした。
対照例5 対照例4と同一の処方および調製方法によりシロップを
調製するが、但しイブプロフェンとして粒子径10〜200
μm(平均粒子径100μm)のものを使用する。
※1)リョートーシュガーエステル(商品名、三菱化成
食品(株)製):ショ糖脂肪酸エステル 試験例1 実施例1及び対照例4に示したシロップ剤について、室
温における懸濁安定性の試験を行った。
結果を表−1に示す。
ただし、対照例4のシロップ剤はそのまま用い、実施例
1のシロップ剤は、約370mgをとり、水を約5ml加え、よ
く振り混ぜた後用いた。
:分離あるいは沈降が生じた。
+:わずかだが分離あるいは沈降が生じた。
−:分離あるいは沈降が生じなかった。
○:再分散性が良好である。
×:再分散しにくい。
試験例2 実施例1および2に示したシロップ剤について、ビーグ
ル犬に経口投与後の血中濃度の時間的推移を検討した。
また対照例1,2,3,4及び5をクロスオーバー法により、
ビーグル犬に経口投与し、その血中濃度の時間的推移を
比較検討した。
結果は表−2及び図−1に示すとおり、実施例1および
2は対照例3及び4投与の場合と類似の血中濃度パター
ンを示し、対照例1及び2に比べて有意に吸収が速かっ
た。
投与方法は、5頭のビーグル犬について1頭あたりイブ
プロフェンとして80mg相当量を水20mlとともに経口投与
した。対照例4および5はそのまま用い、実施例1およ
び2は400mgを5.4mlの水に溶かし、その4mlを用いた。
また、対照例3はイブプロフェン20mg/ml溶液を4ml用い
て、いずれも注射筒により喉の奥に投与した。対照例1
及び2は2号硬カプセルに充填したものを投与した。
上記の表−2の数値は、試験した5頭のビーグル犬につ
いての血清中のイブプロフェン濃度(μg/ml)を平均値
で表わしたものである。
試験例3 実施例1に示したドライシロップ剤および対照例2に示
したイブプロフェン粉末剤の夫々についてこれを経口投
与したときの味について検討した。すなわち、10名の試
験者によるパネルを構成して官能試験により夫々の酸
味、苦味、刺激性および甘味について評価した。各評価
項目についての評点の合計を次の表−3に示す。
なお、上記表−3における各評価項目についての評点
は、 きわめて強い 3 あ り 2 わずかにあり 1 な し 0 にもとづくものである。
さらに対照例4についての経口投与時の味についても評
価されたが、このものには甘味及び刺激性の苦味があっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図はイブプロフェン製剤を犬に経口投与した場合
の、血清中の濃度推移を実施例1および2と対照例1〜
5によるものについて比較したものを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成物100g当たり下記の量の成分から成る
    酸性非ステロイド性抗炎症薬の経口投与用組成物。 (a)約100μm以下の平均粒径を有する 酸性非ステロイド性抗炎症薬 5〜40g (b)平均分子量4,000〜12,000の蛋白 加水分解物またはポリペプタイド 5〜50g (c)糖 類 10〜40g (d)懸濁安定剤 0〜30g (e)HLB10以上の界面活性剤 0〜15g
JP5205487A 1987-03-09 1987-03-09 非ステロイド性抗炎症薬経口投与用組成物 Expired - Fee Related JPH0768120B2 (ja)

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