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JPH0725633A - ガラス基板の折割り方法及びその装置 - Google Patents

ガラス基板の折割り方法及びその装置

Info

Publication number
JPH0725633A
JPH0725633A JP19417593A JP19417593A JPH0725633A JP H0725633 A JPH0725633 A JP H0725633A JP 19417593 A JP19417593 A JP 19417593A JP 19417593 A JP19417593 A JP 19417593A JP H0725633 A JPH0725633 A JP H0725633A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass substrate
scribe line
blade
pressing
glass plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP19417593A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehisa Nakayama
威久 中山
Tadashi Oohayashi
只志 大林
Tetsuo Torigoe
哲郎 鳥越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP19417593A priority Critical patent/JPH0725633A/ja
Publication of JPH0725633A publication Critical patent/JPH0725633A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/023Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor the sheet or ribbon being in a horizontal position
    • C03B33/033Apparatus for opening score lines in glass sheets

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Dicing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 イメージセンサのなどのように製造工程でガ
ラス基板を短冊状に細く折り割る必要がある場合に、熟
練者でなくても簡単に折り割ることができ、さらにガラ
ス基板の折り割りを自動化することができるようにす
る。 【構成】 大面積のガラス基板28に予め付けられた1
以上のスクライブ線30に沿って該ガラス基板28を短
冊状に折り割る方法及び装置20であって、前記ガラス
基板28を該1のスクライブ線30の片側で支持手段
(32)により支持固定する一方、該支持固定されたガ
ラス基板28の主面に対して垂直に、かつ、該スクライ
ブ線30が付けられた面と反対側から該スクライブ線3
0に沿って加圧刃24を加圧するとともに、前記スクラ
イブ線30の他の片側を加圧刃24の加圧方向とは逆方
向に押圧手段(32)により押圧し、該ガラス基板28
を加圧刃24の刃先を中心に回転させつつ折り割るよう
に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラス基板の折割り方法
及びその装置に関し、さらに詳しくは、イメージセンサ
などの半導体装置を製造するときにガラス基板を短冊状
に折り割る方法及びその方法の実施に使用する装置に関
する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】半導体装
置のうち、たとえばファクシミリ、イメージスキャナ、
デジタル複写機、電子黒板などに用いられるイメージセ
ンサは、ガラス基板上に下部電極と半導体層と上部電極
とから成る半導体素子を複数直線状に配列するととも
に、これらの複数の半導体素子を覆って絶縁する層間絶
縁膜と、この層間絶縁膜を介して配される配線とを備え
て構成されている。このイメージセンサを構成する半導
体素子や配線などの大きさはμmの単位であり、微細加
工するために通常フォトリソグラフィ法が用いられてい
る。このため、イメージセンサを製造するには、成膜、
フォトレジストの塗布、フォトマスクの位置決め、露
光、エッチングなどの工程を繰り返して行う必要があ
り、製造コストを低減させるには一度に大量のイメージ
センサを製造するのが好ましい。そこで、大面積のガラ
ス基板を用いて複数のイメージセンサを同時に形成した
後、その大面積のガラス基板を分割して個々のイメージ
センサを製造している。
【0003】このガラス基板の分割方法の一つとして、
シリコンウエファーなどの切断に使用されるダイサーに
よりその大面積のガラス基板を切断する方法がある。こ
の切断方法は、たとえば図9に示すように、半導体素子
1などが形成されるガラス基板2の裏面側に樹脂フィル
ム3を粘着層4によって貼着し、ダイサーの回転刃5に
より樹脂フィルム3を残してガラス基板2を順次切断し
ている。この樹脂フィルム3により、ダイサーによって
切断されたイメージセンサ6のガラス基板2がダイサー
の回転刃5に巻き込まれ破損しないようにして、イメー
ジセンサ6を製造している。
【0004】このダイサーによるガラス基板2の切断に
は切り代を必要とし、その切り代として通常0.2mm以
上要する。この切り代はたとえばイメージセンサ6の副
走査方向の幅が2mmであるとき10%以上に相当し、一
定の大きさのガラス基板2から製造し得るイメージセン
サ6の数を制限していた。また、ダイサーによる切断線
の両側周辺部には回転刃5によるチッピングが生じて角
部端面がシャープに形成されず、センサの電極部を破損
してワイヤボンディングができなくなる場合があるとい
う問題があった。そのため、半導体素子1などが形成さ
れる有効な面積に対して、このチッピングを考慮してガ
ラス基板2の副走査方向の幅にマージンを必要とし、一
層、一定の大きさのガラス基板2から製造し得るイメー
ジセンサ6の数を少なくしていた。
【0005】また、ダイサーによるガラス基板2の切断
は切断時間が長く掛かり過ぎ、生産性を上げることがで
きなかった。さらに、ガラス基板2の切断長さはイメー
ジセンサ6の読み取りサイズによって異なるが、通常2
00〜340mm程あり、このように長い距離を切断する
には長尺用のダイサーを必要とする。しかし、この長尺
用のダイサーは用途が特殊であるなどの理由から入手す
ることが困難であり、かつ高価である。しかも、ダイサ
ーの刃5の交換、及び樹脂フィルムや純水などの使用を
必要とし、ランニングコストが高く付くという問題もあ
った。
【0006】さらに、ダイサーによってガラス基板2を
切断したとき、切断されたガラス基板2が回転刃に巻き
込まれたりしないようにガラス基板2の裏面に樹脂フィ
ルム3を貼着しているが、切断後この樹脂フィルム3を
剥がす必要がある。このため、溶剤中に浸漬するなどの
種々の処理を要し、この処理がガラス基板2上に形成さ
れた半導体素子1などにダメージを与えていた。
【0007】このため、ガラス基板2の分割方法として
折割りが用いられている。ガラス基板2の折割りは図1
0に示すように、先ずガラス基板2に図示しない硬質の
ホイルカッターなどのスクライバーによってスクライブ
線7を入れた後、ガラス基板2の外周部に設けられた不
用部分である耳部8を作業者が指先で支持しながら折り
曲げるようにして、そのスクライブ線7に沿って一つず
つ折り割ってなされている。すなわち、このような折割
り方法は、指先で支持されて折り曲げられるガラス基板
2の耳部8からスクライブ線7に沿って亀裂が入り、そ
の亀裂は徐々にその先端方向に進行してガラス基板2が
分断され、個々のイメージセンサ6に切り離されてい
る。たとえば3mm幅のイメージセンサであれば、2本分
のイメージセンサ6である6mm幅まで分断した後、更に
個々のイメージセンサ6に分断して形成していた。
【0008】しかし、イメージセンサ6の副走査方向の
幅を狭くして生産性を向上させようとしても、副走査方
向の幅が狭くなるにつれてスクライブ線7の両側に均等
な力を加えて折り割ることは困難になり、0.7mm厚の
ガラス基板2であれば3mm幅程度が限界であった。ただ
し、3mm幅であっても未熟な作業者が行なうと、亀裂の
進行が途中で止まってその途中の部分がギザギザになっ
たり、あるいは途中で折れてしまうことがあった。ま
た、仮に3mm幅よりも狭くすると、歩留りが著しく低下
するという問題があった。
【0009】かかる問題に鑑み、本出願人は先に特願平
4−155902号において、図11に示すように、折
り割ろうとするガラス基板2を差し込むための凹所9と
V字形の逃げ溝10を形成した固定部11と、加圧刃1
2を備えた折割り治具13を提案した。この折割り治具
13により、ガラス基板2をスクライブ線7の両側でほ
ぼ均等に支持し、その支持されたガラス基板2の主面に
対して垂直に、且つスクライブ線7が付けられた面とは
反対側からそのスクライブ線7に沿って加圧刃12によ
り加圧されるようにした。これにより、ガラス基板2を
3mm幅よりも狭い場合であっても、熟練を必要とせず
に、容易に折り割ることができるようになった。
【0010】しかし、この折割り治具13によるガラス
基板2の折り割りは図12(a) に示すように、短冊状の
ガラス基板2が2枚連なった状態のものを2つに折り割
ることはできるが、スクライブ線7を中心にバランスが
崩れるたとえば短冊状のガラス基板2が2枚連なった状
態のものを2つに折り割るのは困難であった。特に、同
図(b) に示すように、加圧刃12によって加圧されて折
り割られるガラス基板2はV字形の逃げ溝10の中に入
り込み、折り割られる直前あるいは直後には、ガラス基
板2は所定の角度を成すことになる。このため、この折
割り治具13によって、大面積のガラス基板2を順に短
冊状に折り割ることはできず、予め作業者が手作業によ
り2本単位に成るまで分割しておく必要があった。した
がって、このガラス基板2の折り割り作業を完全に自動
化することができないだけでなく、人件費をはじめ製造
コストを削減できないという問題があった。
【0011】そこで本発明者らは、イメージセンサなど
の半導体装置の生産性を向上させ、さらに副走査方向の
幅を狭くすると同時に主走査方向の長さを長くしても折
り割ることができ、かつ欠陥のない半導体装置を得ると
同時に、自動化を可能とすることを目的に鋭意研究を重
ねた結果、本発明に至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係るガラス基板
の折割り方法の要旨とするところは、大面積のガラス基
板に予め付けられた1以上のスクライブ線に沿って該ガ
ラス基板を短冊状に折り割る方法であって、前記ガラス
基板を該1のスクライブ線の片側で支持固定する一方、
該支持固定されたガラス基板の主面に対して垂直に、か
つ、該スクライブ線が付けられた面と反対側から該スク
ライブ線に沿って加圧刃を加圧するとともに、前記スク
ライブ線の他の片側を加圧刃の加圧方向とは逆方向に押
圧し、該ガラス基板を加圧刃の刃先を中心に回転させつ
つ折り割るように構成したことにある。
【0013】かかるガラス基板の折割り方法において、
前記折り割られるガラス基板をスクライブ線の端部側か
ら内方へ順に加圧刃の刃先を中心に回転させて折り割る
ようにしたことにある。
【0014】次に、本発明に係るガラス基板の折割り装
置の要旨とするところは、大面積のガラス基板に予め付
けられた1以上のスクライブ線に沿って該ガラス基板を
短冊状に折り割るための装置であって、前記ガラス基板
を該1のスクライブ線の片側で支持固定する支持手段
と、該支持固定されたガラス基板の主面に対して垂直
に、かつ、該スクライブ線が付けられた面と反対側から
該スクライブ線に沿って加圧する加圧刃と、前記スクラ
イブ線の他の片側を加圧刃の加圧方向とは逆方向に押圧
し、該ガラス基板を前記加圧刃の刃先を中心に回転させ
つつ折り割る押圧手段とを備えて構成したことにある。
【0015】かかるガラス基板の折割り装置において、
前記加圧刃の刃先又は前記押圧手段の押圧面のいずれか
一方又は双方が前記ガラス基板の主面と一定角度を成す
ように構成したことにある。
【0016】また、本発明に係るガラス基板の折割り装
置の他の要旨とするところは、大面積のガラス基板に予
め付けられた1以上のスクライブ線に沿って該ガラス基
板を短冊状に折り割るための装置であって、前記ガラス
基板を該1のスクライブ線を挟む両側で支持する支持手
段と、該支持されたガラス基板の主面に対して垂直に、
かつ、該スクライブ線が付けられた面と反対側から該ス
クライブ線に沿って加圧する加圧刃とを備えた折割り治
具と、前記ガラス基板を保持するとともに該スクライブ
線と前記折割り治具の加圧刃との位置決めをする位置決
め手段と、折り割られるガラス基板の角度に応じて前記
折割り治具を回転させる折割り治具回転手段とを備えた
ことにある。
【0017】
【作用】本発明に係るガラス基板の折割り方法によれ
ば、まず複数のスクライブ線が付けられた大面積のガラ
ス基板をその1のスクライブ線の片側で支持固定する。
次いで、その支持されたガラス基板の主面に対して垂直
に、かつ、そのスクライブ線が付けられた面と反対側か
らそのスクライブ線に沿って加圧刃を加圧すると同時
に、スクライブ線の上記支持固定された側とは反対側で
ある他の片側のガラス基板を加圧刃の加圧方向とは逆方
向に押圧する。より好ましくは、加圧刃の刃先とガラス
基板の主面とが一定角度を成すように加圧刃が加圧され
ることにより、加圧刃はガラス基板のエッヂに点で接触
させられる。これにより、ガラス基板に付けられたスク
ライブ線の端部に集中応力が発生し、その端部から亀裂
が進行していき、ガラス基板はスクライブ線に沿って折
り割られる。このとき、折り割られるガラス基板はスク
ライブ線の上の加圧刃の刃先を中心に回転させられるよ
うに折り割られ、亀裂がスクライブ線から逸れて途中で
折れたり、曲げやねじりの応力が発生したりすることも
ない。
【0018】一方、本発明に係るガラス基板の折割り装
置は、大面積のガラス基板をスクライブ線の片側で支持
固定する支持手段と、スクライブ線に沿って加圧する加
圧刃と、上記スクライブ線の他の片側で折り割られるガ
ラス基板を押圧する押圧手段が備えられていて、押圧手
段によって押圧されたガラス基板は加圧刃の刃先を中心
に回転させられ、ガラス基板に付けられたスクライブ線
に生じた亀裂はそのスクライブ線に沿って進行し、ガラ
ス基板は折り割られる。
【0019】また、本発明に係る他のガラス基板の折割
り装置は、大面積のガラス基板をスクライブ線を挟む両
側で支持する支持手段と、加圧刃とから成る折割り治具
と、ガラス基板の位置決め手段と、折り割られる短冊状
のガラス基板の角度に応じて折割り治具を回転させる折
割り治具回転手段とを備えて構成されている。したがっ
て、折割り治具によって折り割られるガラス基板の角度
に応じて、その折割り治具は加圧刃の刃先を中心に折割
り治具回転手段により回転させられ、大面積のガラス基
板の表面と折割り治具の支持手段や加圧刃などとが干渉
しないように作動される。これにより、ガラス基板は円
滑に折り割られる。
【0020】
【実施例】次に、本発明に係るガラス基板の折割り方法
及びその装置の実施例を図面に基づき詳しく説明する。
【0021】図1は本発明に係るガラス基板の折割り方
法及び折割り装置の一実施例を説明するための図であ
り、この折割り装置20はガラス基板を固定するための
固定部22と、加圧刃24を備えた可動部26と、これ
ら固定部22と可動部26とを対向させた状態で連結す
るとともに可動部26を駆動させるための図示しない駆
動部と、これら固定部22、可動部26及び駆動部を加
圧刃24の刃先を中心に回転させるための図示しない回
転手段とから構成されている。
【0022】ここで、固定部22は大面積のガラス基板
28に付けられたスクライブ線30を挟んでガラス基板
28を支持する支持面32と、その支持面32と支持面
32との間にガラス基板28を折り割るときに加圧刃2
4が固定部22に接触しないように、V字形の逃げ溝3
4が形成されて構成されている。一方、加圧刃24はガ
ラス基板28の表面を局部的に加圧し得るように鋭角の
刃先を備えて、固定部22の支持面32に支持されたガ
ラス基板28の主面に対してほぼ垂直方向に駆動部によ
り加圧されるように構成されている。この加圧刃24は
ガラス基板28に付けられたスクライブ線30とは反対
側の表面をそのスクライブ線30の一部にほぼ沿って加
圧し、ガラス基板28をスクライブ線30に沿って折り
割るためのものである。
【0023】これら固定部22と可動部26とを対向さ
せた状態で連結するとともに可動部26を駆動させる図
示しない駆動部は、油圧、空気圧、あるいは機械式、又
は電磁式などによって可動部26を固定部22に連関さ
せて駆動させるように構成されている。したがって、こ
の駆動部によって可動部26が駆動させられ、その加圧
刃24が固定部22に支持されたガラス基板28を加圧
して、ガラス基板28をスクライブ線30に沿って折り
割るのである。
【0024】一方、図示しない回転手段はこれら固定部
22、可動部26及び駆動部を加圧刃24の刃先を中心
に回転させるように構成されている。したがって、加圧
刃24が大面積のガラス基板28を折り割ったとき、V
字状に折れ曲がったガラス基板28のうち片側は固定部
22に固定されているため、同図(b) に示すように、折
り割られた短冊状のガラス基板36の角度に応じて固定
部22及び可動部26などは回転手段によって回転させ
られるのである。これにより、大面積のガラス基板28
側が固定部22などに干渉させられることはなく、順
次、短冊状に折り割られることになる。
【0025】なお、固定部22や可動部26を構成する
材料としては、竹又は木などの他、プラスチックなどの
樹脂、アルミニウム,真鍮,鋼などの非鉄金属材料若し
くは鉄鋼材料又はこれら合金若しくは鋳物でも良い。更
に、これらの表面にSi3 4などの硬質無機材料をコー
ティングしたものでも良い。また、部分的にこれらの材
料を使い分けることも可能である。
【0026】ところで、一般にイメージセンサは、ガラ
ス基板上に複数のフォトダイオードが1次元に形成さ
れ、これらフォトダイオードのそれぞれにブロッキング
ダイオードが逆極性で直列接続されて形成されていると
ともに、これらを一定個数毎のブロック単位で駆動させ
るための配線と、駆動させられたフォトダイオードから
出力される信号を読み出すためのマトリックス配線とが
形成されて構成されている。このイメージセンサは多数
の複雑な工程を経て製造されるので、一度に大量のイメ
ージセンサを製造した方が製造コストを下げることがで
きる。このため、図2に示すように、大面積のガラス基
板28が用いられ、このガラス基板28に複数のイメー
ジセンサ38が並列して形成される。
【0027】大面積のガラス基板28はその厚さが約
0.3〜1.1mm程度のものが使用され、ガラス基板2
8の長さはイメージセンサ38の主走査方向の長さ(た
とえば200〜340mm)より長く、またその幅はイメ
ージセンサ38の副走査方向の幅(たとえば1.0〜
4.0mm)に製造されるセンサ38の数を掛けた値より
大きく設定されている。すなわち、ガラス基板28の大
きさは製造されるイメージセンサ38がA4判用、B4
判用、あるいはA3判用などによって異なり、製造すべ
きサイズに応じて選定される。
【0028】この大面積のガラス基板28を用いて、そ
の上に上述したフォトダイオードなどを形成した後、ガ
ラス基板28の所定位置にホイルカッターやダイヤモン
ドカッターなどによって予めスクライブ線30を付け
る。次いで、このガラス基板28をスクライブ線30が
付けられた面を折割り装置20における固定部22の支
持面32側に配設する一方、スクライブ線30が付けら
れた面とは反対側の面に加圧刃24を配設するととも
に、加圧刃24とスクライブ線30とをほぼ一致させ
る。このように設定した後、駆動部及び回転手段を作動
させ、加圧刃24をガラス基板28に加圧させる。
【0029】これにより、加圧刃24はガラス基板28
に押圧される結果、ガラス基板28は撓み、ガラス基板
28に付けられたスクライブ線30の加圧部に集中した
応力が発生する。そして、その加圧部から亀裂が進行し
ていき、ガラス基板28はスクライブ線30に沿って折
り割られる。このとき、固定部22に支持された大面積
のガラス基板28と折り割られる短冊状のガラス基板3
6はスクライブ線30でV字状に変形させられるため、
固定部22及び可動部26を回転手段により回転させ、
ガラス基板28及び36が固定部22の支持面32に均
等に支持されるように回転微動され、更に加圧刃24が
加圧される。かかる作動により、亀裂がスクライブ線3
0から逸れ、ガラス基板36が途中で折れたり、曲げや
ねじりの応力が発生してガラス基板36上に形成された
フォトダイオードなどの半導体素子やマトリクス配線な
どにクラックが入ったり、これらがガラス基板36から
剥離したりすることもない。そして最後に、ガラス基板
36の両端にある耳部40を指先で折り割って取り除け
ばイメージセンサ38が完成する。
【0030】以上、本発明に係るガラス基板の折割り方
法及びその装置の一実施例を詳述したが、本発明は上述
した実施例に限定されることなく、その他の態様でも実
施し得るものである。
【0031】たとえば、大面積のガラス基板28と折割
り装置20との位置決めはセンサーなどによって行って
も良いが、同図1において固定部22の一方の支持面3
2の所定位置にストッパー部材42を取り付け、ガラス
基板28がこのストッパー部材42に当接したとき、ガ
ラス基板28が位置決めされるように構成することも可
能である。
【0032】また、上述の折割り装置20における加圧
刃24の刃先はガラス基板28に対してほぼ平行であっ
たが、図3に示すように、加圧刃44の刃先は所定の角
度を備えて構成されても良い。加圧刃44の刃先をガラ
ス基板28に対して傾斜させることによって、スクライ
ブ線30の端部に応力を集中させることができ、ガラス
基板28を容易に且つ無理な力を作用させずに折り割る
ことができる。
【0033】ここで、加圧刃44の刃先の角度は、折り
割ろうとするガラス基板28の全長が長いほど小さくさ
れているのが好ましい。また、加圧刃44の刃先とガラ
ス基板28の主面とは一定角度を成すようにされている
のが好ましい。これらの角度は折り割ろうとするガラス
基板28のサイズによって適宜選択するもので、たとえ
ば300mm×2mm×0.7mmtのイメージセンサを作製
する場合であれば、加圧刃44の刃先の角度は約30°
に、刃先とガラス基板28の主面との角度は10°以上
にに設定するのが最適である。また、300mm×2.5
mm×0.7mmtのイメージセンサを作製する場合であれ
ば、前者の角度は約45°以内に、後者の角度は10°
以上に設定するのが最適である。
【0034】このガラス基板の折割り装置20は簡単な
構成ではあるが、従来のイメージセンサの製造工程で最
も困難であったガラス基板28の折割り工程が簡単にな
り、歩留りは飛躍的に向上した。しかも、大面積のガラ
ス基板28を端から順番に折り割っていくことができ、
作業性が良いだけでなく、ガラス基板28の折り割りを
自動化することができる。このため、熟練者を必要とせ
ず、しかも作業者の体調などに関係なく、常に安定した
品質と生産を確保することもできる。また、ガラス基板
28から切り離されるイメージセンサ38に曲げやねじ
りの応力が作用し、ガラス基板28上に被着形成された
フォトダイオードにクラックが入ったり、フォトダイオ
ードがガラス基板28から剥離したりすることもなくな
る。このため、歩留りが向上するだけでなく、信頼性も
向上する。
【0035】次に、上述の折割り装置20の基本的構成
を利用して、自動折割り装置を構成することができる。
たとえば図4に示すように、自動折割り装置46はスク
ライブ線30が付けられたガラス基板28を支持固定す
るとともにガイドし、更に一定量ずつ送る位置決め手段
48と、スクライブ線30が付けられたガラス基板28
の一端に配設される折割り治具50と、この折割り治具
50を回転させる折割り治具回転手段52とから構成さ
れ、更に折り割られた短冊状のガラス基板36を吸着保
持する保持装置54が必要に応じて設けられて構成され
ている。
【0036】ここで、位置決め手段48はテーブル56
に載せられ、ガイド部材57にガイドされたガラス基板
28は送り装置58により一定量ずつ送られるように構
成されていて、ガラス基板28は折割り治具50に対し
て位置決めされる。また、折割り治具50は支持面60
を備えた固定部61と加圧刃62を備えた可動部63と
から構成され、可動部63は固定部61に対してシリン
ダ装置64によって連結されるとともに可動させられる
ように構成されている。更に、折割り治具回転手段52
はシリンダ機構によって加圧刃62の刃先を中心にし
て、固定部61、可動部63及びシリンダ装置64を一
体的に回転微動させるように構成されている。なお、保
持装置54は吸盤を備え、吸盤内の空気を吸引すること
によって吸盤をガラス基板28(36)に吸着させて保
持するように構成されている。
【0037】かかる自動折割り装置46によれば、まず
位置決め手段48によってガラス基板28が所定位置に
位置決め固定された後、保持装置54によって短冊状に
折り割られるガラス基板(36)が吸着保持される。次
いで、シリンダ装置64が作動させられて、加圧刃62
によってガラス基板28が折り割られると同時に、折割
り治具回転手段52が作動させられ、ガラス基板の折り
割り角度に応じて折割り治具50が回転させられる。か
かる作動により、大面積のガラス基板28と短冊状の折
り割られるガラス基板36はいずれも固定部61の支持
面60に均等に支持されて、円滑に折り割られることに
なる。
【0038】次に、本発明に係る折割り装置は他の態様
で構成することが可能である。たとえば図5に示すよう
に、折割り装置66はスクライブ線30が付けられたガ
ラス基板28をスクライブ線30の片側で支持固定する
支持手段68と、この支持固定されたガラス基板28の
主面に対して垂直に、且つスクライブ線30が付けられ
た面とは反対側の面からスクライブ線30に沿って加圧
する加圧刃70と、ガラス基板28を上記スクライブ線
30の他の片側から加圧刃70の加圧方向とは逆方向に
押圧する押圧手段72とから構成されても良い。かかる
構成の折割り装置66は同図(a) に示すように、支持手
段68に支持固定されたガラス基板28は加圧刃70に
よりスクライブ線30に沿って加圧された状態で、同図
(b) に示すように、スクライブ線30を挟む他の片側の
ガラス基板28を押圧手段72により押圧し、加圧刃7
0の刃先を中心に回転させるようにしてガラス基板28
を折り割るのである。このような折割り装置66であっ
ても確実にガラス基板28を折り割ることができる。
【0039】また、かかる構成の折割り装置66におい
て、加圧刃70の刃先や押圧手段72の押圧面はガラス
基板28に対してほぼ平行を成すように構成されていて
も良いが、更にたとえば図6に示すように、押圧手段7
4の押圧面76をガラス基板28のスクライブ線30方
向の主面と一定の角度を成すように形成しても良い。押
圧手段74の押圧面76を傾斜させることにより、押圧
面76により押圧されたガラス基板28は加圧刃70と
の間で応力が集中し、更に折り割られるガラス基板(3
6)は加圧刃70の刃先を中心にしてスクライブ線30
の端部から徐々に回転させられるように作用して、折り
割られることになる。したがって、折り割られる短冊状
のガラス基板36に無理な力が作用させられることはな
く、ガラス基板36に形成されたイメージセンサなどの
素子を破損したり、ガラス基板36が途中で折れたりす
ることはない。
【0040】更に、図7(a) に示すように、折割り装置
78は加圧刃80と押圧手段82とを一体的に構成した
ものであっても良い。すなわち、一体的に構成された加
圧刃80と押圧手段82とは、加圧刃80の刃先がガラ
ス基板28の表面を加圧する位置にきたとき、その刃先
を中心に回転するように構成されている。
【0041】したがって、予めスクライブ線30の付け
られたガラス基板28が支持手段84側から送られてき
て、加圧刃80と押圧手段82との連結部に形成された
位置決め部86に当接させられることにより、ガラス基
板28は位置決めされる。次いで、ガラス基板28が支
持手段84に支持固定された後、同図(b) 及び(c) に示
すように、加圧刃80の刃先を中心に加圧刃80と押圧
手段82とが回転させられ、押圧手段82によって押圧
されたガラス基板(36)がスクライブ線30に沿って
折り割られる。かかる構成によっても、前述の実施例と
同様の作用効果が得られるものである。
【0042】また、かかる実施例において、一体的に形
成された加圧刃80の刃先と押圧手段82の押圧面とは
ガラス基板28の主面に対してほぼ平行に形成されてい
ても良いが、たとえば図8に示すように、押圧手段88
の押圧面90をガラス基板28に付けられたスクライブ
線30の方向に対して一定の角度になるように形成して
も良い。このように構成することにより、前述の実施例
と同様の作用効果が得られることになる。
【0043】その他、加圧刃や押圧手段としては、前述
したように加圧刃や押圧手段を平行移動させるものでは
なく、回転移動させるものであっても良い。また、加圧
刃や押圧手段の押圧面の形状や構造は如何なる形態のも
のでも良く、特に限定されるものではない。更に、ガラ
ス基板の支持手段などの具体的構成は上述の実施例に限
定されるものではない等、本発明はその主旨を逸脱しな
い範囲内で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、
変形を加えた態様で実施し得るものである。
【0044】
【発明の効果】本発明に係るガラス基板の折割り方法及
び折割り装置は、ガラス基板をスクライブ線の片側で支
持手段により支持する一方、その支持されたガラス基板
の主面に対して垂直に、かつ、そのスクライブ線が付け
られた面と反対側からスクライブ線に沿って加圧刃を加
圧するとともに、折り割られるガラス基板を加圧刃の加
圧方向とは逆方向に押圧し、加圧刃の刃先を中心に回転
させつつガラス基板を折り割るように構成しているた
め、支持手段によって支持された大面積のガラス基板が
加圧刃や支持手段などと干渉させられることなく、固定
したまま折り割ることができる。したがって、イメージ
センサなどの半導体素子が多数形成された大面積のガラ
ス基板にスクライブ線を入れるガラススクライバーと連
動させるなどにより、スクライブ線が付けられたガラス
基板を順次供給して、ガラス基板を短冊状に端から順番
に折り割っていくことができる。すなわち、従来、手作
業によってガラス基板を折り割る工程が必要であった
が、本発明の折割り方法及び折割り装置は手作業を一切
必要とせず、完全自動化が可能となる。その結果、人件
費が削減できるだけでなく、深夜などにおいても無人運
転が可能となり、しかも作業に伴うガラスの破片の飛散
による人身事故などをなくすことができる。
【0045】また、ガラス基板の折り割りを自動化する
ことにより、熟練者でなくても簡単にスクライブ線に沿
ってガラス基板を折り割ることができるようになるた
め、折割り時の不良率が大幅に低減し、生産性が向上す
る。しかも、ガラス基板を折り割る時に異常な応力が発
生したりしないので、ガラス基板上に被着形成された半
導体素子にクラックが入ったり、半導体素子がガラス基
板から剥離したりすることもなく、信頼性も向上する。
【0046】また、より幅の狭い半導体装置や、より全
長の長い半導体装置を製造することができるので、1枚
の大型ガラス基板から得られる半導体装置の取り数を増
やすことができ、コストダウンにもなる。たとえば0.
7mm厚のイメージセンサであれば、幅が約1mm程度であ
っても確実にガラス基板を折り割ることができ、大幅に
半導体装置の取り数を増やすことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a) は本発明に係るガラス基板の折割り方
法及び折割り装置の一実施例を示す説明図であり、同図
(b) はその作動を説明するための図である。
【図2】図1に示した折割り治具によって折り割られる
ガラス基板を説明するための図であり、同図(a) は半導
体装置のガラス基板を示す平面図、同図(b) は半導体装
置を製造するための大面積のガラス基板を示す平面図で
ある。
【図3】本発明に係るガラス基板の折割り装置の他の実
施例を示す要部正面説明図である。
【図4】本発明に係る折割り装置により自動化した実施
例を示す要部斜視図である。
【図5】同図(a) は本発明に係るガラス基板の折割り装
置の他の実施例を示す側面説明図であり、同図(b) はそ
の作動を説明するための図である。
【図6】本発明に係るガラス基板の折割り装置のさらに
他の実施例を示す正面説明図である。
【図7】同図(a) は本発明に係るガラス基板の折割り装
置の他の実施例を示す側面説明図であり、同図(b) 及び
(c) はその作動を説明するための図である。
【図8】本発明に係るガラス基板の折割り装置のさらに
他の実施例を示す正面説明図である。
【図9】従来の半導体装置のガラス基板の切断方法にお
ける不具合を説明するための要部拡大破断正面図であ
る。
【図10】従来の半導体装置の製造方法を説明するため
の図であり、同図(a) は要部正面図、同図(b) は要部平
面図である。
【図11】本出願人が先に提案する折割り治具の一例を
示す要部斜視図である。
【図12】同図(a) 及び(b) は図11に示す折割り治具
の作動を説明するための説明図である。
【符号の説明】
20,66,78;ガラス基板の折割り装置 22,61;固定部(支持手段) 24,44,62,70,80;加圧刃 26,63;可動部 28;ガラス基板 30;スクライブ線 32,60;支持面 34;逃げ溝 36;短冊状のガラス基板 42;ストッパー部材(位置決め手段) 46;自動折割り装置 48,86;位置決め手段 50;折割り治具 52;折割り治具回転手段 68,84;支持手段 72,74,82,88;押圧手段 76,90;押圧面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大面積のガラス基板に予め付けられた1
    以上のスクライブ線に沿って該ガラス基板を短冊状に折
    り割る方法であって、前記ガラス基板を該1のスクライ
    ブ線の片側で支持固定する一方、該支持固定されたガラ
    ス基板の主面に対して垂直に、かつ、該スクライブ線が
    付けられた面と反対側から該スクライブ線に沿って加圧
    刃を加圧するとともに、前記スクライブ線の他の片側を
    加圧刃の加圧方向とは逆方向に押圧し、該ガラス基板を
    加圧刃の刃先を中心に回転させつつ折り割るように構成
    したことを特徴とするガラス基板の折割り方法。
  2. 【請求項2】 前記折り割られるガラス基板をスクライ
    ブ線の端部側から内方へ順に加圧刃の刃先を中心に回転
    させて折り割るようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載のガラス基板の折割り方法。
  3. 【請求項3】 大面積のガラス基板に予め付けられた1
    以上のスクライブ線に沿って該ガラス基板を短冊状に折
    り割るための装置であって、前記ガラス基板を該1のス
    クライブ線の片側で支持固定する支持手段と、該支持固
    定されたガラス基板の主面に対して垂直に、かつ、該ス
    クライブ線が付けられた面と反対側から該スクライブ線
    に沿って加圧する加圧刃と、前記スクライブ線の他の片
    側を加圧刃の加圧方向とは逆方向に押圧し、該ガラス基
    板を前記加圧刃の刃先を中心に回転させつつ折り割る押
    圧手段とを備えて構成したことを特徴とするガラス基板
    の折割り装置。
  4. 【請求項4】 前記加圧刃の刃先又は前記押圧手段の押
    圧面のいずれか一方又は双方が前記ガラス基板の主面と
    一定角度を成すように構成したことを特徴とする請求項
    3に記載のガラス基板の折割り装置。
  5. 【請求項5】 大面積のガラス基板に予め付けられた1
    以上のスクライブ線に沿って該ガラス基板を短冊状に折
    り割るための装置であって、前記ガラス基板を該1のス
    クライブ線を挟む両側で支持する支持手段と、該支持さ
    れたガラス基板の主面に対して垂直に、かつ、該スクラ
    イブ線が付けられた面と反対側から該スクライブ線に沿
    って加圧する加圧刃とを備えた折割り治具と、前記ガラ
    ス基板を保持するとともに該スクライブ線と前記折割り
    治具の加圧刃との位置決めをする位置決め手段と、折り
    割られるガラス基板の角度に応じて前記折割り治具を回
    転させる折割り治具回転手段とを備えたことを特徴とす
    るガラス基板の折割り装置。
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