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JPH07149756A - アゾキシシアノベンゾジオキサン誘導体類 - Google Patents

アゾキシシアノベンゾジオキサン誘導体類

Info

Publication number
JPH07149756A
JPH07149756A JP6210779A JP21077994A JPH07149756A JP H07149756 A JPH07149756 A JP H07149756A JP 6210779 A JP6210779 A JP 6210779A JP 21077994 A JP21077994 A JP 21077994A JP H07149756 A JPH07149756 A JP H07149756A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
general formula
plants
test
compounds
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6210779A
Other languages
English (en)
Inventor
Werner Emil Josef Simon
ベルナー・エミール・ヨゼフ・ジモン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shell Internationale Research Maatschappij BV
Original Assignee
Shell Internationale Research Maatschappij BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shell Internationale Research Maatschappij BV filed Critical Shell Internationale Research Maatschappij BV
Publication of JPH07149756A publication Critical patent/JPH07149756A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D319/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D319/041,3-Dioxanes; Hydrogenated 1,3-dioxanes
    • C07D319/081,3-Dioxanes; Hydrogenated 1,3-dioxanes condensed with carbocyclic rings or ring systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I) 【化1】 式中、nは、0、1もしくは2であり;各Rは、もし存
在する場合には、独立してハロゲン原子、または任意に
置換されたアルキルもしくはアルコキシ基を表し;R1
は、水素原子もしくはハロアルキル基を表し;そしてR
2およびR3は、独立して、水素原子またはアルキルもし
くはハロアルキル基を表す、のある種のアゾキシシアノ
ベンゾジオキサン誘導体類;それらの製造方法、そのよ
うな化合物を含んでなる組成および殺真菌剤としてのそ
れらの使用。 【効果】 ある種の植物病原性真菌類に対して良好な抗
菌活性物質およびそれらの用途が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ある種のアゾキシシア
ノベンゾジオキサン誘導体類、それらの製造方法、その
ような化合物を含んでなる組成物および殺真菌剤として
のそれらの使用に関する。
【0002】
【従来の技術】欧州特許出願公開第0371560号は、真菌
類、および/または細菌類、および/または酵母、およ
び/または線虫類を一定の場所において防除する方法を
開示していて、その方法は、一般式(A)
【0003】
【化4】
【0004】式中、R2およびR3は一緒になって、また
はR3およびR4は一緒になって、任意に置換されたヒド
ロカルビルオキシ鎖を表し;その環は、残っている部
位、R5、R6およびR2もしくはR4のいずれか、または
それぞれにおいて任意に置換されていてもよく;nは、
0もしくは1を表し;そしてXは、シアノ基、−COO
H基またはそれらの塩、エステルもしくはアミド誘導体
類を表す、の化合物を用いてその場所を処理することを
含む。用語“ヒドロカルビルオキシ鎖”は、1ないし複
数個(しかし好ましくは1個のみ)の酸素原子によって
その鎖を中断された炭素原子鎖を意味するために使用さ
れる。実施例の各々においては、そのヒドロカルビルオ
キシ鎖は、ただ1個の酸素原子を含み、これは、その鎖
の一端に配置される。
【0005】欧州特許出願公開第0518436号は、一般式
(B)
【0006】
【化5】
【0007】式中、mは、0もしくは1であり;R1
よびR2、ならびにR3およびR4の各々は、もし存在す
る場合には、独立して、水素もしくはハロゲン原子、ま
たは任意に置換されたアルキル、シクロアルキルもしく
はアリール基を表すか、あるいは、R1およびR2は一緒
になって、またはR3およびR4は一緒になって、任意に
置換されたアルキレン鎖を表し;Xは、シアノ基、−C
OOH基またはそれらの塩、エステルもしくはアミド誘
導体類を表し、Yは、アルキル基もしくはハロゲン原子
を表し;そしてnは、0、1、2、もしくは3を表す、
の化合物およびそれらの殺真菌剤としての使用を開示し
ている。
【0008】
【発明の構成】ある種のアゾキシシアノ−1,3−ベン
ゾジオキサン誘導体類が、ある種の植物病原性真菌類に
対して良好な抗菌活性を示すことが、今日初めて発見さ
れた。それ故、本発明により、一般式(I)
【0009】
【化6】
【0010】式中、nは、0、1もしくは2であり;各
Rは、もし存在する場合には、独立してハロゲン原子、
または任意に置換されたアルキルもしくはアルコキシ基
を表し;R1は、水素原子もしくはハロアルキル基を表
し;そしてR2およびR3は、独立して、水素原子または
アルキルもしくはハロアルキル基を表す、の化合物が提
供される。
【0011】本発明の化合物が、アルキル基を含む場合
には、これは、直鎖もしくは分枝されていてもよく、1
2個までの、好ましくは、6個までの、特別には4個ま
での炭素原子を含有してもよい。
【0012】前述の置換基のどれもが、任意に置換され
ているように示される場合には、その任意に存在する置
換基は、殺虫性化合物の開発、および/またはそれらの
構造/活性、持続性、浸透性もしくはその他の性質に影
響するような化合物の修飾において通常用いられるいか
なる1ないし複数個のものであってもよい。そのような
置換基の具体例は、例えば、ハロゲン原子、ニトロ、シ
アノ、ヒドロキシル、アルキル、ハロアルキル、アルコ
キシ、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジア
ルキルアミノ、ホルミル、アルコキシカルボニル、カル
ボキシル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルスル
フィニル、アルキルスルホニル、カルバモイルおよびア
ルキルアミド基を含む。前述の置換基のいずれかが、ア
ルキル置換基を表すかまたは含む場合には、これは、直
鎖もしくは分枝されていてもよく、12個までの、好ま
しくは、6個までの、特別には4個までの炭素原子を含
有してもよい。典型的には、0−3個の置換基が、もっ
とも普通には、0もしくは1個が存在し得る。
【0013】好ましくは、各Rは、もし存在する場合に
は、独立して、ハロゲン原子、または各基が、ハロゲン
原子、ニトロ、シアノ、ヒドロキシルおよびアミノ基か
ら選ばれる1ないし複数個の置換基によって任意に置換
されているC1-6アルキルもしくはC1-6アルコキシ基を
表す。また、nが0もしくは1であることが好ましい。
nが1である時は、Rは、好ましくは、1,3−ベンゾ
ジオキサン環の8の位置に配置される。
【0014】より好ましくは、Rは、ハロゲン(特に塩
素もしくは臭素)原子、または各基が、ハロゲン原子お
よびヒドロキシル基から選ばれる1ないし複数個の置換
基によって任意に置換されているC1-4アルキル(特に
メチル)もしくはC1-4アルコキシ(特にメトキシ)基
を表す。
【0015】R1は、水素原子もしくはC1-6ハロアルキ
ル基を表すことが好ましい。
【0016】より好ましくは、R1は、水素原子または
ハロアルキル基中の各ハロゲン原子が、好ましくはフッ
素もしくは塩素原子であるC1-4ハロアルキル基を表
す。
【0017】また、R2およびR3は、独立して、水素原
子またはC1-6アルキルもしくはC1-6ハロアルキル基を
表すことが好ましい。
【0018】より好ましくは、R2およびR3は、独立し
て、水素原子、C1-4アルキルまたはハロアルキル基中
の各ハロゲン原子が、好ましくはフッ素もしくは塩素原
子であるC1-4ハロアルキル基を表す。
【0019】好ましくは、アゾキシシアノ基
【0020】
【化7】
【0021】は、1,3−ベンゾジオキサン環の5−、
6−もしくは7位に配置され、6位であることが特に好
ましい。
【0022】式Iの化合物の特に好適なサブグループ
は、式中、nが0もしくは1であり;Rが、塩素もしく
は臭素原子、またはヒドロキシメチルもしくはメトキシ
基を表し;R1およびR2の各々が、独立して水素原子も
しくはトリクロロメチル基を表し;そしてR3が、水素
原子を表すものである。
【0023】また、一般式Iの化合物が、次の等電子形
態:
【0024】
【化8】
【0025】式中、Arは、
【0026】
【化9】
【0027】を表す、のいずれもあり得るし、本発明の
範囲は、そのような全ての形態をカバーすることにも注
意すべきである。その上、式Iの化合物は、キラル中心
を有し、それ故、異なる光学異性体として存在し得るこ
とを認識すべきである。かくして、本発明は、個々の異
性体およびそのような異性体の混合物の両方を包含す
る。
【0028】本発明は、また、一般式(II)
【0029】
【化10】
【0030】式中、n,R、R1、R2およびR3は、上
記定義のとおりである、の化合物を、過酸化水素および
メタン酸を含んでなる混合物および/またはペルオキシ
メタン酸を用いて処理することを含んでなる上記式Iの
化合物の製造方法を提供する。
【0031】過酸化水素およびメタン酸の混合物が使用
される場合、過酸化水素の濃度は、約75重量%以下、
好ましくは、約50重量%以下、そしてより好ましくは
40重量%以下が適している。好適な実施態様において
は、過酸化水素の濃度は、約30重量%である。
【0032】その方法は、好ましくは、周囲温度でまた
はそれ以上で、より好ましくは周囲温度以上で実施され
る。その方法は、温度25℃〜75℃の範囲、好ましく
は30℃〜50℃の範囲で実施することができる。
【0033】好ましくは、一般式IIの化合物は、メタ
ン酸および過酸化水素とともに周囲温度において混合さ
れる。続いて、その混合物は、好ましくは、加熱される
が、約60℃で数時間が適当である。次に、混合物は、
例えば氷浴中で冷却される。次いで、目的の生成物を、
標準的技術によって単離することができる。
【0034】式IIの化合物の一般的製造方法は、“R.
J.W. LeFevre and H. Vine, J. Chem. Soc., (1938), 4
31”によって提供される。
【0035】さらに、本発明は、一般式(III)
【0036】
【化11】
【0037】式中、n,R、R1、R2およびR3は、上
記定義のとおりである、の化合物を、シアナミドもしく
はその金属塩および酸化剤と反応させることを含んでな
る上記式Iの化合物の別の製造方法をも提供する。
【0038】酸化剤は、シアナミドもしくはその金属塩
と共に、シアノニトレンを生成するいかなる化合物であ
ってもよい。好適な例は、二酢酸ヨードベンゼン、ジブ
ロモイソシアヌル酸および環式もしくは鎖式N−ハロゲ
ンまたはシュードハロゲンアミドもしくはイミド、特
に、N−ブロモスクシンイミドを含む。
【0039】もしシアナミドの金属塩が、本発明の方法
において使用される場合には、その金属塩は、アルカリ
金属塩もしくはアルカリ土類金属塩であることが好まし
い。あるいはまた、そのような金属塩は、シアナミド
と、アルカリ金属水酸化物もしくはアルカリ土類金属水
酸化物とを反応させることによって、その場で生成する
ことができる。モノナトリウムシアナミドの使用が、特
に好適である。あるいはまた、これは、その場でモノナ
トリウムシアナミドを効率よく生成する水酸化ナトリウ
ムとともにシアナミドの濃水溶液によって置き換えるこ
ともできる。 その反応は、有機溶剤、好ましくはジメ
チルホルムアミドもしくはハロゲン化炭化水素、例え
ば、ジクロロメタンの存在で、好適に行われる。好まし
くは、その反応は、−20℃〜50℃の範囲の温度で遂
行される。
【0040】式IIIの化合物は、次のようにして製造
してもよい:
【0041】
【化12】
【0042】この場合、Arは上記定義のとおりであ
る。
【0043】反応Aは、例えば、水素転移触媒、例えば
ロジウム・炭素の存在下、好適には、不活性極性有機溶
媒、例えばテトラヒドロフランの存在下、好ましくは冷
却しつつ、ニトロ化合物とヒドラジン水和物とを反応さ
せることによって行われるか;あるいは、水、還元剤と
しての塩化第一スズ、不活性極性有機溶媒、例えばテト
ラヒドロフランを用いて、不活性ガス、例えば窒素ガス
雰囲気下、酢酸ナトリウムの存在下で、好適には周囲温
度において行われてもよい。
【0044】反応Bは、酸化剤、例えばFe3+化合物、
好適には塩化第二鉄によるヒドロキシルアミン誘導体の
処理によって好適に実施される。その反応は、混合水/
極性有機溶媒中で、好ましくは冷却しつつ行うことがで
きる。
【0045】反応Cは、好ましくは、不活性有機溶媒、
例えばベンゼンに溶解されているニトロ化合物を照射す
ることによって行われる。その照射は、メディウムプレ
ッシャー(mediumu pressure)水銀ラ
ンプを用いて行われる。
【0046】上記方法の詳細は、出願人の同時係属の欧
州特許出願第92120580.3号およびTS8009EPCに見い
だされる。式Iの化合物を製造するために好適なその他
の方法、および本明細書に記載の方法のさらなる説明
は、The Journal of Antibiotics, Jan. 1975, p.87-90
およびJune 1986, p.864-868 ;Eur. J. Med. Chem.-Ch
im.Ther., 1982, 17, No. 5, p.482-484,および 1980,
15, No.5, p.475-478,および 1977, 12, No. 1, p.59-6
2 ; J. Chem. Soc., Chem.Commun., 1984, p.323-324 ;
Chem.Ind. (Milan), 1977, 59(5), p.385 ; Gazetta C
himica Italiana,106, 1976, p.1107-1110 ; Tetrahedr
on Letters, No. 38, 1974, p. 3431-3432; および米国
特許第4558040号および第4550121号に見いだされる。
【0047】一般式Iの化合物は、殺真菌活性を有する
ことが発見された。従って、さらに本発明は、キャリヤ
ー(carrier)、および活性成分として上記定義
の式Iの化合物を含有する殺真菌剤組成物を提供する。
また、上記定義の式Iの化合物を、少なくとも1種のキ
ャリヤーと組み合わせることを含むそのような組成物の
製造方法が、提供される。そのような組成物は、本発明
の単一化合物もしくは数種の化合物の混合物を含有して
もよい。また、異なる異性体もしくは異性体の混合物
が、異なる活性レベルもしくはスペクトルを有すること
があり、その結果、組成物は、個々の異性体もしくは異
性体の混合物を含有してもよいことが、考えられる。
【0048】本発明による組成物は、好ましくは、活性
成分の重量で0.5〜95%を含有する。
【0049】本発明による組成物のキャリヤーは、活性
成分が、処理される例えば植物体、種子もしくは土壌の
ような場所への適用を容易にするために、あるいは貯
蔵、輸送もしくは取り扱いを容易にするために製剤化さ
れることに用いられるいかなる材料でもよい。キャリヤ
ーは、固体もしくは液体であって、通常はガス状である
が加圧して液体に形成された材料を含んでもよく、そし
て殺真菌剤組成を製剤化するために通常使用されるいか
なるキャリヤーも使用され得る。
【0050】好適な固体キャリヤーは、天然および合成
粘土およびケイ酸塩、例えばケイソウ土のような天然シ
リカ;ケイ酸マグネシウム、例えばタルク;ケイ酸アル
ミニウムマグネシウム、例えばアタパルジャイトおよび
バーミキュライト;ケイ酸アルミニウム、例えばカオリ
ナイト、モンモリロナイトおよび雲母;炭酸カルシウ
ム;硫酸カルシウム;硫酸アンモニウム;合成水和酸化
ケイ素および合成ケイ酸カルシウムもしくはアルミニウ
ム;元素、例えば炭素および硫黄;天然および合成樹
脂、例えばクマロン樹脂、塩化ポリビニルおよび、スチ
レンポリマーおよびコポリマー;固体ポリクロロフェノ
ール;ビチューメン;ワックス、例えばみつろう、パラ
フィンワックス、および塩素化無機ワックス;および固
形肥料、例えば過リン酸塩を含む。
【0051】好適な液体キャリヤーは、水;アルコー
ル、例えばイソプロパノールおよびグリコール;ケト
ン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトンおよびシクロヘキサノン;エーテル;芳香
族もしくはアラリファティック(araliphati
c)炭化水素、例えばベンゼン、トルエンおよびキシレ
ン;石油画分、例えばケロシンおよび軽質鉱油;塩素化
炭化水素、例えば四塩化炭素、ペルクロロエチレンおよ
びトリクロロエタンを含む。種々の液体の混合物も、し
ばしば適切である。
【0052】殺真菌剤組成物は、しばしば、製剤化さ
れ、濃縮された形で輸送され、それは、続いて適用前に
使用者によって希釈される。界面活性剤であるキャリヤ
ーの少量の存在が、この希釈の過程を容易にする。かく
して、好ましくは、本発明による組成物における少なく
とも一つのキャリヤーは、界面活性剤である。例えば、
その組成物は、少なくとも2種のキャリヤーを含有して
もよく、少なくともその一つは界面活性剤である。
【0053】界面活性剤は、乳化剤、分散剤もしくは湿
潤剤でもよい;それは非イオン性もしくはイオン性でも
よい。好適な界面活性剤の例は、ポリアクリル酸および
リグニンスルホン酸のナトリウムもしくはカルシウム
塩;分子中に少なくとも炭素原子12個を含む脂肪酸ま
たは脂肪族アミンもしくはアミドの、エチレンオキシド
および/またはプロピレンオキシドとの縮合生成物;グ
リセロール、ソルビトール、シュークロースもしくはペ
ンタエリスリトールの脂肪酸エステル;エチレンオキシ
ドおよび/またはプロピレンオキシドとのこれらの縮合
物;脂肪アルコールもしくはアルキルフェノール、例え
−オクチルフェノールもしくは−オクチルクレゾ
ールの、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオ
キシドとの縮合生成物;これらの縮合生成物の硫酸塩も
しくはスルホン酸塩;分子中に少なくとも炭素原子10
個を含む硫酸もしくはスルホン酸エステルのアルカリも
しくはアルカリ土類金属塩、好ましくはナトリウム塩、
例えばラウリル硫酸ナトリウム、第2級アルキル硫酸ナ
トリウム、スルホン酸化ひまし油のナトリウム塩、およ
びドデシルベンゼンスルホン酸のようなアルキルアリー
ルスルホン酸ナトリウム;そしてエチレンオキシドのポ
リマーおよび、エチレンオキシドおよびプロピレンオキ
シドのコポリマーを含む。
【0054】本発明の組成物は、例えば、水和剤、粉剤
(dusts)、粒剤、水溶液剤、乳化性濃厚液、乳
剤、懸濁濃厚液およびエアゾル剤として製剤化されても
よい。水和剤は、通常、活性成分の25、50もしくは
75重量%を含み、通常は固体の不活性キャリヤーに加
えて分散剤3−10重量%および、必要ならば安定剤
(類)0−10重量%および/または浸透剤もしくは粘
着剤のようなその他の添加剤を含む。粉剤は、通常、水
和剤のそれに類似する組成物であるが分散剤のない粉状
濃厚剤として製剤化され、その農場においてさらに固体
キャリヤーにより希釈されて、通常は活性成分0.5−
10重量%を含んでなる組成物とされる。粒剤は、通
常、10〜100BSメッシュ(1.676−0.15
2mm)のサイズをもつように調製され、アグロメレー
ションもしくは含浸技術によって製造することもでき
る。一般に、粒剤は、活性成分0.5−75重量%およ
び安定剤、界面活性剤、徐放調整剤および結合剤のよう
な添加剤0−10重量%を含有するであろう。いわゆる
“乾燥流動性粉剤(dry flowable pow
ders)”は、比較的高濃度の活性成分を有する比較
的小さい粒剤からなる。乳化性濃厚液は、通常、溶媒お
よび、必要ならば共溶媒(co−solvent)に加
えて、活性成分1−50w/v%、乳化剤2−20w/
v%および、安定剤、浸透剤および腐食抑制剤のような
その他の添加剤0−20w/v%を含有する。懸濁濃厚
液は、通常、安定な非沈降性流動物を得る目的で調合さ
れ、通常は、活性成分10−75重量%、分散剤0.5
−15重量%、保護コロイドおよびチキソトロピー剤の
ような懸濁剤0.1−10重量%、消泡剤、腐食抑制
剤、安定剤、浸透剤および粘着剤のようなその他の添加
剤0−10重量%、および活性成分が本質的に不溶であ
る水もしくは有機液体を含有する;ある種の有機もしく
は無機塩が、沈降の防止においてまたは水に対する凍結
防止剤として働くために、その製剤において溶解されて
存在してもよい。
【0055】水性分散液および乳液、例えば本発明によ
る水和剤もしくは濃厚液を水で希釈して得られる組成物
は、また、本発明の範囲にはいる。該乳液は、油中水も
しくは水中油タイプをもつことができ、濃厚な’マヨネ
ーズ’ようの堅さを有する。本発明の組成物は、また、
その他の成分、例えば除草性、殺虫性もしくは殺真菌性
を有するその他の化合物を含有してもよい。
【0056】本発明の化合物の予防活性の持続期間を増
強するために、特に興味あることは、予防されるべき植
物の環境中に、殺真菌化合物を徐々に放出させるキャリ
ヤーの使用である。そのような徐放性製剤は、例えば、
ブドウ樹の根に近接する土壌に挿入できるであろうし、
または、ブドウ樹の幹に直接それを適用されるように粘
着成分を含ませることもできる。
【0057】さらにまた、本発明は、前記定義の一般式
Iの化合物または前記定義の組成物の殺真菌剤としての
使用および、例えば、真菌の攻撃を受けやすいまたは現
に受けている植物体、そのような植物の種子、あるいは
そのような植物が生育しているか、生育してくるであろ
う場所を、そのような化合物もしくは組成物を用いて処
理することを含む一定の場所で真菌を防除するための方
法を提供する。上記の場所は、0.05〜4kg/h
a、好ましくは0.1〜1kg/haの範囲の適用割合
で、化合物Iによって処理されるのが適当であろう。
【0058】本発明は、農作物植物の真菌の攻撃に対す
る予防において広範囲の応用性をもっている。予防する
ことができる典型的農作物は、ブドウ、コムギおよびオ
オムギのような穀類作物、リンゴおよびトマトを含む。
予防期間は、普通には、選択された個々の化合物、そし
てまた、通常、その衝撃が適切な剤形の使用によって軽
減されるさまざまな外部要因例えば気候、に依存する。
【0059】さらに、本発明は、次の実施例によって例
示される。
【0060】
【実施例】
(実施例1A)6−アゾキシシアノ−1.3−ベンゾジオキサンの調製 (n=0;R1=R2=R3=H) (a)6−アゾシアノ−1.3−ベンゾジオキサンの調
6−アミノ−1,3−ベンゾジオキサン(4g,26.
5mmol)を、水(6.5ml)および塩酸(7.5
ml,35%w/w)の混合液に溶解した。砕氷(30
g)の添加後、その溶液を、硝酸ナトリウム(1.87
g,27mmol)の添加によってジアゾ化した。次い
で、その冷却溶液を、水酸化ナトリウム(10%w/
w)により中和した。トリクロロメタン(50ml)を
添加し、その反応混合液を約0℃に冷却した。水(14
ml)に溶解したシアン化カリウム(1.84g,2
8.3mmol)の添加後、その有機層を分別し、硫酸
ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固し、そして得られた橙色
結晶を濾別して粗6−アゾシアノ−1,3−ベンゾジオ
キサン2.52gを得た。
【0061】(b)6−アゾキシシアノ−1.3−ベン
ゾジオキサンの調製 上記(a)で得た粗6−アゾシアノ−1,3ベンゾジオ
キサン(1.5g,7.9mmol)を、メタン酸(3
0ml)および過酸化水素(10ml,30%/w)の
混合液に懸濁した。その混合液を、24時間に60℃ま
で加熱し、次いで氷浴中で冷却した。次に、得られた結
晶を集め、水で洗浄して、6−アゾキシシアノ−1.3
−ベンゾジオキサン0.62g(収率38%)を橙色結
晶として得た。
【0062】 m.pt:157℃、m/e(M+):2051 H−NMR(CDCl3):δ(ppm)=4.92
(s;ArCH2O);5.35(s;OCH2O);
6.88,7.95,8.08(m;Ar−H) (実施例1B)6−アゾキシシアノ−1.3−ベンゾジオキサンの調製 (n=0;R1=R2=R3=H) 6−ニトロソ−1,3−ベンゾジオキサン(2.5g,
15.0mmol)およびシアナミド(0.94g,2
1.7mmol)を、ジクロロメタン(190ml)に
溶解した。窒素ガス雰囲気下で、ジクロロメタン(19
0ml)中の二酢酸ヨードベンゼン(5.34g,1
6.6mmol)の溶液を0℃で滴下しつつ添加した。
その混合液を、一夜、外界温度で撹拌し、濾過し、蒸発
乾固した。溶離液として1:1石油エーテル:酢酸エチ
ルを用いるシリカのカラムクロマトグラフィーにより、
6−アゾキシシアノ−1.3−ベンゾジオキサン2.3
g(収率75%)を黄色粉末として得た。
【0063】m.pt:156−158℃、m/e(M
+):2051 H−NMR(CDCl3):δ(ppm)=4.92
(s;ArCH2O);5.35(s;OCH2O);
6.88,7.95,8.08(m;Ar−H) (実施例1C)6−アゾキシシアノ−1.3−ベンゾジオキサンの調製 (n=0;R1=R2=R3=H) 6−ニトロソ−1,3−ベンゾジオキサン(1.0g,
6.1mmol)およびN−ブロモスクシンイミド
(1.1g,6.2mmol)を、ジメチルホルムアミ
ド(20ml)に溶解した。モノナトリウムシアナミド
(0.61g,9.5mmol)を添加した。その混合
液を、1時間、外界温度で撹拌し、氷水(80ml)上
に注ぎ、濾過し、水で洗浄し、乾燥して、6−アゾキシ
シアノ−1,3−ベンゾジオキサン0.9g(収率7
1.9%)を黄色粉末として得た。
【0064】m.pt:156−158℃。
【0065】(実施例2)6−アゾキシシアノ−8−クロロ−1,3−ベンゾジオ
キサンの調製 (n=1;R=8−Cl;R1=R2=R3=H) 6−ニトロソ−8−クロロ−1,3−ベンゾジオキサン
(3.4g,17.0mmol)を、ジクロロメタン
(75ml)に溶解した。次いで、シアナミド(0.6
7g,16.0mmol)および二酢酸ヨードベンゼン
(6.2g,19.5mmol)を添加した。その混合
液を、1時間0℃で、そして1時間外界温度で撹拌し、
次に、得られた黄色懸濁液を濾過し、蒸発乾固した。溶
離液としてトルエンを用いるシリカのカラムクロマトグ
ラフィーにより、6−アゾキシシアノ−8−クロロ−
1,3−ベンゾジオキサン2.7g(収率66%)を黄
色固体として得た。
【0066】m.pt:158−160℃、m/e(M
+):239/2411 H−NMR(CDCl3):δ(ppm)=4.91
(s;ArCH2O);5.40(s;OCH2O);
7.85,8.20(m;Ar−H) (実施例3)6−アゾキシシアノ−8−メトキシ−1,3−ベンゾジ
オキサンの調製 (n=1;R=8−OCH3;R1=R2=R3=H) 6−ニトロソ−8−メトキシ−1,3−ベンゾジオキサ
ン(2.3g,11.8mmol)を、ジクロロメタン
(70ml)に溶解した。次いで、シアナミド(0.5
g,11.9mmol)およびジブロモイソシアヌル酸
(1,3−ジブロモ−1.3.5−トリアジン−2,
4,6(1H,3H,5H)−トリオン;3.4g,1
1.8mmol)を,窒素ガス雰囲気下0℃で添加し
た。その混合液を、2時間、外界温度で撹拌し、次に、
得られた懸濁液を濾過し、蒸発乾固した。溶離液として
2:1石油エーテル:酢酸エチルを用いるシリカのカラ
ムクロマトグラフィーにより、6−アゾキシシアノ−8
−メトキシ−1,3−ベンゾジオキサン0.8g(収率
29%)を黄色固体として得た。
【0067】 m.pt:188−190℃、m/e(M+):2351 H−NMR(CDCl3):δ(ppm)=3.95
(s;OCH3);4.93(s;Ar−CH2O);
5.25(s;OCH2O);7.62(m;Ar−
H) (実施例4〜9)上記実施例1〜3に記載のものと同様
の方法によって、本発明によるそのほかの化合物が、以
下の表Iに記載のように調製された。この表において、
化合物は、式Iにしたがって同定される。実施例4〜9
の化合物に関する融点、質量分析および1H−NMRデ
ータは、表IAに示される。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】(実施例10)本発明の化合物の殺真菌活
性が、次の試験方法によって研究された。
【0071】(a)トマト後期枯凋病(フィトフトラ・
インフェスタンス(Phytophthora inf
estans);PIP)に対する直接予防活性 試験は、葉上散布を用いる直接予防試験である。2枚の
広がった葉をもつトマト植物体(cv.Fieldにお
けるFirst)の葉の上面が、0.04%“TWEE
N20”(商標;ポリオキシエチレンソルビタンエステ
ル界面活性剤)を含む1:1水/アセトン中の活性物質
溶液によってスプレーされる。植物は、噴霧ノズルをも
つ自動スプレー系統を用いて処理される。その化合物の
濃度は、1000ppmであり、そしてその散布量は7
00 l/haである。普通のガラスハウス条件下で続
いて24時間後、葉の上面は、2x105遊走子/ml
を含む水性懸濁液の散布によって植菌される。植菌され
た植物は、高湿度のキャビネット中に24時間、そして
生育室の条件下で5日間保たれる。その評価は、対照の
葉の面積に比較して罹病した葉の面積パーセンテージに
基づく。
【0072】(b)ソラマメ灰色かび病(ボツリチス・
シネレア(Botrytis cinerea);BC
B)に対する直接予防活性 試験は、葉上散布を用いる直接予防試験である。ソラマ
メ植物体(cv The Shutton)の葉の上面
が、(a)に記載したような自動スプレー系統を用い
て、投与量1000ppmで、その試験化合物を散布さ
れる。散布後、24時間に、その葉は、105胞子/m
lを含む水性懸濁液によって植菌される。植菌後、4日
間、その植物は、21℃加湿キャビネット中で湿度を保
たれる。植菌4日目、病気は、病害に罹った葉の面積パ
ーセンテージに基づいて評価される。
【0073】(c)コムギ斑点病(レプトスフェリア・
ノドルム(Leptosphaeria nodoru
m);LN.)に対する活性 その試験は、葉上散布を用いる直接治療試験である。単
一葉の段階のコムギ植物体(cv Norman)の葉
が、1x106胞子/mlを含む水性懸濁液の散布によ
って植菌される。植菌された植物は、処理前に高湿度の
部屋に24時間保たれる。植菌後4日間、その植物は、
21℃加湿キャビネット中で湿度を保たれる。その植物
は、(a)に記載したような自動スプレー系統を用い
て、投与量1000ppmで、その試験化合物の溶液を
散布される。乾燥後、その植物は、22℃で適度の湿度
において6−8日間保たれ、次いで評価される。評価
は、対照植物の葉に比較しての葉当たりの病害密度に基
づく。
【0074】(d)オオムギうどんこ病(エリシフェ・
グラミニス 寄生型ホルデイ(Erysiphe gr
aminis f.sp. hordei);EG)に
対する活性 その試験は、葉上散布を用いる直接治療試験である。オ
オムギ実生苗(cvGolden Promise)の
葉が、その試験化合物での処理1日前に、うどんこ病胞
子の散布によって植菌される。植菌された植物は、処理
前に外界温度で湿度のあるガラスハウスに一夜保たれ
る。その植物は、(a)に記載したような自動スプレー
系統を用いて、投与量1000ppmで、その試験化合
物を散布される。乾燥後、その植物は、20−25℃で
適度の湿度の部屋に7日間戻され、次いで評価される。
評価は、対照植物の葉に比較して胞子形成によって覆わ
れた葉面積のパーセンテージに基づく。
【0075】(e)トマト早期枯凋病(アルテルナリア
・ソラニ(Alternariasolani);A
S)に対する活性 この試験は、葉上散布として適用される試験化合物の接
触予防活性を測定する。トマト実生苗(cv Outd
oor Girl)は、第2の本葉が広がる段階まで成
長される。その植物は、(a)に記載したような自動ス
プレー系統を用いて処理される。試験化合物は、0.0
4%界面活性剤(“TWEEN20”−商標)を含むア
セトン/水(50:50v/v)の混合液の溶液もしく
は懸濁液によって適用される。処理1日後、その実生苗
は、104胞子/mlを含むA.ソラニ胞子の懸濁液を
葉の上面に散布することによって植菌される。植菌後4
日間、21℃で加湿された部屋において湿度を保たれ
る。病状は、植菌後4日目に、罹病した葉の表面積パー
センテージに基づいて評価される。
【0076】(f)試験管内のコムギ眼点病(シュード
セルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudoc
ercosporella herpotrichoi
des);PHI)に対する活性 この試験は、コムギ眼点病を引き起こす真菌類に対する
化合物の試験管内での活性を測定する。試験化合物は、
アセトンに溶解もしくは懸濁され、25区分のペトリ皿
に分配された二分の一濃度のポテト・デキストロース・
ブロスの4mlづつに添加されて、最終濃度化合物50
ppm、2.5%アセトンとされる。各区分は、P.ヘ
ルポトリコイデスの14日培養から得た寒天/菌糸の直
系6mmのプラグにより植菌される。平板は、菌糸生育
の評価まで12日間20℃で培養される。
【0077】(g)試験管内のフザリウム菌(フザリウ
ム・クルモルム(Fusariumculmoru
m);FSI)に対する活性 この試験は、幹および根の腐敗を引き起こすフザリウム
の1種に対する化合物の試験管内の活性を測定する。試
験化合物は、アセトンに溶解もしくは懸濁され、融解さ
れた二分の一濃度のポテト・デキストロース寒天に添加
されて、最終濃度化合物50ppm、3.5%アセトン
とされる。その寒天が固定した後、平板は、フザリウム
種の7日培養から得た寒天/菌糸の直系6mmのプラグ
により植菌される。平板は、5日間20℃で培養され、
そのプラグからの放射状生育が測定される。
【0078】全ての上記試験における病気制御の程度
は、未処理対照もしくは希釈剤−散布−対照のいずれか
と比較した評価として表され、それは以下の基準によ
る: 0=病気制御50%以下 1=病気制御約50−80% 2=病気制御80%以上。
【0079】これらの試験の結果は、下記の表IIに表
示される。
【0080】
【表3】
【0081】(実施例11)本発明の化合物の殺真菌活
性は、さらに次の試験方法によって研究された。
【0082】(a)ブドウのべと病(プラスモパラ・ビ
ティコラ(Plasmoparaviticola);
PVA)に対する抗胞子形成活性 この試験は、葉上散布を用いる直接抗胞子形成試験であ
る。ブドウ植物体(cv.Cabernet Sauv
ignon)、高さ約8cm,の葉の下面が、5x10
4遊走子嚢/mlを含む水性懸濁液によって植菌され
る。植菌された植物は、高湿度のキャビネット中に21
℃で24時間保たれ、続いてガラスハウス中で24時
間、20℃で相対湿度40%に保たれる。感染された葉
は、その下面に、0.04%“TWEEN20”(商
標;ポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性
剤)を含む1:1水/アセトン中の試験化合物の溶液を
スプレーされる。植物は、2個の噴霧ノズルをもつトラ
ックスプレー(track sprayer)を用いて
散布される。その化合物の濃度は、600ppmであ
り、そしてその散布量は750 l/haである。乾燥
後、その植物は、20℃で相対湿度40%のキャビネッ
トのガラスハウス中に24時間戻されて、胞子形成を起
こさせる。評価は、対照の葉の面積に比較した胞子形成
で覆われた葉の面積パーセンテージに基づく。
【0083】(b)トマト後期枯凋病(フィトフトラ・
インフェスタンス(Phytophthora inf
estans);PIP)に対する直接予防活性 この試験は、葉上散布を用いる直接予防試験である。2
枚の広がった葉をもつトマト植物体(cv.Field
におけるFirst)が、(a)に記載したように投与
量600ppmで試験化合物を散布される。乾燥後、そ
の植物は、ガラスハウス中で24時間、20℃で相対湿
度40%に保たれ、続いて、葉の上面が、2x105
走子嚢/mlを含む水性懸濁液によって植菌される。そ
の植菌された植物は、24時間18℃で高湿度キャビネ
ット中に、続いて、5日間、14時間ライト/日の15
℃、相対湿度80%の生育室において保たれる。評価
は、対照の葉と比較した病害を受けている葉の面積パー
センテージに基づく。
【0084】(c)トマト早期枯凋病(アルテルナリア
・ソラニ(Alternariasolani);A
S)に対する活性 この試験は、葉上散布を用いる直接予防試験である。ト
マト実生苗(cv Outdoor Girl)が、第
2の本葉が広がる段階において、(a)に記載したよう
に投与量600ppmで試験化合物を散布される。乾燥
後、その植物は、ガラスハウス中で24時間、20℃で
相対湿度40%に保たれ、続いて、1x104胞子/m
lを含むA.ソラニ胞子の水性懸濁液を葉の上面に散布
することによって植菌される。4日間、21℃の高湿度
キャビネットで保たれた後、病状は、対照の植物と比較
した場合の罹病した葉の表面積パーセンテージに基づい
て評価される。
【0085】(d)ソラマメ灰色かび病(ボツリチス・
シネレア(Botrytis cinerea);BC
B)に対する直接予防活性 試験は、葉上散布を用いる直接予防試験である。2葉対
をもつソラマメ植物体(cv The Shutto
n)が、(a)に記載したような投与量600ppm
で、その試験化合物を散布される。乾燥後、ガラスハウ
ス中で24時間、20℃で相対湿度40%に保たれる。
続いて、その葉の上面は、1x106胞子/mlを含む
水性懸濁液によって植菌される。その植物は、22℃で
4日間、高湿度キャビネット中で保たれる。評価は、対
照の葉と比較した病害を受けている葉の面積パーセンテ
ージに基づく。
【0086】(e)コムギ斑点病(レプトスフェリア・
ノドルム(Leptosphaeria nodoru
m);LN.)に対する活性 その試験は、葉上散布を用いる直接治療試験である。単
一葉段階のコムギ実生苗(cv Norman)の葉
が、1.5x106胞子/mlを含む水性懸濁液の散布
によって植菌される。植菌された植物は、高湿度のキャ
ビネットで20℃24時間保たれ、次に(a)に記載し
たように投与量600ppmで、その試験化合物を散布
される。乾燥後、その植物は、22℃、相対湿度70%
で、ガラスハウス中において6−8日間保たれる。評価
は、対照植物の葉に比較しての葉当たりの病害密度に基
づく。
【0087】(f)試験管内のコムギ眼点病(シュード
セルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudoc
ercosporella herpotrichoi
des);PHI)に対する活性 この試験は、コムギ眼点病を引き起こす真菌類に対する
化合物の試験管内の活性を測定する。試験化合物は、ア
セトンに溶解もしくは懸濁され、25区分のペトリ皿に
分配された二分の一濃度のポテト・デキストロース・ブ
ロスの4mlづつに添加されて、最終濃度化合物30p
pm、0.825%アセトンとされる。真菌種菌は、振
盪フラスコ中の二分の一濃度のポテト・デキストロース
・ブロスで生育したP.ヘルポトリコイデスの菌糸片か
らなり、これが5x104菌糸片/ブロスmlになるよ
うにそのブロスに添加される。ペトリ皿は、菌糸生育の
評価まで10日間20℃で培養される。
【0088】(h)試験管内のリンゴ黒星病(ベンツリ
ア・イネクヮリス(Venturia inaequa
lis);VII)に対する活性 この試験は、リンゴ黒星病を引き起こすベンツリア・イ
ネクヮリスに対する化合物の試験管内の活性を測定す
る。試験化合物は、アセトンに溶解もしくは懸濁され、
25区分のペトリ皿に分配された二分の一濃度のポテト
・デキストロース・ブロスの4mlづつに添加されて、
最終濃度化合物30ppm、0.825%アセトンとさ
れる。真菌種菌は、麦芽寒天で生育したV.イネクヮリ
の菌糸片および胞子からなり、これが5x104増殖
体/ブロスmlになるようにそのブロスに添加される。
ペトリ皿は、菌糸生育の評価まで10日間20℃で培養
される。 全ての上記試験における病気制御の程度は、
未処理対照もしくは希釈剤−散布−対照のいずれかと比
較した評価として表され、それは以下の基準による: 0=病気制御50%以下 1=病気制御約50−80% 2=病気制御80%以上。
【0089】これらの試験の結果は、下記の表IIIに
表示される。
【0090】
【表4】
【0091】本発明の特徴および主要な態様は以下のと
おりである。
【0092】1. 一般式(I)
【0093】
【化13】
【0094】式中、nは、0、1もしくは2であり;各
Rは、もし存在する場合には、独立してハロゲン原子、
または任意に置換されたアルキルもしくはアルコキシ基
を表し;R1は、水素原子もしくはハロアルキル基を表
し;そしてR2およびR3は、独立して、水素原子または
アルキルもしくはハロアルキル基を表す、化合物。
【0095】2. 第1項記載の化合物であって、式
中、各Rは、もし存在する場合には、独立して、ハロゲ
ン原子、または各基が、ハロゲン原子、ニトロ、シア
ノ、ヒドロキシルおよびアミノ基から選ばれる1ないし
複数個の置換基によって任意に置換されているC1-6
ルキルもしくはC1-6アルコキシ基を表す。
【0096】3. 第1項もしくは第2項記載の化合物
であって、式中、R1は、水素原子もしくはC1-6ハロア
ルキル基を表す。
【0097】4. 前項のいずれか一つに記載の化合物
であって、式中、R2およびR3は、独立して、水素原子
またはC1-6アルキルもしくはC1-6ハロアルキル基を表
す。 5. 前項のいずれか一つに記載の化合物であって、式
中、nは、0もしくは1;Rは、塩素もしくは臭素原
子、またはヒドロキシメチルもしくはメトキシ基を表
し;各R1およびR2は、独立して水素原子もしくはトリ
クロロメチル基を表し;そしてR3は、水素原子を表
す。
【0098】6. 実施例1〜9のいずれか一つに挙げ
られた第1項記載の化合物。
【0099】7. 一般式(II)
【0100】
【化14】
【0101】式中、n,R、R1、R2およびR3は、前
項のいずれか一つにおいて定義されたとおりである、の
化合物を、過酸化水素およびメタン酸を含んでなる混合
物を用いて、および/またはペルオキシメタン酸を用い
て処理することを包含する前項のいずれか一つに記載の
一般式Iの化合物の製造方法。
【0102】8. 一般式(III)
【0103】
【化15】
【0104】式中、n,R、R1、R2およびR3は、第
1〜6項のいずれか一つにおいて定義されたとおりであ
る、の化合物を、シアナミドもしくはその金属塩および
酸化剤と反応させることを包含する第1〜6項のいずれ
か一つに記載の一般式Iの化合物の製造方法。
【0105】9. 本質的に前述のものであって、そし
て実施例1〜3のいずれか一つに関する第7項もしくは
第8項に記載の方法。
【0106】10.第7〜9項のいずれか一つに記載の
方法によって調製された場合の式Iの化合物。
【0107】11.キャリヤーおよび、活性成分とし
て、第1〜6および10項のいずれか一つに定義された
ような一般式Iの化合物を含有する殺真菌剤組成。
【0108】12.少なくとも2種のキャリヤーを含有
していて、その少なくとも1種が界面活性剤である第1
1項記載の組成。
【0109】13.一定の場所において、第1〜6およ
び10項のいずれか一つに定義されたような一般式Iの
化合物を用いるか、または第11項もしくは第12項に
定義されたような組成を用いて、その場所を処理するこ
とを包含する真菌類を防除する方法。
【0110】14.その場所は、真菌の攻撃を受けやす
いまたは現に受けている植物体、そのような植物の種
子、あるいはその植物が生育しているか、生育してくる
であろう媒体を包含する第13項記載の方法。
【0111】15.第1〜6および10項のいずれか一
つに定義されたような一般式Iの化合物、または第11
項もしくは第12項に定義されたような組成の殺真菌剤
としての使用。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 式中、nは、0、1もしくは2であり;各Rは、もし存
    在する場合には、独立してハロゲン原子、または任意に
    置換されたアルキルもしくはアルコキシ基を表し;R1
    は、水素原子もしくはハロアルキル基を表し;そしてR
    2およびR3は、独立して、水素原子またはアルキルもし
    くはハロアルキル基を表す、化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(II) 【化2】 式中、n,R、R1、R2およびR3は、請求項1におい
    て定義されたとおりである、の化合物を、過酸化水素お
    よびメタン酸を含有する混合物および/またはペルオキ
    シメタン酸を用いて処理することを含んでなる請求項1
    記載の一般式Iの化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(III) 【化3】 式中、n,R、R1、R2およびR3は、請求項1におい
    て定義されたとおりである、の化合物を、シアナミドも
    しくはその金属塩および酸化剤と反応させることを含ん
    でなる請求項1記載の一般式Iの化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 キャリヤーおよび、活性成分として、請
    求項1に定義されたような一般式Iの化合物を含有する
    殺真菌剤組成物。
  5. 【請求項5】 一定の場所において、請求項1に定義さ
    れたような一般式Iの化合物を用いるか、または請求項
    4に定義されたような組成を用いて、その場所を処理す
    ることを含んでなる真菌類を防除する方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006056887A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Lanxess Deutschland Gmbh フッ素化された1,3−ベンゾジオキサン、その製造及び使用

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JP2006056887A (ja) * 2004-08-17 2006-03-02 Lanxess Deutschland Gmbh フッ素化された1,3−ベンゾジオキサン、その製造及び使用

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