JPH0714661Y2 - ディスクブレーキのキャリパガイド部 - Google Patents
ディスクブレーキのキャリパガイド部Info
- Publication number
- JPH0714661Y2 JPH0714661Y2 JP4717090U JP4717090U JPH0714661Y2 JP H0714661 Y2 JPH0714661 Y2 JP H0714661Y2 JP 4717090 U JP4717090 U JP 4717090U JP 4717090 U JP4717090 U JP 4717090U JP H0714661 Y2 JPH0714661 Y2 JP H0714661Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pin
- caliper
- slide
- retainer
- pin hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、自動車用のディスクブレーキ、中でもピン
スライド型ディスクブレーキのキャリパスライド部の改
良案に関する。
スライド型ディスクブレーキのキャリパスライド部の改
良案に関する。
ピンスライド型ディスクブレーキのキャリパガイド部
は、ディスク軸方向のスライドピンをキャリパに固定す
るものと固定部材に固定するものの2通りがある。しか
し、いずれにせよ、スライドピンが錆付き或いは傷付く
とキャリパの円滑なスライドが妨げられることから、そ
の対策としてスライドピンと、このピンに対して相対的
にスライドするピン穴形成部材(この部材はピンをキャ
リパに固定するときはトルクメンバ、固定部材に取付け
るときはキャリパ)との間にゴム製の保護ブーツを装着
してピンの露出部を封入するのが一般的である。
は、ディスク軸方向のスライドピンをキャリパに固定す
るものと固定部材に固定するものの2通りがある。しか
し、いずれにせよ、スライドピンが錆付き或いは傷付く
とキャリパの円滑なスライドが妨げられることから、そ
の対策としてスライドピンと、このピンに対して相対的
にスライドするピン穴形成部材(この部材はピンをキャ
リパに固定するときはトルクメンバ、固定部材に取付け
るときはキャリパ)との間にゴム製の保護ブーツを装着
してピンの露出部を封入するのが一般的である。
第5図、第6図は共にスライドピンをキャリパに固定す
る場合を例示したものであって、1はトルクメンバ、2
はキャリパ、3はスライドピン、4はピン穴、5は保護
ブーツを示している。
る場合を例示したものであって、1はトルクメンバ、2
はキャリパ、3はスライドピン、4はピン穴、5は保護
ブーツを示している。
なお、ブーツ5の一端は、第5図のようにピン穴形成部
材(図はトルクメンバ1)の外周又はピン穴4の内面に
環状溝を設けてその溝部に取付ける場合と、第6図のよ
うにブーツ端にリテーナ6を一体にモールドし、このリ
テーナをピン穴の口元に圧入して固定する場合がある。
材(図はトルクメンバ1)の外周又はピン穴4の内面に
環状溝を設けてその溝部に取付ける場合と、第6図のよ
うにブーツ端にリテーナ6を一体にモールドし、このリ
テーナをピン穴の口元に圧入して固定する場合がある。
ピンとトルクメンバ間に緩衝材の無い第5図の構造で
は、車輛走行中の振動でピンが振れてトルクメンバに当
り、衝突音が発生する。
は、車輛走行中の振動でピンが振れてトルクメンバに当
り、衝突音が発生する。
また、第6図の構造は、a部で緩衝作用が得られるの
で、衝突音は小さくなるが、トルクメンバとリテーナ間
を信頼性良く封止することができない。
で、衝突音は小さくなるが、トルクメンバとリテーナ間
を信頼性良く封止することができない。
さらに、ブーツ端をピン穴内の環状溝に係止させるもの
は、スライド部のシール性能は高まる反面、ブーツ端の
組付けが難しくなると云う課題を有している。
は、スライド部のシール性能は高まる反面、ブーツ端の
組付けが難しくなると云う課題を有している。
そこで、この考案は、従来の各構造の欠点を排除し、特
長部のみが生かされるキャリパガイド部を提供しようと
するものである。
長部のみが生かされるキャリパガイド部を提供しようと
するものである。
この考案は、上記の課題を解決するために、根元端に切
上り壁を有する円筒部をピン穴形成部材のピン穴入口側
に形成し、一端に円筒部外径よりも大径の鍔を設けたリ
テーナの環状胴部を上記円筒部の口元に圧入し、保護ブ
ーツの一端を上記円筒部の外周に締め代をもって嵌め、
上記リテーナの胴部内周部にスライドピンに対して締め
代をもつゴムを一体的に設ける。
上り壁を有する円筒部をピン穴形成部材のピン穴入口側
に形成し、一端に円筒部外径よりも大径の鍔を設けたリ
テーナの環状胴部を上記円筒部の口元に圧入し、保護ブ
ーツの一端を上記円筒部の外周に締め代をもって嵌め、
上記リテーナの胴部内周部にスライドピンに対して締め
代をもつゴムを一体的に設ける。
保護ブーツの一端を締め代をもって円筒部の外周に装着
すると、ここがシール部となって外部からの水、塵芥等
の侵入が完全に防止される。
すると、ここがシール部となって外部からの水、塵芥等
の侵入が完全に防止される。
また、ブーツ端を円筒部の外側に嵌めるので装着が容易
であり、切上り壁とリテーナの鍔が移動止めとなるので
ブーツ端の定置安定性も不足なく確保される。
であり、切上り壁とリテーナの鍔が移動止めとなるので
ブーツ端の定置安定性も不足なく確保される。
さらに、リテーナ内周のゴムが緩衝材として働くのでピ
ンの衝突音も防止され或いは減衰される。
ンの衝突音も防止され或いは減衰される。
第1図乃至第4図にこの考案の一実施例を示す。
図に示すように、キャリパガイド部10は、ディスクDの
回入側と回出側の双方に設けられる。キャリパ2は、イ
ンナー側(図中右側)にピストン(図示せず)を内蔵し
ており、そのピストンが摩擦パッド7、7の一方を加圧
すると、ガイド部1にガイドされてインナー側に移動す
る。これによりアウター爪も反対側のパッドを押し、デ
ィスクが両側から挟みつけられる。
回入側と回出側の双方に設けられる。キャリパ2は、イ
ンナー側(図中右側)にピストン(図示せず)を内蔵し
ており、そのピストンが摩擦パッド7、7の一方を加圧
すると、ガイド部1にガイドされてインナー側に移動す
る。これによりアウター爪も反対側のパッドを押し、デ
ィスクが両側から挟みつけられる。
第1図は、キャリパガイド部10の第2図A−A部の断面
を表わしている。
を表わしている。
図のように、スライドピン3の一端はキャリパ2にねじ
止めされ、他端側はトルクメンバ1に設けたピン穴4に
緩く挿入される。トルクメンバのピン穴入口側には根元
端に切上り壁8を有する円筒部9が一体に形成されてい
る。また、円筒部の内側には、リテーナ12を圧入するピ
ン穴径よりも大径の座孔11が加工されている。
止めされ、他端側はトルクメンバ1に設けたピン穴4に
緩く挿入される。トルクメンバのピン穴入口側には根元
端に切上り壁8を有する円筒部9が一体に形成されてい
る。また、円筒部の内側には、リテーナ12を圧入するピ
ン穴径よりも大径の座孔11が加工されている。
リテーナ12は、環状胴部12aの圧入後端に円筒部9の外
径よりも大径の鍔12bを有し、さらに、胴部12aの内周側
に一体的に接着されたゴムブッシュ13を有している。
径よりも大径の鍔12bを有し、さらに、胴部12aの内周側
に一体的に接着されたゴムブッシュ13を有している。
保護ブーツ5の一端はリテーナ圧入後に円筒部9の外周
に締め代をもって装着される。この作業は規制のない外
側からの装着であるので容易である。また、装着後のブ
ーツ端は鍔12bによって抜け止めされ、切上り壁8によ
って反対方向への移動が阻止される。従って、ブーツ端
の定置に関しての不安は全くなく、ブーツ端による円筒
部外周でのシール機能も安定して維持される。
に締め代をもって装着される。この作業は規制のない外
側からの装着であるので容易である。また、装着後のブ
ーツ端は鍔12bによって抜け止めされ、切上り壁8によ
って反対方向への移動が阻止される。従って、ブーツ端
の定置に関しての不安は全くなく、ブーツ端による円筒
部外周でのシール機能も安定して維持される。
ゴムブッシュ13は、リテーナ圧入後に挿入するスライド
ピン3の外周に締め代をもって接し、振動によってスラ
イドピンに生じる軸直角方向の運動エネルギーを吸収す
る。このため、従来のキャリパスライド部に見られる前
述の課題は全て無くなる。
ピン3の外周に締め代をもって接し、振動によってスラ
イドピンに生じる軸直角方向の運動エネルギーを吸収す
る。このため、従来のキャリパスライド部に見られる前
述の課題は全て無くなる。
なお、ゴムブッシュ13は、第3図のように、スライドピ
ン3の全周に密着させてもよいが、第4図のように、一
端から他端に至る溝13aを付加しておくと、その溝が空
気抜き通路となってスライドピンのピン穴への組付けが
容易化される。空気抜きはブッシュの内面に突起を設け
て突起間に空気移動路を生じさせるなど種々の変形した
形態が考えられる。
ン3の全周に密着させてもよいが、第4図のように、一
端から他端に至る溝13aを付加しておくと、その溝が空
気抜き通路となってスライドピンのピン穴への組付けが
容易化される。空気抜きはブッシュの内面に突起を設け
て突起間に空気移動路を生じさせるなど種々の変形した
形態が考えられる。
また、リテーナに対するゴムの一体化に問題がなけれ
ば、ゴムを周方向に間歇配置してピンを受ける構造も考
えられる。
ば、ゴムを周方向に間歇配置してピンを受ける構造も考
えられる。
以上述べたように、この考案によれば、ピン穴形成部材
に設けた円筒部の外周にブーツ端を装着してここでピン
穴形成部材との間をシールし、さらに、円筒部の口元に
圧入したリテーナでブーツ端を抜け止めすると共にリテ
ーナ内周のゴムでスライドピンの衝撃的な振れを防止す
るので、構造の複雑化を招かずにシール性、ブーツ端の
装着性、ピン衝突音の防止機能の全てを満足させること
ができる。
に設けた円筒部の外周にブーツ端を装着してここでピン
穴形成部材との間をシールし、さらに、円筒部の口元に
圧入したリテーナでブーツ端を抜け止めすると共にリテ
ーナ内周のゴムでスライドピンの衝撃的な振れを防止す
るので、構造の複雑化を招かずにシール性、ブーツ端の
装着性、ピン衝突音の防止機能の全てを満足させること
ができる。
なお、車輛の静粛性の要求は増々高まる傾向にあり、低
レベルの音も許容され難くなってきている。このような
状況に監ると、騒音の低減と同時にシール性や組立性の
要求にも応えたこの考案は利用価値が大きい。
レベルの音も許容され難くなってきている。このような
状況に監ると、騒音の低減と同時にシール性や組立性の
要求にも応えたこの考案は利用価値が大きい。
第1図は、この考案のキャリパガイド部の一例を示す第
2図A−A線部での断面図、第2図は例示のキャリパガ
イド部を採用したディスクブレーキの平面図、第3図は
第1図のB−B線部におけるリテーナの断面図、第4図
はブッシュの変形例を示す断面図、第5図及び第6図
は、従来のキャリパガイド部を示す断面図である。 1……トルクメンバ、2……キャリパ、3……スライド
ピン、4……ピン穴、5……保護ブーツ、7……摩擦パ
ッド、8……切上り壁、9……円筒部、10……キャリパ
ガイド部、11……座孔、12……リテーナ、12a……胴
部、12b……鍔、13……ゴムブッシュ、D……ディス
ク。
2図A−A線部での断面図、第2図は例示のキャリパガ
イド部を採用したディスクブレーキの平面図、第3図は
第1図のB−B線部におけるリテーナの断面図、第4図
はブッシュの変形例を示す断面図、第5図及び第6図
は、従来のキャリパガイド部を示す断面図である。 1……トルクメンバ、2……キャリパ、3……スライド
ピン、4……ピン穴、5……保護ブーツ、7……摩擦パ
ッド、8……切上り壁、9……円筒部、10……キャリパ
ガイド部、11……座孔、12……リテーナ、12a……胴
部、12b……鍔、13……ゴムブッシュ、D……ディス
ク。
Claims (1)
- 【請求項1】ディスク軸方向のスライドピンとそのピン
を相対スライド自在に挿入するピン穴をキャリパとキャ
リパ支持部材に対応して設け、さらに、スライドピンと
ピン穴形成部材との間にスライドピンの露出部を覆う保
護ブーツを装着したピンスライド型ディスクブレーキの
キャリパガイド部において、根元端に切上り壁を有する
円筒部をピン穴形成部材のピン穴入口側に形成し、一端
に円筒部外径よりも大径の鍔を設けたリテーナの環状胴
部を上記円筒部の口元に圧入し、保護ブーツの一端を上
記円筒部の外周に締め代をもって嵌め、上記リテーナの
胴部内周部にスライドピンに対して締め代をもつゴムを
一体的に設けたことを特徴とするディスクブレーキのキ
ャリパガイド部。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4717090U JPH0714661Y2 (ja) | 1990-05-02 | 1990-05-02 | ディスクブレーキのキャリパガイド部 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4717090U JPH0714661Y2 (ja) | 1990-05-02 | 1990-05-02 | ディスクブレーキのキャリパガイド部 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH045532U JPH045532U (ja) | 1992-01-20 |
JPH0714661Y2 true JPH0714661Y2 (ja) | 1995-04-10 |
Family
ID=31562872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4717090U Expired - Lifetime JPH0714661Y2 (ja) | 1990-05-02 | 1990-05-02 | ディスクブレーキのキャリパガイド部 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0714661Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5648602Y2 (ja) * | 1975-12-10 | 1981-11-13 |
-
1990
- 1990-05-02 JP JP4717090U patent/JPH0714661Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH045532U (ja) | 1992-01-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |