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JPH0673200A - ラミネート用艶消フィルム - Google Patents

ラミネート用艶消フィルム

Info

Publication number
JPH0673200A
JPH0673200A JP23012692A JP23012692A JPH0673200A JP H0673200 A JPH0673200 A JP H0673200A JP 23012692 A JP23012692 A JP 23012692A JP 23012692 A JP23012692 A JP 23012692A JP H0673200 A JPH0673200 A JP H0673200A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
monomer
parts
polymer
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23012692A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Inoue
雅勇 井上
Hiroki Hatakeyama
宏毅 畠山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP23012692A priority Critical patent/JPH0673200A/ja
Publication of JPH0673200A publication Critical patent/JPH0673200A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 艶消性に優れたラミネート用フィルムを提供
する。 【構成】 高粘度のメタクリル樹脂、ゴム含有重合体、
メタクリル樹脂及び艶消剤からなり、特定の溶融粘度を
有する樹脂混合物から得られたフィルム。 【効果】 ラミメート後の艶消性が良好で、艶消が好ま
れる用途への保護フィルムとして好適に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は艶消が好まれる用途への
保護フィルムとしてラミネートして使用されるラミネー
ト用アクリル系艶消フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に樹脂成形品は艶があり、それが用
途によっては重要な特性とされるが、一方ではこのよう
な艶が無い方が好まれる用途も多い。艶消が好まれる用
途としては、壁紙、家具、車両等がある。従来、ラミネ
−ト用艶消フィルムには、通常のアクリル系樹脂に有
機、または無機の艶消剤が配合された艶消フィルムが使
用されている。配合される艶消剤に関する報告は種々さ
れているが、ベ−ス素材であるアクリル系樹脂につい
て、ラミネート用として最適なものに関する報告は従来
されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記通常のアクリル系
樹脂に有機、または無機の艶消剤が配合された艶消フィ
ルムは、ラミネ−ト時に艶が出てしまい、ラミネート後
良好な艶消状態にならないという問題点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記問題点
について鋭意検討の結果、ベース素材であるフィルム用
アクリル系樹脂に問題を有することを見い出し、本発明
に到達した。
【0005】すなわち本発明は、下記に示される熱可塑
性重合体(I)0.1〜20重量部、ゴム含有重合体
(II)5〜99.9重量部、熱可塑性重合体(III)0
〜94.9重量部、有機または無機系艶消剤1〜20重
量部からなり、(I)(II)(III)の合計が100重
量部であり、180℃、シェアレート6.1sec-1 での
溶融粘度が35000ポイズ以下である樹脂混合物を、
フィルム化して得られるラミネート用艶消フィルムであ
る。
【0006】(I)熱可塑性重合体 メタクリル酸メチル50〜100重量%と、共重合可能
な他のビニル単量体の少なくとも1種0〜50重量%と
からなり、重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロ
ホルム100mlに溶解し、25℃で測定)が0.1l
/gを超える熱可塑性重合体 (II)ゴム含有重合体 アクリル酸アルキルエステル50〜99.9重量%、共
重合可能な他のビニル単量体0〜40重量%及び共重合
性の架橋性単量体0.1〜10重量%からなる単量体混
合物を重合して得られる弾性共重合体100重量部の存
在下にメタクリル酸エステル50〜100重量%と、共
重合可能な他のビニル単量体0〜50重量%からなる単
量体またはその混合物10〜1000重量部を重合させ
ることにより得られるゴム含有重合体 (III)熱可塑性重合体 炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸エステ
ル50〜99重量%と、アクリル酸エステル1〜50重
量%及び共重合可能な他のビニル単量体の少なくとも1
種0〜50重量%とからなり、重合体の還元粘度(重合
体0.1gをクロロホルム100mlに溶解し、25℃
で測定)が0.1l/g以下である熱可塑性重合体 本発明において、限定された溶融粘度を有する樹脂混合
物から得られるフィルムを用いることにより、ラミネー
ト後の艶消状態が良好となることは、驚くべきことであ
る。
【0007】本発明における熱可塑性重合体(I)は、
メタクリル酸メチル50〜100重量%と共重合可能な
他のビニル単量体の少なくとも1種0〜50重量%とか
らなり、重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロホ
ルム100mlに溶解し、25℃で測定)が0.1l/
gを超える熱可塑性重合体であり、フィルム成形性に対
し重要な役割を示す成分である。熱可塑性重合体(I)
の還元粘度は重要であり、還元粘度が0.1l/g以下
であれば、厚み精度の良好なフィルムとならない。還元
粘度は通常0.1l/gを越えて2l/g以下、好まし
くは、0.2〜1.2l/gである。
【0008】本発明に用いられる熱可塑性重合体(I)
において、メタクリル酸メチルと共重合可能なビニル単
量体としては、アクリル酸アルキルエステル、メタクリ
ル酸アルキルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルシ
アン化合物等を使用することができる。
【0009】熱可塑性重合体(I)の製造は乳化重合法
によることが好ましく、通常の乳化重合法、後処理方法
により、粉末状で回収することができる。
【0010】本発明におけるゴム含有重合体(II)は、
樹脂組成物に優れた耐衝撃性、伸度を付与する作用を有
し、アクリル酸アルキルエステルをゴムの主成分として
含む多層構造を有するグラフト共重合体である。
【0011】本発明におけるゴム含有重合体(II)は、
アクリル酸アルキルエステル50〜99.9重量%、共
重合可能な他のビニル単量体0〜40重量%及び共重合
性の架橋性単量体0.1〜10重量%からなる単量体混
合物を重合させて得られた弾性共重合体100重量部の
存在下にメタクリル酸エステル50〜100重量%と共
重合可能な他のビニル単量体0〜50重量%からなる単
量体または混合物10〜1000重量部を少なくとも1
段以上で重合させることにより得られる。
【0012】ここで用いられるアクリル酸アルキルエス
テルとしては、アルキル基の炭素数1〜8のものが用い
られ、そのうちアクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エ
チルヘキシル等が好ましい。
【0013】弾性共重合体を得るに際しては、40重量
%以下の他の共重合性のビニル単量体を共重合させるこ
とができる。ここで用いるビニル単量体としては、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸シ
クロヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル、スチ
レン、アクリロニトリルなどが好ましい。
【0014】さらに本発明においては共重合性の架橋性
単量体を使用する。用いる架橋性単量体としては特に限
定する必要はないが、好ましくは、エチレングリコール
ジメタクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、
アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、フタル酸ジア
リル、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌ
レート、ジビニルベンゼン、マレイン酸ジアリル、トリ
メチロールトリアクリレート、アリルシンナメート等が
挙げられ、これらを単独または組み合わせて用いること
ができる。
【0015】弾性共重合体にグラフトさせる単量体とし
ては、メタクリル酸エステル50重量%以上が使用さ
れ、具体的には、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル、メタクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。
さらに共重合可能なビニル系単量体50重量%以下が使
用され、特に限定されないが具体的には、アクリル酸メ
チル、アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル等
のアクリル酸アルキルエステル、スチレン、アクリロニ
トリルなどが挙げられる。グラフトさせる単量体混合物
は、弾性共重合体100重量部に対し、10〜1000
重量部、好ましくは20〜200重量部が使用され、少
なくとも1段以上で重合することができる。
【0016】本発明中のゴム含有重合体(II)は、通常
の乳化重合で得られる。なお、溶融粘度を本発明限定範
囲とするため、連鎖移動剤を使用する必要がある。連鎖
移動剤は公知のものが使用できるが好ましくはメルカプ
タン類である。連鎖移動剤の量は単量体種類、組成によ
り適宜決める必要がある。
【0017】本発明で使用される熱可塑性重合体(II
I)は、炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル
酸エステル50〜99重量%、アクリル酸エステル1〜
50重量%及びこれらと共重合可能な他のビニル単量体
の少なくとも1種0〜50重量%とからなり、重合体の
還元粘度(重合体0.1gをクロロホルム100mlに
溶解し、25℃で測定)が0.1l/g以下である重合
体である。
【0018】熱可塑性重合体(III)で使用されるメタ
クリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が使用できる
が、メタクリル酸メチルが最も好ましい。アクリル酸エ
ステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル等が使用できる。アクリル酸エス
テルは1〜50重量%の範囲で使用され、好ましくは5
〜40重量%の範囲である。アクリル酸エステルを使用
することにより、溶融粘度が低下し、溶融粘度を本発明
限定範囲とすることが容易となる。共重合可能な他のビ
ニル単量体としては公知の単量体が使用できる。
【0019】熱可塑性重合体(III)の製造方法は、特
に限定されないが、通常の懸濁重合法、乳化重合法、塊
状重合法等の方法で重合できる。なお、溶融粘度を本発
明限定範囲とするため、連鎖移動剤を使用する必要があ
る。連鎖移動剤は公知のものが使用できるが好ましくは
メルカプタン類である。連鎖移動剤の量は単量体種類、
組成により適宜決める必要がある。
【0020】本発明は、こうして得られた熱可塑性重合
体(I)、ゴム含有重合体(II)、熱可塑性重合体(II
I)と、有機または無機系艶消剤からなる樹脂混合物を
フィルム化して得られるラミネート用艶消フィルムであ
る。熱可塑性重合体(I)、ゴム含有重合体(II)、熱
可塑性重合体(III)は、合計100重量部使用し、そ
の混合比率は熱可塑性重合体(I)が0.1〜20重量
部、ゴム含有重合体(II)が5〜99.9重量部、熱可
塑性重合体(III)が0〜94.9重量部である。 本
発明においては、有機または無機系艶消剤を1〜20重
量部使用することが必須である。艶消剤の種類は特に限
定されず公知のものが使用できる。好ましくは、有機系
艶消剤としては粒径1〜20μの架橋構造を有する樹脂
微粒子、及びビニル芳香族モノマー50〜90重量%
と、炭素数1〜13のアルキル基を有するアクリル酸エ
ステルもしくはメタクリル酸エステル10〜50重量%
と、これと共重合可能な他のビニル単量体の少なくとも
1種0〜40重量%と、分子内に2個以上の共重合可能
な二重結合を有するアリル化合物0.5〜5重量%と、
これらと共重合可能な架橋性単量体0〜5重量%からな
る単量体混合物を懸濁重合することによって得られる平
均粒径35〜500μの樹脂微粒子、無機系艶消剤とし
てはマイカ微粒子、またはタルク微粒子である。
【0021】粒径1〜20μの架橋構造を有する樹脂微
粒子はアクリル樹脂系微粒子であり架橋剤で架橋され溶
融しない微粒子であることが好ましい。アクリル樹脂系
微粒子であればフィルムの透明性が良好となり、また溶
融する微粒子を使用すると良好な艶消効果が期待できな
い。
【0022】平均粒径35〜200μの樹脂微粒子にお
いて使用されるビニル芳香族モノマ−としては、例えば
スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ハロ
ゲン化スチレン等が挙げられる。炭素数1〜13のアル
キル基を有するアクリル酸エステルもしくはメタクリル
酸エステルとしては、例えばアクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が
挙げられる。共重合可能なビニル単量体としては公知の
単量体が使用できる。分子内に2個以上の共重合可能な
二重結合を有するアリル化合物としては、例えばアリル
メタクリレ−ト、トリアリルシアヌレ−ト、トリアリル
イソシアヌレ−ト等が挙げられる。その他の架橋性単量
体としては、例えばエチレングリコ−ルジメタクリレ−
ト、プロピレングリコ−ルジアリルエ−テル、ジビニル
ベンゼン等が挙げられる。
【0023】これらの艶消剤は、1〜20重量部、好ま
しくは5〜15重量部使用される。1重量部未満では良
好な艶消性が期待できず、20重量部を超えると成形物
外観を損なう恐れがある。
【0024】本発明における樹脂組成物の溶融粘度は1
80℃、シェアレート6.1sec-1において35000
ポイズ以下であり、好ましくは30000ポイズ以下、
更に好ましくは25000ポイズ以下である。溶融粘度
が35000ポイズを越えるとラミネ−ト後に良好な艶
消性を発現することができない。
【0025】本発明の樹脂組成物は必要に応じて一般の
配合剤、例えば安定剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、耐衝
撃助剤、発泡剤、充填剤、着色剤、紫外線吸収剤等を含
むことができる。
【0026】本発明の樹脂組成物は、フィルム状に成形
される。成形に先立って、各々の所定量をヘンシェルミ
キサ−等を使用し十分に均一に混合し、スクリュ−押出
機等を使用し160〜280℃で溶融混練し、ペレット
状に成形することが好ましい。その後Tダイ法、インフ
レーション法、カレンダー法などにより良好な艶消フィ
ルムを得ることができる。また本発明で得られたフィル
ムは通常のラミネート方法で各種基材樹脂、フィルム等
にラミネートできるが、50〜180℃で熱ラミネ−シ
ョンを行うことが好ましい。
【0027】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明するが、本発明
は実施例により限定されるものではない。なお実施例中
において部数はすべて重量基準である。
【0028】実施例1〜9 a)熱可塑性重合体(I)の製造 反応容器に窒素置換したイオン交換水200部を仕込
み、乳化剤オレイン酸カリ1部、過硫酸カリ0.3部を
仕込んだ。続いてメタクリル酸メチル40部、アクリル
酸n−ブチル10部、n−オクチルメルカプタン0.0
05部を仕込み、窒素雰囲気下65℃にて3時間撹拌し
重合を完結させた。引き続いてメタクリル酸メチル48
部、アクリル酸n−ブチル2部からなる単量体混合物を
2時間にわたり滴下し滴下終了後2時間保持を行い重合
を完結させた。得られたラテックスを0.25%硫酸水
溶液に添加し、重合体を酸析後脱水、水洗、乾燥し、粉
体状で重合体を回収した。得られた共重合体の還元粘度
ηsp/cは0.38l/gであった。
【0029】b)ゴム含有重合体(II)の製造 反応容器に下記のような割合の原料を仕込み、窒素雰囲
気下50℃で4時間撹拌を行いながら重合を完結させ、
弾性体ラテックスを得た。
【0030】 アクリル酸ブチル(BA) 77部 スチレン 22.7部 メタクリル酸アリル 0.3部 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 2.0部 脱イオン水 300部 過硫酸カリ 0.3部 燐酸二ナトリウム12水塩 0.5部 燐酸水素ナトリウム2水塩 0.3部 この弾性体ラテックス100重量部(固形分として)を
反応容器に取り、撹拌しながら充分窒素置換した後、8
0℃に昇温し、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート0.125部、脱イオン水2部からなる水溶液を
添加後、温度を80℃に保ちながらメタクリル酸メチル
60部、n−オクチルメルカプタン0.05部、t−ブ
チルハイドロパーオキサイド0.125部からなる混合
物を2時間にわたり滴下後2時間保持し重合を完結させ
た。
【0031】得られた共重合体ラテックスを3%食塩水
溶液に添加し、塩析後脱水、水洗、洗浄を行い粉体状で
ゴム含有重合体(II)−1を得た。
【0032】c)成形品の製造 上記のごとくして得られた熱可塑性重合体(I)、ゴム
含有重合体(II)、熱可塑性重合体(III)であるメタ
クリル酸メチル/アクリル酸メチル共重合体(メタクリ
ル酸メチル/アクリル酸メチル=75/25、ηsp/c=
0.02l/g)及び各種艶消剤を表1に示す各種割合
でヘンシェルミキサ−で混合した。なお平均粒径35〜
500μの樹脂微粒子としては、メタブレンF−410
(スチレン、ブチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、アリルメタクリレート共重合体(三菱レイヨン社製
塩ビ用艶消剤)を使用した。次いで40mmφのスクリュ
ー型押出機(L/D=26)を用いてシリンダー温度2
00〜260℃、ダイ温度250℃で溶融混練しペレッ
ト化した。なお、得られたペレットの、180℃シェア
レート6.1sec-1 での溶融粘度を表1に示す。
【0033】得られたペレットを除湿乾燥機を用い50
℃で1昼夜乾燥し、Tダイを用いてフィルム成形を行っ
た。得られたフィルムの成形性、光沢度を表1に示す。
なお光沢度はグロスメーター(ムラカミカラーリサーチ
ラボラトリー製 GM−26D型)を用い、60°での
光沢度を測定した。
【0034】d)ラミネート 上記方法にて得られたフィルムをエンボス付きラミネー
トロールを用い、厚み100μの軟質塩ビフィルムと1
50℃、30kg/cm2 の条件で熱ラミネーションを
行った。得られたラミネート後フィルムの光沢度を表1
に示す。
【0035】実施例10〜14 a)ゴム含有重合体(II)の製造 実施例1−bと同様にしてアクリル酸エステルを主成分
とする弾性体ラテックスを得た。この弾性体ラテックス
100重量部(固形分として)にメタクリル酸メチル6
0部、n−オクチルメルカプタン0.05部を使用する
代わりにメタクリル酸メチル60部、アクリル酸メチル
20部、n−オクチルメルカプタン0.8部使用するほ
かは実施例1−bと同様にしてグラフト重合させ、ゴム
含有重合体(II)−2を得た。
【0036】b)成形品の製造 実施例1−aで得られた熱可塑性重合体(I)、ゴム含
有重合体(II)−1及び上記方法で得られたゴム含有重
合体(II)−2、表2に示す各種熱可塑性重合体(II
I)、各種艶消剤を使用して、実施例1と同様にしてフ
ィルムを得、また実施例1と同様にして軟質塩ビフィル
ムにラミネートを行った。ペレット、フィルム、及びラ
ミネート後のフィルムの評価結果を表2に示す。
【0037】比較例1 熱可塑性重合体(I)を使用せずに実施例1と同様に製
膜を行った。結果を表1に示す。本比較例より熱可塑性
重合体(I)を使用しないと良好なフィルムが得られな
いことがわかる。
【0038】比較例2〜3 艶消剤の種類、添加量を表1に示すように変えたほかは
実施例1と同様にしてフィルムを得、また軟質塩ビフィ
ルムにラミネートを行った。結果を、表1に示す。表1
より、艶消剤が1重量部未満であると良好な艶消性が得
られず、艶消剤が20重量部を越えるとフィルム外観を
損なうことがわかる。
【0039】比較例4〜5 熱可塑性重合体(III)として表2に示すものを用いた
ほかは実施例1と同様にしてフィルムを得、また軟質塩
ビフィルムにラミネートを行った。結果を表2に示す。
表2より、ペレットの180℃シェアレート6.1sec
-1 での溶融粘度が35000ポイズを越えるとラミネ
ート後の光沢度が高く、艶消性が不良となることがわか
る。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明の樹脂混合物をフィルム化して得
られる艶消フィルムはラミネ−ト後の艶消性が良好であ
り、艶消が好まれる壁紙、家具、車両等への保護フィル
ムとして好適に使用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示される熱可塑性重合体(I)0.
    1〜20重量部、ゴム含有重合体(II)5〜99.9重
    量部、熱可塑性重合体(III)0〜94.9重量部、有
    機または無機系艶消剤1〜20重量部からなり、(I)
    (II)(III)の合計が100重量部であり、180
    ℃、シェアレート6.1sec-1 での溶融粘度が3500
    0ポイズ以下である樹脂混合物を、フィルム化して得ら
    れるラミネート用艶消フィルム。 (I)熱可塑性重合体 メタクリル酸メチル50〜100重量%と、共重合可能
    な他のビニル単量体の少なくとも1種0〜50重量%と
    からなり、重合体の還元粘度(重合体0.1gをクロロ
    ホルム100mlに溶解し、25℃で測定)が0.1l
    /gを超える熱可塑性重合体 (II)ゴム含有重合体 アクリル酸アルキルエステル50〜99.9重量%、共
    重合可能な他のビニル単量体0〜40重量%及び共重合
    性の架橋性単量体0.1〜10重量%からなる単量体混
    合物を重合して得られる弾性共重合体100重量部の存
    在下にメタクリル酸エステル50〜100重量%と、共
    重合可能な他のビニル単量体0〜50重量%からなる単
    量体またはその混合物10〜1000重量部を重合させ
    ることにより得られるゴム含有重合体 (III)熱可塑性重合体 炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸エステ
    ル50〜99重量%と、アクリル酸エステル1〜50重
    量%及び共重合可能な他のビニル単量体の少なくとも1
    種0〜50重量%とからなり、重合体の還元粘度(重合
    体0.1gをクロロホルム100mlに溶解し、25℃
    で測定)が0.1l/g以下である熱可塑性重合体
  2. 【請求項2】 艶消剤が粒径1〜20μの架橋構造を有
    する樹脂微粒子、マイカ微粒子、またはタルク微粒子で
    ある請求項1に記載のラミネ−ト用艶消フィルム。
  3. 【請求項3】 艶消剤が下記に示されるものである、請
    求項1に記載のラミネート用艶消フィルム。ビニル芳香
    族モノマー50〜90重量%と、炭素数1〜13のアル
    キル基を有するアクリル酸エステルもしくはメタクリル
    酸エステル10〜50重量%、共重合可能な他のビニル
    単量体の少なくとも1種0〜40重量%、分子内に2個
    以上の共重合可能な二重結合を有するアリル化合物0.
    5〜5重量%及びこれらと共重合可能な架橋性単量体0
    〜5重量%からなる単量体混合物を懸濁重合することに
    よって得られる平均粒径35〜500μの樹脂微粒子
  4. 【請求項4】 塩化ビニール系フィルムまたはシートに
    ラミネートされるフィルムである請求項1記載のラミネ
    ート用艶消フィルム。
JP23012692A 1992-08-28 1992-08-28 ラミネート用艶消フィルム Pending JPH0673200A (ja)

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JP23012692A JPH0673200A (ja) 1992-08-28 1992-08-28 ラミネート用艶消フィルム

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JP23012692A JPH0673200A (ja) 1992-08-28 1992-08-28 ラミネート用艶消フィルム

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JP23012692A Pending JPH0673200A (ja) 1992-08-28 1992-08-28 ラミネート用艶消フィルム

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JP (1) JPH0673200A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0763560A4 (en) * 1995-03-28 1999-08-11 Mitsubishi Rayon Co ACRYLIC FILM AND MOLDED ITEMS
EP1249339A1 (en) 2001-03-15 2002-10-16 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Acrylic resin film, method of producing the same, and laminate using the same
CN103703076A (zh) * 2011-05-31 2014-04-02 三菱丽阳株式会社 丙烯酸树脂组合物、其成型体、制膜方法及丙烯酸树脂膜

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