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JPH064665A - 境界抽出方法および装置 - Google Patents

境界抽出方法および装置

Info

Publication number
JPH064665A
JPH064665A JP4157036A JP15703692A JPH064665A JP H064665 A JPH064665 A JP H064665A JP 4157036 A JP4157036 A JP 4157036A JP 15703692 A JP15703692 A JP 15703692A JP H064665 A JPH064665 A JP H064665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
boundary
line segment
extracted
pixels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4157036A
Other languages
English (en)
Inventor
Kingo Ozawa
金吾 小沢
Michihisa Dou
通久 堂
Shinichi Horinouchi
真一 堀ノ内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Keiki Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokimec Inc filed Critical Tokimec Inc
Priority to JP4157036A priority Critical patent/JPH064665A/ja
Publication of JPH064665A publication Critical patent/JPH064665A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】計測環境に関わらず、入力された画像情報から
画像の境界を、高精度に抽出すること。 【構成】TVカメラ1、A/D変換器2、平滑処理路
3、微分処理部4、境界画像作成部5、CPU6、RA
M7、ROM8を有して構成される。 【効果】方向別微分オペレータを作用させ得られた境界
画像からテキスチャ領域内に存在する非線構造境界を除
去する処理を施すことにより、テキスチャ領域を含む画
像に対しても、高精度の境界抽出処理を行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無人搬送車や各種製品
の形状検査装置の視覚センサ部等に応用され、対象物標
の画像情報から、画像中の境界線を抽出し、存在する物
標の形状等を認識する、画像処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像情報から境界線の抽出を行う
場合、画像情報を、あるしきい値で2値化して、その輪
郭部を抽出することが行われている。
【0003】また、一般の各種シーンへの適用法とし
て、画素間の濃度差、すなわち微分を用いて、画像情報
から境界線を抽出することも行われているが、その場合
には、単一の固定しきい値を用いて境界線の抽出を行な
っている。
【0004】これらの方法を使用する場合、計測対象物
と、背景の濃度の差が、十分に大きなこと、例えば、文
書画像のように、背景が白色で、計測対象画像である文
字・図形部が黒色であること等の、良好な計測環境が必
要になる。
【0005】また、これらの問題を解決する方法とし
て、例えば入力した画像情報に対して方向別の微分オペ
レータを作用させ、方向別微分画像を作成し、各方向別
微分画像ごとに微分値のピークをなす画素の中から、微
分値の大きさを条件として境界画素を抽出し、方向別に
抽出された境界画素を統合することにより、入力画像情
報から境界を抽出する方法も発明された。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような、従来技
術では、計測対象物と、背景の濃度の性質が、極端に異
なる計測環境を、全てのシーンに対して、満足させる必
要があるため、従来の画像処理技術は実用的なものでは
なかった。
【0007】また、実世界における様々なシーンにおい
ては、通常、明暗の濃度の細かな変動はあるが、全体と
しては一様に見える、木目、絨毯等のいわゆるテクスチ
ャ領域が存在し、上記の方法ではテクスチャが不要な境
界として抽出されたり、テクスチャ領域の全体の必要な
輪郭を境界として抽出できないという問題点があったす
なわち、テクスチャを含む画像に対する有効な境界抽出
方法は、これまで存在しなかった。
【0008】そこで、本発明は、上記問題を解決すべ
く、テクスチャを含む画像に対しても有効な境界抽出を
実現し、実世界における様々なシーンを対象として、高
精度に画像情報から境界を抽出する、新たな手法を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め以下の手段が、考えられる。
【0010】測定対象物の画像情報を入力し、該画像情
報に方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像
を作成し、各方向別微分画像に対して、該微分方向にお
ける微分値のピークを示す画素を調べ、該画素における
微分値が、ある設定されたしきい値より大きな場合に、
前記ピーク値を示す画素を境界画素として抽出し、方向
別に抽出された境界画素を作成し、ある1方向における
微分処理により抽出された境界画素であって、他のいず
れかの方向においても境界画素として抽出された画素を
注目する画素とし、前記ある1方向における微分値が、
他のいずれかの方向における微分値より小さな場合、該
注目画素を除き、隣接する境界画素から構成される画素
ブロックを一または二以上抽出し、各画素ブロックごと
に、前記ある1方向と垂直な軸に境界画素を斜影したと
きの画素数が所定値より大きな画素ブロックを線分とし
て抽出し、方向別に抽出された境界画素から、前記線分
を除く処理を、各方向について行ない、かかる処理によ
り得られた各方向における画像を統合して1つの画像を
作成し、該統合画像の各画素ごとに、注目する画素を中
心とする所定の領域において、線分を構成しない境界画
素である非線分境界画素の数を調べ、該非線分境界画素
数が所定値より大きなとき、かかる注目画素を高密度非
線分境界画素として抽出し、方向別に抽出された境界画
素から、該高密度非線分境界画素を除き、前記線分を加
えたものを統合する方法である。
【0011】また、測定対象物の画像情報を入力し、該
画像情報に方向別微分オペレータを作用させ、方向別微
分画像を作成し、各方向別微分画像に対して、該微分方
向における微分値のピークを示す画素を調べ、該画素に
おける微分値が、ある設定されたしきい値より大きな場
合に、前記ピーク値を示す画素を境界画素として抽出
し、方向別に抽出された境界画素を作成し、ある1方向
における微分処理により抽出された境界画素であって、
他のいずれかの方向においても境界画素として抽出され
た画素を注目する画素とし、前記ある1方向における微
分値が、他のいずれかの方向における微分値より小さな
場合、該注目画素を除き、隣接する境界画素から構成さ
れる画素ブロックを一または二以上抽出し、各画素ブロ
ックごとに、前記ある1方向と垂直な軸に境界画素を斜
影したときの画素数が所定値より大きな画素ブロックを
線分として抽出し、方向別に抽出された境界画素から、
前記線分を除く処理を、各方向について行ない、かかる
処理により得られた各方向における画像を統合して1つ
の画像を作成し、該統合画像に対して、所定回数の膨張
処理を施した後、所定回数の収縮処理を施し、再度所定
回数の膨張処理を施したときの非線分境界画素を高密度
非線分境界画素として抽出し、方向別に抽出された境界
画素から、該高密度非線分境界画素を除き、前記線分を
加えたものを統合する方法も考えられる。
【0012】また、測定対象物の画像情報を入力し、該
画像情報に方向別微分オペレータを作用させ、方向別微
分画像を作成し、各方向別微分画像に対して、該微分方
向における微分値のピークを示す画素を調べ、該画素に
おける微分値が、ある設定されたしきい値より大きな場
合に、前記ピーク値を示す画素を境界画素として抽出
し、方向別に抽出された境界画素を作成し、ある1方向
における微分処理により抽出された境界画素であって、
他のいずれかの方向においても境界画素として抽出され
た画素を注目する画素とし、前記ある1方向における微
分値が、他のいずれかの方向における微分値より小さな
場合、該画素が微分方向と垂直な方向における端点とな
る注目画素を除き、隣接する境界画素から構成される画
素ブロックを一または二以上抽出し、各画素ブロックご
とに、前記ある1方向と垂直な軸に境界画素を斜影した
ときの画素数が所定値より大きな画素ブロックを線分と
して抽出し、方向別に抽出された境界画素から、前記線
分を除く処理を、各方向について行ない、かかる処理に
より得られた各方向における画像を統合して1つの画像
を作成し、該統合画像の各画素ごとに、注目する画素を
中心とする所定の領域において、線分を構成しない境界
画素である非線分境界画素の数を調べ、該非線分境界画
素数が所定値より大きなとき、かかる注目画素を高密度
非線分境界画素として抽出し、方向別に抽出された境界
画素から、該高密度非線分境界画素を除き、前記線分を
加えたものを統合する方法も考えられる。
【0013】また、測定対象物の画像情報を入力し、該
画像情報に方向別微分オペレータを作用させ、方向別微
分画像を作成し、各方向別微分画像に対して、該微分方
向における微分値のピークを示す画素を調べ、該画素に
おける微分値が、ある設定されたしきい値より大きな場
合に、前記ピーク値を示す画素を境界画素として抽出
し、方向別に抽出された境界画素を作成し、ある1方向
における微分処理により抽出された境界画素であって、
他のいずれかの方向においても境界画素として抽出され
た画素を注目する画素とし、前記ある1方向における微
分値が、他のいずれかの方向における微分値より小さな
場合、該画素が微分方向と垂直な方向における端点とな
る注目画素を除き、隣接する境界画素から構成される画
素ブロックを一または二以上抽出し、各画素ブロックご
とに、前記ある1方向と垂直な軸に境界画素を斜影した
ときの画素数が所定値より大きな画素ブロックを線分と
して抽出し、方向別に抽出された境界画素から、前記線
分を除く処理を、各方向について行ない、かかる処理に
より得られた各方向における画像を統合して1つの画像
を作成し、該統合画像に対して、所定回数の膨張処理を
施した後、所定回数の収縮処理を施し、再度所定回数の
膨張処理を施したときの非線分境界画素を高密度非線分
境界画素として抽出し、方向別に抽出された境界画素か
ら、該高密度非線分境界画素を除き、前記線分を加えた
ものを統合する方法でも良い。 さらに上記4方法にお
いて、方向別に抽出された境界画素から、該高密度非線
分境界画素を除き、前記線分を加えたものを統合する処
理する前に、方向別に抽出された境界画素と線分からな
る画像を、ある方向から走査し、線分には属さないが境
界画素である画素に注目し、該注目画素に隣接する領域
を構成する画素を調べ、該注目画素が線分に連結してい
る場合には、該注目画素を線分に追加する処理を、線分
には属さないが境界画素である画素すべてについて行な
った後、逆の方向から再度、同じ画像を走査し、線分に
は属さないが境界画素である画素に注目し、該注目画素
に隣接する領域を構成する画素を調べ、該注目画素が線
分に連結している場合には、該注目画素を線分に追加す
る処理を、線分には属さないが境界画素である画素すべ
てについて行う処理を追加した方法も考えられる。
【0014】さらに、上記方法を実現する手段として、
以下に示すものが考えられる。
【0015】測定対象物の画像情報を入力する手段と、
方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像を作
成する微分処理手段と、各方向別微分画像に対して、該
微分方向における微分値のピークを示す画素を調べる手
段と、該画素における微分値が、ある設定されたしきい
値より大きな場合に、前記ピーク値を示す画素を境界画
素として抽出し、方向別に抽出された境界画素を統合す
る手段とからなる境界抽出装置であって、ある1方向に
おける微分処理により抽出された境界画素であって、他
のいずれかの方向においても境界画素として抽出された
画素を注目する画素とし、前記ある1方向における微分
値が、他のいずれかの方向における微分値より小さな場
合、該注目画素を除き、隣接する境界画素から構成され
る画素ブロックを一または2以上抽出する手段と、各画
素ブロックごとに、前記ある1方向と垂直な軸に境界画
素を斜影したときの画素数が所定値より大きな画素ブロ
ックを線分として抽出する手段と、方向別に抽出された
境界画素から、前記線分を除く処理を、各方向について
行ない、かかる処理により得られた各方向における画像
を統合して1つの画像を作成する手段と、少なくとも該
統合画像の各画素ごとに、注目する画素を中心とする所
定の領域において、線分を構成しない境界画素である非
線分境界画素の数を調べ、該非線分境界画素数が所定値
より大きなとき、かかる注目画素を高密度非線分境界画
素として抽出する手段、あるいは、該画像に対して、所
定回数の膨張処理を施した後、所定回数の収縮処理を施
し、再度所定回数の膨張処理を施したときの非線分境界
画素を高密度非線分境界画素として抽出する手段のうち
一つの手段と、方向別に抽出された境界画素から、該高
密度非線分境界画素を除き、前記線分を加えたものを統
合する手段を備えた手段である。
【0016】また、測定対象物の画像情報を入力する手
段と、方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画
像を作成する微分処理手段と、各方向別微分画像に対し
て、該微分方向における微分値のピークを示す画素を調
べる手段と、該画素における微分値が、ある設定された
しきい値より大きな場合に、前記ピーク値を示す画素を
境界画素として抽出し、方向別に抽出された境界画素を
統合する手段とからなる境界抽出装置であって、ある1
方向における微分処理により抽出された境界画素であっ
て、他のいずれかの方向においても境界画素として抽出
された画素を注目する画素とし、前記ある1方向におけ
る微分値が、他のいずれかの方向における微分値より小
さな場合、該画素が微分方向と垂直な方向における端点
となる注目画素を除き、隣接する境界画素から構成され
る画素ブロックを一または2以上抽出する手段と、各画
素ブロックごとに、前記ある1方向と垂直な軸に境界画
素を斜影したときの画素数が所定値より大きな画素ブロ
ックを線分として抽出する手段と、方向別に抽出された
境界画素から、前記線分を除く処理を、各方向について
行ない、かかる処理により得られた各方向における画像
を統合して1つの画像を作成する手段と、少なくとも該
統合画像の各画素ごとに、注目する画素を中心とする所
定の領域において、線分を構成しない境界画素である非
線分境界画素の数を調べ、該非線分境界画素数が所定値
より大きなとき、かかる注目画素を高密度非線分境界画
素として抽出する手段、あるいは、該画像に対して、所
定回数の膨張処理を施した後、所定回数の収縮処理を施
し、再度所定回数の膨張処理を施したときの非線分境界
画素を高密度非線分境界画素として抽出する手段のうち
一つの手段と、方向別に抽出された境界画素から、該高
密度非線分境界画素を除き、前記線分を加えたものを統
合する手段を備えた手段でも良い。
【0017】また、上記2手段において、方向別に抽出
された境界画素と線分からなる画像を、ある方向から走
査し、線分には属さないが境界画素である画素に注目
し、該注目画素に隣接する領域を構成する画素を調べ、
該注目画素が線分に連結している場合には、該注目画素
を線分に追加する処理を、線分には属さないが境界画素
である画素すべてについて行なった後、逆の方向から再
度、同じ画像を走査し、線分には属さないが境界画素で
ある画素に注目し、該注目画素に隣接する領域を構成す
る画素を調べ、該注目画素が線分に連結している場合に
は、該注目画素を線分に追加する処理を、線分には属さ
ないが境界画素である画素すべてについて行う手段を備
えた構成にしても良い。
【0018】さらには、以下に示す手段も考えられる。
【0019】測定対象物の画像情報を入力する手段と、
方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像を作
成する微分処理手段と、各方向別微分画像に対して、該
微分方向における微分値のピークを示す画素を調べる手
段と、該画素における微分値が、ある設定されたしきい
値より大きな場合に、前記ピーク値を示す画素を境界画
素として抽出し、方向別に抽出された境界画素を統合す
る手段とからなる境界抽出装置であって、ある1方向に
おける微分処理により抽出された境界画素であって、他
のいずれかの方向においても境界画素として抽出された
画素を注目する画素とし、前記ある1方向における微分
値が、他のいずれかの方向における微分値より小さな場
合、該注目画素を除き、隣接する境界画素から構成され
る画素ブロックを一または2以上抽出する手段、あるい
は、ある1方向における微分処理により抽出された境界
画素であって、他のいずれかの方向においても境界画素
として抽出された画素を注目する画素とし、前記ある1
方向における微分値が、他のいずれかの方向における微
分値より小さな場合、該画素が微分方向と垂直な方向に
おける端点となる注目画素を除き、隣接する境界画素か
ら構成される画素ブロックを一または2以上抽出する手
段の2つの手段のうち1つを選択する第一の選択手段
と、各画素ブロックごとに、前記ある1方向と垂直な軸
に境界画素を斜影したときの画素数が所定値より大きな
画素ブロックを線分として抽出する手段と、方向別に抽
出された境界画素から、前記線分を除く処理を、各方向
について行ない、かかる処理により得られた各方向にお
ける画像を統合して1つの画像を作成する手段と、該統
合画像の各画素ごとに、注目する画素を中心とする所定
の領域において、線分を構成しない境界画素である非線
分境界画素の数を調べ、該非線分境界画素数が所定値よ
り大きなとき、かかる注目画素を高密度非線分境界画素
として抽出する手段、あるいは、該画像に対して、所定
回数の膨張処理を施した後、所定回数の収縮処理を施
し、再度所定回数の膨張処理を施したときの非線分境界
画素を高密度非線分境界画素として抽出する手段の2つ
の手段のうち一つを選択する第二の選択手段と、方向別
に抽出された境界画素と線分からなる画像を、ある方向
から走査し、線分には属さないが境界画素である画素に
注目し、該注目画素に隣接する領域を構成する画素を調
べ、該注目画素が線分に連結している場合には、該注目
画素を線分に追加する処理を、線分には属さないが境界
画素である画素すべてについて行なった後、逆の方向か
ら再度、同じ画像を走査し、線分には属さないが境界画
素である画素に注目し、該注目画素に隣接する領域を構
成する画素を調べ、該注目画素が線分に連結している場
合には、該注目画素を線分に追加する処理を、線分には
属さないが境界画素である画素すべてについて行う手段
を選択できる第三の選択手段と、方向別に抽出された境
界画素から、該高密度非線分境界画素を除き、前記線分
を加えたものを統合する手段を備えた構成も考えられ
る。
【0020】
【作用】まず、微分処理による境界画素の抽出および境
界画像の作成について説明する。 始めに、テレビカメ
ラ等の画像情報入力手段にて、測定対象物の画像情報を
入力し、例えばアナログ・デジタル変換を行なう。次
に、得られたデジタル画像において、例えば、縦、横、
斜め右上がり、斜め右上がりの4方向の方向別微分オペ
レータを作用させ、4方向の方向別微分画像を作成す
る。なお微分方向は、4方向に限られるものではない。
【0021】ここで、各方向別微分画像を構成する境界
画素の検出方法としては、以下に示すものがある。各方
向別微分画像に対して、該方向における微分値がピーク
を示す画素を抽出し、該画素における微分値が、ある設
定されたしきい値より大きなものを、境界画素とする方
法等が考えられる。さて、このように得られた境界画像
から、所定の長さと方向性を有する線構造である「線
分」を抽出する。「線分」を抽出するには、同一の方向
性を有して隣接して構成される境界画素の集合である
「画素ブロック」をまず抽出する。この際、複数の方向
にて境界画素として抽出されている画素に対し、次の2
つの条件を設定することにより、同一方向の画素から構
成される「画素ブロック」を正確に検出することができ
る。
【0022】第一の条件は、複数の方向にて境界画素と
して抽出された画素においては、微分値が、一番大きな
微分方向に対応する方向の境界画像(例えば、横微分な
ら縦方向)の構成要素として採用することであり、第二
の条件は、複数の方向にて境界画素として抽出された画
素においては、ある一方向における微分値が、他のいず
れかの方向における微分値より小さな場合、該画素を、
前記ある一方向と垂直な方向における端点としないこと
である。第一の条件の方が、第二の条件より、方向の同
一性に関し、厳しい条件となっている。
【0023】次に画素ブロックごとに、微分方向と垂直
な軸に画素ブロックを斜影したときの画素数が、予め設
定されている所定値より大きな場合、かかる画素ブロッ
クを線分として抽出する。
【0024】すなわち、ある方向に所定の長さを有する
境界画素のかたまりを線分とするわけである。
【0025】そして、方向別に抽出された境界画素か
ら、前記線分を除いて4方向の微分画像を統合した画像
を作成する。
【0026】かかる画像は方向別に抽出された画像から
線分を除いたものであるので、いわゆる非線構造境界画
像となる。
【0027】さて、かかる非線構造境界画像に対して、
該画像を構成する各画素が、テクスチャ領域に属するか
否かを判断する。
【0028】ここでテクスチャ領域は、線分を構成しな
い境界である、いわゆる非線構造境界の密度の大きな領
域であることに注目し、以下の処理を行なう。
【0029】まず第一の方法として、非線構造境界画像
のある画素に注目し、注目画素を中心とする所定領域内
に存在する、線分を構成しない境界画素である非線分境
界画素の数を調べ、該画素数が所定値より大きなとき、
前記注目画素を高密度非線分境界画素とし、これをテク
スチャ領域に属する画素と判断する方法である。
【0030】第二の方法としては、非線構造境界画像に
対して、所定回数の膨張処理を行なった後、所定回数の
収縮処理を行ない、再度、所定回数の膨張処理を行なっ
た後の非線分境界画素を高密度非線分境界画素とし、こ
れをテクスチャ領域に属する画素と判断する方法であ
る。
【0031】最後に、方向別に抽出された境界画像か
ら、前記高密度非線分境界画素を除き、さらに前記線分
を加え、4方向の境界画像を統合する。
【0032】また、方向別に抽出された境界画像から、
前記高非線分境界画素を除き、さらに前記線分を加え、
4方向の境界画像を統合する前に、必要な境界をより高
精度に抽出するため、以下の処理を行なっても良い。
【0033】すなわち、方向別に抽出された境界画素と
線分からなる画像を、ある方向から走査し、線分には属
さないが境界画素である画素に注目し、該注目画素に隣
接する領域を構成する画素を調べ、該注目画素が線分に
連結している場合には、該注目画素を線分に追加する処
理を、線分には属さないが境界画素である画素すべてに
ついて行なった後、逆の方向から再度、同じ画像を走査
し、線分には属さないが境界画素である画素に注目し、
該注目画素に隣接する領域を構成する画素を調べ、該注
目画素が線分に連結している場合には、該注目画素を線
分に追加する処理を、線分には属さないが境界画素であ
る画素すべてについて行なう処理である。 このよう
に、上記一連の処理により、テクスチャを含む画像に対
する有効な境界抽出方法を提供することが可能となる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。図1に、本発明の一実施例の構成図を示す。本
実施例は、TVカメラ1、A/D変換器2、平滑処理部
3、微分処理部4、境界画像作成部5、CPU6、RA
M7、ROM8を有して構成される。
【0035】TVカメラ1は、測定対象物の画像情報で
ある輝度情報を、収集する手段である。本実施例では、
TVカメラのNTSC信号を画像情報として利用してい
るが、超音波、電波等の反射強度情報を画像情報として
用いても良い。A/D変換器2は、アナログ信号をデジ
タル信号へ変換する回路である。平滑処理部3は、画像
からの特徴抽出の容易化を図るため、画像に含まれる各
種の雑音を除去する手段であり、例えば各種TTLロジ
ック等の電子デバイスで構成される。
【0036】微分処理部4は、画像からの境界抽出の容
易化を図るため、輝度情報の差分を計算する手段であ
り、例えば、各種TTLロジック等の電子デバイスで構
成される。
【0037】境界画像作成部5は、微分処理部4で得ら
れた方向別微分画像から、その微分方向において、微分
値がピークを示す画素を抽出し、該画素における微分値
が、予め設定されたあるしきい値より大きなものを境界
画素として、境界画像を作成する手段であり、例えば各
種TTLロジック、クロック回路、ディレイ回路等の電
子デバイスで構成される。
【0038】なお、本実施例においては、縦方向、横方
向、斜め右上がり方向、斜め右下がり方向の4方向の微
分画像から、各々の方向の境界画像を作成するため、そ
れぞれの方向に対応して、4つの境界画像作成部5を有
している。
【0039】なお、本実施例では4方向の微分を考えて
いるが、微分方向は、これに限られるものではない。
【0040】CPU6は、以下で説明する画素ブロック
の抽出、線分の抽出、方向別の境界画素の統合、高密度
非線分境界画素の抽出、膨張および収縮処理、線分の拡
張処理、高密度非線分境界画素の除去および線分の追加
等の一連の処理を行なう手段であり、例えば半導体マイ
クロプロセッサ等にて実現される。
【0041】RAM7は、CPU6にて処理された各種
画像処理データ等を一時的に格納しておく手段であり、
例えば半導体素子にて実現される。
【0042】ROM8は、CPU6にて処理される一連
のプログラムを格納しておく手段であり、例えば半導体
素子にて実現される。
【0043】なお、図示はしないが、例えばCPU6
は、インターフェイス回路等を介して、VRAM、表示
装置等に接続されており、表示装置に画像処理結果が出
力される構成としても良い。この際、表示装置として
は、例えばCRT、液晶ディスプレイ、ELディスプレ
イ等が考えられる。
【0044】全体の処理のフローを示す工程図を図5に
示す。
【0045】以下、図1から図4を参照して、まず、方
向別の境界画像を作成するまでの処理を説明する。始め
に、TVカメラ1にて、測定対象物の輝度情報の読み込
みを行う。画像情報としては、例えば、TVカメラから
出力されるNTSC信号を利用する。
【0046】次に、A/D変換器2にて、アナログで出
力されるNTSC信号を、デジタル信号に変換する。次
に、平滑処理部3では、得られたデジタル信号をもと
に、画像の平滑化処理を行う。ここで、平滑化処理と
は、画像からの特徴抽出の容易化を図るため、画像に含
まれる各種の雑音を、除去する処理である。図2を参照
して、平滑化処理の一例を説明する。今、3×3のマト
リクスを考え、注目する画素点の値をPとし、Pの周囲
の画素点の値を、図2のように、A0、A1、A2、A
3、A4、A5、A6、A7とする。ここで、次式1で
与えられるPを、注目する画素点での平滑化処理値とす
る。
【0047】 P=(A0+A1+A2+A3+A4+A5+A6+A7)/8 (式1) 平滑処理部3は、この平滑化処理を、全ての画素点を注
目点として行う。
【0048】次に、微分処理部4では、平滑化処理され
た画素をもとに、画像の微分処理を行う。ここで、微分
処理とは、境界抽出の容易化を図るため、画像に施す演
算処理である。図3を参照して、微分処理の一例を説明
する。
【0049】いま、5×5のマトリクスを考え、注目す
る画素点の値をPとし、Pの周囲の一部の画素点の値
を、図3(a)に示すように、P0、P1、P2、P
3、P4、P5、P6、P7とする。また、微分処理を
行なうための「重みマトリクス」も5×5のマトリクス
とし、微分処理に必要な画素点における値を、図3
(a)に示すように、A0、A1、A2、A3、A4、
A5、A6、A7とする。ここで、次式2で与えられる
Pを、注目する画素点での微分値とする。
【0050】 P=P0×A0+P1×A1+P2×A2+P3×A3+P4×A4 +P5×A5+P6×A6+P7×A7 (式2) A0、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7の具
体的な値は、縦方向、横方向、斜め右上がり方向、斜め
右下がり方向の各方向ごとに、図3(b)に示すように
決められている。例えば、横方向の微分処理の場合、A
0=0、A1=−1、A2=−2、A3=−1、A4=
0、A5=1、A6=2、A7=1であるので、式2よ
り、注目点における微分値Pは、次式3で表せる。
【0051】 P=P0×0+P1×(−1)+P2×(−2)+P3×(−1)+P4×0 +P5×1+P6×2+P7×1 従って、P=−P1−2×P2−P3+P5+2×P6+P7 (式3) 本微分処理は、全ての画素点に対して行なわれる。同様
な処理によって縦方向、斜め右上がり方向、斜め右下が
り方向における微分処理を行なうことができる。次に、
作成された微分画像から、該微分方向における微分値の
ピークを示す画素を抽出し、該方向の境界画像を作成す
る。本処理は、境界画像作成部5により実行されるが、
これを図4を参照して説明する。横方向微分画像を例に
とり説明するが、他の3方向の微分画像に対しても、全
く同様な処理が行なわれる。前記のように、微分処理部
4にて、横方向に微分処理された画像においては式3に
より、各々の画素に対する微分値が求められる。ところ
で、微分値がピークを示すということは、輝度情報の変
化が極大になることを意味するものであり、このピーク
値を示す点が、境界上の点である可能性は極めて高い。
そこで、微分値の変化を調べて、微分値がピークを示す
画素(以下、単に「ピーク画素」と称することがある)
を検出する。ある注目した画素点Pが、ピーク画素であ
るためには、図4に示すように、P0、P、P1を設定
すると、次式4を満たすことが、条件となる。
【0052】 P>P0 かつ P>P1 (式4) ところで、微分値自体が小さくとも、式4を満たせば、
ピーク画素となるが、微分値が小さいことは、輝度情報
の変化が小さいことを意味し、該ピーク画素が、境界上
の画素点である可能性は小さくなる。そこで、求められ
たピーク画素での微分値を、ある設定されたしきい値と
比較して、前記微分値が、該しきい値よりも大きなと
き、前記ピーク画素を、境界画素とみなして、境界画像
を作成する。また、ピーク画素でない画素は、境界画素
ではないので、入力された画像を構成する全ての画素
は、境界画素と非境界画素に区別され、結局、境界画素
と非境界画素とに2値化された画像が得られる。上記の
一連の処理により、4方向の境界画像を作成することが
でき、図5におけるステップ10からステップ40まで
の処理が行なわれたことになる次にステップ50におけ
る、画素ブロック抽出について説明する。
【0053】ここで「画素ブロック」とは、連結してい
る同一方向の境界画素のかたまりのことを称し、具体的
には、いわゆるラベリング処理を施す。
【0054】本発明においては画素ブロックを抽出する
方法として2方法が考えられており、まず第一の方法に
ついてのべる。
【0055】第一の方法では、まず、ある一方向の微分
処理により境界画素を抽出して作成した方向別境界画像
において、境界画素のうち、他のいずれかの方向におい
ても境界画素として抽出され、かつ、前記ある1方向に
おける微分値が、他のいずれかの方向における微分値よ
り小さいものを除き、残りの境界画素を対象として、い
わゆるラベリング処理を行い画素ブロックを抽出する方
法である。
【0056】ここで、一般に「ラベリング処理」とは、
得られた画像中に複数の図形が存在するときに、図形ご
とに、異なるラベル値を付加する処理である。ラベリン
グ処理は、通常、仮ラベリング処理、テーブル操作処
理、本ラベリング処理の3段階の処理で行われる。
【0057】なお、ラベリング処理手段は、例えばラベ
リング処理用CPU、仮ラベリング処理用RAM、テー
ブル操作処理用RAM、本ラベリング処理用RAM等を
有して構成されるが、本実施例においては、CPU6
は、ラベリング処理用CPUを含み、RAM7は、仮ラ
ベリング処理用RAM、テーブル操作処理用RAM、お
よび本ラベリング処理用RAM等を含んで構成されてい
るものとし、さらにラベリング処理のための処理プログ
ラムは、ROM8に記憶されている。
【0058】以下、ラベリング処理について簡単に説明
する。まず、入力画像をラスタ走査し、ラベルが割り当
てられていない対象画素に、順次、未使用のラベルをつ
けていく処理を、最終走査画素まで行う(仮ラベリング
処理と称する)。
【0059】この際、違うラベルを付けた画素が連結し
ていることが、判明すればラベル連結情報を作成してお
く。
【0060】違うラベルを付けた画素が、連結している
か否かは、例えば注目する画素の8近傍に、他のラベル
が付けられた画素が、存在するか否かによって判断され
る。
【0061】次に、ラベル連結情報をもとにラベル値修
正テーブルを作成する(テーブル操作処理と称する)。
【0062】最後に、ラベル値修正テーブルを用いて、
仮ラベリング画像から、本ラベリング画像を作成する
(本ラベリング処理と称する)。
【0063】なお、ラベリング処理方法の詳細について
は、例えば「コンピュータ画像処理入門」(総研出版
(株):田村秀行監修)に、さらに詳しく記載されてい
る。
【0064】本方法によって、画素ブロックの配置にお
ける方向性を厳密に判断することが可能となる。
【0065】例えば、図6における画素Aにおいては、
横方向微分および斜め右下がり方向微分画像においても
境界画素と判断されるが、横方向の微分値が他の方向に
おける微分値より大きな場合においては、横方向微分に
より得られる縦方向の画素ブロックとして取り扱うこと
にするものである。ここで、斜線で示された画素は、境
界画素を示す。
【0066】もっとも、ある1方向における微分処理に
より抽出された境界画素であって、他のいずれかの方向
においても境界画素として抽出され、かつ、他のいずれ
かの方向における微分値が、前記ある1方向における微
分値より大きな画素であっても、前記ある一方向におけ
る微分値が所定値以上の画素は、除かずに画素ブロック
を抽出する方法も考えられえる。
【0067】次に、画素ブロックを抽出する第二の方法
について説明する。
【0068】本方法は、ある1方向における微分処理に
より境界画素を抽出して作成した方向別境界画像におい
て、境界画素のうち、他のいずれかの方向においても境
界画素として抽出され、かつ、前記ある1方向における
微分値が、他のいずれかの方向における微分値より小さ
い画素が微分方向と垂直な方向における端点とならない
ことを条件とする判断をしながら、境界画素に対して、
ラベリング処理を行ない、画素ブロックを抽出する方法
であり、端点に対する制約条件付きで、連結している画
素ブロックを求める方法である。
【0069】例えば、図7(a)、(b)における画素
B、Cにおいては、横方向微分、および、斜め右下がり
方向微分画像においても境界画素と判断されるが、横方
向の微分画像を考えたとき画素Cは、端点になってもよ
いが、画素Bは端点になるの避けながら画素ブロックを
抽出するものである。ここで、斜線で示された画素は、
境界画素を示す。具体的には、以下の処理が行なわれ
る。なおラベリング処理自体については、重複記載をさ
けるため詳細な説明は省略する。
【0070】縦方向の境界画素を例にとり説明する(微
分方向は横方向)。まず、与えられた境界画像を例え
ば、下から順に左から右に走査していく(図8参照)。
境界画素のうち、他の微分方向においても境界画素とし
て抽出され、かつその方向における微分値が、注目して
いる微分方向(横方向)における微分値より大きい画素
ではない画素、および、他の方向においても境界画素と
して抽出され、かつその方向における微分値が、注目し
ている微分方向における微分値より大きい画素で、既に
走査された右下、下、左下、左の4画素中に黒画素(デ
ジタル2値化画像において「1」を示す画素である)が
存在するものを、黒画素とする。
【0071】次に、前記与えられた境界画像を例えば、
上から順に左から右に走査していく(図8参照)。黒画
素のうち、他の方向で境界画素として抽出され、かつそ
の方向における微分値の方が、注目している微分方向
(横方向)における微分値より大きい画素ではない画素
および、他の方向においても境界画素として抽出され、
かつその方向における微分値が、注目している微分方向
における微分値より大きな画素で、既に走査された右
上、上、左上、左の4画素中にラベル付けされた画素が
存在するものを対象に、ラベリング処理を行なう。ラベ
リング処理自体は、上記第一の方法にて説明したものと
同じ処理で良い。
【0072】以上の処理により、縦方向における端点
が、他の方向においても境界画素として抽出され、かつ
その方向における微分値の方が、注目方向における微分
値より大きい画素とならない画素ブロックを抽出するこ
とができる。
【0073】また第二の方法において、ある1方向にお
ける微分処理により抽出された境界画素であって、他の
いずれかの方向においても境界画素として抽出され、か
つ、前記ある1方向における微分値が、他のいずれかの
方向における微分値より小さな画素が微分方向と垂直な
方向における端点とならないことを条件とする判断をし
ながらも、前記ある一方向における微分値が所定値以上
の画素は、端点となることを許して画素ブロックを抽出
する方法も考えられえる。
【0074】もちろん上記処理を、上からの走査により
行なっても、各走査は右から左でも良い。
【0075】上記処理は、横方向微分による境界画像に
ついて説明したが、縦方向、斜め右上がり方向、斜め右
下がり方向についても、全く同様な処理にて画素ブロッ
クが抽出される。
【0076】次に、方向別に求められた各画素ブロック
に微分方向と垂直な軸に斜影したときの画素数が所定値
より大きなブロックを「線分」として抽出する処理を行
なう(ステップ60)。 本処理の一例を図9に示す。
本処理例は、横方向微分画像に対して、線分を抽出した
結果例である。斜線でハッチされた画素は、画素ブロッ
クを構成する。微分方向と垂直な軸(縦軸)に斜影した
ときの画素数は、4画素となっている。 例えば、線分
か否かを、判断する画素数のしきい値が、予め3画素と
設定されている場合、図9に示す画素ブロックから縦方
向の線分が抽出されることになる。 次に、ステップ7
0での非線構造境界画像作成を行なう。本処理は、方向
別の微分画像から、ステップ60にて抽出した線分を取
り除き、4方向の画像を統合した画像を作成する処理で
ある。なお本処理により線分を取り除いた画像は、非線
構造境界画像と称す。
【0077】次に、ステップ80にて高密度非線分境界
画素を抽出する。本処理には2つの方法が考えられ、以
下これについて述べる。第一の方法は、ステップ70に
て作成された非線構造境界画像を構成する各画素ごと
に、注目画素に近接する所定領域内に、非線分境界画素
の数を調べ、該画素数が所定値より大きなとき、前記注
目画素を高密度非線分境界画素とする方法である。
【0078】ここで、非線分境界画素とは、境界を構成
する画素のうち、ステップ60において線分を構成する
と判断された画素を除く画素である。
【0079】なお、このような、注目画素に近接する領
域における非線分境界画素の画素数による判定法におい
ては、いわゆるテクスチャ領域の境界部において、その
周辺部の画素まで高非線分境界密度画素(すなわちテク
スチャ領域)と判定される可能性があるため、高密度非
線分境界画素に対して、後述する収縮処理を所定回数行
なっておくことも考えられる。
【0080】第二の方法は、いわゆる膨張、収縮処理を
利用した処理である。本処理を説明する前に、画像処理
における膨張、収縮処理について説明する。
【0081】膨張、収縮処理は、基本的な画像処理手法
で、この2つの処理を組み合わせることにより、穴埋
め、スムージング等の処理を行うことができる。
【0082】処理の概要を図10に示す。
【0083】膨張処理は、図10に示すA0、A1、A
2、A3、A4、A5、A6、A7のうち、少なくとも
一つが黒画素ならば、注目する画素点Pを黒画素とする
処理である。
【0084】収縮処理は、図10に示すA0、A1、A
2、A3、A4、A5、A6、A7のうち、少なくとも
一つが黒画素でないならば、注目する画素点Pは黒画素
でないとする処理である。
【0085】さて膨張、収縮処理を用いて、テクスチャ
領域を判定する方法について図11を参照して説明す
る。膨張、収縮、および再度の膨張の回数を、それぞれ
a,b,cとする。
【0086】aは、テクスチャを構成する非線分境界画
素が構成する境界同士がすべて結合し、2次元の領域と
なるのに必要な膨張処理の回数である。ここで形成され
る2次元の領域は、テキスチャ領域を膨張させたもので
ある。
【0087】さらに、テキスチャ領域以外でも線構造を
有していないと判断される境界が存在するため、これを
膨張処理することにより小さな領域が形成される(A
部)。bは、この非テキスチャ領域に形成された、小さ
な領域を消去するのに必要な収縮処理の回数である(一
般に、b>aとなる)。
【0088】b回の収縮処理により、テクスチャ領域に
対応する領域は、結果的にテクスチャ領域を収縮させて
しまうため、再度c回の膨張処理により、適正な大きさ
へ戻す。一般的には、c=b−aであるが、実際には、
かかる値より小さくとも良く、c=0すなわち、膨張処
理を行なわないことも考えられる。
【0089】以上の処理によって、非線分境界画素の密
度の高い領域であるテキスチャ領域が抽出される。
【0090】次にステップ90では、いわゆる拡張処理
を行なう。但し本処理を行なわずにステップ100へと
ブランチしてもよい。
【0091】本処理は、CPU6、ROM8、RAM7
を用いて行なわれる。
【0092】いわゆる拡張処理は、確実に線分を抽出す
るための処理であり、具体的には以下のように行なわれ
る。
【0093】まず、方向別に抽出された境界画素と線分
からなる画像を、ある方向から走査し、線分には属さな
いが境界画素である画素に注目し、該注目画素に隣接す
る領域を構成する画素を調べ、該注目画素が線分に連結
している場合には、該注目画素を線分に追加する処理
を、線分には属さないが境界画素である画素すべてにつ
いて行なう。
【0094】注目画素が線分に連結しているか否かの判
断は、例えば注目画素の8近傍の画素を調べること等
が、考えられる。
【0095】次に、逆の方向から再度、同じ画像を走査
し、線分には属さないが境界画素である画素に注目し、
該注目画素に隣接する領域を構成する画素を調べ、該注
目画素が線分に連結している場合には、該注目画素を線
分に追加する処理を、線分には属さないが境界画素であ
る画素すべてについて行う。
【0096】ここで、2方向から拡張処理するのは、一
方向からの拡張処理のみでは、線分には属さないが境界
画素である画素が、線分に連結している場合であって
も、該画素が、線分に連結してないと判断される場合が
あり、これを回避するためである。
【0097】なお、微分値が所定値より大きな画素に連
結している画素を線分として拡張する処理も考えられる
次に、ステップ100にて境界画像加工を行なう。
【0098】境界画像加工は、方向別に抽出された境界
画素から、ステップ80にて求められた高密度非線分境
界画素を取り除き、ステップ60、ステップ90(但し
ステップ90は必須の処理ではない)にて求められた、
線分を付加する処理を各方向別微分画像に対して行な
う。
【0099】なお、テキスチャ領域の抽出すべき境界
を、より安定に抽出するため、線分(拡張処理により追
加された線分を含む)に、注目方向における微分値が所
定の値より大きい境界画素を追加する処理を施すことも
考えられる。
【0100】次に、ステップ110では、ステップ10
0にて方向別の求められた画像を統合する処理を行な
う。
【0101】なお、ステップ50から110までの処理
は、CPU6、ROM8、RAM7にて行なわれる。
【0102】以上に述べてきた一連の処理により、テキ
スチャを含む画像に対する有効な境界抽出処理方法を提
供することができる。
【0103】本境界抽出方法を利用した装置を例えば、
無人搬送車の障害物回避センサ等に設置することによ
り、精度の良い障害物回避を行なう無人搬送車を提供す
ることができることになる。
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、方向別微分オペレータ
を作用させ、方向別の微分画像を作成した後、テクスチ
ャ領域内の非線構造境界を除去することにより、テクス
チャを含む画像に対する有効な境界抽出方法を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成の説明図である。
【図2】平滑化処理の説明図である。
【図3】微分オペレータの説明図である。
【図4】ピーク画像抽出の説明図である。
【図5】本発明の処理例のフローチャートによる説明図
である。
【図6】本発明の一実施例の説明図である。
【図7】本発明の一実施例の説明図である。
【図8】本発明の一実施例の説明図である。
【図9】線分抽出例の説明図である。
【図10】膨張、収縮処理の説明図である。
【図11】高密度非線分境界画素抽出処理の説明図であ
る。
【符号の説明】
1…TVカメラ、2…A/D変換器、3…平滑処理路、
4…微分処理部、5…境界画像作成部、6…CPU、7
…RAM、8…ROM

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定対象物の画像情報を入力し、該画像情
    報に方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像
    を作成し、各方向別微分画像に対して、該微分方向にお
    ける微分値のピークを示す画素を調べ、該画素における
    微分値が、ある設定されたしきい値より大きな場合に、
    前記ピーク値を示す画素を境界画素として抽出し、方向
    別に抽出された境界画素を作成し、 ある1方向における微分処理により抽出された境界画素
    であって、他のいずれかの方向においても境界画素とし
    て抽出された画素を注目する画素とし、前記ある1方向
    における微分値が、他のいずれかの方向における微分値
    より小さな場合、該注目画素を除き、 隣接する境界画素から構成される画素ブロックを一また
    は二以上抽出し、各画素ブロックごとに、前記ある1方
    向と垂直な軸に境界画素を斜影したときの画素数が所定
    値より大きな画素ブロックを線分として抽出し、 方向別に抽出された境界画素から、前記線分を除く処理
    を、各方向について行ない、 かかる処理により得られた各方向における画像を統合し
    て1つの画像を作成し、 該統合画像の各画素ごとに、
    注目する画素を中心とする所定の領域において、線分を
    構成しない境界画素である非線分境界画素の数を調べ、
    該非線分境界画素数が所定値より大きなとき、かかる注
    目画素を高密度非線分境界画素として抽出し、 方向別に抽出された境界画素から、該高密度非線分境界
    画素を除き、前記線分を加えたものを統合し、入力画像
    情報から境界を抽出する境界抽出方法。
  2. 【請求項2】測定対象物の画像情報を入力し、該画像情
    報に方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像
    を作成し、各方向別微分画像に対して、該微分方向にお
    ける微分値のピークを示す画素を調べ、該画素における
    微分値が、ある設定されたしきい値より大きな場合に、
    前記ピーク値を示す画素を境界画素として抽出し、方向
    別に抽出された境界画素を作成し、 ある1方向における微分処理により抽出された境界画素
    であって、他のいずれかの方向においても境界画素とし
    て抽出された画素を注目する画素とし、前記ある1方向
    における微分値が、他のいずれかの方向における微分値
    より小さな場合、該注目画素を除き、 隣接する境界画素から構成される画素ブロックを一また
    は二以上抽出し、各画素ブロックごとに、前記ある1方
    向と垂直な軸に境界画素を斜影したときの画素数が所定
    値より大きな画素ブロックを線分として抽出し、 方向別に抽出された境界画素から、前記線分を除く処理
    を、各方向について行ない、 かかる処理により得られた各方向における画像を統合し
    て1つの画像を作成し、 該統合画像に対して、所定回
    数の膨張処理を施した後、所定回数の収縮処理を施し、
    再度所定回数の膨張処理を施したときの非線分境界画素
    を高密度非線分境界画素として抽出し、 方向別に抽出された境界画素から、該高密度非線分境界
    画素を除き、前記線分を加えたものを統合し、入力画像
    情報から境界を抽出する境界抽出方法。
  3. 【請求項3】測定対象物の画像情報を入力し、該画像情
    報に方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像
    を作成し、各方向別微分画像に対して、該微分方向にお
    ける微分値のピークを示す画素を調べ、該画素における
    微分値が、ある設定されたしきい値より大きな場合に、
    前記ピーク値を示す画素を境界画素として抽出し、方向
    別に抽出された境界画素を作成し、 ある1方向における微分処理により抽出された境界画素
    であって、他のいずれかの方向においても境界画素とし
    て抽出された画素を注目する画素とし、前記ある1方向
    における微分値が、他のいずれかの方向における微分値
    より小さな場合、該画素が微分方向と垂直な方向におけ
    る端点となる注目画素を除き、 隣接する境界画素から構成される画素ブロックを一また
    は二以上抽出し、各画素ブロックごとに、前記ある1方
    向と垂直な軸に境界画素を斜影したときの画素数が所定
    値より大きな画素ブロックを線分として抽出し、 方向別に抽出された境界画素から、前記線分を除く処理
    を、各方向について行ない、 かかる処理により得られた各方向における画像を統合し
    て1つの画像を作成し、 該統合画像の各画素ごとに、
    注目する画素を中心とする所定の領域において、線分を
    構成しない境界画素である非線分境界画素の数を調べ、
    該非線分境界画素数が所定値より大きなとき、かかる注
    目画素を高密度非線分境界画素として抽出し、 方向別に抽出された境界画素から、該高密度非線分境界
    画素を除き、前記線分を加えたものを統合し、入力画像
    情報から境界を抽出する境界抽出方法。
  4. 【請求項4】測定対象物の画像情報を入力し、該画像情
    報に方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像
    を作成し、各方向別微分画像に対して、該微分方向にお
    ける微分値のピークを示す画素を調べ、該画素における
    微分値が、ある設定されたしきい値より大きな場合に、
    前記ピーク値を示す画素を境界画素として抽出し、方向
    別に抽出された境界画素を作成し、 ある1方向における微分処理により抽出された境界画素
    であって、他のいずれかの方向においても境界画素とし
    て抽出された画素を注目する画素とし、前記ある1方向
    における微分値が、他のいずれかの方向における微分値
    より小さな場合、該画素が微分方向と垂直な方向におけ
    る端点となる注目画素を除き、 隣接する境界画素から構成される画素ブロックを一また
    は二以上抽出し、各画素ブロックごとに、前記ある1方
    向と垂直な軸に境界画素を斜影したときの画素数が所定
    値より大きな画素ブロックを線分として抽出し、 方向別に抽出された境界画素から、前記線分を除く処理
    を、各方向について行ない、 かかる処理により得られた各方向における画像を統合し
    て1つの画像を作成し、 該統合画像に対して、所定回
    数の膨張処理を施した後、所定回数の収縮処理を施し、
    再度所定回数の膨張処理を施したときの非線分境界画素
    を高密度非線分境界画素として抽出し、 方向別に抽出された境界画素から、該高密度非線分境界
    画素を除き、前記線分を加えたものを統合し、入力画像
    情報から境界を抽出する境界抽出方法。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3、4記載において、 方向別に抽出された境界画素から、該高密度非線分境界
    画素を除き、前記線分を加えたものを統合する前に、 方向別に抽出された境界画素と線分からなる画像を、あ
    る方向から走査し、線分には属さないが境界画素である
    画素に注目し、該注目画素に隣接する領域を構成する画
    素を調べ、該注目画素が線分に連結している場合には、
    該注目画素を線分に追加する処理を、線分には属さない
    が境界画素である画素すべてについて行なった後、逆の
    方向から再度、同じ画像を走査し、線分には属さないが
    境界画素である画素に注目し、該注目画素に隣接する領
    域を構成する画素を調べ、該注目画素が線分に連結して
    いる場合には、該注目画素を線分に追加する処理を、線
    分には属さないが境界画素である画素すべてについて行
    うこと特徴とする境界抽出方法。
  6. 【請求項6】測定対象物の画像情報を入力する手段と、
    方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像を作
    成する微分処理手段と、各方向別微分画像に対して、該
    微分方向における微分値のピークを示す画素を調べる手
    段と、該画素における微分値が、ある設定されたしきい
    値より大きな場合に、前記ピーク値を示す画素を境界画
    素として抽出し、方向別に抽出された境界画素を統合す
    る手段とからなる境界抽出装置であって、 ある1方向における微分処理により抽出された境界画素
    であって、他のいずれかの方向においても境界画素とし
    て抽出された画素を注目する画素とし、前記ある1方向
    における微分値が、他のいずれかの方向における微分値
    より小さな場合、該注目画素を除き、隣接する境界画素
    から構成される画素ブロックを一または2以上抽出する
    手段と、各画素ブロックごとに、前記ある1方向と垂直
    な軸に境界画素を斜影したときの画素数が所定値より大
    きな画素ブロックを線分として抽出する手段と、方向別
    に抽出された境界画素から、前記線分を除く処理を、各
    方向について行ない、かかる処理により得られた各方向
    における画像を統合して1つの画像を作成する手段と、
    少なくとも該統合画像の各画素ごとに、注目する画素を
    中心とする所定の領域において、線分を構成しない境界
    画素である非線分境界画素の数を調べ、該非線分境界画
    素数が所定値より大きなとき、かかる注目画素を高密度
    非線分境界画素として抽出する手段、あるいは、該画像
    に対して、所定回数の膨張処理を施した後、所定回数の
    収縮処理を施し、再度所定回数の膨張処理を施したとき
    の非線分境界画素を高密度非線分境界画素として抽出す
    る手段のうち一つの手段と、方向別に抽出された境界画
    素から、該高密度非線分境界画素を除き、前記線分を加
    えたものを統合する手段を備えたことを特徴とする境界
    抽出装置。
  7. 【請求項7】測定対象物の画像情報を入力する手段と、
    方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像を作
    成する微分処理手段と、各方向別微分画像に対して、該
    微分方向における微分値のピークを示す画素を調べる手
    段と、該画素における微分値が、ある設定されたしきい
    値より大きな場合に、前記ピーク値を示す画素を境界画
    素として抽出し、方向別に抽出された境界画素を統合す
    る手段とからなる境界抽出装置であって、 ある1方向における微分処理により抽出された境界画素
    であって、他のいずれかの方向においても境界画素とし
    て抽出された画素を注目する画素とし、前記ある1方向
    における微分値が、他のいずれかの方向における微分値
    より小さな場合、該画素が微分方向と垂直な方向におけ
    る端点となる注目画素を除き、隣接する境界画素から構
    成される画素ブロックを一または2以上抽出する手段
    と、各画素ブロックごとに、前記ある1方向と垂直な軸
    に境界画素を斜影したときの画素数が所定値より大きな
    画素ブロックを線分として抽出する手段と、方向別に抽
    出された境界画素から、前記線分を除く処理を、各方向
    について行ない、かかる処理により得られた各方向にお
    ける画像を統合して1つの画像を作成する手段と、少な
    くとも該統合画像の各画素ごとに、注目する画素を中心
    とする所定の領域において、線分を構成しない境界画素
    である非線分境界画素の数を調べ、該非線分境界画素数
    が所定値より大きなとき、かかる注目画素を高密度非線
    分境界画素として抽出する手段、あるいは、該画像に対
    して、所定回数の膨張処理を施した後、所定回数の収縮
    処理を施し、再度所定回数の膨張処理を施したときの非
    線分境界画素を高密度非線分境界画素として抽出する手
    段のうち一つの手段と、方向別に抽出された境界画素か
    ら、該高密度非線分境界画素を除き、前記線分を加えた
    ものを統合する手段を備えたことを特徴とする境界抽出
    装置。
  8. 【請求項8】請求項6、7記載において、 方向別に抽出された境界画素と線分からなる画像を、あ
    る方向から走査し、線分には属さないが境界画素である
    画素に注目し、該注目画素に隣接する領域を構成する画
    素を調べ、該注目画素が線分に連結している場合には、
    該注目画素を線分に追加する処理を、線分には属さない
    が境界画素である画素すべてについて行なった後、逆の
    方向から再度、同じ画像を走査し、線分には属さないが
    境界画素である画素に注目し、該注目画素に隣接する領
    域を構成する画素を調べ、該注目画素が線分に連結して
    いる場合には、該注目画素を線分に追加する処理を、線
    分には属さないが境界画素である画素すべてについて行
    う手段を備えたことを特徴とする境界抽出装置。
  9. 【請求項9】測定対象物の画像情報を入力する手段と、
    方向別微分オペレータを作用させ、方向別微分画像を作
    成する微分処理手段と、各方向別微分画像に対して、該
    微分方向における微分値のピークを示す画素を調べる手
    段と、該画素における微分値が、ある設定されたしきい
    値より大きな場合に、前記ピーク値を示す画素を境界画
    素として抽出し、方向別に抽出された境界画素を統合す
    る手段とからなる境界抽出装置であって、 ある1方向における微分処理により抽出された境界画素
    であって、他のいずれかの方向においても境界画素とし
    て抽出された画素を注目する画素とし、前記ある1方向
    における微分値が、他のいずれかの方向における微分値
    より小さな場合、該注目画素を除き、隣接する境界画素
    から構成される画素ブロックを一または2以上抽出する
    手段、あるいは、ある1方向における微分処理により抽
    出された境界画素であって、他のいずれかの方向におい
    ても境界画素として抽出された画素を注目する画素と
    し、前記ある1方向における微分値が、他のいずれかの
    方向における微分値より小さな場合、該画素が微分方向
    と垂直な方向における端点となる注目画素を除き、隣接
    する境界画素から構成される画素ブロックを一または2
    以上抽出する手段の2つの手段のうち1つを選択する第
    一の選択手段と、 各画素ブロックごとに、前記ある1方向と垂直な軸に境
    界画素を斜影したときの画素数が所定値より大きな画素
    ブロックを線分として抽出する手段と、方向別に抽出さ
    れた境界画素から、前記線分を除く処理を、各方向につ
    いて行ない、かかる処理により得られた各方向における
    画像を統合して1つの画像を作成する手段と、 該統合画像の各画素ごとに、注目する画素を中心とする
    所定の領域において、線分を構成しない境界画素である
    非線分境界画素の数を調べ、該非線分境界画素数が所定
    値より大きなとき、かかる注目画素を高密度非線分境界
    画素として抽出する手段、あるいは、該画像に対して、
    所定回数の膨張処理を施した後、所定回数の収縮処理を
    施し、再度所定回数の膨張処理を施したときの非線分境
    界画素を高密度非線分境界画素として抽出する手段の2
    つの手段のうち一つを選択する第二の選択手段と、 方向別に抽出された境界画素と線分からなる画像を、あ
    る方向から走査し、線分には属さないが境界画素である
    画素に注目し、該注目画素に隣接する領域を構成する画
    素を調べ、該注目画素が線分に連結している場合には、
    該注目画素を線分に追加する処理を、線分には属さない
    が境界画素である画素すべてについて行なった後、逆の
    方向から再度、同じ画像を走査し、線分には属さないが
    境界画素である画素に注目し、該注目画素に隣接する領
    域を構成する画素を調べ、該注目画素が線分に連結して
    いる場合には、該注目画素を線分に追加する処理を、線
    分には属さないが境界画素である画素すべてについて行
    う手段を選択できる第三の選択手段と、 方向別に抽出された境界画素から、該高密度非線分境界
    画素を除き、前記線分を加えたものを統合する手段を備
    えたことを特徴とする境界抽出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006189294A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Dainippon Printing Co Ltd ムラ欠陥の検査方法および装置
JP2006189293A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Dainippon Printing Co Ltd スジ状ムラ欠陥の検査方法および装置

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JP4563183B2 (ja) * 2005-01-05 2010-10-13 大日本印刷株式会社 スジ状ムラ欠陥の検査方法および装置
JP4563184B2 (ja) * 2005-01-05 2010-10-13 大日本印刷株式会社 ムラ欠陥の検査方法および装置

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