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JPH0543224A - 球状アルミナの製造方法 - Google Patents

球状アルミナの製造方法

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JPH0543224A
JPH0543224A JP3324962A JP32496291A JPH0543224A JP H0543224 A JPH0543224 A JP H0543224A JP 3324962 A JP3324962 A JP 3324962A JP 32496291 A JP32496291 A JP 32496291A JP H0543224 A JPH0543224 A JP H0543224A
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JP
Japan
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alumina
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less
aluminum hydroxide
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JP3324962A
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Akio Nakayama
昭雄 中山
Takeshi Kato
毅 加藤
Yasuhide Takao
保秀 高尾
Mizuyoshi Fujiike
瑞芳 藤池
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Nippon Light Metal Co Ltd
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Nippon Light Metal Co Ltd
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックス原料などとして汎用性の優れた
球状アルミナの製造方法として、水酸化アルミニウムの
焼成過程の改善によって粒度制御しつつ球状アルミナを
得る方法を提案するものである。 【構成】 本発明は、全ソーダ含有量を調整されたバイ
ヤー法水酸化アルミニウムを毎分20℃の昇温速度で熱
分解させ後、中間焼成でα化度90%以上の中間焼成ア
ルミナとし、所望によって脱ソーダ処理を行った後、フ
ッ素鉱化剤の存在下で再焼成し結晶成長させ粒度制御す
ることを特徴とする製造方法であって、これにより微細
な球状アルミナが得られるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイヤー法水酸化アル
ミニウムを原料として解砕容易で微細な特に3μm以下
の球状アルミナの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミナ粉末は、各種セラミックス製品
の製造原料、研磨材、耐火物或いは各種充填材などの汎
用されている。そして、それらの用途の何れに於いても
原料アルミナに対する要求品質が年々厳しくなってい
る。例えば、IC基板などのアルミナ焼結体を製造する
に当たり、高密度で均一性に優れたものを得る為に微粒
で球状のアルミナが求められているし、研磨材では表面
欠陥(スクラッチ等)を少なくするために、同様な微粒
で球状のアルミナが求められている。しかし、従来、こ
れらの用途にはバイヤー法水酸化アルミニウムを一段で
連続焼成して得られたアルミナを微粉砕したものが適用
されていた。このようなアルミナは、数十μm〜百数十
μmレベルの状態から数μmレベルにするために、解砕
更に進んで粉砕操作を経て製造されている。しかし、解
砕及び粉砕操作に長時間必要として製造コストが嵩むと
共に不純物が混入したり、得られたアルミナ粒子の形状
及び大きさも不揃いなものであることが多いなどの問題
がある。そのため、析出段階で微粒状で得られた水酸化
アルミニウムを焼成する方法とか、大粒径の水酸化アル
ミニウムを一旦粉砕してから焼成する方法など各種の方
法が提案されているが、未だ経済的に製造する方法が確
立されていない状態である。本発明者らは、水酸化アル
ミニウムの焼成過程を検討した結果、熱分解速度を規制
した後、熱分解後の焼成過程を中間焼成アルミナを得る
段階とその中間焼成アルミナの結晶成長段階とに分ける
ことによって、ある程度アルミナの形状を制御出来るこ
と、更に、中間焼成アルミナ中の全ソーダ含有量によっ
て再焼成後のアルミナの粒径が影響されることの知見を
得て、本発明を想到するに至った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、原料水
酸化アルミニウムの製造条件は適宜なものとし、焼成方
法の改善によって粒径制御し得る方法、特には3μm以
下の微粒で従来法と較べて粒度分布の狭い球状アルミナ
を製造する方法を提案しようとするものである。より詳
しくは、本発明は、原料水酸化アルミニウムから中間ア
ルミナへの熱分解を緩慢に行い、まずα化度90%以上
の中間焼成アルミナとする中間焼成段階とその前後に全
ソーダ含有量を制御された中間焼成アルミナをフッ素鉱
化剤の存在下で再焼成することによって粒径制御する再
焼成段階とに分け、その後は常法の解砕処理を行うこと
によって微細な球状アルミナを得ることが出来る製造方
法を提供するものである。そして、その場合、当初から
原料水酸化アルミニウム中の全ソーダ含有量を所定の範
囲に調整するか、又は熱分解後の焼成過程に於いて全ソ
ーダ含有量を脱ソーダ剤の添加効果により所定の範囲に
調整する手段、又は中間焼成アルミナを温水洗浄する手
段によって、中間焼成アルミナ中の全ソーダ含有量を制
御することを提案するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、中間焼
成アルミナにしたときに全ソーダ含有量が0.5重量%
以下になるようなソーダ含有量のバイヤー法水酸化アル
ミニウムを1分間当り20℃以下の昇温速度で700℃
以下にて脱水熱分解した後、昇温して1400℃以下で
中間焼成してα化度90%以上の中間焼成アルミナと
し、しかる後に該中間焼成アルミナをフッ素換算でアル
ミナ100重量部当たり0.05〜1.0重量部の割合
のフッ素鉱化剤の存在下で600〜1500℃で再焼成
して粒径制御することを特徴とする球状アルミナの製造
方法であり、その後は常法によって解砕するものであ
る。更に、特に中間焼成アルミナ中の全ソーダ含有量が
0.2重量%以下になるようにして、微粒で球状のアル
ミナを得たい場合には、再焼成段階でのソーダの影響を
軽減するために、第一の方法として、本発明は、中間焼
成処理に当たり、中間焼成後のアルミナにおける全ソー
ダ含有量を0.2重量%以下になるように脱ソーダ化剤
を添加して中間焼成を行い、中間焼成アルミナを得た
後、前述の再焼成を行うことを特徴とする球状アルミナ
の製造方法を採るものである。又、第二の方法として、
そのまま中間焼成処理後又は脱ソーダ化剤を添加した中
間焼成処理後に温水洗浄を行い、全ソーダ含有量を0.
2重量%以下に制御された中間焼成アルミナを得た後に
再焼成を行うことを特徴とする球状アルミナの製造方法
を採るものである。以下、本発明について、具体的に説
明する。なお、ここで、全ソーダ含有量(以下、単に
「ソーダ含有量」という)とはアルミナと結合している
ソーダ分と遊離状態に単に付着しているソーダ分との合
計であってアルミナ換算での割合を示し、α化度とは全
アルミナ中に占めるα−アルミナの割合を示すものであ
る。
【0005】本発明において使用する原料水酸化アルミ
ニウムは、工業的に大量生産して安価に入手可能なバイ
ヤー法によって製造され三分子の結晶水を持ったギブサ
イト型水酸化アルミニウムであり、これによって安価な
球状アルミナを提供出来るようになる。特にその粒度は
限定しないが、通常に市販されている数十〜百数十μm
のものが汎用的に適用出来る。又、ソーダ含有量を制御
された中間焼成アルミナを得るために、当初からソーダ
含有量を0.5重量%以下(アルミナ換算)に調製され
た水酸化アルミニウムをそのまま使用するとか、ソーダ
含有量の異なる原料水酸化アルミニウムを混合して全体
として0.5重量%以下に調整したもの等が使用され
る。この場合、ソーダ含有量が0.5重量%を越える
と、本発明での焼成過程を経ても微粒な球状アルミナを
歩留りよく安定して得ることが困難となり好ましくな
い。このような水酸化アルミニウムを700℃以下、好
ましくは500〜600℃にて脱水熱分解させて中間ア
ルミナとするが、その際、本発明では低い昇温速度で行
う。即ち、水酸化アルミニウムが熱分解して中間アルミ
ナ、特にはγ−アルミナとなるまでの昇温速度を毎分2
0℃以下、望ましくは2〜15℃としてその上限を70
0℃以下とするものである。更に、その場合、所望によ
って、200℃程度までは毎分10〜20℃の昇温速度
でその後を毎分2〜10℃の昇温速度とするような二段
階乃至多段階の昇温カーブとしてもよい。これによっ
て、生成する中間アルミナの気孔径を大きくし、フッ素
鉱化剤の存在下で再焼成することによって球状粒子を容
易に得られるようになる。
【0006】熱分解を終えた中間アルミナは、次いで昇
温して1400℃以下、好ましくは1100〜1300
℃で30分〜5時間中間焼成してα化度90%以上の中
間焼成アルミナとされる。この焼成は、熱分解処理と同
じ形式の加熱炉で連結した炉又は独立した炉で行われ、
その昇温速度については適宜なものでよい。この中間焼
成段階では、α化度90%以下であると再焼成において
粗大な板状粒子の成長が発生し勝ちとなるので好ましく
なく、より好ましくはα化度95%以上になるように焼
成することが適切である。また、その中間焼成では、次
工程での再焼成にて均一な結晶成長を発現させるため
に、α化度90%以上の中間焼成アルミナの形成のみに
止める必要があり、その焼成条件はα−アルミナが未成
長状態で止まる段階でのものとする必要があるので、加
熱温度が高い場合には短時間の焼成とするのが好まし
く、例えば1300℃で5時間以下が好ましい。
【0007】このようにして得られた中間焼成アルミナ
は、次いでフッ素換算でアルミナ100重量部当たり
0.05〜1.0重量部の割合のフッ素鉱化剤の存在下
で600〜1500℃で再焼成し結晶成長させる。フッ
素鉱化剤としては、フッ化水素酸、フッ化アルミニウ
ム、フッ化ナトリウム、氷晶石等のフッ素化合物が好適
に使用される。なお、塩素ガス・塩化水素酸などの塩素
系鉱化剤も同等に適用可能であるが、固体添加による効
果の持続性などに問題があり劣る。フッ素鉱化剤の添加
量は、焼成炉内でのフッ素化合物の分解・揮発などによ
る系外への飛散或いはアルミナ中のソーダ分との濃度等
を勘案して、フッ素換算でアルミナ100重量部当たり
0.05〜1.0重量部、より好ましくは0.07〜
0.5重量部の割合で添加するのが好ましい。この場
合、0.05重量部未満では添加効果が無いし、1.0
重量部を越えて添加しても効果の向上は見られない。ま
た、フッ化水素酸を気相状で使用する場合には、炉内で
の雰囲気濃度で制御することになるが、アルミナ粒子近
傍でフッ化水素酸として0.5〜10容量%程度になる
ようにするのが好ましく、焼成温度が高ければ低めの濃
度に制御することができる。再焼成処理は、600〜1
500℃、より好ましくは1000〜1400℃で20
分〜2時間加熱処理する。この場合、1500℃以上に
加熱すると、結晶成長が著しくなって粒径制御が難しく
なり、3μm以下の微粒で球状のアルミナを得るために
は適当でなく、一方600℃以下では結晶化が進み難い
ので好ましくない。以上の各工程での焼成炉は、連続式
・流動式・バッチ式或いはバーナー炉・電気炉等の何れ
の方式の加熱炉でもその加熱条件を充足出来るものであ
ればよく、汎用的にはロータリーキルン、トンネルキル
ン、シャトルキルン等が適用される。また、再焼成後
は、適宜の粉砕機で解砕されるが、前述の工程を経て得
られたものは容易に解砕されるので、粉砕力の低い装置
で常法によって処理すればよく1例えばボールミル等に
よって処理される。以上の工程によって、得られる焼成
アルミナは、容易に短時間で解砕されて、微粒で粒度分
布の狭い球状のアルミナ粒子である。
【0008】上記フッ素鉱化剤濃度で処理する場合、焼
成条件によって異なるが、汎用的条件で処理する時に
は、中間焼成アルミナ中のソーダ含有量が0.15重量
%以下に制御すれば、容易に0.5〜2.0μmの球状
アルミナを得ることが出来るし、ソーダ含有量が0.1
5〜0.3重量%に制御する場合には1.5〜2.5μ
mの球状アルミナを、また0.3〜0.5重量%に制御
する場合には2.0〜3.0μmの球状アルミナをそれ
ぞれ容易に得ることが出来る。従って、ソーダ含有量の
高い水酸化アルミニウムを使用して2.0μm以下の球
状アルミナを安定的に得る為には、中間焼成アルミナ中
のソーダ含有量が0.2重量%以下に制御するのが適切
であり、そのため、第一の方法として、本発明は、中間
焼成処理に当たり、中間焼成後のアルミナにおけるソー
ダ含有量を0.2重量%以下になるように、脱ソーダ化
剤を添加して前述と同様に中間焼成を行い、再焼成処理
を行う。脱ソーダ化剤は、シリカ源としてムライト・シ
ャモット・アルミナシリケート・ケイ砂等のシリカ系物
質の粒や成形ボールを使用する方法が簡便であり、例え
ば、アルミナに対して5〜10重量%の割合でムライト
粒が添加される。また、別法として熱分解段階で塩酸を
0.5〜2重量%の割合で含浸させてソーダを揮散し易
くした後で同様に中間焼成前にムライト粒等を添加する
方法も好適である。これによって、例えばムライト粒に
ソーダ分が移行して、アルミナ中の脱ソーダ処理を行う
ことが出来る。そして、中間焼成終了後又は再焼成後に
篩分手段によって、ムライト粒は除去される。また、安
定的に2.0μm以下の球状アルミナを得る第二の方法
として、通常の中間焼成処理後に温水洗浄によって脱ソ
ーダ処理を行い、その後に乾燥段階を経て再焼成を行う
方法を採るものである。この場合、温水洗浄は、中間焼
成アルミナを70〜100℃の温水でリパルプ洗浄する
ことによって行う。これらの方法によって、通常、0.
1重量%以下のソーダ含有量とすることも可能で、再焼
成時に微粒で球状のアルミナ生成を容易とする。
【0009】
【作用】本発明の方法によった場合、何故に解砕容易な
焼成アルミナが得られるか、その理由は未だ十分に解明
されていないが、つぎのように考えられる。即ち、緩慢
な昇温速度で熱分解されたバイヤー法水酸化アルミニウ
ムは、元の水酸化アルミニウムの形骸を保ちながら大き
なミクロポアを持った中間アルミナ粒子となる。次い
で、中間焼成によってα化すると粗な構造のまゆ型鎖状
の中間焼成アルミナの未結晶成長体が得られる。この未
結晶成長体を鉱化剤の存在で再焼成すると、気相を介し
た物質移動によって一次粒子間の連結部分が切れ、独立
性の高い比較的粒径の揃った球状アルミナ粒子の集合結
晶成長体になるため、容易に解砕されるものになると推
察される。また、その再焼成過程に於いてソーダ含有量
の高い中間焼成アルミナを使用すると、それから揮散す
るソーダが鉱化剤からのフッ素イオンを捕捉して高温雰
囲気中に滞留しフッ素イオンによるアルミナ結晶面に対
する成長作用の違いを促進させアルミナの形状や粒径を
変化させるが、本発明での量的関係の領域で処理すると
結晶成長の方向性がなく均等に行われるので球状のアル
ミナ結晶が成長するものと推察される。尚、本発明法に
よれば、原料水酸化アルミニウムに含有されるソーダ分
が中間の脱ソーダ過程及び再焼成過程において除去され
るため、ソーダ含有量の少ない球状アルミナが得られる
効果も併せて発現される。
【0010】
【実施例】以下に実施例・比較例により本発明をより具
体的に説明するが、これに限定されるものでない。ま
た、以下の実施例・比較例においては、共通して下記の
条件で処理及び測定を行った。即ち、焼成アルミナのα
化度は、X線回折法(理学電機製ガイガーフレックスR
AD−IIIA CuKa線)で(104)・(11
3)・(116)面の回折線から求めた。また、解砕は
卓上型遊星ボールミル(フリッチ・ジャパン製P−7)
を用い、 粉砕容器: 焼結アルミナ製で12ml ボール : 径5mmのアルミナボール12g 試料 : ピロリン酸ソーダ0.0005mol/l
水溶液2.5gに試料2.5gを入れた 回転数 : 容器470rpm,底板1900rpm の条件で40分間湿式解砕した。解砕後の粒度分布をセ
ディグラフ法で測定し、その平均粒径を求め、その粒子
形状は走査型電子顕微鏡で観察した。
【0011】実施例1 バイヤー法で得られたギブサイト型水酸化アルミニウム
(日本軽金属製商品名BLU72・全ソーダ含有量0.
13重量%で平均粒子径DP50100μm)をシリコ
ニット型電気炉で毎分5℃の昇温速度で600℃まで昇
温し、該温度で60分間保持加熱して熱分解した。引き
続いて1250℃まで昇温してその温度で1時間保持し
中間焼成し、中間焼成アルミナ(α化度は100%)を
得た。この中間焼成アルミナ100重量部に対してフッ
化アルミニウムをフッ素換算で0,10重量部の割合で
添加混合して、再度シリコニット型電気炉で1250℃
で1時間再焼成した。得られた焼成アルミナの解砕後の
ものは平均粒径DP501.6μmの球状アルミナで、
ソーダ含有量は0.03重量%であった。 実施例2 バイヤー法で得られたギブサイト型水酸化アルミニウム
(日本軽金属製商品名BN52・全ソーダ含有量0.2
5重量%で平均粒子径DP5035μm)を用い、再焼
成温度を1300℃とした以外は実施例1と同一の条件
で処理した。得られた焼成アルミナの解砕後のものは平
均粒径DP502.2μmの球状アルミナで、ソーダ含
有量が0.08重量%であった。
【0012】実施例3 バイヤー法で得られたギブサイト型水酸化アルミニウム
(日本軽金属製商品名B52・全ソーダ含有量0.35
重量%で平均粒子径DP5040μm)を用い、再焼成
温度を1300℃とした以外は実施例1と同一の条件で
処理した。得られた焼成アルミナの解砕後のものは平均
粒径DP502.6μmの球状アルミナで、ソーダ含有
量が0.10重量%であった。 実施例4 バイヤー法で得られたギブサイト型水酸化アルミニウム
(日本軽金属製商品名B52・全ソーダ含有量0.35
重量%で平均粒子径DP5040μm)に塩酸をアルミ
ナ換算に対して1重量%添加した後、シリコニット型電
気炉で毎分7℃の昇温速度で600℃まで昇温し、該温
度で60分間保持加熱して熱分解した。そして、ムライ
ト粒をアルミナに対して8重量%添加した後、シリコニ
ット型電気炉で1250℃で1時間保持して中間焼成
し、中間焼成アルミナ(α化度は100%)を得た。ム
ライト粒を篩分した後、中間焼成アルミナ100重量部
に対してフッ化アルミニウムをフッ素換算で0,10重
量部を添加混合して、再度シリコニット型電気炉で13
00℃で45分間保持し再焼成した。得られた焼成アル
ミナの解砕後のものは平均粒径DP501.3μmの球
状アルミナで、ソーダ含有量は0.07重量%であっ
た。
【0013】実施例5 実施例3において得られた中間焼成アルミナ100重量
部を90℃の温水300重量部でリパルプ洗浄した後、
ろ過分離し更に200重量部の温水で置換洗浄し風乾し
た後、実施例3と同様な再焼成処理をした。得られた焼
成アルミナの解砕後のものは平均粒径DP501.5μ
mの球状アルミナで、ソーダ含有量が0.08重量%で
あった。
【0014】比較例1 バイヤー法で得られたギブサイト型水酸化アルミニウム
(日本軽金属製商品名BLU72・全ソーダ含有量0.
13重量%で平均粒子径DP50100μm)をシリコ
ニット型電気炉で毎分5℃の昇温速度で600℃まで昇
温し、該温度で60分間保持加熱して熱分解した。引き
続いてα化度が30%になるように中間焼成し、中間焼
成アルミナを得た。この中間焼成アルミナ100重量部
に対してフッ化アルミニウムをフッ素換算で0,10重
量部を添加混合して、再度シリコニット型電気炉で12
50℃で1時間保持し再焼成した。得られた焼成アルミ
ナの解砕後のものは平均粒径DP502.5μmのアル
ミナで、殆どが六角板状粒子で球状アルミナはきわて少
量であり、そのソーダ含有量は0.05重量%であっ
た。 比較例2 バイヤー法で得られたギブサイト型水酸化アルミニウム
(日本軽金属製商品名BN52・全ソーダ含有量0.2
5重量%で平均粒子径DP5035μm)を用い、比較
例1と同一条件で熱分解した。引き続いてα化度が30
%になるように中間焼成し、中間焼成アルミナを得た
後、比較例1と同一条件で再焼成した。得られた焼成ア
ルミナの解砕後のものは平均粒径3.2μmのアルミナ
で、殆どが六角板状粒子で球状アルミナはきわて少量で
あり、そのソーダ含有量は0.08重量%であった。 比較例3 バイヤー法で得られたギブサイト型水酸化アルミニウム
(日本軽金属製商品名B52・全ソーダ含有量0.35
重量%で平均粒子径DP5040μm)を用い、比較例
1と同一条件で熱分解した。引き続いてα化度が30%
になるように中間焼成し、中間焼成アルミナを得た後、
比較例1と同一条件で再焼成した。得られた焼成アルミ
ナの解砕後のものは平均粒径3.8μmのアルミナで、
殆どが六角板状粒子で球状アルミナはきわて少量であ
り、そのソーダ含有量は0.12重量%であった。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、焼成過程の改善という
簡単な手段によって、容易に解砕して粒度分布が狭く,
例えば平均粒径が0.5〜3μmレベルでソーダ含有量
の低い球状アルミナを得ることが出来るし、それは各種
用途に汎用的に用いることが出来るので工業的に優れた
経済的効果をもたらすことが出来る。また、例えば、そ
れを使用して焼結体とするときには、焼結性に優れて高
密度で均一なものを得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤池 瑞芳 静岡県庵原郡蒲原町蒲原一丁目34番1号 株式会社日軽技研内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間焼成アルミナにしたときに全ソーダ
    含有量が0.5重量%以下になるようなソーダ含有量の
    バイヤー法水酸化アルミニウムを1分間当り20℃以下
    の昇温速度で700℃以下にて脱水熱分解した後、昇温
    して1400℃以下で中間焼成してα化度90%以上の
    中間焼成アルミナとし、しかる後に該中間焼成アルミナ
    をフッ素換算でアルミナ100重量部当たり0.05〜
    1.0重量部の割合のフッ素鉱化剤の存在下で600〜
    1500℃で再焼成して粒径制御することを特徴とする
    球状アルミナの製造方法。
  2. 【請求項2】 中間焼成処理に当たり、中間焼成アルミ
    ナにおける全ソーダ含有量を0.2重量%以下になるよ
    うに脱ソーダ化剤を添加して中間焼成を行い、全ソーダ
    含有量を制御された中間焼成アルミナを得ることを特徴
    とする請求項1に記載の球状アルミナの製造方法。
  3. 【請求項3】 中間焼成処理後に温水洗浄を行い、全ソ
    ーダ含有量を0.2重量%以下に制御された中間焼成ア
    ルミナを得た後に再焼成を行うことを特徴とする請求項
    1又は2に記載の球状アルミナの製造方法。
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