JPH0532143A - 車両用補強材およびその製造方法 - Google Patents
車両用補強材およびその製造方法Info
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- JPH0532143A JPH0532143A JP19032291A JP19032291A JPH0532143A JP H0532143 A JPH0532143 A JP H0532143A JP 19032291 A JP19032291 A JP 19032291A JP 19032291 A JP19032291 A JP 19032291A JP H0532143 A JPH0532143 A JP H0532143A
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Landscapes
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】互いに発泡倍率の異なる樹脂製外層材23と樹
脂製芯材25との剥離が確実に防止されるようにして、
樹脂製外層材23と樹脂製芯材25とが互いに庇護し合
いつつその利点を生かし合って衝突エネルギーが効果的
に抑制されるようにすることを可能とする。 【構成】補強繊維層30を含み,所定の発泡倍率以下の
低い範囲に設定した低発泡倍率の樹脂製外層材23と、
その内方側に位置し、かつ樹脂製外層材23に比して高
い範囲に設定した高発泡倍率の樹脂製芯材25とでバン
パビーム1を構成する。そして、上記樹脂製芯材25
に、上記樹脂製外層材23の補強繊維31の一部分に含
浸した含浸部33を設けたり、補強繊維層30を、成形
時において樹脂製外層材23の樹脂原料が含浸し易い第
1補強繊維層35と、樹脂製芯材25の樹脂原料が含浸
し難い第2補強繊維層37との外内2層で構成したりす
る。
脂製芯材25との剥離が確実に防止されるようにして、
樹脂製外層材23と樹脂製芯材25とが互いに庇護し合
いつつその利点を生かし合って衝突エネルギーが効果的
に抑制されるようにすることを可能とする。 【構成】補強繊維層30を含み,所定の発泡倍率以下の
低い範囲に設定した低発泡倍率の樹脂製外層材23と、
その内方側に位置し、かつ樹脂製外層材23に比して高
い範囲に設定した高発泡倍率の樹脂製芯材25とでバン
パビーム1を構成する。そして、上記樹脂製芯材25
に、上記樹脂製外層材23の補強繊維31の一部分に含
浸した含浸部33を設けたり、補強繊維層30を、成形
時において樹脂製外層材23の樹脂原料が含浸し易い第
1補強繊維層35と、樹脂製芯材25の樹脂原料が含浸
し難い第2補強繊維層37との外内2層で構成したりす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂製外層材と樹脂製
芯材とからなる車両用補強材およびその製造方法に関す
る。
芯材とからなる車両用補強材およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用補強材としては、例えば、
実開平1−174261号公報に開示されるように、バ
ンパーやドアなどの補強すべき部材に沿って設けられて
いて、FRPなどを含んで硬化(強化)した樹脂製外層
材と、該樹脂製外層材の内方側に設けられ、樹脂製外層
材に比して柔らかい復元力を有する樹脂製芯材とからな
る。この場合、バンパーやドアなどを介して車両用補強
材に伝わった衝撃(衝突エネルギー)は、硬い樹脂製外
層材の変形を樹脂製芯材の復元力でもって抑制する一
方、柔らかい樹脂製芯材の変形を硬い樹脂製外層材で保
護することにより、両者が互いに庇護し合いつつその利
点を生かして効果的に吸収されるようにしている。
実開平1−174261号公報に開示されるように、バ
ンパーやドアなどの補強すべき部材に沿って設けられて
いて、FRPなどを含んで硬化(強化)した樹脂製外層
材と、該樹脂製外層材の内方側に設けられ、樹脂製外層
材に比して柔らかい復元力を有する樹脂製芯材とからな
る。この場合、バンパーやドアなどを介して車両用補強
材に伝わった衝撃(衝突エネルギー)は、硬い樹脂製外
層材の変形を樹脂製芯材の復元力でもって抑制する一
方、柔らかい樹脂製芯材の変形を硬い樹脂製外層材で保
護することにより、両者が互いに庇護し合いつつその利
点を生かして効果的に吸収されるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の如き
車両用補強材が互いに材質の異なる樹脂製外層材と樹脂
製芯材とからなるため、互いの接着面、つまり樹脂製外
層材の内面と樹脂製芯材の外面とが剥離する恐れがあ
る。このため、樹脂製外層材の内面と樹脂製芯材の外面
とが剥離していると、衝突エネルギーが作用した際に樹
脂製外層材の内面と樹脂製芯材の外面との間で滑りが生
じることになり、衝突エネルギーが樹脂製外層材および
樹脂製芯材にそれぞれ個別に作用して、衝突エネルギー
を、硬い樹脂製外層材の変形を樹脂製芯材の復元力でも
って緩和しつつ柔らかい樹脂製芯材の変形を硬い樹脂製
外層材で保護して効果的に抑制することができない。
車両用補強材が互いに材質の異なる樹脂製外層材と樹脂
製芯材とからなるため、互いの接着面、つまり樹脂製外
層材の内面と樹脂製芯材の外面とが剥離する恐れがあ
る。このため、樹脂製外層材の内面と樹脂製芯材の外面
とが剥離していると、衝突エネルギーが作用した際に樹
脂製外層材の内面と樹脂製芯材の外面との間で滑りが生
じることになり、衝突エネルギーが樹脂製外層材および
樹脂製芯材にそれぞれ個別に作用して、衝突エネルギー
を、硬い樹脂製外層材の変形を樹脂製芯材の復元力でも
って緩和しつつ柔らかい樹脂製芯材の変形を硬い樹脂製
外層材で保護して効果的に抑制することができない。
【0004】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、互いに材質の異なる樹脂
製外層材と樹脂製芯材との剥離が確実に防止されるよう
にして、樹脂製外層材と樹脂製芯材とが互いに庇護し合
いつつその利点を生かし合って衝突エネルギーが効果的
に抑制されるようにしようとするものである。
で、その目的とするところは、互いに材質の異なる樹脂
製外層材と樹脂製芯材との剥離が確実に防止されるよう
にして、樹脂製外層材と樹脂製芯材とが互いに庇護し合
いつつその利点を生かし合って衝突エネルギーが効果的
に抑制されるようにしようとするものである。
【0005】また、互いに材質の異なる樹脂製外層材と
樹脂製芯材との剥離が確実に防止される車両用補強材を
容易に製造し得る方法を提供することも目的とする。
樹脂製芯材との剥離が確実に防止される車両用補強材を
容易に製造し得る方法を提供することも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明が講じた解決手段は、車両用補
強材として、補強繊維層を含み,所定の発泡倍率以下の
低い範囲に設定した低発泡倍率の樹脂製外層材と、該樹
脂製外層材の内方側に位置し、かつ樹脂製外層材に比し
て高い範囲に設定した高発泡倍率の樹脂製芯材とで構成
し、上記樹脂製芯材に、該樹脂製芯材の樹脂が上記補強
繊維層の一部分に含浸した含浸部を設ける構成としたも
のである。
め、請求項1に係る発明が講じた解決手段は、車両用補
強材として、補強繊維層を含み,所定の発泡倍率以下の
低い範囲に設定した低発泡倍率の樹脂製外層材と、該樹
脂製外層材の内方側に位置し、かつ樹脂製外層材に比し
て高い範囲に設定した高発泡倍率の樹脂製芯材とで構成
し、上記樹脂製芯材に、該樹脂製芯材の樹脂が上記補強
繊維層の一部分に含浸した含浸部を設ける構成としたも
のである。
【0007】また、請求項2に係る発明が講じた解決手
段は、上記請求項1記載の発明に従属するものであっ
て、補強繊維層を、樹脂製外層材側に位置しかつ樹脂製
外層材の樹脂原料が含浸し易い第1補強繊維層と、樹脂
製芯材側に位置しかつ樹脂製芯材の樹脂原料が含浸し難
い第2補強繊維層との2層からなる構成としたものであ
る。
段は、上記請求項1記載の発明に従属するものであっ
て、補強繊維層を、樹脂製外層材側に位置しかつ樹脂製
外層材の樹脂原料が含浸し易い第1補強繊維層と、樹脂
製芯材側に位置しかつ樹脂製芯材の樹脂原料が含浸し難
い第2補強繊維層との2層からなる構成としたものであ
る。
【0008】さらに、請求項3に係る発明が講じた解決
手段は、車両用補強材の製造方法として、補強繊維層を
モールド型のキャビティ内面側に付設し、その補強繊維
層の内側の空間に、所定の発泡倍率よりも高い範囲に設
定した高発泡倍率の樹脂製芯材の樹脂原料を注入して、
上記補強繊維層の一部分に樹脂製芯材の樹脂原料を含浸
させた後、上記モールド型と上記樹脂製芯材との間の上
記補強繊維相の残る部分に、所定の発泡倍率以下の低い
範囲に設定した低発泡倍率の樹脂製外層材の樹脂原料を
圧入含浸させて発泡硬化させる構成としたものである。
手段は、車両用補強材の製造方法として、補強繊維層を
モールド型のキャビティ内面側に付設し、その補強繊維
層の内側の空間に、所定の発泡倍率よりも高い範囲に設
定した高発泡倍率の樹脂製芯材の樹脂原料を注入して、
上記補強繊維層の一部分に樹脂製芯材の樹脂原料を含浸
させた後、上記モールド型と上記樹脂製芯材との間の上
記補強繊維相の残る部分に、所定の発泡倍率以下の低い
範囲に設定した低発泡倍率の樹脂製外層材の樹脂原料を
圧入含浸させて発泡硬化させる構成としたものである。
【0009】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
車両用補強材は、補強繊維層を含む低発泡倍率の樹脂製
外層材と、該樹脂製外層材の内方側に位置する高発泡倍
率の樹脂製芯材とからなり、該樹脂製芯材の樹脂が上記
補強繊維層の一部分に含浸した含浸部が樹脂製芯材に設
けられているので、樹脂製外層材の補強繊維層の一部分
に樹脂製芯材の含浸部が絡み付くように含浸して強固に
接着されることになる。このため、互いに発泡倍率の異
なる,樹脂製外層材と樹脂製芯材との互いの接着面、つ
まり樹脂製外層材の内面と樹脂製芯材の外面とが剥離し
て該両者間に滑りが生じて樹脂製外層材および樹脂製芯
材に個別に衝突エネルギーがそれぞれ作用することがな
い。しかも、所定の発泡倍率以下の低い範囲に設定し
た,補強繊維層を含む低発泡倍率の樹脂製外層材と、該
樹脂製外層材に比して高い範囲に設定した高発泡倍率の
樹脂製芯材とからなる車両用補強材により、樹脂製外層
材に比して樹脂製芯材が柔らかいものとなって、衝突エ
ネルギーが、硬い樹脂製外層材の変形を樹脂製芯材の復
元力でもって抑制しつつ柔らかい樹脂製芯材の変形を硬
い樹脂製外層材で保護して効果的に抑制される。
車両用補強材は、補強繊維層を含む低発泡倍率の樹脂製
外層材と、該樹脂製外層材の内方側に位置する高発泡倍
率の樹脂製芯材とからなり、該樹脂製芯材の樹脂が上記
補強繊維層の一部分に含浸した含浸部が樹脂製芯材に設
けられているので、樹脂製外層材の補強繊維層の一部分
に樹脂製芯材の含浸部が絡み付くように含浸して強固に
接着されることになる。このため、互いに発泡倍率の異
なる,樹脂製外層材と樹脂製芯材との互いの接着面、つ
まり樹脂製外層材の内面と樹脂製芯材の外面とが剥離し
て該両者間に滑りが生じて樹脂製外層材および樹脂製芯
材に個別に衝突エネルギーがそれぞれ作用することがな
い。しかも、所定の発泡倍率以下の低い範囲に設定し
た,補強繊維層を含む低発泡倍率の樹脂製外層材と、該
樹脂製外層材に比して高い範囲に設定した高発泡倍率の
樹脂製芯材とからなる車両用補強材により、樹脂製外層
材に比して樹脂製芯材が柔らかいものとなって、衝突エ
ネルギーが、硬い樹脂製外層材の変形を樹脂製芯材の復
元力でもって抑制しつつ柔らかい樹脂製芯材の変形を硬
い樹脂製外層材で保護して効果的に抑制される。
【0010】また、請求項2に係る発明では、補強繊維
層は、樹脂製外層材の樹脂原料が含浸し易い樹脂製外層
材側の第1補強繊維層と、樹脂製芯材の樹脂原料が含浸
し難い樹脂製芯材側の第2補強繊維層との外内2層から
なるので、樹脂製芯材の樹脂原料を補強繊維層の内側空
間に注入したとき、該樹脂原料が上記第2補強繊維層内
を通過し上記第2補強繊維層内まで含浸されることがな
く、つまり上記樹脂原料は第2補強繊維層内の含浸に止
まるため、補強繊維層の外側から樹脂製外層材の樹脂原
料を注入したとき、上記第1補強繊維層への該樹脂原料
の注入量(含浸量)を一層適切に確保することができ
る。
層は、樹脂製外層材の樹脂原料が含浸し易い樹脂製外層
材側の第1補強繊維層と、樹脂製芯材の樹脂原料が含浸
し難い樹脂製芯材側の第2補強繊維層との外内2層から
なるので、樹脂製芯材の樹脂原料を補強繊維層の内側空
間に注入したとき、該樹脂原料が上記第2補強繊維層内
を通過し上記第2補強繊維層内まで含浸されることがな
く、つまり上記樹脂原料は第2補強繊維層内の含浸に止
まるため、補強繊維層の外側から樹脂製外層材の樹脂原
料を注入したとき、上記第1補強繊維層への該樹脂原料
の注入量(含浸量)を一層適切に確保することができ
る。
【0011】さらに、請求項3に係る発明では、モール
ド型のキャビティ内面側に付設した補強繊維層の内側の
空間に、高発泡倍率の樹脂製芯材の樹脂原料を先に注入
して補強繊維層の一部分(内側)に樹脂製芯材の樹脂原
料を含浸させた状態で、上記モールド型と樹脂製芯材と
の間の補強繊維層の残る部分(外側)との間に、低発泡
倍率の樹脂製外層材の樹脂原料を圧入含浸させて発泡硬
化させるようにしているので、所定の発泡倍率よりも高
い範囲に設定されて発泡させることで粘度が高くなって
補強繊維層に対して含浸し難い高発泡倍率の樹脂製芯材
の樹脂原料が、低発泡倍率の樹脂製外層材よりも先に注
入されて補強繊維層内の内側に円滑に含浸して絡み付
き、樹脂製芯材の補強繊維層に対する接着が強固に行わ
れる。しかも、所定の発泡倍率よりも低い範囲に設定さ
れて発泡させることで粘度が樹脂製芯材の樹脂原料より
も低い故に補強繊維層に対して含浸し易い低発泡倍率の
樹脂製外層材の樹脂原料は、補強繊維層の一部分に樹脂
製芯材の樹脂原料を含浸させた後に圧入されることか
ら、樹脂製外層材の樹脂原料が補強繊維層の残る部分に
確実かつ迅速に含浸することになり、樹脂製芯材と樹脂
製外層材とは補強繊維を介在して強固に接着されること
になる。
ド型のキャビティ内面側に付設した補強繊維層の内側の
空間に、高発泡倍率の樹脂製芯材の樹脂原料を先に注入
して補強繊維層の一部分(内側)に樹脂製芯材の樹脂原
料を含浸させた状態で、上記モールド型と樹脂製芯材と
の間の補強繊維層の残る部分(外側)との間に、低発泡
倍率の樹脂製外層材の樹脂原料を圧入含浸させて発泡硬
化させるようにしているので、所定の発泡倍率よりも高
い範囲に設定されて発泡させることで粘度が高くなって
補強繊維層に対して含浸し難い高発泡倍率の樹脂製芯材
の樹脂原料が、低発泡倍率の樹脂製外層材よりも先に注
入されて補強繊維層内の内側に円滑に含浸して絡み付
き、樹脂製芯材の補強繊維層に対する接着が強固に行わ
れる。しかも、所定の発泡倍率よりも低い範囲に設定さ
れて発泡させることで粘度が樹脂製芯材の樹脂原料より
も低い故に補強繊維層に対して含浸し易い低発泡倍率の
樹脂製外層材の樹脂原料は、補強繊維層の一部分に樹脂
製芯材の樹脂原料を含浸させた後に圧入されることか
ら、樹脂製外層材の樹脂原料が補強繊維層の残る部分に
確実かつ迅速に含浸することになり、樹脂製芯材と樹脂
製外層材とは補強繊維を介在して強固に接着されること
になる。
【0012】
【発明の効果】以上の如く、請求項1の発明における車
両用補強材によれば、樹脂製外層材の補強繊維層の一部
分に樹脂製芯材が絡み付くように含浸して強固に接着す
る含浸部を設けたことにより、樹脂製外層材と樹脂製芯
材との互いに発泡倍率の異なる接着面同士が剥離して滑
りが生じることがなく、衝突エネルギーの作用時に硬い
樹脂製外層材と柔らかい樹脂製芯材とで互いに庇護し合
いつつその利点を生かし合って衝突エネルギーを効果的
に抑制することができる。
両用補強材によれば、樹脂製外層材の補強繊維層の一部
分に樹脂製芯材が絡み付くように含浸して強固に接着す
る含浸部を設けたことにより、樹脂製外層材と樹脂製芯
材との互いに発泡倍率の異なる接着面同士が剥離して滑
りが生じることがなく、衝突エネルギーの作用時に硬い
樹脂製外層材と柔らかい樹脂製芯材とで互いに庇護し合
いつつその利点を生かし合って衝突エネルギーを効果的
に抑制することができる。
【0013】また、請求項2の発明における車両用補強
材によれば、補強繊維層を、樹脂製外層材の樹脂原料が
含浸し易い樹脂製外層材側の第1補強繊維層と、樹脂製
芯材の樹脂原料が含浸し難い樹脂製芯材側の第2補強繊
維層とで構成したため、樹脂製芯材の樹脂原料の含浸が
第2補強繊維層までに止まって第1補強繊維層への含浸
が防止でき、その結果、第1補強繊維層への樹脂製外層
材の樹脂原料の含浸が効果的に行われるので、品質の安
定した車両用補強材を提供することができる。
材によれば、補強繊維層を、樹脂製外層材の樹脂原料が
含浸し易い樹脂製外層材側の第1補強繊維層と、樹脂製
芯材の樹脂原料が含浸し難い樹脂製芯材側の第2補強繊
維層とで構成したため、樹脂製芯材の樹脂原料の含浸が
第2補強繊維層までに止まって第1補強繊維層への含浸
が防止でき、その結果、第1補強繊維層への樹脂製外層
材の樹脂原料の含浸が効果的に行われるので、品質の安
定した車両用補強材を提供することができる。
【0014】さらに、請求項3の発明における車両用補
強材の製造方法によれば、高発泡倍率の樹脂製芯材の樹
脂原料を、低発泡倍率の樹脂製外層材よりも先にモール
ド型のキャビティ内面側における補強繊維層の内側空間
に注入して補強繊維層内の内側に円滑に含浸させた後
で、低発泡倍率の樹脂製外層材の樹脂原料をモールド型
と樹脂製芯材との間に圧入して補強繊維層の残る部分に
確実かつ迅速に含浸させて発泡硬化させたことにより、
樹脂製芯材と樹脂製外層材とを補強繊維を介在して強固
に接着させることになり、互いに発泡率の異なる樹脂製
外層材と樹脂製芯材との剥離を確実に防止する車両用補
強材の容易な製造方法を提供することができる。
強材の製造方法によれば、高発泡倍率の樹脂製芯材の樹
脂原料を、低発泡倍率の樹脂製外層材よりも先にモール
ド型のキャビティ内面側における補強繊維層の内側空間
に注入して補強繊維層内の内側に円滑に含浸させた後
で、低発泡倍率の樹脂製外層材の樹脂原料をモールド型
と樹脂製芯材との間に圧入して補強繊維層の残る部分に
確実かつ迅速に含浸させて発泡硬化させたことにより、
樹脂製芯材と樹脂製外層材とを補強繊維を介在して強固
に接着させることになり、互いに発泡率の異なる樹脂製
外層材と樹脂製芯材との剥離を確実に防止する車両用補
強材の容易な製造方法を提供することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0016】図3および図4は本発明の一実施例に係る
車両用補強材としてのバンパビームを示し、このバンパ
ビーム1は、車体Aの前端部に設けられたフロントバン
パ3の内方側を該フロントバンパ3に沿って車体左右方
向へ延びて設けられている。図2に示すように、上記フ
ロントバンパ3は、プラスチック製の断面略コ字状のバ
ンパフェース5と、該バンパフェース5の内方側におけ
る前部に嵌合されたエネルギー吸収体としての公知のE
Aフォーム7とからなる。また、上記EAフォーム7の
後面には、その中央位置を車体左右方向へ延びる断面略
コ字状の凹部9が設けられている。さらに、上記のバン
パフェース5の後端部には、互いに上下に対向するよう
突出する第1フランジ11,11が設けられている。
車両用補強材としてのバンパビームを示し、このバンパ
ビーム1は、車体Aの前端部に設けられたフロントバン
パ3の内方側を該フロントバンパ3に沿って車体左右方
向へ延びて設けられている。図2に示すように、上記フ
ロントバンパ3は、プラスチック製の断面略コ字状のバ
ンパフェース5と、該バンパフェース5の内方側におけ
る前部に嵌合されたエネルギー吸収体としての公知のE
Aフォーム7とからなる。また、上記EAフォーム7の
後面には、その中央位置を車体左右方向へ延びる断面略
コ字状の凹部9が設けられている。さらに、上記のバン
パフェース5の後端部には、互いに上下に対向するよう
突出する第1フランジ11,11が設けられている。
【0017】また、上記バンパビーム1は、上記EAフ
ォーム7の凹部9に前端部が嵌合され、かつ上記バンパ
フェース5の各第1フランジ11の後面に対応するよ
う,後端部にそれぞれ上下に延設させた第2フランジ2
1,21を有する閉断面形状の樹脂製外層材23と、該
樹脂製外層材23の内方側に充填された樹脂製芯材25
とからなる。そして、上記樹脂製外層材23は、所定の
発泡倍率以下(発泡倍率が0〜5の樹脂が好ましい)の
低い範囲に設定した低発泡倍率のものであり、強化ガラ
ス繊維を含有した硬質ウレタンよりなる。一方、上記樹
脂製芯材25は、所定の発泡倍率よりも高い範囲に設定
された高発泡倍率(発泡倍率が10〜30の樹脂が好ま
しい)のものであり、上記樹脂製外層材23に比して柔
らかい硬質ポリウレタンよりなる。
ォーム7の凹部9に前端部が嵌合され、かつ上記バンパ
フェース5の各第1フランジ11の後面に対応するよ
う,後端部にそれぞれ上下に延設させた第2フランジ2
1,21を有する閉断面形状の樹脂製外層材23と、該
樹脂製外層材23の内方側に充填された樹脂製芯材25
とからなる。そして、上記樹脂製外層材23は、所定の
発泡倍率以下(発泡倍率が0〜5の樹脂が好ましい)の
低い範囲に設定した低発泡倍率のものであり、強化ガラ
ス繊維を含有した硬質ウレタンよりなる。一方、上記樹
脂製芯材25は、所定の発泡倍率よりも高い範囲に設定
された高発泡倍率(発泡倍率が10〜30の樹脂が好ま
しい)のものであり、上記樹脂製外層材23に比して柔
らかい硬質ポリウレタンよりなる。
【0018】そして、図1および図2に示すように、上
記樹脂製外層材23は補強繊維例えばガラス繊維31か
らなる補強繊維層30を含んで形成されており、上記樹
脂製芯材25には、該樹脂製芯材25の樹脂26を上記
補強繊維層30の内側寄りの一部分に含浸した含浸部3
3が設けられている。また、上記補強繊維層30は、樹
脂製外層材23側(外側寄り)に位置しかつ樹脂製外層
材23の樹脂原料が含浸し易い第1補強繊維層35と、
補強繊維層30の樹脂製芯材25側(内側寄り)に位置
しかつ樹脂製芯材25の樹脂原料が含浸し難い第2補強
繊維層37との2層からなる。そして、上記第2補強繊
維層37は、上記補強繊維層30の内側寄りの一部分に
樹脂製芯材25の樹脂原料を含浸させる含浸部33とし
て構成されている。
記樹脂製外層材23は補強繊維例えばガラス繊維31か
らなる補強繊維層30を含んで形成されており、上記樹
脂製芯材25には、該樹脂製芯材25の樹脂26を上記
補強繊維層30の内側寄りの一部分に含浸した含浸部3
3が設けられている。また、上記補強繊維層30は、樹
脂製外層材23側(外側寄り)に位置しかつ樹脂製外層
材23の樹脂原料が含浸し易い第1補強繊維層35と、
補強繊維層30の樹脂製芯材25側(内側寄り)に位置
しかつ樹脂製芯材25の樹脂原料が含浸し難い第2補強
繊維層37との2層からなる。そして、上記第2補強繊
維層37は、上記補強繊維層30の内側寄りの一部分に
樹脂製芯材25の樹脂原料を含浸させる含浸部33とし
て構成されている。
【0019】また、上記バンパビーム1の後面側には、
図示しない車体のフレームに取り付けるための取り付け
ボルト41,41を後方に突出させた取付ブラケット4
3が設けられており、バンパビーム1の各第2フランジ
21をバンパフェース5の各第1フランジ11の後面に
対応させた状態で各第1フランジ11側より挿通された
ボルト45,…にナット47,…を螺合させて取付ブラ
ケット43に対するバンパビーム1およびバンパフェー
ス5の取り付けがなされている。
図示しない車体のフレームに取り付けるための取り付け
ボルト41,41を後方に突出させた取付ブラケット4
3が設けられており、バンパビーム1の各第2フランジ
21をバンパフェース5の各第1フランジ11の後面に
対応させた状態で各第1フランジ11側より挿通された
ボルト45,…にナット47,…を螺合させて取付ブラ
ケット43に対するバンパビーム1およびバンパフェー
ス5の取り付けがなされている。
【0020】ここで、上記補強繊維層30の材質として
は、その第1補強繊維層35がコンティニアスストラッ
ドマットなどの含浸性の高いガラスマットのなかから適
宜選択される。一方、第2補強繊維層37の材質として
は、織物状ガラスマットある胃はチョップドストランド
マットなどの含浸性の低いガラスマットのなかから適宜
選択される。
は、その第1補強繊維層35がコンティニアスストラッ
ドマットなどの含浸性の高いガラスマットのなかから適
宜選択される。一方、第2補強繊維層37の材質として
は、織物状ガラスマットある胃はチョップドストランド
マットなどの含浸性の低いガラスマットのなかから適宜
選択される。
【0021】次に、上記バンパビーム1の製造方法を図
5および図6に基づいて説明する。
5および図6に基づいて説明する。
【0022】先ず、上述した第1補強繊維層35および
第2補強繊維層37からなる外内2層構造の補強繊維層
30をモールド型51のキャビティ53内面側に付設す
る。そして、その補強繊維層30の第2補強繊維層37
の内側の空間に、モールド型51の上方より高発泡倍率
の樹脂製芯材25の樹脂原料としての硬質ポリウレタン
を第1注入ヘッド55により注入したのち発泡させ、キ
ャビティ53内に硬質ポリウレタンを充填させつつ第2
補強繊維層37に硬質ポリウレタンを含浸させて、補強
繊維層30の内側寄りの一部分に含浸部33を形成す
る。
第2補強繊維層37からなる外内2層構造の補強繊維層
30をモールド型51のキャビティ53内面側に付設す
る。そして、その補強繊維層30の第2補強繊維層37
の内側の空間に、モールド型51の上方より高発泡倍率
の樹脂製芯材25の樹脂原料としての硬質ポリウレタン
を第1注入ヘッド55により注入したのち発泡させ、キ
ャビティ53内に硬質ポリウレタンを充填させつつ第2
補強繊維層37に硬質ポリウレタンを含浸させて、補強
繊維層30の内側寄りの一部分に含浸部33を形成す
る。
【0023】しかる後、上記モールド型51の内面と、
樹脂製芯材25との間の第1補強繊維層35内に、モー
ルド型51の側方より低発泡倍率の樹脂製外層材23の
樹脂原料としての強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンを
第2注入ヘッド57により圧入して含浸させる。その
後、第2注入ヘッド57より圧入した強化ガラス繊維含
有の硬質ウレタンを発泡させることにより、第1補強繊
維層35内と、第2補強繊維層37の外周部(上記樹脂
製芯材25の樹脂原料が含浸していない部分)とに樹脂
製外層材23の樹脂原料(強化ガラス繊維含有の硬質ウ
レタン)を含浸させて、硬化させることにより、バンパ
ビーム1を得る。
樹脂製芯材25との間の第1補強繊維層35内に、モー
ルド型51の側方より低発泡倍率の樹脂製外層材23の
樹脂原料としての強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンを
第2注入ヘッド57により圧入して含浸させる。その
後、第2注入ヘッド57より圧入した強化ガラス繊維含
有の硬質ウレタンを発泡させることにより、第1補強繊
維層35内と、第2補強繊維層37の外周部(上記樹脂
製芯材25の樹脂原料が含浸していない部分)とに樹脂
製外層材23の樹脂原料(強化ガラス繊維含有の硬質ウ
レタン)を含浸させて、硬化させることにより、バンパ
ビーム1を得る。
【0024】その際、樹脂製外層材23の樹脂原料とし
ての強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンは、発泡倍率を
所定の発泡倍率よりも低い範囲に設定し、発泡させても
粘度が低く、高含浸性の第1補強繊維層35に対して強
化ガラス繊維含有の硬質ウレタンを含浸し易いものにし
ている。一方、樹脂製芯材25の樹脂原料としての硬質
ポリウレタンは、発泡倍率を所定の発泡倍率よりも高い
範囲に設定し、発泡させることで粘度が高くなり、低含
浸性の第2補強繊維層37に対して硬質ポリウレタンを
含浸し難いものにしている。
ての強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンは、発泡倍率を
所定の発泡倍率よりも低い範囲に設定し、発泡させても
粘度が低く、高含浸性の第1補強繊維層35に対して強
化ガラス繊維含有の硬質ウレタンを含浸し易いものにし
ている。一方、樹脂製芯材25の樹脂原料としての硬質
ポリウレタンは、発泡倍率を所定の発泡倍率よりも高い
範囲に設定し、発泡させることで粘度が高くなり、低含
浸性の第2補強繊維層37に対して硬質ポリウレタンを
含浸し難いものにしている。
【0025】したがって、上記実施例では、バンパビー
ム1は、補強繊維層30を含んで形成された低発泡倍率
の樹脂製外層材23と、該樹脂製外層材23の内方側に
設けられた高発泡倍率の樹脂製芯材25とからなり、樹
脂製芯材25の樹脂原料としての硬質ポリウレタンを第
2補強繊維層37に含浸させてなる補強繊維層30の一
部分としての含浸部33が樹脂製芯材25に設けられて
いるので、樹脂製外層材23の補強繊維層30の第2補
強繊維層37(含浸部33)に樹脂製芯材25が絡み付
くように含浸して強固に接着されることになる。このた
め、互いに発泡倍率の異なる,樹脂製外層材23と樹脂
製芯材25との互いの接着面、つまり樹脂製外層材23
の内面と樹脂製芯材25の外面とが剥離して該両者2
3,25間に滑りが生じて樹脂製外層材23および樹脂
製芯材25に個別に衝突エネルギーが作用することを確
実に防止できる。しかも、所定の発泡倍率以下の低い範
囲に設定した,補強繊維層30を含みかつ強化ガラス繊
維含有の硬質ウレタンよりなる低発泡倍率の樹脂製外層
材23と、該樹脂製外層材23に比して高い範囲に設定
した,硬質ポリウレタンよりなる高発泡倍率の樹脂製芯
材25とからなるバンパビーム1により、樹脂製外層材
23に比して樹脂製芯材25が柔らかいものとなって、
衝突エネルギー作用時に、硬い樹脂製外層材23の変形
が樹脂製芯材25の復元力でもって抑制される一方、柔
らかい樹脂製芯材25の変形が硬い樹脂製外層材23で
保護されることになり、衝突エネルギーを、硬い樹脂製
外層材23と柔らかい樹脂製芯材35とで互いに庇護し
合いつつその利点を生かし合って効果的に抑制すること
ができる。
ム1は、補強繊維層30を含んで形成された低発泡倍率
の樹脂製外層材23と、該樹脂製外層材23の内方側に
設けられた高発泡倍率の樹脂製芯材25とからなり、樹
脂製芯材25の樹脂原料としての硬質ポリウレタンを第
2補強繊維層37に含浸させてなる補強繊維層30の一
部分としての含浸部33が樹脂製芯材25に設けられて
いるので、樹脂製外層材23の補強繊維層30の第2補
強繊維層37(含浸部33)に樹脂製芯材25が絡み付
くように含浸して強固に接着されることになる。このた
め、互いに発泡倍率の異なる,樹脂製外層材23と樹脂
製芯材25との互いの接着面、つまり樹脂製外層材23
の内面と樹脂製芯材25の外面とが剥離して該両者2
3,25間に滑りが生じて樹脂製外層材23および樹脂
製芯材25に個別に衝突エネルギーが作用することを確
実に防止できる。しかも、所定の発泡倍率以下の低い範
囲に設定した,補強繊維層30を含みかつ強化ガラス繊
維含有の硬質ウレタンよりなる低発泡倍率の樹脂製外層
材23と、該樹脂製外層材23に比して高い範囲に設定
した,硬質ポリウレタンよりなる高発泡倍率の樹脂製芯
材25とからなるバンパビーム1により、樹脂製外層材
23に比して樹脂製芯材25が柔らかいものとなって、
衝突エネルギー作用時に、硬い樹脂製外層材23の変形
が樹脂製芯材25の復元力でもって抑制される一方、柔
らかい樹脂製芯材25の変形が硬い樹脂製外層材23で
保護されることになり、衝突エネルギーを、硬い樹脂製
外層材23と柔らかい樹脂製芯材35とで互いに庇護し
合いつつその利点を生かし合って効果的に抑制すること
ができる。
【0026】また、補強繊維層30は、樹脂製外層材2
3側(外側)に設けられた高含浸性の第1補強繊維層3
5と、樹脂製芯材25側に設けられた低含浸性の第2補
強繊維層37との外内2層で構成したので、樹脂製芯材
25の樹脂原料を補強繊維層30の内側空間に注入した
とき、該樹脂原料の補強繊維層30への含浸が第2補強
繊維層37内までに止まる一方、補強繊維層30の外側
から樹脂製外層材23の樹脂原料を補強繊維層30へ注
入したとき、該樹脂原料は第1補強繊維層35へより一
層容易に含浸する。この結果、品質の安定したバンパビ
ーム1を提供することができる。
3側(外側)に設けられた高含浸性の第1補強繊維層3
5と、樹脂製芯材25側に設けられた低含浸性の第2補
強繊維層37との外内2層で構成したので、樹脂製芯材
25の樹脂原料を補強繊維層30の内側空間に注入した
とき、該樹脂原料の補強繊維層30への含浸が第2補強
繊維層37内までに止まる一方、補強繊維層30の外側
から樹脂製外層材23の樹脂原料を補強繊維層30へ注
入したとき、該樹脂原料は第1補強繊維層35へより一
層容易に含浸する。この結果、品質の安定したバンパビ
ーム1を提供することができる。
【0027】さらに、モールド型51のキャビティ53
内面側に付設した補強繊維層30の内側の空間に、高発
泡倍率の樹脂製芯材25の樹脂原料としての硬質ポリウ
レタンを先に注入して第2補強繊維層37に含浸させた
状態で、補強繊維層30の外側から該補強繊維層30に
低発泡倍率の樹脂製外層材23の樹脂原料としての強化
ガラス繊維含有の硬質ウレタンを圧入し、残る第1補強
繊維層35に強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンを含浸
させて発泡硬化させることによりバンパビーム1が製造
されるので、所定の発泡倍率よりも高い範囲に設定され
て発泡させることで粘度が高くなって補強繊維層30に
対して含浸し難い高発泡倍率の硬質ポリウレタンが、低
発泡倍率の強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンよりも先
に注入されて第2補強繊維層37に円滑に含浸して絡み
付き、樹脂製芯材25の補強繊維層30に対する接着が
強固に行われる。しかも、所定の発泡倍率よりも低い範
囲に設定されて発泡させることで粘度が硬質ポリウレタ
ンよりも低い故に補強繊維層30に対して含浸し易い低
発泡倍率の強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンは、補強
繊維層30の第2補強繊維層37に硬質ポリウレタンを
含浸させた後に圧入されることから、強化ガラス繊維含
有の硬質ウレタンが残る第1補強繊維層35に確実かつ
迅速に含浸することになり、硬質ポリウレタンと、強化
ガラス繊維含有の硬質ウレタンとは補強繊維層30を介
在して強固に接着されることになる。この結果、互いに
発泡倍率の異なる樹脂製外層材23と樹脂製芯材25と
の剥離を確実に防止するバンパビーム1の容易な製造方
法を提供することができる。
内面側に付設した補強繊維層30の内側の空間に、高発
泡倍率の樹脂製芯材25の樹脂原料としての硬質ポリウ
レタンを先に注入して第2補強繊維層37に含浸させた
状態で、補強繊維層30の外側から該補強繊維層30に
低発泡倍率の樹脂製外層材23の樹脂原料としての強化
ガラス繊維含有の硬質ウレタンを圧入し、残る第1補強
繊維層35に強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンを含浸
させて発泡硬化させることによりバンパビーム1が製造
されるので、所定の発泡倍率よりも高い範囲に設定され
て発泡させることで粘度が高くなって補強繊維層30に
対して含浸し難い高発泡倍率の硬質ポリウレタンが、低
発泡倍率の強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンよりも先
に注入されて第2補強繊維層37に円滑に含浸して絡み
付き、樹脂製芯材25の補強繊維層30に対する接着が
強固に行われる。しかも、所定の発泡倍率よりも低い範
囲に設定されて発泡させることで粘度が硬質ポリウレタ
ンよりも低い故に補強繊維層30に対して含浸し易い低
発泡倍率の強化ガラス繊維含有の硬質ウレタンは、補強
繊維層30の第2補強繊維層37に硬質ポリウレタンを
含浸させた後に圧入されることから、強化ガラス繊維含
有の硬質ウレタンが残る第1補強繊維層35に確実かつ
迅速に含浸することになり、硬質ポリウレタンと、強化
ガラス繊維含有の硬質ウレタンとは補強繊維層30を介
在して強固に接着されることになる。この結果、互いに
発泡倍率の異なる樹脂製外層材23と樹脂製芯材25と
の剥離を確実に防止するバンパビーム1の容易な製造方
法を提供することができる。
【0028】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、補強繊維層30を材質の異な
る第1補強繊維層35と第2補強繊維層37との二層で
構成したが、補強繊維層が一層で構成されるようにして
も良い。この場合、補強繊維は樹脂製芯材の樹脂原料を
含浸しにくいチョップドストラッドマットなどを使用す
ることが好ましい。また、上記実施例では、フロントバ
ンパ3に適用したバンパビーム1について述べたが、リ
ヤバンパのバンパビームは勿論のこと、ドアパネル内に
設けられるインパクトバーなどにも適用できるのは勿論
である。
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、補強繊維層30を材質の異な
る第1補強繊維層35と第2補強繊維層37との二層で
構成したが、補強繊維層が一層で構成されるようにして
も良い。この場合、補強繊維は樹脂製芯材の樹脂原料を
含浸しにくいチョップドストラッドマットなどを使用す
ることが好ましい。また、上記実施例では、フロントバ
ンパ3に適用したバンパビーム1について述べたが、リ
ヤバンパのバンパビームは勿論のこと、ドアパネル内に
設けられるインパクトバーなどにも適用できるのは勿論
である。
【図1】バンパビームの一部拡大断面図である。
【図2】バンパの縦断面図を含む斜視図である。
【図3】バンパビームの縦断面図を含む斜視図である。
【図4】自動車前部の斜視図である。
【図5】硬質ポリウレタン注入時におけるバンパビーム
の製造工程を説明する説明図である。
の製造工程を説明する説明図である。
【図6】強化ガラス含有の硬質ウレタン注入時における
バンパビームの製造工程を説明する説明図である。
バンパビームの製造工程を説明する説明図である。
23 樹脂製外層材
25 樹脂製芯材
30 補強繊維層
33 含浸部
35 第1補強繊維層
37 第2補強繊維層
51 モールド型
53 キャビティ
Claims (3)
- 【請求項1】 補強繊維層を含み,所定の発泡倍率以下
の低い範囲に設定した低発泡倍率の樹脂製外層材と、該
樹脂製外層材の内方側に位置し、かつ樹脂製外層材に比
して高い範囲に設定した高発泡倍率の樹脂製芯材とから
なり、上記樹脂製芯材には、該樹脂製芯材の樹脂が上記
補強繊維層の一部分に含浸した含浸部が設けられている
ことを特徴とする車両用補強材。 - 【請求項2】 補強繊維層は、樹脂製外層材側に位置し
かつ樹脂製外層材の樹脂原料が含浸し易い第1補強繊維
層と、樹脂製芯材側に位置しかつ樹脂製芯材の樹脂原料
が含浸し難い第2補強繊維層との2層からなることを特
徴とする請求項1記載の車両用補強材。 - 【請求項3】 補強繊維層をモールド型のキャビティ内
面側に付設し、その補強繊維層の内側の空間に、所定の
発泡倍率よりも高い範囲に設定した高発泡倍率の樹脂製
芯材の樹脂原料を注入して、上記補強繊維層の一部分に
樹脂製芯材の樹脂原料を含浸させた後、上記モールド型
と上記樹脂製芯材との間の上記補強繊維層の残る部分
に、所定の発泡倍率以下の低い範囲に設定した低発泡倍
率の樹脂製外層材の樹脂原料を圧入含浸させて発泡硬化
させるようにしたことを特徴とする車両用補強材の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19032291A JP3233658B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 車両用補強材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19032291A JP3233658B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 車両用補強材およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532143A true JPH0532143A (ja) | 1993-02-09 |
JP3233658B2 JP3233658B2 (ja) | 2001-11-26 |
Family
ID=16256252
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19032291A Expired - Fee Related JP3233658B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 車両用補強材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3233658B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6648383B2 (en) * | 2001-06-01 | 2003-11-18 | Adlev S.R.L. | Protective structure for vehicles, designed to be used, in particular, in the event of impact with pedestrians |
WO2014109128A1 (ja) * | 2013-01-11 | 2014-07-17 | 本田技研工業株式会社 | 自動車のバンパービーム構造 |
JP2016097717A (ja) * | 2014-11-18 | 2016-05-30 | 本田技研工業株式会社 | 自動車用バンパー |
-
1991
- 1991-07-30 JP JP19032291A patent/JP3233658B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6648383B2 (en) * | 2001-06-01 | 2003-11-18 | Adlev S.R.L. | Protective structure for vehicles, designed to be used, in particular, in the event of impact with pedestrians |
WO2014109128A1 (ja) * | 2013-01-11 | 2014-07-17 | 本田技研工業株式会社 | 自動車のバンパービーム構造 |
JP5995115B2 (ja) * | 2013-01-11 | 2016-09-21 | 本田技研工業株式会社 | 自動車のバンパービーム構造 |
JP2016097717A (ja) * | 2014-11-18 | 2016-05-30 | 本田技研工業株式会社 | 自動車用バンパー |
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JP3233658B2 (ja) | 2001-11-26 |
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