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JPH05303956A - プラズマイオン化質量分析装置 - Google Patents

プラズマイオン化質量分析装置

Info

Publication number
JPH05303956A
JPH05303956A JP4107573A JP10757392A JPH05303956A JP H05303956 A JPH05303956 A JP H05303956A JP 4107573 A JP4107573 A JP 4107573A JP 10757392 A JP10757392 A JP 10757392A JP H05303956 A JPH05303956 A JP H05303956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion
mass spectrometer
light
lens system
ions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4107573A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiji Hatanaka
利治 畠中
Nobuhiko Nishi
伸彦 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP4107573A priority Critical patent/JPH05303956A/ja
Publication of JPH05303956A publication Critical patent/JPH05303956A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマイオン化質量分析装置において、バ
ックグラウンドの成因となる光が質量分析計に入射する
のを防ぐとともに、イオンの導入効率を高め、これによ
って、従来よりもS/N比を向上させる。 【構成】 レンズ系10を構成するレンズ電極10a
に、イオン収束用の電圧を印加する電圧印加手段15を
接続し、レンズ系10内のイオン通過軸上には、プラズ
マトーチ1からの光を遮断する遮光板14を配置し、こ
の遮光板14にイオン軌道変更電圧印加手段16を接続
し、この電圧印加手段16によって遮光板14の周囲に
電界分布を発生させ、この電界分布によってレンズ系1
0に入射してくるイオンをこの遮光板14の周囲を迂回
して進行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料をプラズマにより
イオン化して質量分析を行うプラズマイオン化質量分析
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のプラズマイオン化質量
分析装置として代表的なものに、誘導結合プラズマ質量
分析装置(以下、ICP/MSという)がある。このI
CP/MSでは、プラズマトーチの誘導コイルに高周波
電流を流して試料をプラズマ化し、これにより生成され
たイオンをサンプリング用のインターフェイスを通過さ
せて差動排気室内に導入する。そして、差動排気室内に
配置された円筒状のイオン引出電極でイオンを後方に向
けて引き出し、この引き出されたイオンをレンズ系を用
いて質量分析計の入口に収束させた後、質量分析計で質
量分離を行うものであり、検出感度が高いために微量分
析が可能で、また、同位体の分析などにも適している等
の利点を有する。
【0003】ところで、このICP/MSにおいて、試
料の濃度がppb以下の場合でも測定可能な高い検出感度
を維持するためには、信号強度を低下させることなく、
マススペクトル上に現れるバックグラウンドを除く必要
がある。このバックグラウンドの成因には、プラズマか
らイオンと共に質量分析計に入射してくる光の影響があ
る。そのため、従来のICP/MSでは、レンズ系の光
軸上に遮光板を配置してプラズマトーチからの光を遮断
し、遮光板の周囲を通過したイオンのみをレンズ系で収
束させる構成が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上記構成においては、プラズマトーチからの光の影響は
遮光板で除くことができるものの、この遮光板が逆にイ
オンの質量分析計への導入効率を低下させる要因となっ
ていた。
【0005】すなわち、従来のものでは、遮光板はレン
ズ系と同電位に設定されているため、イオンの通過軌道
は何等変化しない。したがって、イオン引出電極側から
遮光板を見た場合に、遮光板の外周縁よりも小さい立体
角の範囲内に含まれるイオンは遮光板に遮られて通過す
ることができず、遮光板に衝突して散乱を起こす。この
ため、質量分析計に対するイオンの入射効率が悪くなる
だけでなく、遮光板に衝突して散乱したイオンがノイズ
の原因となる等の不具合を生じていた。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、バックグラウンドの成因となる光を遮断す
るとともに、質量分析計へのイオンの導入効率を高め、
これによって、従来よりも一層S/N比を向上させるこ
とを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために、プラズマトーチで発生されるイオン
を質量分析計に向けて引き出すイオン引出電極と、この
イオン引出電極で引き出されたイオンを質量分析計の入
口に収束させる複数のレンズ電極からなるレンズ系とを
有し、このイオン引き出し電極とレンズ系とが、プラズ
マトーチと質量分析計との間にそれぞれのイオン通過軸
を共に実質的に一致させた状態でこの記載順序で順次に
設けられており、かつ、このレンズ系を構成する各レン
ズ電極には、イオン収束用の電圧を印加するイオン収束
用電圧印加手段が接続され、またレンズ系内の前記イオ
ン通過軸上には、プラズマトーチからの光を遮断する遮
光板が配置されているプラズマイオン化質量分析装置に
おいて、次の構成を採る。
【0008】すなわち、本発明では、遮光板に対して、
レンズ系に入射してくるイオンをこの遮光板の周囲を迂
回して進行させる電界分布を当該遮光板の周囲に発生さ
せるイオン軌道変更電圧を印加するイオン軌道変更電圧
印加手段を設けたことを特徴としている。
【0009】
【作用】上記構成においては、イオン軌道変更電圧印加
手段によって、遮光板の周囲には、レンズ系に入射して
くるイオンをこの遮光板の周囲を迂回して進行させる電
界分布が発生されているので、イオン引出電極側から遮
光板を見た場合に、遮光板の外周縁よりも小さい立体角
の範囲内に含まれるイオンであっても、その軌道が変え
られて遮光板を避けて通過することができ、イオンが遮
光板に衝突して散乱を起こす確立も少なくなる。その結
果、S/N比が向上する。
【0010】
【実施例】図1は、本発明をICP/MSに適用した場
合の構成図である。
【0011】同図において、1はプラズマトーチ、2は
誘導コイル、4はインターフェイス、7はこのインター
フェイス4に連設された差動排気室である。インターフ
ェイス4は、サンプリングコーン5およびスキマー6か
らなり、それぞれには、共通するイオン通過軸O上にオ
リフィス5a、6aが形成されている。そして、サンプ
リングコーン5とスキマー6との間はロータリポンプ等
で排気されている。また、差動排気室7は、拡散ポンプ
等で真空排気されており、この差動排気室7内には、サ
ンプリングコーン5とスキマー6の各々のオリフィス5
a、6aを通過したイオンを後述の質量分析計13に向
けて引き出すイオン引出電極9と、このイオン引出電極
9で引き出されたイオンを質量分析計13の入口13a
に収束させるレンズ系10とが上記のイオン通過軸Oに
それぞれ一致させて順次設けられている。このレンズ系
10は、3分割された円筒状の各レンズ電極10a,1
0b,10cで構成されており、レンズ系10の初段のレ
ンズ電極10a内に位置するイオン通過軸O上に、プラ
ズマトーチ1からの光を遮断する円盤状の遮光板14が
イオン通過軸Oと同心に配置されている。
【0012】また、上記のレンズ系10を構成する各レ
ンズ電極10a〜10cには、イオン収束用の電圧を印加
するイオン収束用電圧印加手段15が接続されている。
このイオン収束用電圧印加手段15は、本例では、直流
電源Eと、分圧抵抗R2〜R5からなる一方、 遮光板1
4に対しては、レンズ系10に入射してくるイオンをこ
の遮光板14の周囲を迂回して進行させる電界分布を当
該遮光板14の周囲に発生させるイオン軌道変更電圧を
印加するイオン軌道変更電圧印加手段16が接続されて
いる。このイオン軌道変更電圧印加手段16は、上記の
直流電源Eと、分圧抵抗R0,R1とからなる。そして、
初段の電極10aに加わる収束用の電圧を−Vaとする
と、遮光板14には、この電圧−Vaとは異なる値をも
つイオン軌道変更用の電圧−V0が印加されるように、
抵抗R1の値が調整されている。
【0013】12は差動排気室7に連設された真空室
で、拡散ポンプ等で真空排気されており、この真空室1
2内に四重極型の質量分析計13が配置されている。
【0014】次に、上記構成を有するICP/MSの作
用について説明する。
【0015】プラズマトーチ1の誘導コイル2に高周波
電流を流して試料をプラズマ化すると、これによりイオ
ンと光がそれぞれ発生する。イオンと光は、インターフ
ェイス4のサンプリングコーン5およびスキマー6の各
オリフィス5a,6aをそれぞれ通過する。そして、イ
オンは、イオン引出電極9で一旦収束された後、再び発
散してレンズ系10に向かう。また、プラズマトーチ1
からの光は、イオン引出電極9をそのまま通過してレン
ズ系10に向かう。しかし、光は、遮光板14で遮断さ
れるために、レンズ系10を通過しない。
【0016】遮光板14に印加されるイオン軌道変更用
電圧は、レンズ系10の初段の電極10aに印加される
収束用電圧とは異なる所定値に設定されているから、こ
の電極10a内に形成される電界分布は、図1の破線で
示すようになる。このため、レンズ系10に入射したイ
オンは、この電界によってその通過軌道が曲げられる。
つまり、電極10aと遮光板14との印加電圧の違いに
よって電極10a内の電界分布が変化してレンズ効果が
生じ、その結果、イオン引出電極9側のイオン収束点か
ら遮光板14を見た場合に、遮光板14の外周縁よりも
小さい立体角の範囲内に含まれるイオンであっても、そ
の軌道が変えられて遮光板14を避けて通過する。
【0017】こうして、遮光板14に衝突することなく
ここを通過したイオンは、次段の電極10b,10cの印
加電圧によって形成された電界によって質量分析計13
の入口に向けて収束される。このため、質量分析計13
へのイオンの導入効率が高まるとともに、遮光板14へ
のイオンの衝突による散乱も少なくなり、しかも、光が
入射しないので、S/N比が改善されて検出感度が高く
なる。
【0018】なお、この実施例では、ICP/MSにつ
いて説明したが、これに限定されるものではなく、試料
をプラズマによりイオン化して質量分析を行うもの、た
とえばMIP/MSやGD/MS等にも本発明を適用す
ることが可能である。また、この実施例では、遮光板1
4に対してイオン軌道変更電圧を印加するイオン軌道変
更電圧印加手段16の直流電源Eを、レンズ電極10a
〜10cへの直流電源と共通のものとしているが、別に
専用の直流電源を設けることも可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、バックグラウンドの成
因となる光は遮光板で遮られて質量分析計に入射しない
が、イオンはその大部分が遮光板に遮られることなく質
量分析計に入射するので、S/N比が向上し、その結
果、従来よりも一層高い検出感度が得られるようになる
等の優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るICP/MSの構成を示
す側面断面図である。
【符号の説明】
1 プラズマトーチ 4 インターフェイス 7 差動排気室 9 イオン引出電極 10 レンズ系 10a〜10c 電極 13 質量分析計 14 遮光板 15 イオン収束用電圧印加手段 16 イオン軌道変更電圧印加手段。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマトーチで発生されるイオンを質
    量分析計に向けて引き出すイオン引出電極と、このイオ
    ン引出電極で引き出されたイオンを質量分析計の入口に
    収束させる複数のレンズ電極からなるレンズ系とを有
    し、このイオン引き出し電極とレンズ系とが、プラズマ
    トーチと質量分析計との間にそれぞれのイオン通過軸を
    共に実質的に一致させた状態でこの記載順序で順次に設
    けられており、かつ、このレンズ系を構成する各レンズ
    電極には、イオン収束用の電圧を印加するイオン収束用
    電圧印加手段が接続され、また、レンズ系内の前記イオ
    ン通過軸上には、プラズマトーチからの光を遮断する遮
    光板が配置されているプラズマイオン化質量分析装置に
    おいて、 前記遮光板に対して、前記レンズ系に入射してくるイオ
    ンをこの遮光板の周囲を迂回して進行させる電界分布を
    当該遮光板の周囲に発生させるイオン軌道変更電圧を印
    加するイオン軌道変更電圧印加手段を設けたことを特徴
    とするプラズマイオン化質量分析装置。
JP4107573A 1992-04-27 1992-04-27 プラズマイオン化質量分析装置 Pending JPH05303956A (ja)

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JP4107573A JPH05303956A (ja) 1992-04-27 1992-04-27 プラズマイオン化質量分析装置

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JP4107573A JPH05303956A (ja) 1992-04-27 1992-04-27 プラズマイオン化質量分析装置

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JPH05303956A true JPH05303956A (ja) 1993-11-16

Family

ID=14462604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4107573A Pending JPH05303956A (ja) 1992-04-27 1992-04-27 プラズマイオン化質量分析装置

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JP (1) JPH05303956A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07260765A (ja) * 1994-03-17 1995-10-13 Hitachi Ltd 質量分析装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03194843A (ja) * 1989-12-25 1991-08-26 Hitachi Ltd プラズマイオン源極微量元素質量分析装置

Patent Citations (1)

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