JP6806965B2 - 精子機能改善剤とこれを含む医薬品組成物、飼料、食品組成物及び家畜または家禽の精子機能改善方法 - Google Patents
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Description
この精子機能改善剤において、前記アシタバは、農林水産省品種登録第14641号のアシタバとすることができる。
また、この精子機能改善剤において、前記アシタバ抽出物をキサントアンゲロール又は4−ヒドロキシデリシンとすることができる。
更に、本発明は、この精子機能改善剤を含有する不妊治療または予防のための医薬品組成物と、アシタバあるいはその抽出物を含有し、精子機能の改善のために用いられる家畜用または家禽用の飼料および食品組成物も提供する。
さらに、本発明は、アシタバあるいはその抽出物を家畜または家禽に給餌する手順を含む、家畜または家禽の精子機能改善方法をも提供する。
1.暑熱ストレスと精巣における酸化ストレスの関連性の検討
前述の如く、酸化ストレスが高い環境下では、活性酸素種が精子形成細胞あるいは精子の遺伝子へ影響を与え、これが男性不妊症の原因となり得ることが知られている。酸化ストレスが高まる要因は多種多様に存在し、例えば紫外線や放射線、タバコ・薬剤・金属・酸化された食べものなどの摂取が考えられている。そして、産業動物、特にブタにおける前記夏季不妊症の原因の一つとして、外部温度の上昇による精子性状の不良化が挙げられる。これらの点から、暑熱ストレスが精巣における酸化ストレスの増加を誘発する可能性について検討を行った。
照にはマウスの精巣部を含む後部1/2を33℃の恒温槽に20分間暴露した(以下、「対照群
」という)。
そして、暑熱ストレス群のマウスについては、暑熱ストレスを負荷した24時間後に精巣を摘出した。これに対し、対照群のマウスについては、暑熱ストレス群のマウスと同時刻に精巣を摘出した。
[還元型/酸化型グルタチオンの比率の評価]
[1] 測定試料前処理
(1)各群のマウスから摘出した精巣(サンプル)を100mgあたり1mlの5% SSA(5-Sulfosalicylic acid dihydrate(和光純薬工業株式会社製)水溶液でホモジェナイズする。
(2)8000 x gで10分間遠心後上清を新しいチューブに移し、純水にて10分の1に希釈し
たものを測定試料とする。
[2] 還元型/酸化型グルタチオンの濃度測定
(1)還元型/酸化型グルタチオンの濃度測定は、前記GSSG/GSH Quantification Kitに付属したプロトコールに従って行った。
2.アシタバ抽出物の精巣における精子形成機能に対する改善作用の検討
試験例1により、暑熱ストレスがマウスの生体内におけて酸化ストレスに変換される傾向が見られたことから、動物モデルを用い、暑熱ストレス環境下におけるアシタバ抽出物の精巣における精子形成機能改善作用について検討を行った。
そして、アシタバ抽出物を投与していないマウスをコントロール群として用いた(以下、「対照区コントロール群」という)。また、暑熱ストレスによる精子形成機能への影響を観察するため、暑熱ストレス区であって、アシタバ抽出物を投与していないマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区コントロール群」という)。更に、暑熱ストレス区であって、アシタバ抽出物を投与したマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区アシタバ投与群」という)。
コン類が20mg、前記クマリン類が28mg含有されている。そして、このアシタバ粉末をマウスが通常摂取する粉末飼料に混ぜ、28日間毎日自由摂取で経口投与した。このマウス用粉末飼料は、オリエンタル酵母工業株式会社から購入した。このアシタバ粉末の投与量は、75mg/kg/day体重とした。なお、恒温槽内の温度以外の環境条件(照明、換気、給餌方法
等)は、全ての群において同条件とした。
(2)暑熱ストレス区コントロール群及び対照区コントロール群の個体についても、第28日目に解剖し、先ず精巣上体尾部を摘出し、その後精巣上体頭部、体部及び精巣を摘出した。
[精子濃度の検出方法]
(1) 摘出した精巣上体尾部にハサミで3か所切り込みを入れる。
(2) この精巣上体尾部を37℃の加温盤上に設置した精子用Buffer(2.2 mM HEPES pH7.35、1.2 mM MgCl2、100 mM NaCl、4.7 mM KCl、1 mM Pyruvic acid、4.8 mM Lactic acid hemi calcium salt、5.5 mM D-Glucose、20 mM Sodium bicarbonate)に浸し、15分後
に泳ぎ出てきた精子を回収した。
(3) 精液を純水で10倍希釈し、顕微鏡下で血球計算盤を用いて精子数を測定した。
(4) 精子数の測定は1サンプルにつき3度行い、平均値を結果とした。
[先体反応率の検出方法]
(1) 精子濃度の検出方法の(1)にて精巣上体尾部から回収された精液の不純物を取り除くため、100 x gで1分間遠心後上清を新しいチューブに移す。
(2) 濃度調整のため400 x gで8分間遠心し、血球計算盤を用いて2.0×106精子/ 300 μlに調整する。
(3) 2-Hydroxypropyl-β-cyclodextrin(終濃度3 mM)を加え、37℃の恒温槽に40分間静置し受精能を獲得させる。
(4) Progesterone(終濃度20 μM)を添加した後、再び37℃の恒温槽で20分間静置する。
(5) 精液に8% Paraformaldehydeを300 μl添加して室温に15分間放置し、精液組織を固定させる。
(6) その後、200 x gで3分間遠心し上清を取り除き酢酸アンモニウム(100 mM)を800 μl加える。
(7) スライドガラスにバップペン(松波硝子工業株式会社製)で囲いを作り、その中に固定した精液を200 μl入れ、加温盤の上で乾燥させる。
(8) Coomassie brilliant blue(CBB)染色液(Coomassie brilliant blue 0.22%、Methanol 50%、純水40%、Acetic acid 10%)を100 μl添加し、染色させる。
(9) CBB染色の5分後にPhosphate-buffered saline(PBS)で染色液を洗い流す。尚、このPBCによる洗浄は5回行う。
(10) Mounting solution(Genemed Biotechnologies社製)をカバーガラスにすりつけてスライドガラスにのせ、顕微鏡下で100匹以上の精子を観察し、その受精能獲得精子比率、即ち先体反応率を測定する。
3.アシタバ抽出物の抗酸化酵素の発現量増加機能の検討
前述の如く、生体内において、酸化ストレスが増加している環境下では、活性酸素種により精子形成細胞又は精子の遺伝子が損傷を受けることが知られている。そして、酸化ストレスが高いとは、生体内における活性酸素種の酸化作用と、抗酸化酵素等の抗酸化作用の均衡が崩れ、生体内の酸化反応が亢進している状態である。そこで、試験例2において観察されたアシタバ抽出物による精子形成機能改善作用が、活性酸素種の働きを抑制する抗酸化酵素の発現レベル増加に起因して発現されている可能性について検討を行った。
[Catalase及びヘムオキシゲナーゼウェスタンブロット解析]
[1] タンパク質の調整
(1) -80 oCにて保存していた精巣を氷上で融解する。
(2) 組織用溶解バッファー(50 mM HEPES pH7.5、50 mM NaCl、1 mM EDTA、5% Glycerol、50 mM NaF、10 mM Sodium pyrophosphate、0.02% TritonX-100、1 mM Na3VO4、1 mM
PMSF、10 μg/ml Antipain、10μg/ml Leupeptin、10μg/ml Aprotinin、200μM Dithiothreitol、25 mM β-Glycerophosphate)を精巣重量100 mgに対しBuffer 500 μlの比
率で加えホモジネートする。
(3) その後、14000 rpmで30分間遠心を行う。
(4) 上清を回収し、さらに14000 rpmで30分間遠心し上清を回収し、タンパク質を調整する。
[2] 電気泳動及び抗原抗体反応
(1) 回収した細胞抽出液中のタンパク質濃度をBCA TM Protein Assay Kit(タカラバイオ株式会社製)を用いて、いわゆるBCA法により測定する。
(2) その後、30 μg相当のタンパク質を10% Acrylamide gel SDS-PAGEに供し、電気
泳動を行う。
(3) 電気泳動後、PVDFメンブレン(メルク株式会社製)に転写する。
(4) その後、5% BSA / TBS-T(10 mM Tris-HCl、150 mM NaCl、0.1% Tween20)でブロッキングを行い、一次抗体を反応させる。
(5) TBS-Tで15分間メンブレンを洗浄した後、それぞれの一次抗体を認識する二次抗体を用い抗原抗体反応をさせる。
CatalaseとHO-1の抗体は、それぞれ以下のペプチドを合成しウサギを用いて作製した。尚、ペプチド合成と抗体作製はシグマ アルドリッチ ジャパン合同会社に発注した。
Catalase: ADNRDPASDQMKHWKEQRAC
HO-1: QPNSMPQDLSEALKEATKEC
(6) 再びTBS-Tで15分間メンブレンを洗浄し、バンドの検出にChemi-Lumi One(ナカライテスク株式会社製)を用いてHorse radish peroxidase(HRP)による化学発光をLAS 4000(Fuji Film)により検出する。
(7) 前記抗体の希釈には5% BSA/TBS-Tを用いた。また、内部標準タンパク質としてα-tubulinを用いた。
尚、本試験例3において、実験は3回以上行い、結果は平均値 ± 標準誤差(SE)で示した。各データの比較はT検定を行い、p<0.05の時、有意に差があると判断した。
4.アシタバ抽出物による抗酸化酵素の発現レベル増加機能の時間依存性の検討
試験例3により、アシタバ抽出物による抗酸化酵素の発現レベル増加機能が観察された。このアシタバ抽出物による作用が経時的に発現される可能性についてウェスタンブロット解析による検討を行った。
(1)対象区としてアシタバ抽出物を投与していない(0日後)マウスを用いた。更に、アシタバ抽出物投与開始から1日後、アシタバ抽出物投与開始から3日後、アシタバ抽出物投与開始から7日後にそれぞれマウスを解剖し、各個体の精巣を摘出する。
(2) 精巣摘出後、−80℃にて保存する。
(3) 摘出した精巣における抗酸化酵素のタンパク質発現レベルをウェスタンブロット解析を用いて評価する。
5.アシタバ抽出物の精子機能改善作用の検討
動物モデルを用い、暑熱ストレス環境下、特に暑熱ストレス負荷後短期期間において、アシタバ抽出物が、精子機能改善作用を発現する可能性について検討を行った。
群」という)。更に、暑熱ストレス区であって、アシタバ抽出物を投与したマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区アシタバ投与群」という)。この暑熱ストレス区アシタバ投与群に関しても、第一暑熱ストレス区及び第二暑熱ストレス区それぞれに対して設けた(以下、それぞれを「第一暑熱ストレス区アシタバ投与群」,「第二暑熱ストレス区アシタバ投与群」という)。
(2)第一暑熱ストレス区コントロール群及び第二暑熱ストレス区コントロール群の個体についても、暑熱ストレス負荷の24時間後に解剖し、各個体の精巣上体尾部を摘出する。また、対照区コントロール群の個体については、暑熱ストレスを負荷した各群の個体と同様、同時刻に解剖し、各個体の精巣上体尾部を摘出する。
6.カルコン類のキサントアンゲロール及び4−ヒドロキシデリシンの精巣における精子形成機能に対する改善作用の検討
試験例2等により、アシタバ抽出物による精子形成機能改善作用が観察された。
一方前述の如く、アシタバにはカルコン類およびクマリン類に属する複数の化合物が含まれていることが知られている。
このため、本発明者らは、アシタバに含まれるカルコン類に属する化合物(以下、「カルコン化合物」という)のうち、特に、キサントアンゲロール(以下、「XA」と略記する)及び4−ヒドロキシデリシン(以下、「4HD」と略記する)に関し、精子形成機能に対する改善作用の検討を行った。
そして、カルコン化合物を投与していないマウスをコントロール群として用いた(以下、「対照区コントロール群」という)。また、暑熱ストレスによる精子形成機能への影響を観察するため、暑熱ストレス区であって、カルコン化合物を投与していないマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区コントロール群」という)。更に、暑熱ストレス区であって、XAを投与したマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区XA投与群」という)。また、暑熱ストレス区であって、4HDを投与したマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区4HD投与群」という)。
また、カルコン化合物としては、株式会社日本生物.科学研究所製の「アシタバカルコン粉末」から80%Methanol(メタノール)を用いて抽出した後、HPLC(High Performance Liquid Chromatography)を2回繰り返し、純度95%以上に精製したものを用いた。
ここで、HPLCの条件は以下の通りである。
<HPLCによる4HD、XAの精製条件>
カラム:Intersil OSD-4(10.0×250 mm)
移動相:80% Methanol
流速:4.0 ml/min
溶媒:Methanol
検出:280 nm
インジェクション量:0.75 ml
(2)対照区コントロール群の個体については、暑熱ストレスを負荷した各群の個体と同様、同時刻に解剖し、各個体の精巣上体尾部を摘出した。
尚、本試験例6において、対照区コントロール群及び暑熱ストレス区4HD投与群は4匹、暑熱ストレス区XA投与群及び暑熱ストレス区コントロール群は5匹のマウスを用い、実験は3回以上行い、結果は平均値 ± 標準誤差(SE)で示した。各データの比較はT検定を行い、暑熱ストレス区コントロール群の結果に対してp<0.05の時、有意に差があると判断した。
その一方で、暑熱ストレス区XA投与群のマウス(C)では、対照区コントロール群のマウス(A)と同程度の先体反応率を示し、暑熱ストレスを負荷した状態であっても、XAの投与に依存して先体反応率が上昇することが確認された。
更に、暑熱ストレス区4HD投与群(D)に関しては、暑熱ストレスを負荷していない対照区コントロール群(A)に比べて先体反応率が有意に高い値を示した。
すなわち、暑熱ストレスを負荷した状態であっても、4HDの投与により先体反応率が上昇することが確認された。
この点から、暑熱ストレスが精巣における精子の形成段階に影響を与えるだけでなく、精巣上体に貯蔵された成熟した精子そのものにも影響を与えることが明らかとなった。この点、図11に示す先体反応率の測定は前述の如く、精子用Buffer中に泳ぎ出てきた精子に基づいて行った。このため、図11に示す暑熱ストレス区コントロール群のマウス(B)における先体反応率の低下傾向から、やはり暑熱ストレスが精巣上体に貯蔵された成熟した精子そのものにも影響を与えることが明らかとなった。
7.暑熱ストレスに対するアシタバ粉末の機能の検討
試験例2〜5により、アシタバ粉末には、精巣における精子形成機能に対する改善作用があることが確認された。
そこで、本発明者らは、精子が産生される精細管において、暑熱ストレスに対するアシタバ粉末の機能を検討した。
ここで、一般的に多核巨細胞(Multinucleated giant cell)はストレスを受けた精細管で観察されることから、精巣における障害の指標とされている。このため、本発明者らは、多核巨細胞の出現を基準として、暑熱ストレスに対するアシタバ粉末の機能を検討した。
そして、アシタバ粉末を投与していないマウスをコントロール群として用いた(以下、「対照区コントロール群」という)。また、暑熱ストレスによる精子形成機能への影響を観察するため、暑熱ストレス区であって、アシタバ粉末を投与していないマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区コントロール群」という)。更に、暑熱ストレス区であって、アシタバ粉末を投与したマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区アシタバ投与群」という)。
(2)暑熱ストレス区コントロール群の個体についても、暑熱ストレス負荷の48時間後に解剖し、各個体の精巣を摘出する。
(3)対照区コントロール群の個体については、暑熱ストレスを負荷した各群の個体と同様、同時刻に解剖し、各個体の精巣を摘出する。
尚、前記組織切片の作製はパラフィン包埋法により行った。また、HE染色の方法は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。
図12に示すように、暑熱ストレス区コントロール群(B)では、精細管内に多くの多核巨細胞が存在し、細胞の欠如による空洞が見られた(矢線部分)。一方で、暑熱ストレス区アシタバ投与群(C)では、多核巨細胞や空洞の出現が抑制された。
8.暑熱ストレスに対するXA及び4HDの機能の検討
試験例6により、精子の成熟が行われる精巣上体において、カルコン類のXA及び4HDの精巣における精子形成機能に対する改善作用が確認された。更に、試験例7により、アシタバ粉末は、精細管更には精細管の内方に存在し、熱などのストレスに弱いとされる精母細胞を暑熱ストレスから保護する機能を有することが確認された。
これらの試験例の結果から、本発明者らは、暑熱ストレスに対するXA及び4HDの機能を検討した。
そして、カルコン化合物を投与していないマウスをコントロール群として用いた(以下、「対照区コントロール群」という)。また、暑熱ストレスによる精子形成機能への影響を観察するため、暑熱ストレス区であって、カルコン化合物を投与していないマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区コントロール群」という)。更に、暑熱ストレス区であって、XAを投与したマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区XA投与群」という)。また、暑熱ストレス区であって、4HDを投与したマウスを用いた(以下、「暑熱ストレス区4HD投与群」という)。
また、カルコン化合物としては、株式会社日本生物.科学研究所製の「アシタバカルコン粉末」から80%Methanol(メタノール)を用いて抽出した後、HPLC(High Performance Liquid Chromatography)を2回繰り返し、純度95%以上に精製したものを用いた。HPLCの条件は試験例6の条件と同一である。
(2)対照区コントロール群の個体については、暑熱ストレスを負荷した各群の個体と同様、同時刻に解剖し、各個体の精巣を摘出した。
尚、前記組織切片の作製はパラフィン包埋法により行った。また、HE染色は、方法は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。
図13に示すように、暑熱ストレス区コントロール群(B)では、精細管内に多くの多核巨細胞が存在し、細胞の欠如による空洞が見られた(矢線部分)。一方で、暑熱ストレス区4HD投与群(C)及び暑熱ストレス区XA投与群(D)では、多核巨細胞や空洞の出現が抑制された。
Claims (7)
- アシタバあるいはその抽出物を有効成分として含有する精子機能改善用の経口剤。
- 前記アシタバの抽出物が、キサントアンゲロール又は4−ヒドロキシデリシンである、請求項1記載の精子機能改善用の経口剤。
- キサントアンゲロール又は4−ヒドロキシデリシンを有効成分として含有する精子機能改善用の経口剤。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載の精子機能改善用の経口剤を含有する不妊の治療又は予防のための経口用医薬品組成物。
- アシタバあるいはその抽出物を含有し、精子機能の改善のために用いられる家畜用又は家禽用の飼料。
- アシタバあるいはその抽出物を含有し、精子機能の改善のために用いられる食品組成物。
- アシタバあるいはその抽出物を家畜又は家禽に給餌する手順を含む、家畜又は家禽の精子機能改善方法。
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